みなさん!知ってますCAR?

2012年6 月15日 (金曜日)

TOP NEWS

軽自動車並みの価格のリッターカー 新型ミラージュの魅力とは?

ミラージュ  今年3月一足先に生産国のタイでデビューし、すでに人気を博している新型ミラージュが8月末に日本でも発売される。「新興国におけるエントリーカー」と「先進国における環境対応車」という2つの矛盾するニーズを両立させた21世紀のグローバルコンパクトカーである。排気量1000cc3気筒エンジンと新型CVT,アイドリングストップ装置で、JC08モード燃費27.2km/lとホンダのフィットハイブリッドの燃費を上回る経済車。しかも車両価格が100万円を切るグレードも用意し、軽自動車ユーザーと上級車からの乗り換えユーザーの両方を取り込もうという戦略。三菱自動車が生き残りをかけた全力投球のクルマだ。
  この発売前のクルマに一足先に試乗する機会に恵まれた。完全な完成車ではないが、限りなく量産車に近い段階の試作車だ。≪タイでつくった100万円を切るリッターカー≫というイメージ。「大して期待はできそうもない」と冷めた先入観が、頭のどこかに・・・・。 ところがステアリングを握り、走らせてみると、3気筒1000ccエンジンは活気があり、静粛性もなかなかだ。坂道発進の苦手なドライバーにも安心なヒルストップスターター機構も付いている。なかでも感心したのは、インパネの上質感。予想したチープな感じはまるでない。最少回転半径の4.4メートルと軽自動車とまったく同じ。つまり小回りがきき、駐車の苦手な女性には受ける要素大。4WDをはじめからラインナップに入れないという割り切りで,プラットフォーム自体を2WD専用の最新版。しかも高張力鋼板を多用することで、車両重量は900kgを切っているという。
  20分ほどの試乗と開発者へのインタビューから、このクルマの弱点を発見! コストダウンしたシートだ。先日乗ったカローラなどにくらべると見劣りする。欧州向けのシートもこれと同じだと思うと心配だ。というのは、日本のユーザーは年間走行キロ数がせいぜい1万キロ。欧州では年間4万~5万キロ走破するユーザーが少なくないからだ。シートに関しては日本以外の先進国では、厳しい目を向けるはず。

カーライフ大助かり知恵袋1

大正100年 日本人のクルマはじめて物語 第8回

大正の女性ドライバーの新聞記事  女性の社会進出の代表選手として、栃木県の一人の女性の自動車への熱い想いがある。当時23歳だった栃木県出身の「渡辺はま」だ。彼女は、大正6年に上京し、自動車学校に入り、同年4月に卒業後東京の自動車商会にドライバー見習いとして入社。それから2ヵ月後の6月に警視庁の自動車試験に合格。女性初の自動車運転免許取得となった。大正8年に東京市街自動車が通称「青バス」(新橋―上野)を運行、翌大正9年2月2日に白襟姿の「女車掌」が乗務している。
  女性の社会進進出の大きな背景のひとつは、当時の女性活動家の努力も無視できない。大正9年に上野精養軒で「新しい女性」で鮮烈デビューした平塚雷鳥とのちに政治の世界で活躍する市川房江などが新婦人協会を発足、雑誌「女性同盟」を創刊している。こうした「新しい女」のなかには詩人の与謝野晶子、岡本太郎の母・岡本かの子、それに関東大震災直後にアナーキスト大杉栄とともに憲兵隊に惨殺される伊藤野枝などが含まれる。銀座の資生堂が、美容・美髪・洋装の3科を設置し、コールドクリームを発売したのが大正11年のことだ。同じ年に牛込に文化服装学園の前身である「文化裁縫学院」が開院している。翌年には丸ビル内に山野千枝子が「丸の内美容院」を開設している。大正末期から昭和初期にかけて西洋文化の影響を受けた新しい風俗や流行を作り出した「モダン・ガール」(あるいは「モダン・ボーイ」)が登場するが、その先駆けというか土壌が大正の中期にできつつあった。
  ちなみに、この時代は、その後の暗い世相だった第2次世界大戦下と異なり、明らかに自由な空気が世の中にあったとされる。大正デモクラシーの時流に乗り、大正14年に満25歳以上の男子が衆議院の選挙権を持つ“普通選挙”が実施(女性の参政権は第2次世界大戦後)、教育分野では「大正自由教育運動」が起こり、かつてはごく一部の恵まれた子女しか許されなかった教育が徐々に庶民にも拡大。個人の自由が自我の拡大が叫ばれ、進取の気風と称して西洋先進文化への積極的な取り組みが尊ばれた。平成の現代から見ると、かなりの前段階ではあったが、こうした自由な空気のなかで、女性の社会進出が進んでいったのだ。

