みなさん!知ってますCAR?

2017年3 月15日 (水曜日)

TOP NEWS

「VWのパーフェクト自動運転車の全貌とは?」

VWの近未来車2  ディーゼル車の不正データ事件を背景に大きく売り上げが落ち込んでいると思われたVW(フォルクスワーゲン)が、ここにきて元気を取り戻したようだ。
  つい最近、“近未来のパーソナルモビリティの再定義”と称してコンセプトカーSedric(セドリック:セルフ・ドライビング・カーの略)を発表した。これは、ドイツ・ポッダム市にあるVWフューチャー・センター・ヨーロッパなどが中心になり、企画・開発・製造した近未来カー。「このコンセプトカーから、VWの今後のクルマが生み出される」というから、VWの本気度は高い。
  このクルマは、あくまでもコンセプトカーではあるが、ボタンひとつで誰もがどこへでも、つまりA地点からB地点まで移動できるという本来クルマが持っている自動車の魅力をそのままのモビリティだという。操作は、ボタン接触,音声入力、それにスマホのアプリによる入力で、健常者はもちろん、身体の不自由なシニアやハンディキャップを持つ人にも操作できるところがミソ。もちろんドアの開閉もクルマ自身がおこなう。車内では「個人的なアシスタントに目的地やゆき方、走行時間、現在の交通状況、あるいは途中での休憩の内容についてもまるで友達に話しかけるように語りかけることもできる」という。
  完璧EV(電気自動車)で、バッテリーパックは前後のアクスルの上にあり、電動モーターは、ホイールの高さに位置する(おそらくホイールインモーターだろう)。伝統的なクルマのエクステリアに囚われないので、ボンネットもない! 一充電での走行キロ数などの詳細は不明だが、車内にはこれまでのクルマがごく当たり前につけていたステアリングホイール、ペダル、コックピットなどはなく、まるで家の居間にいる感覚で、移動できるという。この動画は、www.discover-SEDRIC.comで観ることができる。

カーライフ大助かり知恵袋1

自動車部品センター街だった“なにわの自動車部品物語”第11回

木炭自動車  余談だが、当時の日本陸軍は海軍と異なり英語を忌み嫌い、横文字を回りくどい漢字で翻訳して使っていた。ドライバー、つまりねじ回しのことを≪エツキ・ラマワシ(柄付き螺廻し)≫、スリッパのことを≪ジョウカ(上靴)≫、物干しは≪ブッカンバ(物乾場)≫と呼んでいた。アクセルのことは≪フンシャセンバン(噴射践板)≫であり、クラッチは≪レンドウバン(連動板)≫、ハンドルは≪テンバ(転把)≫などである。
  たとえば部下に運転を始動するとき、こんな風に使ったという・・・「噴射践板をもっと柔和にふかせ。連動板をつなぐときはいきなりつなぐな。少しアソビを作ってあるからそれを利用してつなげ。といってあまりそっとやると焼き付くから、その足加減を覚えろ」。いま聞くとナゾナゾ遊びをしているようだ。自動車連隊ではないが戦車隊に属していた作家の司馬遼太郎のエッセイのなかに、そんなことが書かれている。
  国内の石油不足は昭和15年ごろには深刻さを増してくる。その年の6月には不急のガソリン使用が禁止され、翌16年2月には認可されているハイヤーとタクシーのうち40%だけしかガソリン使用が認められなくなり、さらに9月には全面使用禁止となっている。そこで木炭など代用燃料を使った車両がつくられた。リアの取り付けた釜で木炭を燃やし、発生したガスを燃料にするものだ。木炭バスは、熱効率が極端に低いため坂道では乗客が降りてバスを押すなど、さながらギャグのような光景が見られたという。代用燃料としては、木炭のほかに圧縮ガス、液化ガス、カーバイド、コーライトなどが使われたという。(写真はトヨタ博物館『なつかしの木炭自動車』より)

カーライフ大助かり知恵袋2

「ハイブリッドカーは暖房が効かない!」の後日談!

