みなさん!知ってますCAR?

2019年2 月 1日 (金曜日)

TOP NEWS

哲学者・梅原猛さんの父親のことを知らせたい!

梅原半二   知の巨人であり、偉大な哲学者である梅原猛氏が、先日亡くなった。三島由紀夫と同年の1925年生まれなので、93歳だった。
  奈良の法隆寺は実は聖徳太子の怨霊を鎮めるお寺だ、と説いた『隠された十字架』(1972年)や飛鳥時代の歌人・柿本人麻呂は実は刑死した、という説を唱える『水底の歌―柿本人麻呂論』。こうした著書で、学会ばかりか好事家のあいだに波紋を広げた梅原猛は、思いっきり独創的な学者だった。
  そんな学者と自動車とは何の関係もない!? と思いきや、実はその出自を調べると日本の自動車産業の勃興期で活躍した人物にぶち当たるのである。
父親の梅原半二(1903~1989年)である。
  仙台にある東北帝国大学工学部機械工学部に在学中、地元の魚問屋の娘と恋に落ち25歳のとき結婚、そのとき授かったのが猛だった。ところが猛の母親は結核にかかり早世。猛はその後、半二の実家である愛知県の知多で育てられることになる。温暖な土地で、祖父と祖母の深い愛情ですくすくと育つが、感受性の豊かな猛は、父母のいない少年時代の経験がのちの研究に“絶妙な影”を落としたと思われる。
  いっぽう半二は、青年期のこうした不意の不幸を振り払うようにエンジニアの道を究めていく。
  トヨタ自動車の創業者・豊田喜一郎(1894~1952年)の知己を得て、34歳のときにトヨタの前身・豊田自動織機製作所自動車部の嘱託技師になり、熱交換器であるラジエーターの研究を始める。そののち、44歳のとき技術部長になり、52歳のときには技術担当重役として国産車の金字塔である初代クラウンの陣頭指揮を執る。その後、品質保証の統括などでデミング賞を受賞。そして65歳、1987年に豊田中央研究所所長に上り詰める。
  いわば、いまや盤石とも見える“トヨタの土台を作り上げた一人”なのである。息子同様、独自の井戸を掘り当てた人物なのである。
  (参考文献:梅原猛が編集した『平凡の中の非凡』梅原半二著、写真は梅原猛の死亡を伝える1月14日付け朝日新聞と著書のなかの写真のコラージュ)

カーライフ大助かり知恵袋1

あまり語られなかった“浜松スズキ物語”(第27回)

ワゴンR   「小さな車を作ることで常に西のダイハツと、いい意味のライバル関係。いつも鍔(つば)迫り合いを演じている」
  スズキはそんな見方ができなくもない浜松発の自動車メーカーである。ところが、くらべるとスズキは先取り精神が一頭地を抜いていると思わせる時がある。最近なら2014年のハスラーの爆発的販売数だし、一昔前の1990年代なら1993年デビューのワゴンRがそのタイミングだった。
  ワゴンR(写真)が初お目見えした1993年といえば、バブル崩壊で、先行きが不透明で、日本人が内向きになり、いささかしょぼくれていた時代である。じつは、この軽のワゴンというジャンルではホンダが1970年代にステップバンというクルマで先鞭を付けてはいたが、あまりにも早すぎた登場タイミングで、ごく一部の若者にしか理解されなかった。1990年代はじめアメリカのミニバンブームがあり、「かっこいいワンボックス」を求める市場が出来上がっていたのである。
  貨物トラックから派生したキャリワゴンではユーザーの心が満たされていなかった。その意味ではワゴンRは当時の市場にド・ストライクだったのである。大人の男が道具としてのクルマとしてとらえた車だったのだ。

カーライフ大助かり知恵袋2

インテリアのトラブル修復職人に聞いた!