カーライフ大助かり知恵袋2

バックドアを交換。作業の勘どころ

バックドア  いきなり、友人の愛車AK12マーチのバックドアの交換作業を任されることになった。凹みが大きいので、交換したいというのだ。
  このクルマは比較的人気車。リサイクル部品ですぐに同じ色のモノを探すことができた。価格は、1万5000円+消費税。早い話、業者にまかせないで、工賃を浮かせる作戦だ。よく知られるようにリサイクル部品の外装品は、6等分をしてどこにどんな大きさのキズやヘコミがあるかを事前に知ることができる。静岡の解体屋さんが“生産”した中古のバックドア。一見すると、同じ色で問題ないと思われたが、いざ取り付けてみると、取っ手部分のカラーが退色して変! 取っ手部分だけが樹脂製なので、経時変化で退色していたのだ。そこで元のドアの取っ手を取り外し、移植。
  一番の艱難辛苦だったのは、ワイヤーハーネスの取り回しだ。ドアパネルにところどころにコネクターが付いたハーネスを通すのだ。そのままでは通らない。あれこれやっているうちに日が暮れた。大きなコネクターをドアパネルに入れるところが、大きな壁だった。夜中に頭のなかで、シミュミレーションし直した。気を取り直して翌日。1メートルほどの針金をあらかじめドアポネルに通しておき、針金のエンド部に通すべきハーネスを繋げる・・・途中何度もひっかかり難儀するが、その都度少し戻し、また引っ張る・・・という作業を繰り返しようやく通すことができた! のべ3時間近くもかかった。たぶんプロの板金屋さんなら、10数分だろうが、経験とはなんとも豊穣なものだ。手の甲にいくつもの傷が付いていたが、不思議にも痛く感じなかった。組み立てラインでは、たぶん30秒前後でおこなっているはず。どんなジグを使っているのだろう? 想像をめぐらすチカラが湧いてくる。クルマの修復作業で味わった、ひさびさの醍醐味の実感だ。

愛車メンテのプラスアルファ情報

たかがタイヤ、されどタイヤ

タイヤ  タイヤの寿命は、山が残っていても装着後3~4年をメドに交換。タイヤ溝1.6ミリ以下だと車検には通らない。空気圧が下がると、タイヤの偏摩耗や乗り心地が悪化するだけでなく、燃費も悪くなる・・・タイヤにまつわる知識はだいたいこんなところだ。
  乗用車タイヤで意外な盲点は、年数がたっているわりにタイヤ溝が微妙に残っているケース。タイヤはゴム製品。
だから≪経時変化で固くなり、乗り心地や操縦安定性が新品時にくらべ悪化する≫
  このことは頭では解っているのだが、なかなか実感できないのが悩ましい。古くからの読者の報告のなかに、10年近く使ったタイヤが原因で、ブレーキ回りを疑うような変な振動が出たという事例を聞いている。長く駐車していてタイヤが変形を起こしたのが原因だと思われる。
  実は、筆者もこれほどひどくはないが、先日同じようなタイヤにまつわる経験をした。4年4万キロ使ったタイヤを新品タイヤ〔ミシュランのENERGY 175/65R14〕に替えたら、見違えるほど乗り心地と操縦安定性が戻った。とくに横浜には坂が多い。上り坂からハンドルをフルロックして曲がるというシチュエーションがある。そのとき操舵輪と駆動輪が同一というFF特有のグキグキという癖が出たものだが、タイヤを新品にしたらウソのように症状が消えた。
  残り溝があっても、少なくても4年以上たったタイヤは交換することをお勧めする。経費は4万円近くとけっして安くはなかったが、その効果は確実にある。

2012年6 月 1日 (金曜日)

TOP NEWS

ふたたび! いまなぜカローラなのか?

新型カローラフィールダー  都内で新型カローラの試乗会が開かれた。試乗したり、開発者にインタビューしながら約5時間にわたりカローラの存在理由の答えを見つけようとした。コンパクトカーのヴィッツがあるから、カローラはすでにお役ごめんなのではないか、という強い思いがあったからだ。
  前回すでにお伝えしたように『大人4人が安心・安全・快適に長距離を移動できるミニマムサイズのクルマ』というのが、新型カローラのコンセプト。前モデルの10代目まで徐々に大きくなったカローラの原点回帰ともとらえられる。
  キャッチフレーズを逆手に取れば、ヴィッツやパッソは、そうしたことができないクルマなのか、と言うとけっしてそうではない。それに『大人4人が安心・安全・快適・・・』にという要件は、その時代で上下する基準なのである。いまの基準で、とりあえずライバル車にくらべ、より安心・より安全・より快適だ・・と思わせる車だということだと理解できる。そこに新型カローラの存在理由がある。いささか無理のある存在理由に現在のクルマ造りの困難さが見え隠れする。
  試乗してどうか? 1.8リッターのフィールダー(ワゴン)は、はっきり言って車格を超えた出来栄え。静粛性、走り、運転する喜びをすべて満たしてくれる。185/60R15というタイヤを履き、ステアリングのギア比を従来の18.8から14.1とかなりクイックにしてスポーティなフィールを与える。フィールダーが30~40歳代、セダンのアクシオが65歳前後をターゲットにしているそうだ。静粛性についてもグレードG以上は、エンジンルームとの隔壁の吸音材に工夫を凝らしている。従来はワイヤーハーネスやパイプなどが通る部位を穴あけしていたのだが、今回はスリットにすることで、吸音効果を劇的に高めている。さらにトリムの隙間にウレタンを注入するなど、こまやかな静粛性向上策をとったという。これにより定常走行での車内の会話がよりスムーズにできるようになった。
  面白いのは新型CVTのエンジンとの協調制御。CVTは無段階変速が魅力だが、実は加速時にわざわざ意図的に段付きを設けることで、リズミカルな加速感を演出することだ。人間の感性に訴える気持ちのいい加速フィーリングを作り出しているのだ。それによりまるでドライバーの運転時術は高まったように感じさせる・・・。電子制御技術は、ますますクルマをロボット化させる!?カローラという古い皮袋に新技術は仕込まれているということのようだ。