暖房が効かない!?  「ハイブリッドカーはエンジン稼動割合が激減したぶん、冬場ヒーターが効かず足元ブルブル!」
  そんなハイブリッドカーのウイークポイントの前号報告をめぐって、ながねん筆者の知恵袋的存在であるトヨタの一級整備士から面白い話を聞いた。
  「30分たっても車内が暖まらないクルマはそもそも壊れているのではないか! そんな強行にクレームを言い募る年配のハイブリッドユーザーがときどき怒鳴り込んでいらっしゃるのですよ」
  そんなクレームに向き合い、この一級整備士は、気を落ち着かせて「空調の温度設定をHi(ハイ)の位置にしてみてください。そうするとエンジンの稼働領域が広がり、容易にEV走行とならないので、従来のエンジン付きクルマと同じく早めに暖房が効きます」と説明するという。
  ところが、この説明に納得できるユーザーは少ないという。
  くだんのおじさんユーザーは「わしは自宅のエアコンも25℃以下の設定温度を長年守ってきた。いまさらめいっぱいのHiに合わせられない!」と主張。
  エコをたてれば寒いし、エコを少しへこませれば快適! まるでハムレットの心境! ジレンマの真っ只中! まぁ、そこまで深く考えれば、HVの理屈は理解できるのだが、まだまだ理屈が不明なユーザーが少なくないのが現状のようだ。昨日免許を取ったばかりの若い女性からベテランドライバーを自認するおじさんドライバーまでを相手にするイマドキの整備士さんの苦労は、いかばかりか、である。

愛車メンテのプラスアルファ情報

車内で使うランチテーブルは是か非か?

ハンドルに付けるテーブル  ひとりで出かけたときなど、車内で軽くランチを取りたい気分になったとする。そんなときイマドキのコンビニはとても便利。お弁当やおにぎり、サンドイッチなどリーズナブルな価格で手に入り、お気楽ランチにもってこい。
  ところが、いざ車内を見渡すと食事をするようにはできていない。助手席のシートは食べ物を置くようにはできていないし、インパネはカーブしていることが多く、運転席回りにテーブルに替るような空間がないのだ。
  そんな時かつてカーショップで見かけた用品を思い出した。ステアリングホイールに引っ掛けるだけで使える小型のテーブルだ。『ワンタっちゃブル』(SFJ㈱ www.sf-j.co.jp)という少し人を食ったネーミングの商品。“1秒ですぐ!”というのがキャッチフレーズ。2780円と少し高い気もしたが、思い切って購入した。40×29.6センチに厚みが2センチ。樹脂(ポロエチレン)製の黒色の四角いお盆と考えれば分かりやすい。丸ハンドルの下部に引っ掛けられるように形状を工夫しているところが最大のミソ。
  逆向きに付けると、13.3インチほどのノートパソコンなら置けて使える。耐荷重が約5キロという。どんな具合か手で少し抑えてみたが、お弁当を2つ3つ載せても問題なし。フラツキ度も許容の範囲だ。
  ただし、コーヒーカップや味噌汁カップも置けるヘコミがあるが、飲み物はやはり車内のカップホルダーのほうが無難だ。2、3回車内で食事をしてみたが、このテーブル1人用と考えればぎりぎり合格点が与えられるが、そもそも車内での食事自体に疑問符が浮かんだ。食べ物の臭いが染み込みやすい。臭い消し作業に苦労することになる。たとえば中華どんぶりなど強烈なものは車内に持ち込まないほうが得策だ。
  このリポートを終了後、アマゾンで検索したところ、1783円で新品がゲットできることが判明して、ガーン! トホホな気分となった。この値段なら文句なく合格点だ。なお、大型車などには付かないし、プリウスなど異型ハンドルの場合、逆向きにして付けるそうだ。

2017年3 月 1日 (水曜日)

TOP NEWS

新型プリウスPHVに死角はあるか?

