みなさん!知ってますCAR?

2007年7 月15日 (日曜日)

愛車メンテのプラスアルファ情報

ロッキングタイプのツールとは?

215_15861  たとえば、ソケットにエクステンションバー(延長棒)を取り付け、エンジンルーム内にあるボルトを緩めているとき、相手のボルトにソケットがくっついて泣き別れ、はたまたボルト+ソケットが落下した! といったトラブルを経験した読者もいるハズ。
 使い込んだソケットやエクステンションバーの場合、よくあるトラブルである。
 そんな時、それぞれをがキッカリとロックできたらどんなにいいだろう・・・と考える。かゆいところに手が届く・・・とでもいうべき工具は意外と存在するのである。
 FPC(フラッシュ精機)の「フルロックキング・ソケットレンチセット」がそれ。ラチェットハンドルを中心に、75ミリと150ミリのエクステンションバー、スピンナーハンドル、標準サイズのソケット、ディープタイプのソケット、ユニバーサルジョイント、スピンディスク、それにスパークプラグソケット2タイプ付きだ。ロックボタンもしくはレバーを作動させることでロックON/OFFを切り替えるタイプ。
 スナップオンなどとくらべると、やや滑らかさ、高品質感には欠けるきらいがあるが、切り替え作業に慣れさえすれば通常の使用上ではまったくノープロブレム。 興味のある読者は一度工具屋さんで手にとって試して欲しい。

カーライフ大助かり知恵袋2

T型フォードの謎 その3 - ユーザー自ら修理できるクルマ

209_09271  T型フォードが累計1500万台という途方もない台数が売れた理由にはいくつかの要素があるが、ユーザー自らが修理できるという点も大きかった。
 当時の自動車は大体2000ドル前後だった。通常の労働者の年収がそのころ800ドルだったので、とても手が出せない。できるだけ安くクルマを提供したい。それに補修と部品サービス網の体制をしっかり整えることも必須と考えた。たとえ部品が壊れても、安く、しかもすぐに部品交換できれば長く使ってくれるはず、と考えたのだ。実際突然の故障にもスクリュー・ドライバー、数本のレンチそれにペンチさえあれば対応できたといわれたものだ。
 当時父親がT型フォードを愛用していて、子供時代を振り返り、その父親のことを描写しているごく平均的なアメリカ人のエピソードがある。
 「うちの父はさほど機械に強いほうではなかった。でもT型については、スパークプラグやバルブの交換、タイマーの掃除、変速機の調整、ガソリンタンクに木の棒を入れて残量を調べる方法を覚えた。修理工場がほとんどなかったため、簡単で手早く修理できることが重要だった」
 T型フォードの最高速度は約72.5km/hで、ガソリン1ガロンあたり40キロ走った。つまり、実用燃費10.81km/lと燃費も悪くなかったのだ。
 車両価格は発売当初は825ドルだったが,4年後の1912年には600ドルへ,1922年には290ドルと労働者の年収の半分以下で手に入るクルマとなった。ベルトコンベアの導入など生産工程の合理化を推し進めることで当初の64%もの値下げを実現している。かくしてアメリカは地球上にはじめて自動車なしでは生活できない領域を作り上げたのである。

カーライフ大助かり知恵袋1

トヨタ車のエンジンが新しくなる!

219_19341  BMWのエンジンなどでは一足先に「スロットルバルブなしエンジン」なるものが登場して、話題を呼んでいるが、このほどトヨタのテクノロジー情報として、スロットルバルブを廃止したエンジンが近々登場し、今後の主流となることがわかった。
 これは「バルブマチック」とよれるもの。吸気バルブのリフト量の変化でエンジンの燃焼室に入る空気の量を調整するもので、吸気バルブのリフト量と開閉時期を無段階に連続的にコントロールする仕掛け。吸気と排気のVVT-ⅰ(バリアブル・バルブ・タイミング・インテリジェント)、バルブリフト機構、それにアクチュエーターから構成されている。詳細はいまのところ不明だが、こうしたメカニズムにより吸気バルブのリフト量とバルブの開閉タイミングを運転状態に応じてきめ細かく制御することで、いままで以上に低燃費で高性能なエンジンを具現化できるという。
 具体的には新開発の2リッターエンジンの場合、運転条件により異なるものの5~10%の燃費向上とCO2削減、10%以上の出力アップを図り、アクセル操作に対する応答性も向上するという。トヨタ情報によると、ごく近い将来登場する新型車の2リッターエンジンを皮切りに順次採用するという。

