みなさん!知ってますCAR?

2018年8 月15日 (水曜日)

いつの間にかクルマのバッテリーが大変革!?

HVの補器バッテリー  2万点とも3万点ともいわれる自動車部品のなかで、「一番シーラカンスしているのがバッテリー!」なんて、鼻を膨らませて知ったかぶりを決め込んでいた。クルマの歴史100年、クルマの蓄電池は、重いイメージの、鉛バッテリーというスタイルを固持しているからだ。
  ところが、いわゆるエコカーやHV(ハイブリッド)カーのバッテリーを調べてみて、たまげた。
  鉛バッテリーであるには違いないが、燃費優先のクルマの在り方の大変革のおかげで、鉛バッテリーが大きく進化を遂げていたのだ。
  とくにアイドリングストップするクルマでは、耐久性が飛躍的に高まった。アイドリングの最中には、エンジンがかかっていないのでオルタネーター(発電機)が稼働しない。バッテリーは充電されない状態。だから、オルタネーターが動いている貴重なタイミングに、どんどんバッテリー電気を送り込む(充電)をさせなきゃ! ということで、電気の受け入れ特性をがんと高めたバッテリーに大変身させたのである。どんなふうに受け入れやすくしたのかと技術者に聞くと、「極板などに入れる鼻薬、と呼ばれる微量な物質のチューニングです」と、すげない返事が返ってくる。電気と化学の世界なのである。
  バッテリーの規格もかなり変化している。たとえば、トヨタのハイブリッドカーには、ENJという新タイプのバッテリーが採用されている。これは欧州統一規格EN(ユアロピアン・ノーム)にジャパンのJを付け加えたもの。プラスマイナスの端子が、本体上面とほぼ同じの、欧州タイプ(従来のJISは端子がポコッと出ているタイプ)で、日本は、欧州より使用環境(気温)が高いので、液量を増やし、液枯れによるバッテリーの寿命短縮を防いでいる。
  一級整備士に聞くと「バッテリートラブルは昔とあまり変わらない頻度で起きています。ただ、バッテリーの値段が1万~5万円と高くなった点。密閉式なので専用の充電器を使うのですが、やや高めの電圧で、注入電流を小さくし、ガスの発生を抑えながら行います」とのことだ。

2018年8 月 1日 (水曜日)

新燃費表示WLTCモードとは? ややこしい? それとも親切?

WLTCモード  日本の乗用車の燃費表示は、JC08モードから、WLTCモードへと切り替わる。今年10月からだが、すでに先日新登場したジムニーなどは一足先にこのWLTCモードの表示をし始めている。大昔から振り返ると、60㎞定速走行燃費から始まり、10モード燃費、10・15モード、JC08モード、そして今回のWLTCモードで第5代目の燃費モードになったわけだ。
  WLTCという4文字のアルファベットは、「ワールドワイド・ハーモナイズド・ライトビークル・テスト・サイクル」略。無理やり意訳すると、「世界標準の軽量自動車の試験サイクル」となろうか。
  市街地、郊外、高速道路の各走行モードを平均的な使用時間配分で構成した国際的な走行モード。市街地モードは、信号や渋滞などの影響を受ける比較的低速な走行を想定。郊外モードは信号や渋滞などの影響をあまり受けない走行を想定。高速道路モードは、高速道路での走行を想定。この3つの走行モードのほかに、これらを総合したWLTCモードの合計4つの燃費データを表示することで、ユーザーはクルマの使い方に合わせた実際の燃費をイメージしやすいというメリットがあるいう。
  たとえば、新型ジムニー5MTの市街地モードが14.6㎞/l、郊外モード17.5㎞/l、高速道路モード16.5㎞/l、そして総合のWLTCモードでは16.2㎞/lという燃費データである。
  燃費についてもデータがより細かくなることで、ユーザーはクルマ選びの知恵袋が増えたことになるのか、はたまたよりエコラン指向に走るのか? 逆に「ややこしいから考えたくない!」として燃費など気にしない層が増えるのか? 緻密となった燃費データがユーザーにどんな影響を与えるのか、今後も気にかけて取材していきたい。

2018年7 月15日 (日曜日)

都営バスの整備工場の潜入!(その3)

