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2018年8 月15日 (水曜日)

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ホンダN VAN(エヌ・バン)の衝撃度!

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  「う~ん…‥軽自動車にも、こんな着想があったのか?」
  ライバルメーカーのデザイナーは、たぶんこのクルマのカタログを手にし、そんな悔しい思いが込み上げたのではなかろうか。
なにあろう、2018年夏、主役に躍り出たのは、ホンダN VAN(エヌ・バン)である。4ナンバーの軽である。バンである。働くクルマである。なぜに、「働くクルマ」、それも「軽の働くクルマ」に注意を注ぐかというと、パッケージングが度肝を抜くからだ。
  パッケージングというと、なんだか閉じられた感じを与えるが、このクルマは、グググ~ン! と広がる感じが内包されている。たぶん、これはこれまでのクルマが“クルマありきの発想”だったとすると、このクルマは“生活ありきで発想”したからだと思う。言葉をかえると「開発者みずからが、お金を出して買いたいクルマ」。
  フロントの助手席がダイブさせられ、セカンドシートもパカパカっと折りたたむことで、フラットな床面をつくり出せる。助手席側のセンターピラーがないので、荷物の出し入れが楽々だ。しかも、ハイルーフ仕様だと、荷室高が1365㎜、テールゲート開口部高1300㎜と高い(ロールーフ仕様だと1260㎜、1200㎜)。カタログでは「すみずみまで使える四角い荷室」と謳う。花屋さん、酒屋さん、それに電気工事屋さんなど、働く軽自動車に夢を与えている。仕事中の夢と、仕事を離れた夢もこのクルマは与えている。キャンピングカーにもなるし、バイクを運んでサンデーライダーの楽しみを与えてくれる。言葉を変えればONとOFF、どちらもOK! 
  こうしたことを実行に移すために、N BOXをベースに、コンセプトを突き詰めている。小さいことだといわれそうだが、荷室の左右側面とテールゲートの内側に計28個のねじ穴を設けている。助手席の足元と後方に2個ずつ、荷室フロアに4個、計8個のフックを付け、タイダウンベルトがかけられる工夫。ここに、そのコンセプトの集約が見える。自動ブレーキをはじめとするホンダセンシングと呼ばれる衝突安全技術も標準装備していることも忘れない。
  このクルマの欠点は、ショボいシートと指摘するのはカンタン。ショボいシートのおかげで、たぶん長距離で、不満をこぼす同乗者が出るだろう。この辺はトレードインの世界。こちらを立てれば、あちらが立たず‥‥。いかに割り切るかで、そのクルマの魅力が増幅する……。ホンダN VANはそんな開発者の喜びと悲しみが伝わるようなクルマなのかもしれない。ただし、価格は126万円台からと安くはない。

カーライフ大助かり知恵袋1

あまり語られなかった“浜松スズキ物語”(第16回)

初代アルト  社内では「せいぜい売れても年間150台ぐらい!」そんな悲観的というか、他人事めいた声があるなか、軽自動車初の本格4輪駆動車のジムニーは、1970年4月デビューした。価格は47万8000円。ルーツであるホープスターにくらべ、20万円も低価格のプライスタグが付けられての登場だった。
  ニューモデルが、売れるか、売れないかを見通すことができる、水晶の球はどこにもありはしない。ところが、このときばかりは、鈴木修は、未来を予測できる水晶の球の持ち主だったかもしれない。大方の予想を裏切り、大ヒットとなったからだ。ラダーフレームのパートタイム4WD,前後リジッドサス、こうした硬派のメカニズムが受けたのだ。2年後の1972年5月には、月産2000台を記録したのだ。
  どの大手自動車メーカーも手掛けていなかった市場に大きな需要が眠っていたのである。新しい鉱脈を掘り起こしたようなものだ。しかも1975年パキスタンでも生産されるなど、わずか30年で世界累計販売台数200万台を達成している。ジムニーはスズキの立派なブランドの一つになったのだ。2018年、8月現在グローバルで290万台に迫る勢いなのである。あまり言われないが、ジムニーのような車は、モデルチェンジを繰り返さないので、実は儲けが少なくないのである。※スズキの4輪セールスで輝かしき歴史を持つのは、アルトである。
  「さわやかアルト47万円」で1979年衝撃のデビューを果たし、女性の社会進出を後押しした初代アルト。実は、このアルト誕生にもジムニーのデビュー物語と肩を並べるほどの、大いなる秘話がある。
  排ガス規制とオイルショックでクルマが売れず、青息吐息の時代。軽自動車の規格枠拡大、小型車との価格差が小さくなり、軽自動車の存在意義が薄れつつあった。そんな時あえて……なのである。

カーライフ大助かり知恵袋2

いつの間にかクルマのバッテリーが大変革!?

