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2017年3 月 1日 (水曜日)

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新型プリウスPHVに死角はあるか?

新型プリウスPHV  「ハイブリッドの次のトヨタのエコカーの本命は、PHVです!」
  聖バレンタインデーの翌日の2月15日、お台場は近未来のクルマで盛り上がりを見せた。科学未来館1階ホールには、ざっと1000人ほどの関係者が集まり、新型プリウスPHVがお披露目したのだ。冒頭は、20年前に発売した初代プリウスの開発責任者で現トヨタの会長である内山田竹志さん(70歳:父の亀男氏は1967年デビューの3代目クラウンの開発責任者!)のメインメッセージである。
  トヨタではEV研究部署を昨年末立ち上げてはいるが、EVには走行距離や充電機の課題が依然ある。FCV(燃料電池車)も水素ステーションがいまのところ100軒と心細い。となると≪エコカーのさらなる普及の要(かなめ)になるクルマがPHV≫というのだ。少し「そう言い切っていいの?」という感じを受ける。が、着実に消費者に訴えるのは、PHVであるのは必然!?
  でも、でも、である。2代目プリウスPHVのすごいところは、初代がプリウスベースだったのとは違い専用ボディに、いまある新技術を注入しつくしている点だ。具体的には、EV走行が2倍の68.2km、時速135キロまでEVのまま引っ張れる。つまりEV走行を飛躍的に伸ばした。しかも、駆動用のモーターに加え、発電機用のモーター(ジェネレーター)を駆動に使うデュアルドライブ方式で、力強い加速が味わえるというのだ。さらに、驚いたことに、ルーフにソーラーパネルを取り付け、一日最大で6kmほど走れる電気量を充電できるというのだ。電気工事なしで、普通のACコンセントからも充電できるのも好感が持てる。
  価格も、326万円台からと、FCVのミライにくらべるとバカ安に近い。
  ところが、カタログをよくよく眺めると、ルーフに取り付くソーラーパネル(部品メ-カーはガラスが旭硝子で、ソーラー本体がパナソニック)は、税込み28万円もするという。しかも、この単体重量が、プラス17kgとかなり重い。だいたい、車両重量は、電池の容量を増やしたので、従来車より200kgも重たくなって、しかも定員が5名から4名に減っているのである。4人乗りのクルマが、今後1万台も売れるのか? と心配になり、月販目標を調べると、2500台とトヨタとしては少し控えめな台数。今後PHVを増やし徐々にPHV率を高める戦略だという。

カーライフ大助かり知恵袋1

自動車部品センター街だった“なにわの自動車部品物語”第10回

T型フォード  旧日本陸軍の「自動車連隊」というのは輜重兵(しちょうへい)に属していた。輜重の“輜”とは衣類を載せる車、“重”とは荷を載せる車を指し、総じて輸送することを意味する。部隊の移動に際して糧食、被服、武器、弾薬などの軍需品を輸送する任務を専属とする兵科(職務区分)を輜重兵というのである。
  ちなみに、昭和6年以降に陸軍大学校を卒業したものは1300名近くいるのだが、兵站(ロジスチックス:物流)を専門とする輜重科を専攻したのはわずか33名しかいなかった。当時の日本の兵隊と軍全体がいかに兵站を軽く見ていたか。太平洋戦争の陸軍死者数160万人のうち、実に70%が敵との戦闘による死ではなく、飢餓死だった。食べるものがなくて亡くなったのだ。
  松田さんが属した自動車連隊が使った車両は、フォードのモデルTT(モデルTのホイールベースを伸ばし、足回りを固めたトラック)といすゞの6輪トラックだったという。「いすゞの6輪車は見掛け倒しで、とにかく重量が重くて力がなく、泥濘地にはまり込むと立ち往生して大変でした。そこでロープを車両にかけ、40~50名の兵隊の力で脱出することが多かった」という。当時「ガソリン(石油)は血の一滴に等しい」といわれた時代。松田さんによると、訓練時にはエンジンをかけることはまれだったという。ハンドルは古参兵が握るのだが、10数名の兵隊が車両を押したりしての訓練だったという。これもいささかこっけいな光景だ。自動車は中国戦線では敵に対する威嚇的存在だったのかもしれない。
  (写真はT型フォードのシャシー)

カーライフ大助かり知恵袋2

プリウスPHVは冬場でもヒーターがよく効くそうだ!