TOP NEWS

アルミをボディに多用して燃費向上を図った新型ベンツCとは

215_15731  いまどきのクルマの至上命令は低燃費と軽量化、それに安全性である。
 ボディを軽くして高効率のエンジンを載せれば燃費がよくなり、CO2の排出量も減少する。
 そこで、ボディにできる限り鉄素材ではなくアルミを多用することになる。このほど7年ぶりにフルモデルチャンジしたベンツCクラスも、フロントフェンダー、フロントのメンバーとクラッシュボックス、それにリアクオーターパネル、ドアモジュール部にアルミを採用。さらに高張力タイプにすることで薄くできるハイテンションスチールをボディ全体の約70%に採用することで、先代モデルにくらべ約8kgの軽量化を実現している。
 おもしろいのは、最新のレーザー溶接技術を導入することで、溶接に必要なフランジを狭めて、衝突安全性能を高めることができた点だ。スチール部材の溶接も先進的な溶接技術で、より緻密な接合ができたという。こうした合わせワザで、ボディのねじれ剛性を従来車よりも約13%も高めることができ、さらに堅牢なボディを具現化したのだという。俊敏性(アジリティ)と快適性(コンフォート)を高い次元で両立させたというのがウリだ。
 ベンツというと値段が高く、ボディサイズがでかくて、国産車を乗り継いでいたユーザーには、気持ちが引けるのだが、Cクラスは、全幅が1.8メートル以下なので世田谷あたりの狭い路地にも十分こなせる(ちなみに、東京の世田谷地区はベンツの占有率は日本一なのである!)
 新型Cクラスは、ベンツ伝統のフロントグリルを持つ「エレガンス」と、ベンツスポーティモデル伝統を受け継ぐスリーポインティドスターをフロントグリルに配した「アバンギャルド」(写真)の2タイプがあり、直列4気筒1800にスーパーチャージャー付きエンジンとV型6気筒エンジンの2タイプがある。一番安いC200エレガンスは税込みで450万円だそうだ。

2007年7 月 1日 (日曜日)

愛車メンテのプラスアルファ情報

ドア回りの構造の変化

215_15491  ここ数年クルマのドア回りの構造が大きく変化しつつある。
 かつてはハードトップ志向でサッシュレスタイプが流行していたが、このサッシュレスにはいろいろ問題が多いのである。
 ウエザーストリップがいわゆる一筆書きができず、シール性が難しいため、ノイズと振動に悩まされ、高速走行時にはガラスが浮き上がり雨水が浸入することもありうる。ガラスを降ろしたときに積み残し代が大きくなるし、ドアパネルの補強が必要となり、ドアポケットにドリンクホルダーを設けられない。加えてサッシュレスタイプの一番の悩みは、浮き上がりを利用して隙間にタイヤレバーをかますなどの盗難に襲われやすいという側面もある。
 意外と知られていないがサッシュタイプはガラスのリサイクル性にも有利。というのはサッシュを付けることで振動騒音が軽減されるため、ガラスの厚みを薄くできるからだ。たとえばサッシュレスなら4ミリ厚だったガラスが、サッシュタイプにすることで3.1ミリにできた事例があるくらい。

カーライフ大助かり知恵袋2

T型フォードの謎 その2 - 英国からもたらされた新しい鉄素材

208_08161  T型フォードが累計1500万台という途方もない台数が売れた理由にはいくつかの要素があるが、軽量化という要素も見逃せない。
 当時鉄鋼の世界で世界をリードしていたイギリスからバナジウム鋼の情報がヘンリーの耳に届いたのである。鉄に微量のバナジウムを添加することで靭性(粘り)や機械加工の容易性が損なわれることなく従来のスチールにくらべ、約3倍の引っ張り強度が高められる。つまり、従来の使用量をたとえ半分に減らしたとしても従来の鉄素材にくらべ強度が確実に向上するという夢の素材だ。
 フォード社はこの新素材をエンジン本体(4気筒サイドバルブ)や車軸に惜しみなく採用することでライバルのシボレーに比べ車体全体でおよそ20%も軽くできた。
 現在でもクルマ作りの大きなポイントは軽量化。2割もライバルよりも軽くできたため、燃費にもいいし、コストダウンにもつなげられる、今流の言葉で言えば商品競争力が高いわけである。
 T型フォードのトレッドは、未舗装路に多かった当時の馬車が作ったわだちから割り出されたものだ。56インチ(1422ミリ)である。現代のヴィッツなどコンパクトカーのトレッドとほぼ同じである。ただし、南部仕様は少し広く60インチ(1524ミリ)である。
 ちなみに、10年ほど前レンターカーでマンハッタンを走った折、イーストリバー沿いのルーズベルト通りがやけに道幅が狭かったのを鮮明に記憶している。フルサイズカーだったため、かなりナーバスになりながらハンドルを握った。たぶんこの道をかつてT型が群れをなして走ったはず。そう思うと不思議な気持ちが沸いてきた。