HVの補器バッテリー  2万点とも3万点ともいわれる自動車部品のなかで、「一番シーラカンスしているのがバッテリー!」なんて、鼻を膨らませて知ったかぶりを決め込んでいた。クルマの歴史100年、クルマの蓄電池は、重いイメージの、鉛バッテリーというスタイルを固持しているからだ。
  ところが、いわゆるエコカーやHV(ハイブリッド)カーのバッテリーを調べてみて、たまげた。
  鉛バッテリーであるには違いないが、燃費優先のクルマの在り方の大変革のおかげで、鉛バッテリーが大きく進化を遂げていたのだ。
  とくにアイドリングストップするクルマでは、耐久性が飛躍的に高まった。アイドリングの最中には、エンジンがかかっていないのでオルタネーター(発電機)が稼働しない。バッテリーは充電されない状態。だから、オルタネーターが動いている貴重なタイミングに、どんどんバッテリー電気を送り込む(充電)をさせなきゃ! ということで、電気の受け入れ特性をがんと高めたバッテリーに大変身させたのである。どんなふうに受け入れやすくしたのかと技術者に聞くと、「極板などに入れる鼻薬、と呼ばれる微量な物質のチューニングです」と、すげない返事が返ってくる。電気と化学の世界なのである。
  バッテリーの規格もかなり変化している。たとえば、トヨタのハイブリッドカーには、ENJという新タイプのバッテリーが採用されている。これは欧州統一規格EN(ユアロピアン・ノーム)にジャパンのJを付け加えたもの。プラスマイナスの端子が、本体上面とほぼ同じの、欧州タイプ(従来のJISは端子がポコッと出ているタイプ)で、日本は、欧州より使用環境(気温)が高いので、液量を増やし、液枯れによるバッテリーの寿命短縮を防いでいる。
  一級整備士に聞くと「バッテリートラブルは昔とあまり変わらない頻度で起きています。ただ、バッテリーの値段が1万~5万円と高くなった点。密閉式なので専用の充電器を使うのですが、やや高めの電圧で、注入電流を小さくし、ガスの発生を抑えながら行います」とのことだ。

愛車メンテのプラスアルファ情報

わずか460gの軽量空気入れ「リチャージャブル・インフレーター」

空気入れ1

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  いまさら耳にタコだが、タイヤのエア圧管理は、燃費、乗り心地、タイヤの偏摩耗対策、操安性などクルマを快適に走らせるうえで、最重要のメンテナンス項目だ。
  たいていは、SS(ガソリンスタンド)に立ち寄ったついでにエアチェックするのだが、ときには自宅、あるいは出先で、タイヤに空気を充填しなくちゃ! というシチュエーションも起きる。そこで、トランクにフットポンプ、手動ポンプ、あるいは電動ポンプなどを備え、対応するというのがこれまでの選択肢。
  今回取り上げるのは、リチウムイオンを内蔵した新手の「電動インフレーター」である。小型の水筒形状をしたステンレス製本体。重さ460g。リチウムイオンが内蔵され、内部のコンプレッサーを駆動させエアの充填をおこなうというものだ。巨大スーパーマーケットCOSTCOにて、税込み3、898円で手に入れた製品だ。
  使う前に、内部のリチウムイオンを充電する。家庭用AC100V、自動車の12Vどちらの充電器も付属しているので親切だ。説明書にはフル充電の目安は1.5時間とあるが、あらかじめ充電していたのか、10分ほどで完了。さっそく使ってみたところ、いろいろなことが判明した。
  いい点はとにかく軽いのがいい。これならオフロードのツーリングにも持参できる。軽量でコンパクトなリチウムイオンの進化のおかげである。
  能力も乗用車のタイヤ1本分をゼロから規定空気圧近くまでエアを入れられそうだ。バイクのタイヤなら楽々だ。いかがなものかと指摘したいのは、電源ボタンを押すたびに、空気圧の表示がkpaからスタートしてPSI、BAR,㎏/c㎡と変化するのだが、その液晶文字が小さすぎてルーペでないとわからないほど。あらかじめ規定値をセットして、規定空気圧になると自動で重点が止まるのはとてもいい。決定的に×(バツ)なのは、肝心のエアチューブの先端をタイヤのバルブにジョイントさせようとしても、やや心もとない。というのは、エアチューブの先端が短すぎて、タイヤのバルブにスムーズにジョイントできないからだ。
  百点満点で、点数をつけるとなると、55点ぐらい。暗がりでも作業ができる触れ込みのLEDランプの付属などいらないから、エアチューブ先端部を早急に改良すべきだ。…‥といっても中国製なので、そんな声は届きそうにない!?


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