みなさん!知ってますCAR?

2013年4 月15日 (月曜日)

TOP NEWS

トヨタの次世代スモール・ハイブリッドカーは50km/lを目指す!

トヨタFT-Bh  昨年3月スイス・ジュネーブショーですでに世界デビューしたとはいえ、先月3月27日にソウル・モーターショー会場でぼくの前に現れたトヨタの次世代スモール・ハイブリッドカー「FT-Bh」は、やはりぜひ乗ってみたいクルマの一台として魅力を振りまいていた。包み込むようなフォルムは近未来を予感してなんともいえない!?
  全長3985ミリ×全幅1695ミリ×全高1400ミリ。同じハイブリッドカーのアクアにくらべると全幅こそ同じだが、全長と全高がそれぞれ10ミリ、45ミリ小さい。車名のFT-Bhというのは「フューチャー・トヨタBセグメント・ハイブリッドカー」という意味だ。Bセグメントというのは排気量1~1.5リッタークラスのスモールカーのカテゴリー。驚くべきは車両重量が800kgを切る786kg(アクアは1050kg)。コスト高になるカーボン素材を使わずに、ハイテンションスチール(高張力鋼板)を多用したというところも本気モードを感じる。空気抵抗をぐんと下げ、CD値が0.235(アクアは0.28)。エンジンは、1リッター2気筒でモーターとリチウムイオン電池の組み合わせ。タイヤは145/55R18。価格などはまったくの未定だという。
  このクルマ、2010年代の末にデビュー予定と噂される。つまり、5~7年後に発売にこぎつけるらしい。それまでにはより進化しているかもしれないし、逆に重量増になっている可能性もないわけではないが・・・。 東進ハイスクールの現代文の講師・林修さんではないが、「いつ本気で勉強する? 今でしょ!」をもじった「いつ次のクルマを買う? 今でしょ!」という言葉とは裏腹に、買い替えのタイミングがどんどん先延ばしされる!?

カーライフ大助かり知恵袋1

現存する最古の国産乗用車アロー号のナゾ 第9回

博物館内のアロー号  旧制福岡工業高校を卒業した矢野倖一青年は、いよいよアロー号の製作にとりかかる。大正2年(1913年)8月、倖一、20歳のときだった。村上邸に住み込み、自動車の研究・開発に没頭した。このクルマが「アロー号」である。矢野の苗字「矢」かにちなんでつけた車名である。アロー号を作るうえで、想像を絶する労苦を重ねるが、さまざまな人物の協力も得る。タイヤ、スパークプラグ、点火装置のマグネトーだけは、当時国産製が存在しないため外国製品に頼った。何しろブリヂストンタイヤ(BS)の前身・日本足袋(にっぽん・たび)が国産初のタイヤをつくったのが1930年(昭和5年)、その7年後にNGKがスパークプラグを生産し始めた。その3つ以外の部品はすべて自作あるいは設計して、倖一が設計し、日本の業者に依頼して作り上げたという。
  矢野は、上京の折には、東京の赤坂・溜池にあった大倉財閥の2代目・大倉喜七郎が創設した輸入ディーラー「日本自動車㈱」に立ち寄り、九州出身の技術者の指導を仰いでいる。この日本自動車は、大正時代から昭和40年代前半まであった自動車好事家(富裕層)たちを顧客にした販売店。地元福岡では九州帝国大学・工学部・岩岡保作教授の指導を受け、内燃機関に関する基礎理論や最新の技術を学んだ。ちなみに、岩岡保作は、俳人正岡子規と明治21年ごろ≪野球≫に興じた間柄だった。いっぽう、地元福岡では当時最新の工作機械を所有する斉藤鉄工所という会社から設備と職人7人を借り受け、部品の製作を進めている。ギア類の加工は母校の機械科実習工場でおこない、シリンダーブロックのボーリング加工は、九州帝大の工学部の機械科教室の施設を活用しておこなったという。
  ほとんどゼロからのクルマ造り。文字通り、闇のなかを手探りしながらのモノづくりだった。無限大の不安を抱えながらも、無限大の喜びをかみしめての作業だったに違いない。

