みなさん!知ってますCAR?

2017年10 月 1日 (日曜日)

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マツダが発表したCCIエンジンとは!?

マツダCCI  このところ絶好調なマツダから、新エンジンの発表があった。
  「スカイアクティブX」である。スカイアクティブG、スカイアクティブGというエンジン技術で、他メーカーの技術者を驚かせたマツダは、今回は、「予混合圧縮着火」エンジンの実用化のメドがついたとしたのだ。これは、理想の内燃機関といわれたCCI(コントロールド・コンペレッション・イグニッション)である。ディーゼルエンジンのように、スパークプラグを使わずに圧縮着火による内燃機関。燃費と出力向上を大いに期待できるものの、これまで制御が極めて難しいとされてきた夢のエンジンである。ただし、極冷間時にはスパークプラグで点火するそうだ……。
  マツダによると、従来の14.7という理論混合比(ガソリンと空気の割合)の約2倍の超リーンバーンで、出力とトルクが劇的に向上。つまり走りと燃費の上場のバランスで、燃費向上率はスカイアクティブGよりも20%も高いという。ということは、モーターや高価な電池を使ったハイブリッドカーに迫る燃費と出力ということになる。ハイブリッドカーを蹴散らすに足るエンジン!?
  “ところが!”である。
  VWはじめジャガーなど欧州の自動車メーカーは、2035年ごろまでに化石燃料車を生産中止にし、電気自動車に切り替えるとしている。スバルやホンダも欧州向けのディーゼル乗用車の生産中止を決めている。乗用車の世界で、発展途上国では、コンベンショナルなガソリンエンジンが依然として残ることはあるものの、少なくとも先進国では、こぞって電動化に動きつつある。大型トラックなど一部のクルマはディーゼル(化石燃料エンジン)を使い、≪地球上に残る最後のエンジンはディーゼル!≫ともいわれる。とにかく乗用車のパワーユニットは、電動化に大きくかじを切ったといっていいだろう。
  残りの30年余り、このCCIエンジンは、大きく花開かせる余地があるのか? つい悲観的に見えなくもない。となると、“悲劇のレシプロエンジン”とも“遅れてきたレシプロエンジン!” となるやもしれない! 神のみぞ知るのだが!

カーライフ大助かり知恵袋1

自動車部品センター街だった“なにわの自動車部品物語”第24回

オイルフィルター   昭和30年代の日本は誰しもがビンボーで、銀幕のなかでしか豊かな暮らしを味わえなかったのだが、長安さんのような恵まれた青年もいたのである。昭和30年代といえば、まだまだ戦前に造られたフォードとシボレーが街中を走っていた時代。当時のクルマのエアフィルターは、オイルバス方式もしくはデミスターと呼ばれるタイプ。板金製の箱のなかに切り子状の鉄製繊維があり、底にはオイルが入っていて、箱の中を通過する吸入空気中のゴミをそこでキャッチするというプリミティブなタイプだった。オイルフィルターは車種にもよるが付いてはいたのだが、日本の当時の整備士あるいはユーザーには「それがどんな役割をするものなのか、カイモク理解できず」、たいていのクルマは適当に塞いでしまっていたという。
   これは筆者の想像だが、先代の長安社長のイマジネーションはこんなふうだったのではないか・・・自動車時代が到来すれば、クルマのケアは大きな関心事になる。手間隙を惜しまない日本人は補修部品をこまめに交換するはずなので、必要交換回数の多い部品を手掛ければきっと事業は成功するはず。先代の予想はみごとに的中した。堂島での創業時にはわずか4名ほどだったスタッフが、堂島が手狭になり現在の福島区鷺洲(さぎす)に移ったときには尼崎の工場を入れ全部で50名ほどの社員を抱える企業になっていたという。鷺洲に移ったのはまさにモータリゼーションのはじまったとされる昭和40年の翌年である。勢いを増した事業は、一方では競争の激化をもたらしている。ライバル企業も増え、乱売合戦が始まったのである。その意味では昭和40年は、福島地区ばかりでなく日本の自動車補修部品業界の大きな曲がり角でもあった。

カーライフ大助かり知恵袋2

侮れないクルマの博物館の中身

いすゞプラザ1

いすゞプラザ2

  博物館や図書館は、すでに死んでいる“過去の遺物”を置いてる倉庫にすぎない!
  学問から背を向けて青年期を送った筆者は、実は、そんなふうに長く博物館のことを考えてきた。
ところが、当方が大人になったせいなのか、はたまた博物館の方がじょじょに「見せる技術」が向上したせいのか、なかなかに侮れない存在であることに気がつきはじめた。
  いすゞの創業当時の古いトラック・バスの復刻版を見ることもできるし、エンジンのモノづくり、シャシーからボディのモノづくりの動画を楽しめる。話には聞いていた「大型トラック一台が走れるシャシーダイナモ」の模型の断面を眺められる。このダイナモは、いすゞ独自のもので、気温・湿度・気圧を自在に設定して、世界中どこの環境の道路でも再現でき、詳細なデータをとることができる装置。メディアですら入れないとされている。模型だが、このなんたるかが分かるのである。
  このほか、新旧のディーゼルエンジンの外観を眺められるし、トラックのドライビング・シミュレーションを楽しむこともできる。
  幼児から大人まで、奥行きの深い展示物、好奇心を揺さぶられる展示品が並ぶ。今年3月にオープンしたいすゞの「いすゞプラザ」は、なかなか見ごたえがあった。最寄りの駅から1時間に2本のシャトルバスが走るし、駐車場も備えるだけに、盛況だ。平日は予約だが、1月先まで予約でいっぱい。ただし、土日は予約なしで入れる。土曜日に出かけてみたところ、ファミリーや昔を懐かしむシニアたちでいっぱいだった。入場料無料というのも魅力である。

愛車メンテのプラスアルファ情報

ボールグリップ差し替えドライバー

ベッセル  グリップ部が球形をしたドライバーである「ボールグリップタイプのドライバー」は、どちらかというと、自動車整備用というよりも電工用である。でも、このボールグリップを好む読者もいるようだ。丸いので、握りやすく、回しやすいというのである。
  今回見つけてきたのは、老舗のドライバーメーカーであるベッセルが、創業100年を記念したドライバーだ。もともとは木柄のボールグリップタイプだが、平成のいまは、当然ながら樹脂製である。硬めの樹脂の上に手が触れる部分を柔らかめの樹脂をあしらうというハイブリッド構造。その柔らかめの樹脂に、ゲル状のタイプを採用している。指で押すとグニュッという感じで、へこむ。ネジを締める感じで握ると、密着度が確かに高いのが感じる。
  「なるほど、これが新感覚というのだな!」と確認できた。
  1/4インチ(6.45ミリ)幅の軸の両端は、プラス2番とマイナスの6ミリで、差替え式のドライバーである。軸に磁力を与える小道具が付いているので、ネジを取り付けたり取り外したりするとき、ネジがぽとりと落下する恐れがまずないのもいい。ただ、軸自体を指で揺さぶると、がたが少なからずあり、ややがっかりさせられる。そのぶん剛性感が薄れるというわけだ。
  やはり、これは、家庭用のドライバーにとどめておくのが無難。本格的な整備には向かないようだ。価格は、698円だった。


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