都営バス シート掃除  エンジンを元気よく動かすうえで欠かせないクルマの電気部品の消耗も激しいという。
  スターターとオルタネーターには、ブラシなどの摺動部分があるし、ギア部分の摩耗にも気を配る必要がある。そこで、4名の専従整備士を置き、電装部品の分解整備を日々行っている。工房の隅には、テスターがあり、組み上がった電装品を全品テストしていた。
  その隣では、床の張替え作業をしていた。
  床の張替え、といっても東北などで見られた路線バスの床の鉄板が融雪剤で腐食し、穴が開き、当て金(鋼板)をあてるというリストア的修理ではない。ロンリウムと呼ばれる樹脂のフロア材と床の鉄板のあいだにしつらえた約15ミリ厚の合板。これが経年劣化で腐り床がボコボコになっているのを修復していた。「いわゆるフロアの床材が腐るというものです。乗客が雨の日に持ち込んだ雨水が、上部の床材であるロンリウムの隙間から侵入し、やがて内部の合板が腐るのです」(木下工場長)ロンリウムは樹脂なので、夏場と冬場で伸び縮みして、月日が経つと隙間が生じ、そこに水が侵入するのだ。一番下の鉄を錆びさせるまでには至らない。とくに都営バスは前乗り、後ろ降りなので、入り口部分と中間扉の周辺の合板が腐りやすいとのことだ。
  驚いたのは、シートの清掃と修理をおこなう部署があることだった。
  8年をめどにしてすべてのシートを取り外し、シートバック、座面部、それぞれを水洗いする。なかには、内部のウレタンがつぶれてクッション性が低下している場合は、表皮をはぐり、旧いウレタンをカットし、新しくウレタンを追加し、表皮をかぶせなおす。ドライバーシートの場合は、正対するだけでなく、運賃箱に向いたりするし、乗り降りも激しい。そのため、表皮との摩擦が激しく、表皮が数年で擦り切れることが多い。そこで、表皮を新しく造り替えたりもするという。小さな縫製工場を抱えているということだ。なぜ、8年なのかは聞き忘れたが、たぶん16年でお役御免になるので、切りのいいところで、その半分、ということなのか?
  ともあれ……「ALWAYS 三丁目の夕日」を思い起こすノスタルジックな光景。民間の整備工場から整備士さんがここに再就職したい気持ちも、わからなくもない。

2018年7 月 1日 (日曜日)

都営バスの整備工場の潜入!(その2)

バルブフェイス  都営バスの工場には、バス全体を上に持ち上げ下回り整備などをするための”2柱リフト”が8レーンある。うち6レーンが車検専用のレーンで、あとの2レーンがエンジンをオーバーホールするためのレーン。
  路線バスは、平均速度こそ遅い(平均時速11㎞/h台)が、走行キロ数が、月3000㎞とべらぼう。速度自体が遅いこと自体が、エンジンの水温が上がりづらく、吸気系が汚れやすいなどエンジンには大きなストレスを与えている。つまりシビアコンディション。自動車工学的に見ると酷使されている。その証拠に、エンジンだけでなく、走行系統、制動系統、電気系統、インテリアなどなどあらゆる面で、痛みや劣化が激しいようだ。
  東日本大震災以前は、都営バスはだいたい「10年40万キロ」で買い替えていた。
  ところが、それ以降は、15年60万キロまで乗り続け、そこでお役御免となる。
  「ですから、お役御免の15年までに必ずシリンダーヘッドのオーバーホールのタイミングが訪れます」(工場長)実際、エンジンオーバーホールのエリアに行くと、一人の作業員がシリンダーヘッドを相手に、タコ棒を手に持ちバルブフェイスとヘッドのバルブシートの当り面を光明丹を塗布し確認しているところだった。バルブのすり合わせ作業だ。当り面の修正は、バルブフラッパーというエア式ツールでおこなう。フラッパーというのが「おてんば娘」という意味もあり、それを思うとなんだかおかしい。
  30万㎞走行のいすゞの4バルブ6気筒の6HK1型エンジンだ。「このエンジンは、まだいいほうです。最近のエンジンはダウンサイジング・ターボなので、押し並べてストレスが大きく、オイル消費大や吹き抜け、水漏れ、オイル漏れなどの症状を引き起こし、なかには3年でこうしたオーバーホールを強いられるケースも珍しくないです」とくだんの工場長の言だ。

2018年6 月15日 (金曜日)

都営バスの整備工場の潜入!(その1)