カーライフ大助かり知恵袋2

ソウル・モーターショーで見た1.2リッター3気筒ディーゼルエンジン

U2エンジン  ご存知のように欧州の乗用車市場は、すでに半数がターボチャージャー付きディーゼルエンジン車。ガソリンエンジン車を凌駕する走りと燃費の良さで受けているのである。一方ディーゼル車は“トロイ・汚い・うるさい”というイメージが強いとされていた日本市場でも、マツダのアテンザ、CX-5に排気量2.2リッターのクリーンディーゼルエンジン仕様車が用意され、かなりの人気だ。ガソリン車の2倍以上の売れゆきと聞く。ディーゼルのトラウマが消えつつある。
  そんなディーゼル見直しムードのなか、先月末のソウル・モーターショーには、注目のエンジンが展示されていた。
  韓国のKIAモーターのブースに排気量1.1リッター3気筒のディーゼルターボ・エンジンがお目見えした。型式名「U2」。KIA(およびその親会社のヒュンダイ)は、欧州市場に4気筒の1.4リッターと1.6リッターのディーゼルターボ・エンジンを載せたヴェンガ(ヒュンダイではⅸ20)というトールワゴン車を投入しているが、1.1リッターディーゼルターボ・エンジンは、より燃費向上を狙ったものだ。
  1気筒あたり4バルブで、ボア×ストロークが75×84.5ミリのロングストローク。油圧タペットを採用することで、メンテナンスフリー化を図る。エンジン内部にバランサーシャフトを組み込み、3気筒エンジンのデメリットとなりがちな振動・騒音を抑制している。最高出力は75PS,最大トルクは180Nmとなかなかの実力。1800バールのコモンレールで、DPFで排ガスを処理する。オルタネーターの制御、アイドルストップなどでも燃費向上を図っている。年配の読者はダイハツのシャレード・ディーゼル(1977~1983年 3気筒1リッター)を思い出すかもしれない。ゆえに、たぶんダイハツあたりも同じようなエンジンを研究中だと思われる。

愛車メンテのプラスアルファ情報

フレキシブル・ビットドライバー

フレキシブルビットドライバー  ドライバーという工具は、相手のボルトの軸に力を押し付けながら回す、というのが原則的な使い方。そうしないと固く締まったボルトを緩めようとすると、ドライバーの先端がボルトの頭部の溝を外れ、逃げてしまう恐れがあるからだ。これを専門用語でカムアウト(COME-OUT:抜け落ちる、外れる、の意味)という。
  この理屈から言えば、軸がフレキシブルなドライバーというのは、ドライバー本来の使い方に真っ向から反論しているようなものだ。押し付けるチカラはどうしても小さくなりがちだ。
  でも、だからといって、このドライバーはまったく役に立たないかというと、そうではない。
  軸がフレキシブルということは、奥まったところにあるボルトを回すことができるからだ。実際使ってみると、想定以上に便利なことがわかる。やはり押し付ける力をうまく伝えづらい面はあるものの、がちがちに締まったボルトを緩める場合を除けば充分使える。しかも軸自体が、グリップから取り外せ、同じシリーズの差し替えナットグリップソケットの軸がそのまま使える。先端部には、2面巾が1/4インチ(6.35ミリ)のビットがピタリと収まるようになっているので、プラスビットでもヘキサゴンビットでもジョイントでき、使用範囲がぐんと広がる。全長は238ミリ、重量は110グラム。いずれにしろ、いろいろなシチュエーションで使ってみると、いい点も悪い点もふくめ意外な発見ができそうな工具だ。価格は、3060円。発売は、KO-KEN http://www.koken-tool.co.jp/

2013年4 月 1日 (月曜日)

TOP NEWS

アルミの切削加工にモノづくりの極意を見た!?

削りだしのヘルメット  「120kgものアルミのカタマリから、これを作り上げたのです」
  先日東京ビッグサイトのとある展示会で、不思議な造形物に足を止めた! モノづくりメーカーから出品されたシルバーに輝くダミーのフルフェイスのヘルメットだ。聞けば、アルミのインゴットから削り出して造型したという。
  この企業は、ホンダなどの自動車メーカーからの依頼で、レース用の部品や自動車やバイクの量産部品をつくるうえでの試作と呼ばれる一品モノの部品を造るプロフェッショナル。二足歩行ロボット「ASIMO(アシモ)」の部品試作も担った。小惑星探査機「はやぶさ」で有名になった宇宙航空研究開発機構のJAZA(ジャクサ)からの依頼部品もある。この企業は、もともとは半世紀前の1960年に生粋の職人だった創業者・大町實氏が東京・板橋で起こした事業からスタート。現在の本社は埼玉県朝霞市。いまでは、最先端の同時5軸加工で高精度な複雑形状の限界や超軽量薄肉加工の限界を見極めることなどを通して、さまざまな金属切削限界にチャレンジしてきたという。
  そのひとつが、今回公開したフルフェイスのヘルメットということだ。
  120kgあったアルミ合金塊を5軸加工技術を使い、はじめは大きな刃物で、次に細部をどんどんけずり、メッシュ加工や薄肉加工をほどこし、最終的には総重量がわずか3.6kgまで削りこんでいる。最小肉厚は口元部であり、なんと0.3ミリ。使用した一番小さな刃物は、半径0.1ミリのボールエンドミルと呼ばれるミニマムサイズ。この高い技術で、「切削ドリームコンテスト」の金賞を受賞するなどさまざまな受賞を勝ち得ている。世界が認めたこの技術をYou Tubeでもたのしめる。使用する機械は、マシンイングセンターなどで、手作業は、せいぜいバリ取りぐらい。アルミはリサイクル性が高いので、削りカスをまた集めて、もとの素材に戻せるのはいとも容易。その面では環境にやさしい企業といえそうだ。㈱大槇精機(だいしんせいき)。http://www.disn.co.jp

