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2019年4 月 1日 (月曜日)

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ル・マンの優勝車は、プリウスを凌ぐ熱効率!

トヨタのル・マン エンジン  過酷なレースとして知られるル・マン24時間に、トヨタはようやく勝利した。文字通り、悲願の優勝であった! その背景に興味深い事実がある。「トヨタのル・マンのエンジンは熱効率のうえでは市販車の燃費チャンピオンのプリウスやアクアをしのぐ!」という。先日東工大・大岡山キャンパスでの講演を傾聴して、そのことを知り軽い衝撃を覚えた。
  新型プリウス2ZR-FXE型エンジンの最大熱効率は40%とされる。昨年のトヨタのル・マンのマシンのV6 2.4リッター直噴ターボチャージャー付エンジン(500PS以上の最大出力)は、約5年かけて熱効率を40%から45%に高めたという。エンジン本体の熱効率を高めたほかに、リチウムイオン電池を高温でも充放電効率の高い電池セルに変更、加えて電池冷却システムの改善、モーターの小型、高出力化など合わせ技を動員した成果である。
  トヨタ車優勝の陰には、エンジン以外の世界でも目を見張る努力があったという。
  レースはいつも何が起きるかわからない。24時間となると、たとえトップを走っていてもヒヤヒヤだ。2016年ではあとわずか3分でレース終了! という土壇場でマシンが故障し、ライバルのポルシェに優勝を掠め取られた。そんな悔しさがある、今回は3200項目にわたり、「もし不具合が出たら…」のシミュレーションを実行し一個ずつ潰していった。それと、わずか1アイテムに付き20個ほどしか作らないスペアパーツについても、部品メーカーに頼み込み、量産部品並みのクオリティコントロール(QC)を施したという。悲願の優勝の裏には、前例を打ち破る分厚いレース対応布陣の構築があったということだ。

カーライフ大助かり知恵袋1

知られざるダイハツの歴史―国産エンジン開発の情熱から始まった!(第3回)

タクリー号  ダイハツ(当時は発動機製造㈱)が4輪を試作するのは、創業から約30年もの時の流れを待った昭和12年(1936年)になる。ここで、歴史を振り返ってみたい。
  実は発動機製造㈱が設立された明治40年(1907年)というのは、国産ガソリン自動車の「タクリー号」がデビューした記念すべき年なのだ。「タクリー号」とは、エンジンやトランスミッションは輸入品ではあったが、A型フォードをお手本にして、日本人の手でつくり上げられた木骨鉄板構造の乗用車である。10台ほどつくられたが、現存する車両はなく、トヨタ博物館に1/5スケールの模型があるのみ。“ガタクリ、ガタクリ”とばかり走ったところから「タクリー号」(写真:自動車工業振興会所有。「20世紀の国産車」より)といわれた。
  迷惑を承知で当時の日本の草創期の自動車づくりについて、寄り道ついでに眺めることにする。モータリゼーション以前の人間味あふれたドラマが展開されていたのである。舞台は、大阪から東京に変わる。
  ここでの主人公は、日本最初の自動車エンジニアといわれる内山駒之助である。
  駒之助は、18歳で、機械技術を習得するためウラジオストックにわたり、2年間機械工場の徒弟として働くことで、自動車のエンジニアとしての知識と技術を身に付けたようだ。帰国した駒之助は、京橋にある逓信電気試験所に職を得て数年が過ぎたが、自動車への関心が強かった。そんな時、横浜生まれの吉田真太郎(1877~1931年)に出会うのである。

カーライフ大助かり知恵袋2

BSのタイヤのデザインシミュレーションに驚愕!

BSのタイヤシミュレーションマシン  タイヤと路面との接地部分はわずかハガキ1枚分の世界。4個のタイヤなのでハガキ4枚分。これだけの面積のなかで、クルマのタイヤは常に格闘している! これでもってクルマの走りや乗り心地、操縦安定性などの性能に大きく貢献しているのである。
  …‥やや飛躍するが、だからこそタイヤの性能向上に欠かせないのは、限界を追求するレースが舞台になる。
  4輪レースの頂点F1に挑戦すること14年のブリヂストンは、タイヤ業界のトップシェアを握る存在となったのは、サーキットでどこよりも多く戦いデータを集め分析したおかげだ、といえる。
  そのBSが、数年前に完成させたシミュレーション・マシンが、『アルティメット・アイ』というシステムだ。直訳すると「(タイヤを開発するときの)究極の目」である。
  回転するドラムにテストするタイヤを押し付け、回転させる。試験タイヤの内部には複数のセンサーが付けられ、接地圧、横力、円周方向の力などを測定。実車さながら、左右のコーナリング時、フロントタイヤを想定してのアライメント角度もつけて、なんと最高400㎞/hまで…‥実走行でのダイナミックな挙動を接地力分布というカタチで“見える化”ができるという。これまでのシミュレーションでは把握できなかった世界が数分という短時間で分かるというから、すごい。
  これを踏まえ、材質、構造、形状、路面に接するところのコンパウンドなどタイヤのあらゆるデザインが、より素早くできるようになった。しかも、レーシングタイヤだけでなく、エコタイヤ、高級車のタイヤ、オートバイのタイヤ、バス・トラックの大型タイヤまでの開発がこれで可能だという。当分、BSが世界のタイヤをリードするようだ。

愛車メンテのプラスアルファ情報

2番のプラスドライバーに見る台湾ツールのやる気!

ストレート+ドライバー  「工業製品を見れば、その国の技術レベルがわかる!」台湾製の工具は、少し前までは「安いがヤバいかも!?」という評価だったが、いまや一流工具に迫るクオリティのものも珍しくない。
  たとえば、工具専門商社ストレート(℡06-4257-1159)で420円で先日購入した「プラスドライバーNo.2(Art.12-726)」。
  なかなかに魅力的なプラス2番の非貫通タイプのドライバーである。手に持つと、やや重い。はかりで測ると実測120gもある。これは筆者コレクションの中で、平均100gなのでかなり重いほうだ。全長も長い印象だ。メジャーをあてると、230ミリ。これも平均210ミリ程度なので、1割ほど長い勘定だ。グリップ長を長くするために、この寸法になった? あるいは、グリップエンド部にひもを通せるように、穴を設けるため長くしたのか?
  そのグリップは、見た目は3角断面でシャープな感じを受ける。握ってみると、やや日本人の手のひらでは持て余すほど長いことがわかる。よくよく見ると親指の当たるところにスクリュー状のデザインを施し、グリップ力を高めていて好感が持てる。
  恒例の家庭用洗剤を手のひらにまぶし、リアルに使ってみるという意地悪試験の洗礼を与えた。う~ん、やはり滑ることは滑るが、悪条件(実際、こんな意地悪な条件はまずない!)のなかでもなんとか使える感じを受けた。軸の根元には、ボルスターといって2面幅10ミリの6角部を持ち、固く締まったネジを緩めるとき、重宝。このドライバー、結論を言えば、手のひらが大きくなくても、悪くない選択だと思う。


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