新型プリウスPHV  「ハイブリッドの次のトヨタのエコカーの本命は、PHVです!」
  聖バレンタインデーの翌日の2月15日、お台場は近未来のクルマで盛り上がりを見せた。科学未来館1階ホールには、ざっと1000人ほどの関係者が集まり、新型プリウスPHVがお披露目したのだ。冒頭は、20年前に発売した初代プリウスの開発責任者で現トヨタの会長である内山田竹志さん(70歳:父の亀男氏は1967年デビューの3代目クラウンの開発責任者!)のメインメッセージである。
  トヨタではEV研究部署を昨年末立ち上げてはいるが、EVには走行距離や充電機の課題が依然ある。FCV(燃料電池車)も水素ステーションがいまのところ100軒と心細い。となると≪エコカーのさらなる普及の要(かなめ)になるクルマがPHV≫というのだ。少し「そう言い切っていいの?」という感じを受ける。が、着実に消費者に訴えるのは、PHVであるのは必然!?
  でも、でも、である。2代目プリウスPHVのすごいところは、初代がプリウスベースだったのとは違い専用ボディに、いまある新技術を注入しつくしている点だ。具体的には、EV走行が2倍の68.2km、時速135キロまでEVのまま引っ張れる。つまりEV走行を飛躍的に伸ばした。しかも、駆動用のモーターに加え、発電機用のモーター(ジェネレーター)を駆動に使うデュアルドライブ方式で、力強い加速が味わえるというのだ。さらに、驚いたことに、ルーフにソーラーパネルを取り付け、一日最大で6kmほど走れる電気量を充電できるというのだ。電気工事なしで、普通のACコンセントからも充電できるのも好感が持てる。
  価格も、326万円台からと、FCVのミライにくらべるとバカ安に近い。
  ところが、カタログをよくよく眺めると、ルーフに取り付くソーラーパネル(部品メ-カーはガラスが旭硝子で、ソーラー本体がパナソニック)は、税込み28万円もするという。しかも、この単体重量が、プラス17kgとかなり重い。だいたい、車両重量は、電池の容量を増やしたので、従来車より200kgも重たくなって、しかも定員が5名から4名に減っているのである。4人乗りのクルマが、今後1万台も売れるのか? と心配になり、月販目標を調べると、2500台とトヨタとしては少し控えめな台数。今後PHVを増やし徐々にPHV率を高める戦略だという。

カーライフ大助かり知恵袋1

自動車部品センター街だった“なにわの自動車部品物語”第10回

T型フォード  旧日本陸軍の「自動車連隊」というのは輜重兵(しちょうへい)に属していた。輜重の“輜”とは衣類を載せる車、“重”とは荷を載せる車を指し、総じて輸送することを意味する。部隊の移動に際して糧食、被服、武器、弾薬などの軍需品を輸送する任務を専属とする兵科(職務区分)を輜重兵というのである。
  ちなみに、昭和6年以降に陸軍大学校を卒業したものは1300名近くいるのだが、兵站(ロジスチックス:物流)を専門とする輜重科を専攻したのはわずか33名しかいなかった。当時の日本の兵隊と軍全体がいかに兵站を軽く見ていたか。太平洋戦争の陸軍死者数160万人のうち、実に70%が敵との戦闘による死ではなく、飢餓死だった。食べるものがなくて亡くなったのだ。
  松田さんが属した自動車連隊が使った車両は、フォードのモデルTT(モデルTのホイールベースを伸ばし、足回りを固めたトラック)といすゞの6輪トラックだったという。「いすゞの6輪車は見掛け倒しで、とにかく重量が重くて力がなく、泥濘地にはまり込むと立ち往生して大変でした。そこでロープを車両にかけ、40~50名の兵隊の力で脱出することが多かった」という。当時「ガソリン(石油)は血の一滴に等しい」といわれた時代。松田さんによると、訓練時にはエンジンをかけることはまれだったという。ハンドルは古参兵が握るのだが、10数名の兵隊が車両を押したりしての訓練だったという。これもいささかこっけいな光景だ。自動車は中国戦線では敵に対する威嚇的存在だったのかもしれない。
  (写真はT型フォードのシャシー)

カーライフ大助かり知恵袋2

プリウスPHVは冬場でもヒーターがよく効くそうだ!