カーライフ大助かり知恵袋1

現存する最古の国産乗用車アロー号のナゾ 第8回

矢野洋祐さん  

倖一の息子である矢野洋祐氏(写真)によると、まず倖一は、自動車の資料代として受け取った金50円で洋書屋の「丸善」(明治2年創業で、創業者は福沢諭吉の門人・早矢仕有的〔はやし・ゆうてき〕)で英国製の小型自動車の写真や資料が載る本を手に入れた。これは、いまのお金に直すと200万円ほど。3.5馬力のエンジンとトランスミッション以外の資料はこれでほとんど手を入れ、手直しを施したという。ラジエーターチューブは1本1本銅管を巻いてつくるなど、全部手作りだった。半年の後、年号が明治から大正に変わった頃に改造作業は終わったという。「丸ハンドルと折り畳み式の幌にランプやラッパも付けたしゃれたスタイルで、どうにか走れるようになった」(羊祐氏)という。ところが、実際に走らせて見ると、行く先々でエンコした。そのため、≪村上のブリキ自動車≫として当時の福岡の人にずいぶんからかわれたという。やはり現在の量産車にくらべると信頼性は、見劣りしたということだ。でも、何度もの不具合で、矢野青年は着実にクルマ作りの本質をつかんでいく・・・。

   この改造ド・ディオン・ブートンは、残念なことにのちに分解され、エンジンが農業機械の動力に流用されるなどしていくうちに現在部品はおろか、そのカケラひとつ残っていない。だが、半年にもおよぶ矢野青年の改造車への経験は、日本の乗用車のパイオニア第1号として、その後、実を結ぶことになる。

カーライフ大助かり知恵袋2

一部へしゃげた高価なアルミホイールが修正できる!?

アルミホイールの修正  大事故で大きく破損したホイールは論外だが、たとえば縁石にタイヤをぶつけてしまいホイールがへしゃげてしまったとする。そのままでは走行できず、車検も通らない。あるいは、変形こそしていないが、縁石にゴリゴリ押し付けて表面に傷を付けてしまった場合も、ユーザーとしてはトホホ・・・の事態。
  安いホイールならあきらめもつくが、1本5万円とか10万円もすると捨てるには忍びない。
  そんな時、あきらめる前にデジカメで写真を撮り「タイヤショップショウワ」にご一報して欲しいという。専用のアルミホイール修正機を使うなどして、プロの手で修復できるケースがあるからだ。割れのある場合でも修復がきく場合もあるという。
  気になる価格は、17インチまでが1本1万3650円からで、17~20インチまでが1本1万8900円からだという。けっして安くはないが、もし高価なアルミホイールが不幸にしてキズ、曲がり、割れがあるなら、一度聞いてみるのも悪くない。修理期間中には、そのクルマに適合するタイヤ&ホイールを貸してもらえるサービスもあるのも、タイヤショップショウワの魅力だといえそう。また、ホイールのカラーチェンジのしてくれるという。
  「タイヤショップショウワ」は、吉川店(電話048-981-6946)と越谷店(電話048-970-0505)の2店が展開中だが、どちらでも受け付けてくれる。

愛車メンテのプラスアルファ情報

フレックス・ラチェットハンドル

フレックス・ラチェットハンドル  台湾発のハンドツールは、日本の商社などからのアイディアで、意外と興味深い製品を生み出す。
  とあるホームセンターで見つけた「フレックス・ラチェットハンドルFRH-23B」もそのひとつだ。
  いっけん首振りタイプのメガネレンチと見間違えそうだが、よく見ると両端に首振り機構を備えたらラチェットヘッド部を持つ。3/8インチと1/4インチの差し込み角を持つラチェットヘッド。ギア数がいずれも72度なので、振り角度はわずかに5度。きめの細かいフィーリングと使い勝手を狙っている。しかも1/4インチのヘッドの裏側には1/4インチのビットが入る6角部があるので、手持ちのラチェットドライバーのビットを流用することで作業の巾が広がる。
  使ってみての印象はどうか? 全長220ミリとやや長めなのでトルクが入れやすい。ところが・・・左右の切り換えボタンがヘッドの根元に付いている。親指の腹で動かすスライド式である。スライド式は、たしかに袖口でうっかり知らないうちに切り替わる恐れのある、レバー式よりもメリットも多い。この切り換えボタンが、3/8インチ側は大きいのでいいのだが、1/4インチ側がかなり大きな操作力を加えないと動かない。このややできの悪い切り換えレバーさえ改善すれば、なかなか商品力を持つ工具だと思う。ハンドツールは、辛抱強く育てていくかでブランド力が高まるが、モノづくり工場を持たない商社にこれができるかが課題。発売は、㈱三共コーポレーション 電話06-6252-1712


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