インテリアの修復  クルマにまつわるトラブルもいろいろある。インテリア、つまり室内のトラブル専門の職人さんにインタビューする機会に恵まれた。
  脱サラして5年、横浜に店を持つ50歳代のインテリア職人の一匹狼である。「お客はおもに輸入車&国産車に限らず、いわゆる高級車に乗っているユーザーです。たとえば、運転席のシートの表皮が伸び切った状態になってしまったとかというトラブル」という。聞けばこれは皮シートに起きがちな不具合だという。一見表皮の皮が伸びてしまった印象だが、実は、クッション材のウレタンが使うに従い、劣化して、へしゃげてしまったのが原因だという。「そこで、解決法は表皮をはがし、新たにウレタンを追加してあげる」という。煙草の穴開きやシート破れといったトラブルは、専用パテで埋めたり、縫い合わせ、その上にパテを少し盛り、削る……といった手法をとるという。見た目だけでなく強度と耐久性を確保するというのが、彼のスキルである。
  「輸入車で、よくあるトラブルは天井が7年目あたりで垂れてくる」というものだ。表皮とルーフのあいだに挿入された薄手のウレタンがやはり経年劣化で指で触るとボコボコになるのが原因だ。国産車は、構造が異なるので、こうしたトラブルはない。輸入車の場合、ウレタン付きの専用表皮を張り替えることになる。
  この作業も、いっけんDIYでできそうな感じだが、専用の接着剤と工具、それにノウハウとスキルが要求される。自動車のトラブル解決にも“餅屋は餅屋”の領域があるようだ。ちなみに、修理費が、ディーラー価格より2~3割安いというのが受けているようだ。

愛車メンテのプラスアルファ情報

TOPの「超薄スパナ」の実力

超ウス1 

超ウス2 

  スパナは、回すべき相手のボルトやナットの6角部に対して、2つのポイントでしかグリップしない。そのため、少なくとも6つのポイントで相手をとらえるメガネレンチに比べ圧倒的に不利。だから、6角部をなめるというトラブルを避ける意味で、スパナの出番がどうしても少なくなる訳である!
  でも、メガネレンチにも大きな欠点がある。
  メガネレンチは上からかぶせないと使えないのだ。スパナのように、横からするりと相手のボルトやナットに潜り込めない。つまり、スパナの生きる道は依然として残されているのである。具体的には、キャスターのナットを締めるとか緩めるとき、ディスクサンダーのアタッチメントを交換するとき、スパナでないと用を足さない。
  モンキー1丁あれば大丈夫? そんな声が聞こえてきそうだ。
  それも甘い。モンキーレンチは、アジャスタブル・レンチと英語でいうのだが、その名称ほどにはアジャスタブルでもなければ、万能ではない。アゴ幅がデカいから、使えないことが多すぎるのだ。やはり、そうなるとスパナでないとだめだ! という作業領域がある。しかも、できるだけ肉薄のスパナが要求される個所もある。キャスターのナットを緩めるときなどその典型。
  ホームセンターで探し当てたTOPの「超薄スパナ」(略して“超ウス”)は、手持ちの同じサイズの両口スパナの肉厚が5.4㎜に対してなんと3㎜しかない。比較的薄いタイプの手持ちでも4㎜なので、25%も薄いことになる。全長はサイズ10-12㎜で、130㎜前後でほぼみな同じ。アゴ幅も25~27㎜とさほどの開きはない。
  ちなみに、重量は薄い分だけに、30~40%も軽く、サイズ10-12ミリの両口スパナでわずか28g(実測値)しかない。ならば、価格が高いのかといえば、意外とそれが良心的。日本製、しかも老舗TOP(新潟の三条市)の製品だ。サイズのバリエーションは、8-9㎜、11-13㎜、14-17㎜、19-21㎜と豊富だ。10-12㎜の購入価格は219円だった。日本製にしては安い。


▲ページの先頭に戻る

Copyright © 2006-2010 showa-metal .co.,Ltd All Rights Reserved.