みなさん!知ってますCAR?

2019年11 月 1日 (金曜日)

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木からつくった未来のクルマ

木でつくる未来のクルマ  10月23日プレスデーを迎えた東京モーターショーは、新たなチャレンジをしていた
  そのひとつの展示物は、ドアが上方に跳ね上がるガルウイングのスポーツカーだ。
  「環境重視の世の中、いまどきスポーツカーとは解せない!」
  そんな声が聞こえてきそうだが、実は、これ「可能な限りの植物由来のパーツで構成した未来のクルマ」だという。植物由来とは何だ? 早い話、これまで無駄に捨てられることが多い木材だという。木材なら、いまのところ無限にあるし、そもそもカーボンニュートラルである。加工時の熱源に目をつぶれば、CO2の排出はゼロだ。
  ドアアウターパネル、ドアトリム、ルーフパネル、バックドアガラス、ボンネット、リアスポイラー、フロントアンダーカバー、ルーフサイドレール、バッテリーキャリア、フロア素材など計13の部品が、CNF(セルロース・ナノ・ファイバー)と呼ばれる次世代素材だという。
  ところがよくよく調べると、13品目のうち100%CNFというのがボンネットとルーフサイドレールの2品目だけ。そのほかは10~15%に過ぎない。これでは環境重視、と言えそうもない。でも担当者は「近い将来クルマの重量を10%減らせます!」と胸を張る。
  このプロジェクト、実は2016年から環境省の肝いりで、京都大学を軸に22の大学、研究機関、それに自動車部品メーカーが協力して動き出したという。「植物の骨格成分をナノレベル(1/10億ミリ!)で細かく解きほぐすことで、強度が鉄の5倍、熱膨張がガラスの1/50という魅力的な素材に変身する」というのだ。単にCO2の削減だけではないところに新味がある。しかも、従来こうした新素材は“走る・曲がる・止まる”のクルマの3要素と直接関係のないボディ部品だけだったが、エンジンのインテーク・マニホールドやエアコンの樹脂ハウジングにも、この新素材の取り組みを検証中だという。
  このところの異常気象による被害を前に、差し迫る地球温暖化の危機にどれほど効果があるか不明だが、まじめ度はけっして低くないようだ。

カーライフ大助かり知恵袋1

知られざるダイハツの歴史―国産エンジン開発の情熱から始まった!(17回)

95P_SSH型  1トン積みのSN型とその大型SSN型がデビューしたのは、昭和27年である。
  V型2気筒1000㏄の空冷エンジン、油圧ブレーキに、前輪支持の油圧式ダンパーを加え、さらにセルモーター(スターター)を付けることで始動性を格段に向上し、より扱いやすくしている。キックスタートはある意味コツがいるが、スターターを付けることで、誰にでも始動ができるようになり、ユーザー層を増やしたのである。また前面にウインドシールドを追加し、運転手保護を狙ったのもこのころだ。ごく初期のクルマの安全性向上のレベルはこの程度だった。
  この当時の3輪自動車は様々な使い方をされていたので、エンジン、荷箱の種類、積載量、車体寸法などの組み合わせで、市場に受け入れやすいように豊富な車種を発売。こうした努力が実り、生産台数の年々増加した。4年前の昭和23年には前年の倍の3880台、翌24年には戦前の最高記録である5200台を抜いて、7200台となり、日本での3輪自動車生産の27%を占めた。26年には、発動機製造㈱からダイハツ工業㈱に改称したのである。
  当時のオート3輪メーカーとしては、マツダの東洋工業が、ほぼ互角のシェアで、そのあとを「くろがね」の日本内燃機、ジャイアントの愛知企業、三井精機の「オリエント」、明和興業の「アキツ」、「みずしま」の三菱重工業などが連なった。
  写真は、昭和25年登場の全長3.68mの大型車SSH型。空冷4サイクル2気筒1000エンジン。油圧ブレーキを採用している。

カーライフ大助かり知恵袋2

トラックの整備士は、小型トラックの仕事が多くなった!?