ヒートポンプ式エアコン  「ハイブリッドカーはエンジン稼動割合が激減したぶん、冬場ヒーターが効かず足元ブルブル!」
  そんなハイブリッドカーのウイークポイントをまるで鬼の首を取ったかのような前回の記事。その筆が乾ききらないうちに、解決策ともいえる新技術がトヨタ車からデビューした。正直、オドロキだ。
  新型プリウスPHVの「ガスインジェクション機能付きのヒートポンプエアコン」である。
  ヒートポンプとは、少ない投入エネルギーで、空気中などから熱をかき集めて、大きなエネルギーとして利用する技術のことで、すでに身の回りのエアコンや冷蔵庫、最近ではエコキュート(給湯機)などにも利用されている省エネ技術。
  冷房の時は、ふつうのクルマと同じ理屈なのだが、暖房時には電磁弁で、配管経路を変更し、電動インバーターコンプレッサーで圧縮された高温の冷媒を、室内コンデンサーを介して車室内で放出。ガスインジェクションは、冷媒の流量を飛躍的に増やすことで、暖房性能をさらに高める役目だという。
  「この仕掛けは、実は世界初です!」とエンジニアは胸を張る。「レスポンスも素早いですよ。すぐ足元が暖かくなります。それにシエンタHVではメーカーオプションだった前席シートヒーターも標準装備し、このヒートポンプ式エアコンも標準で付きます、ハイ」とニヤリと微笑んだ。ちなみに、新型プリウスPHVのリアに載る大容量リチウムイオン電池にもヒーターを付け、低温時の出力低下を防いでいる。・・・まるでクルマ全体が湯たんぽを抱えて走っている!? そんな妄想をしたくなる。

愛車メンテのプラスアルファ情報

軽~い! ラジオペンチ

ラジオペンチ  「電子部品の組み立てなど、一日幾度となく工具を使うユーザーの要望で生まれた1本です!」
  そんな開発者のメッセージが添えられて一本のラジオペンチが送られてきた。
  一説によると昭和のラジオ組み立て全盛期を背景に誕生した工具だというラジオペンチは、「ラジペン」と略して日本では呼ばれるが、実はこれまた日本語英語で、英語では「ニードルノーズ・プライヤー」あるいは「ロングノーズ・プライヤー」というそうな。切る、曲げる、引っ張る、挟むなどマルチな機能をもち電子機器の配線や小さな部品をつかむため先端が細くなっている。
  新潟三条市にあるスリーピークス技研(☎0256-33-0571)の「かるいラジオペンチ」は、見るからに21世紀タイプのラジペンだ。筆者が40年近く使っている150ミリの手持ちのラジペンとくらべると、それが大げさでないことがわかる。重量を測ると、「かるいラジオペンチ」は、手持ちのラジペンの2割がた軽い。たかが2割というなかれ。一日中使う作業員には、どれだけ福音をもたらしているかだ。80キロのデブだった人が、2割減の64キロで半日歩くと思えば、自重の軽量が痛いほどわかる!?
  このラジペンのいいところは、これだけではない。エラストマー樹脂の成型グリップで、手に馴染みやすいし、連続作業が楽にできるバネもプラスチック製で、耐久性は金属バネの10倍あるということだ。ちなみに根元にある刃の切断能力は、鉄線ならφ1.5mm、より線で2m㎡だという。(写真は125ミリタイプで、品番LR-125S)


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