カーライフ大助かり知恵袋1

デュアリスのダンパーはドイツ製

214_14971  エンジンはジャパニーズ製だが、車体組み立てはイギリスの日産SUVデュアリス。
 このクルマ、早い話ダウンサイジングした≪ムラーノ≫である。いまどきのクルマの例にたがわず、ハンドリングが確かで使い勝手も悪くない。
 このデュアリスに採用している前後4本のダンパー(ショックアブソーバー)はドイツのザッスク製。ザックス製のダンパーはそんじゃそこらのダンパーとはどこが異なるのかというと、写真にもあるように、油圧ダンパーというのは同じだが、内部に補助コイルスプリングを設け、低速時と高速時の減衰力を巧妙にコントロールしてハンドリング領域(ダンパーの動きが遅いとき)ではしっかり感を出し、乗り心地領域(ダンパーの動きが早いとき)では快適な特性にするというもの。ただ、日本人の開発担当者に話を聞くと「日本市場では気になり、あってはならない低速でのコトコト音を欧州のエンジニアは気にしないので、それを説明するに骨が折れ、試作品作りに時間をかけすぎハラハラしました。おかげで日本での開発の5割り増しの時間がかかりました」。フルチェンジまでの期間が約8年という欧州でのモノづくり(日本の2倍!)。カルチャーの違いとはいえ担当者は苦労するらしい。

TOP NEWS

スイフト/デュアリス/インプレッサ・・・3台のニューモデル

215_15331  いささか自嘲気味に表現すれば、自動車ジャーナリストほど浮気な存在はいない。
 昨日はコンパクトカー、今日はSUV,明日はスポーティカーと日めくりカレンダーのごとくニューモデルのステアリングを握り、そのクルマの開発者から話を聞きだしていれば、いつしか耳年増にもなるし、クルマとはしょせん移ろいやすいものだという感慨を抱かずにはいられない。
 5月から6月にかけて、スイフトのマイナーチェンジ版、日産の新しいSUVデュアリス、フルチェンジされたインプレッサと立て続けに接することができた。
 スイフトは新開発の1200エンジンと高効率のジャトコ製CVTの組み合わせで10・15モード燃費20.5km/lが目玉。デュアリスは、横浜製エンジン(MR20DE型)だが、組み立ては英国サンダーランド工場という”輸入車”扱いのSUV。フルチェンジ版の3代目インプレッサは、これまでの走りに徹したイメージをかなぐり捨て(言い過ぎ!?)「みんなのクルマ」「新開的スタイル」という売れ線クルマに大きく路線変更。(ちなみに、WRCに出場できそうなホットバージョンは秋までお預けだという)
 今年はモーターショーの年だということもあるが、各メーカーはニューモデルでシェアアップをはかる魂胆だ。 この3台のニューモデルに共通に言えることは、ハンドリング、乗り心地、静粛性が確実に向上していること。
 なかでもフルチェンジしたインプレッサ(写真)は、リアをサブフレーム付きのダブルウイッシュボーンタイプにして、操縦安定性、静粛性、居住快適性が劇的によくなった。エンジンはNA(自然吸気式)の1.5と2リッター、それにインタークーラーターボの2リッターの3本立て。エンジンとシャシーのバランスの良さならNAの2リッターだが、一番お買い得は1.5リッターのAT仕様で150万円台。でも、インプレッサはホイールベース、全長、全幅を伸ばしたおかげで全車3ナンバーなのである。マツダのアクセラにも1.5リッターで3ナンバーという車種があるが、市場で受け入れられるかどうかが興味のひとつだ。 


▲ページの先頭に戻る

Copyright © 2006-2010 showa-metal .co.,Ltd All Rights Reserved.