都営バス整備工場  「都営バス」は、現在129系統、停留所数1546カ所、車両台数が約1500台という陣容。都内はもちろん、遠く多摩地域のほうまで活躍している。文字通り「都民の足」だけでなく、インバウンド需要で、外国人観光客などの足としても注目されている。
  その整備工場に初めて取材した。面白いエピソードを見つけたので数回にわたりリポートしたい。
  都営バスは、いうまでもなく路線バス。リアにデカいディーゼルエンジンを載せたRR(リアエンジン・リアドライブ)だ。年間の走行キロ数はどのくらいか? なんと3万6000㎞だという。マイカーの3~6倍である。
  かなりあちこちにストレスがたまる。人間でいうと、ときどき身体をもみほぐしたり、ときには悪いところを手術したりするのが整備工場だ。その整備工場は、11軒+1軒だ。前の11軒は、都内あちこちに散らばって存在し、日ごろのメンテナス専門工場(認証工場)。後の1軒は、整備の司令塔ともいうべき車検工場である。言い忘れたが、すべて東京都交通局の傘下である。
  前の11軒については、実は数年前から「はとバス」に業務委託し、プラス7軒、つまり合計18軒で日頃のメンテをしている。そのうちの1軒、深川営業所の整備工場に伺った。14名の整備士さん(平均年齢30代前半)がいて、167台の都営バスの保守点検をしている。車歴は平均8年。だいたい14年使用して下取りに出すそうだ。バスは、3か月ごとに定期点検、1年ごとの車検。1日に6台のバスの点検をし、不具合個所を修理するので、忙しそうだ。それでも年間10件前後の路上故障があるそうだ。一番多いのは、EGRバルブの詰まりだそうです。地味な空気が漂う整備工場だった。次回は、同じ敷地内にある指定工場を訪ねます。ここが、すごいバス整備工場なのです! 名称からして「自動車工場」というんですから。

2018年6 月 1日 (金曜日)

帝人が開発した「多機能天井トリム」!

多機能天井トリム  カーボンファイバーなどの繊維分野、医療分野など幅広い事業で活躍している帝人(TEIJIN)が、注目を引く製品を横浜で行われた先の「自動車技術展」でお披露目していた。
  「多機能天井トリム」というのがそれ。事の始まりは、「夏場、エアコンの吹き出し口から露骨な冷風は嫌だ!」という助手席の女性たちからの苦情。クルマの空調の♯me too!?
  そこで、開発陣が発想したのは、「天井から冷風を出せないか?!」 フロントピラーから冷風を天井に導入し、さわやかな冷風を天井から吹き出す……。これがトントン拍子にうまくいったというのだ。
  鍵となったのが、「縦繊維の不織布」。不織布は通常横繊維構造だが、帝人が縦配向のモノを開発していたからだ。天井に冷風層を設け、その縦繊維の不織布を介して車内に冷風を流すというものだ。この縦繊維配列の不織布は、光をも通すので、ルーフパネルの下部(ルーフトリム)にLEDを組み込んで、目にやさしい光を車内に届けられる。風の吹き出しだけでなく、光の演出もできちゃうということだ。
  この斬新な機構、参考出品ながら、空調メーカーとジョイントすれば、すぐにでも量産車に取り込めるという。昔から「頭寒足熱」が健康にいいとされているだけに、実に理にかなった新次元のエアコンディショナーである。クルマの快適性が一段と高まるに違いない。
  ちなみに、縦構造の不織布は、もともと新幹線のシートの座面に使われていて、蒸れ防止を狙ったものだという。聞いてみると、相変わらず技術は実に面白い世界です。

2018年5 月15日 (火曜日)

軽自動車のDIのコイルトラブル!

点火コイル2

ダイレクションIGのコイル

  いまどきの軽自動車のクルマとしての性能は目を見張る。販売台数の約半数を占めるだけのことはある。
  でも、軽自動車はたとえばタイヤだけを見ても、普通車にくらべタイヤの径が小さい分、同じ速度で同じ距離を走れば、累積の回転数が多くなるわけで、それだけ負荷がでかく、つらい! ホイールベアリングの耐久性が課題になりやすい、と推理できる。これは実は、ほかの自動車部品にも言える。
  先日、NGKの技術者にお話しを伺ったところ「軽自動車のダイレクト・イグニッション(DI)のコイルは実は相当つらいんです」という。スパークプラグのギャップは従来の1.1ミリから例えば1.3ミリに広がり、より大きな放電エネルギーを要求される。となると、コイル内の巻き線の被膜が徐々に溶けたり、熱や振動で、回りのシリコン樹脂が劣化して、リークが起きるというのだ。排気量が1リッター以上のエンジンだと余裕があるが、660㏄3気筒はつらいというのだ。
  症状としては、ウォーニングランプが点灯し、エンジンが息つく。
  そこで、コイルの交換となるが、これは1本1~2万円と安くない。しかも、1本がだめになると、他のコイルも早晩ダメになる可能性大だという。この症状、ダイハツやスズキの軽で顕著で、ホンダの軽ではあまり聞かないという。読者の皆さん、もし情報があれば教えてくださ~い。

2018年5 月 1日 (火曜日)

スパークプラグの締め過ぎに、ご注意!

