関東から見ると、好き嫌いはあろうが大阪人の心根の奥にはユーモアが根付いている。
工具に、そもそも「ピカエモン」と命名しているのである。人気キャラクターの「ピカチュウ」と「ホリエモン」を足して2で割ったネーミングである。「ホリエモン」とは言うまでもなく、先日ロケット打ち上げに失敗するも、クラウドファウンディングや月額制のオンラインサロンで稼ぎまくる実業家兼タレントの堀江貴文氏。
なぜ、「ピカエモン」といういささか怪しげで、軽いノリのネーミングにしたかというと……以下は半分関西人である筆者の推理だが、“ピカっとLEDのランプが光り、暗がりでも、ばっちり相手のねじの頭が見える、そんな「エエモン」(大阪弁で良きモノ、のこと)”ということではないだろうか。(ここまで考えて、ホリエモンは直接関係ないことが判明する!)
発売元は、ドライバーの老舗の大阪東成区にある㈱新亀製作所である。ブランド名が「サンフラッグ」である。一度伺ったことがあるが、たしかに老舗だが、どこか面白みのある工具屋さんだ(だいたい定まった工具であるドライバーをつくっていること自体に可笑しみがある!)。
本体重量はわずか5g、内部にボタン電池(LR41)3個が内蔵され、スイッチひとつで遠くを的確に照らし出すことができる。ドライバーやヘキサゴンレンチの軸に取り付けられるので、便利ということだ。ただし、写真にもあるように太い軸には取り付けられない。でも、工具に取り付けなくても、手持ちで懐中電灯のめっちゃ小型版と思えば、なかなかイケてる製品だと理解できた。なにしろ全長37㎜の親指サイズなのだ。ちなみに、この電池の基本寿命は約10時間ほどだが、プラス00番の精密ドライバーを使い2本のビスを緩め樹脂ケースを取り外せば、簡単に電池交換ができる。価格はホームセンターで480円。480円でここまで妄想の翼が広げられる。悪い買い物ではなかった!