カーライフ大助かり知恵袋1

大正100年 日本人のクルマはじめて物語 第7回

大正時代に誕生した女性雑誌  大正6年~大正12年は西暦でいえば1917年~1923年。その大正中期をトヨタ博物館の担当者は、3つの視点でとらえている。
  ひとつは、『女性の社会進出』だ。
  女性の社会進出は、大正初期からすでに始まっているが、第1次世界大戦後の好景気がその後押しをしたといえる。現在から見ると女性の職場はまだまだ限られていたとはいえ、官庁、銀行の事務、電話交換手、タイピストなど女性の新しい職業が脚光を浴びた。「職業婦人」という言葉が生まれたのもこの時期だ。女性誌が数多く誕生した時期でもある。自動車の分野でも「女運転手」「女車掌」が誕生したのは、すでに述べたとおり。つまりそれまで男性によって独占されていた職業への新たな進出が話題となっている。
  ふたつ目の視点は、次第に増加する自動車に対応する道路整備や交通信号の設置など、『社会的なインフラ整備』が少しずつ進められていったこと。同時に全国統一の自動車取締令が施行され、法制面での整備も進んだ。
  3つ目が、これまで個人レベルで進められていた自動車造りの段階から大手の既存の企業が自動車造りに乗り出した点だ。つまり『大規模な自動車生産時代への移行』。大正11年(1922年)に開かれた平和記念大正博覧会は、こうした企業が挑戦した初期作品の展示場となった。
  以上を踏まえてさらに詳細に、次回から大正中期の日本人が自動車にどんなふうに向き合っていたかを眺めてみよう。

カーライフ大助かり知恵袋2

F1マシンのブレーキライン

ブレーキホース  ≪美は細部に宿る≫とはよく言ったものだ。
  レーシングカーの美しいシルエットは、量産車を圧倒する感動を与えるのはごくふつうで当たり前だが、レーシングカーの頂点である部品の一部を手にとって理解するときほどの感動を呼び起こせない。ふだん見慣れた小さな部品にこそ輝きを見出すということだ。
  先日パシフィコ横浜で開かれた「自動車技術展」はしょうじき自動車開発者などエンジニア向けのため、難しすぎて門前払いを食らう気分になるブースが多い。
  ところがふと足を止めたら、面白いものが目に飛び込んできた。ケブラー製のブレーキホースである。東京アールアンドデーのブースだ。通常ブレーキホースといえばゴム製あるいは外周にステンレスメッシュ製というのが通常だが、外周にケブラーを使いすぐれた屈曲性を持つという。目に焼きついたのは、ジョイント部分(ツナギ部分)である。通常の2面幅10ミリの6角部(エルボー)を持つのではなく、写真左のようなプラグタイプ。相手の穴に差し込み、スライドプレートで留めるという原理。金具はチタン製だ。軽量コンパクトで、狭いところにもセッティングできるという。ちなみに、ホースの外周はアラミド繊維のケブラーだが、インナーホースは従来どおり厚み0.8ミリのテフロン〔PTFE〕ホースだという。コストはステンレスメッシュの3~4倍なので、スポーツカーあたりに採用されるかもしれない。

愛車メンテのプラスアルファ情報

ⅰPhoneを車内で充電しながら、録音しておいた音楽を聴く

TUNECAST  横浜の金沢区にあるアメリカンスタイルの巨大スーパーマーケット「COSTCO」で、面白いカー用品を発見した。手持ちのⅰPhoneやⅰPod touchをクルマにつなげることで、充電しながらFMラジオで音楽を楽しめる用品。製品名は「TuneCast Auto Live」。購入価格は、3480円。
  使い方は簡単だ。まず、カーオーディオの音量を下げて、本体をシガープラグに差し込み、さらにⅰPhoneに接続。本体の「クリアスキャン」ボタンを押すと自動的に空いているFM局を探してくれる。表示部に音質のよいFM周波数が表示される。そこで、ステレオの周波数をその周波数に合わせるだけ。本体上部にはFM周波数を2つプリセットできるボタンが付いている。ディスプレー部には高コントラストのバックライトで、昼間でも表示部が明瞭。やや玩具っぽい用品だが、車内で音楽だけでなく語学の勉強ができるのがいいところ。期待外れだったのは、音質がⅰPhoneのイヤホンから聞くよりも数段落ちることだった。


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