日野自動車コンテスト   秋の催しで、多いのはサービスマン技術コンテストだ。
   日頃は、かげに隠れてあまり注目を浴びることのないメカニックが脚光を浴びるタイミングである。数が多いので、まばゆい世界で晴れて賞賛されるのは、ごく一部のメカニック。とはいえ、自動車ビジネスにサービス(メンテナンスと整備)は、絶対欠かせない! ということを思い知らされる季節だ。PCや家電の世界ではこうしたコンテストはないようだ。
   トラック・バスを扱う日野自動車のサービス技術コンクールは、今年で48回目だという。
   場所は、横浜線の八王子みなみ野駅から徒歩10分の研修センターだ。全国から予選を勝ち抜いた精鋭たち計36名のメカニックが、朝から日が落ちるまで、熱い戦いを展開した。
3人一組で、90分間とトラブルブルシューティングをはじめとする車両競技は、一番のポイントだ。
   モデル車は、小型トラックのデュトロだ。これまで車両競技といえば大型トラックだったのが、小口配送の活発化で、小型が主流になりつつあるのか? それとも新発売したばかりだからか?(だとしたら地方の整備士は触れる機会が少なく不利になるが)
   課題は、エンジン始動時にクラッチが重くなる! といったいっけん不可解な不具合から、ライト類の点検、補器ベルトの交換、タイヤのバルブ交換など、課題がバラエティに富んで選手たちは文字通り大車輪で動き回る! 修理したら、きちんとお客様役の審査員に報告しなくてはいけない。加えて、メーカーへの報告書も作成……日頃のメカニックたちのお仕事の一端を拝見し、感嘆し、やがて憧れの気持ちがわくばかり。

愛車メンテのプラスアルファ情報

KO-KENの差替えナットグリップ・ソケットドライバー

KO-KENナットグリップ度rタイバー1

KO-KENナットグリップドライバー2

KO-KENナットグリップドライバー3

  ソケットツール専門の工具メーカーKO-KENが、ドライバー部門に進出してかれこれ10年以上になる。
  この差し替え式のナットグリップ・ソケットドライバーは、新製品ではないが、なかなかよくできているので、紹介したい。
  全長が235㎜ということは普通のプラス2番ドライバーに比べ少し長め。重量は130gと軽い部類だ。
  手に持つとバランスも悪くはない。この工具の面白いところは、軸が差替え式で、7,8,10,12㎜の4つのサイズが準備されている点だ。写真は10㎜だが、10㎜単品だと2680円。4本の長い軸セットだとメーカー小売価格6170円だという。国産にしてはリーズナブルなプライスだ。
  差し込み式ドライバーにありがちなのは、軸とグリップの穴に遊びが多く、剛性感が小さいという点。ところはこれは、名うてのモノづくりメーカーであるKO-KENだけあり、遊びはほとんど感じない。ソケット部は、KO-KEN得意の内側の2個の鋼球(ボール)を忍ばせ、外からスナップリングで押さえている構造。これにより、ついうっかりすると落下しがちなナットやボルトをしっかりホールドして、シュアの作業ができる。
  グリップは、KO-KENドライバー共通のデザインで、乾いているときは手のひらにフィットする形状である。ただ、いじわるで石鹸を付けた状態でグイっと握ってトルクを掛けると、スルスルと空転しなんとも頼りない。こうしたシチュエーションは稀とはいえ、ないわけではない!? いささか興覚めするのである。

★読者プレゼント

プレゼントコーナー  このほど、半自伝的小説『クルマとバイク、そして僕』(写真)ができました。内容は、70~80年代の自動車雑誌編集部員の青春迷走小説で個性あふれる男たちが登場します。文庫本、311ページ、価格800円(税別)です。AMAZONなどのサイトでも購入可能です。クルマやバイクに興味のない方にも面白く読める本にしています。
  この小説を5名様にプレゼントします。①お名前、②ご住所、③ブログ記事の感想などを添えて、下記のアドレスに応募ください!! 締め切りは、11月末。発表は発送をもって代えさせてもらいます。
[email protected]


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