ヒートポンプ式エアコン  「ハイブリッドカーはエンジン稼動割合が激減したぶん、冬場ヒーターが効かず足元ブルブル!」
  そんなハイブリッドカーのウイークポイントをまるで鬼の首を取ったかのような前回の記事。その筆が乾ききらないうちに、解決策ともいえる新技術がトヨタ車からデビューした。正直、オドロキだ。
  新型プリウスPHVの「ガスインジェクション機能付きのヒートポンプエアコン」である。
  ヒートポンプとは、少ない投入エネルギーで、空気中などから熱をかき集めて、大きなエネルギーとして利用する技術のことで、すでに身の回りのエアコンや冷蔵庫、最近ではエコキュート(給湯機)などにも利用されている省エネ技術。
  冷房の時は、ふつうのクルマと同じ理屈なのだが、暖房時には電磁弁で、配管経路を変更し、電動インバーターコンプレッサーで圧縮された高温の冷媒を、室内コンデンサーを介して車室内で放出。ガスインジェクションは、冷媒の流量を飛躍的に増やすことで、暖房性能をさらに高める役目だという。
  「この仕掛けは、実は世界初です!」とエンジニアは胸を張る。「レスポンスも素早いですよ。すぐ足元が暖かくなります。それにシエンタHVではメーカーオプションだった前席シートヒーターも標準装備し、このヒートポンプ式エアコンも標準で付きます、ハイ」とニヤリと微笑んだ。ちなみに、新型プリウスPHVのリアに載る大容量リチウムイオン電池にもヒーターを付け、低温時の出力低下を防いでいる。・・・まるでクルマ全体が湯たんぽを抱えて走っている!? そんな妄想をしたくなる。

愛車メンテのプラスアルファ情報

軽~い! ラジオペンチ

ラジオペンチ  「電子部品の組み立てなど、一日幾度となく工具を使うユーザーの要望で生まれた1本です!」
  そんな開発者のメッセージが添えられて一本のラジオペンチが送られてきた。
  一説によると昭和のラジオ組み立て全盛期を背景に誕生した工具だというラジオペンチは、「ラジペン」と略して日本では呼ばれるが、実はこれまた日本語英語で、英語では「ニードルノーズ・プライヤー」あるいは「ロングノーズ・プライヤー」というそうな。切る、曲げる、引っ張る、挟むなどマルチな機能をもち電子機器の配線や小さな部品をつかむため先端が細くなっている。
  新潟三条市にあるスリーピークス技研(☎0256-33-0571)の「かるいラジオペンチ」は、見るからに21世紀タイプのラジペンだ。筆者が40年近く使っている150ミリの手持ちのラジペンとくらべると、それが大げさでないことがわかる。重量を測ると、「かるいラジオペンチ」は、手持ちのラジペンの2割がた軽い。たかが2割というなかれ。一日中使う作業員には、どれだけ福音をもたらしているかだ。80キロのデブだった人が、2割減の64キロで半日歩くと思えば、自重の軽量が痛いほどわかる!?
  このラジペンのいいところは、これだけではない。エラストマー樹脂の成型グリップで、手に馴染みやすいし、連続作業が楽にできるバネもプラスチック製で、耐久性は金属バネの10倍あるということだ。ちなみに根元にある刃の切断能力は、鉄線ならφ1.5mm、より線で2m㎡だという。(写真は125ミリタイプで、品番LR-125S)


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