プラグのトラブル  人間、プロの整備士でもねじを締める段になるとど~しても「締め過ぎる!」という傾向があるようだ。
  先日あるイベントで、NGKプラグのスタッフが、「スパークプラグの締め付けトルク体験」をおこなっていた。トルクレンチの数字部を目隠しにして、新品のプラグを締めてください! というものだ。ねじ径12ミリの普通のスパークプラグだ。
  さっそく、トライしてみた。トルク感覚は、ある程度自信があったのだが、ほんのわずかトルクオーバーしてしまった。15~20Nmのところ21Nmまで締めてしまったのだ。痛恨のミスである。
  どうもいままで、感覚による締め付けに明け暮れた感が強い。
  「できれば、かならずトルクレンチを使って締めてくださいね。実は、プロの整備士さんの大半も締めすぎの方が多いのです」とNGKスタッフのアドバイス。
  スパークプラグの締め過ぎは、極端になるとネジ自体が伸び、ネジが切れてしまう恐れがあるだけでなく、受けた熱を逃がしずらくなり、ついには異常燃焼でプラグがだめになることもあるという。
  再使用のスパークプラグの場合も、原則的には「グイ~っ!」とばかりバカヂカラで締め込まず、座面にあたってから「くいっ!」と約1/12回転締め込むぐらいで、大丈夫。ガス漏れの心配もいらないということだ。

2018年4 月15日 (日曜日)

盗難頻度の高い「ハイエース」向けセキュリティ!

ブレーキロック  変な質問だが、盗難ワースト3をご存じだろうか?
  ズバリ言えば、プリウス、ハイエース、ランドクルーザーだ。なぜかみなトヨタ車。なかでも、ハイエースは、4輪のスーパーカブともいわれていて、世界でほぼくまなく大活躍している。このおかげで、エンジンから細かいパーツまで世界が欲しがっている!(例えば中南米からロアアーム2000個の注文を受けていた解体屋さんに遭遇して驚いたことがある!) ということもあり、長らく盗難ワースト上位をマークしているのである。
  エレキによるイモライザーでセキュリティをカバーするというほかに、こんな手法もある。「ブレーキペダル」を強制的にロックしてしまうのだ。レバーを引くだけで簡単にロックが効き、解除するにはカギを差し込みまわすだけ。ハンドルロックのように、取り外した器具をどこに置くか、という心配がいらないので、ユーザーに「使うのが厄介で、いつの間にかロックしなくなった!」ということもなさそうだ。価格も4万円台とリーズナブル。扱いは「ブレーキロックジャパン」http://brakelock.jp

2018年4 月 1日 (日曜日)

古希のドライバー! 停止線を少しオーバーでお灸をすえられる!

シニアライセンス  論語では「40にして惑(まど)わず」とあるが、筆者は古希になっても迷いの日々である!?
  そんな古希ジジイが、免許の更新手続きに出かけてみた。
  驚いたことに、70の手習いとばかり、自動車教習所のコースを5周ほどさせられた。箱庭のような教習所でハンドルを握ったのは、半世紀ぶり。恐ろしくくたびれたクラウンのAT車である。坂道発進こそしなかったが、助手席に乗る検査員の指示でクランク、車庫入れ、右折左折をさせられた。
  お叱りを受けたのは、「一時停止違反」であった。停止線を越えて止まったのだ。かつて2回ほど、そういえば同じ違反で罰金を払わされた苦い思いがよみがえった! 陰険なお巡りさんが、物陰に隠れ、違反者を取り締まっていて、その網に見事に引っかかった経験だ。
  運転の癖を指摘されたわけで、喜ぶべきところだ。(手数料4650円を払ってはいるが)
  この後、動体視力を含む視力検査と視野の検査、それに座学を受けた。座学は受験する側6名vs.1人の教官。息子、あるいは孫ほどの教官である。双方向の講座なので、受験しているシニアに質問を浴びせる。瞬発力の衰えか、はたまた答えがわからないのか? あるいは孫ほどの若者から質問され、答えられないと沽券にかかわると感じたのか? 古希ジジイたちの額にしわが一気に増加! ムムムっとばかり、妙な沈黙が支配する異次元空間の不思議な授業でした。
  (写真は、教習所のトイレに張り付けられた標語だ)

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