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2020年7 月 1日 (水曜日)

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日本にも石畳の道路があった!?

車石  「日本にもそのむかし、江戸時代に石畳の立派な道路があった!」
  ローマへと続くヨーロッパ各地のベルジャンロードじゃあるまいし、よくそんなウソを言う! そんなお叱りを受けそうだが、「日本にも車道があった」というのは一面まぎれもない真実なのである。
  ただし、車道は車道でも、ガソリンや電気で走るクルマ(自動車)ではなく、荷物を載せた牛車が利用した「くるまみち」である。
  どこにそんな「くるまみち」があったのかというと、京都・大津間の12㎞(約3里)。
  「クルマイシ(車石)」と呼ばれる石が2列に並べられ、その間には砂利が敷かれていたという。京都・大津間は東海道の一部だが、じつは、この街道は北陸でとれた海産物などを、琵琶湖経由で京に運ばれた重要な古代からのルートなのである。
  なお、この「車石」は、このほか京都を起点とした鳥羽街道や竹田街道にも敷設されていたという。鳥羽街道は、京都の羅城門(らじょうもん)から鳥羽をへて淀(よど:京都伏見区で宇治川の北岸)にいたる道。竹田街道は、東本願寺と伏見をつなぐ街道だ。
  江戸期には、この3つの街道を牛車が米俵9俵、つまり約600㎏を積んで運んだといわれる。急な坂になると、数名の坂仲士(さかなかし)と呼ばれる助っ人があらわれ、米俵を肩に担ぎ、牛車の後押しをしたという。
  といったことのすべては、品川駅から高輪口から徒歩約10分のところにある「物流博物館」でお目にかかれる。入場料はなんと200円で、ここに半日いれば昔と今の日本の物流システムを学べる。

カーライフ大助かり知恵袋1

日産をつくった男・鮎川義介の光と闇!(第6回)

労働する鮎川  このアメリカの金属工場での写真が、横浜にあるエンジン博物館の2階に飾られている。
  ひげを生やした長身の白人4名の真ん中で堂々と背筋を伸ばし、台車に片足をかけた20代の鮎川の姿は少しも引け目など感じていない。(前回の写真だが、今回も使います)
  余談だが、鮎川はアメリカ滞在中、言葉にはあまり困らなかったようだ。実は、幼少期、山口の地方新聞に勤めていた父親がカソリックに帰依し、息子たち義介も洗礼を受け日曜日ごとにミサに出ていた。そこで、フランス人神父にフランス語なまりの英語を習ったことが、義介がアメリカ修行に出かけた折に大いに役立ったのだ。
  アメリカ滞在は予定していた1年半よりややや短かったものの、義介に確固たる野心とゆるぎない自信を抱かせるには十分だったようだ。
  帰国後、1910年、明治43年、義介30歳のとき、大叔父井上馨の支援を受け、福岡県の遠賀(おんが)郡 戸畑に、鋳物工場を設立したのである。これが戸畑鋳物株式会社である。現在の北九州市戸畑地区。いまは、イオン戸畑店というスーパーマーケットが建っているそうだ。
  ところが、わずか30歳で戸畑鋳物を発足させたものの、可鍛鋳物は日本では初モノというかほとんど使われていなかったため、注文がまったく来なかった。
  一計を案じた義介は、トップセールスとばかり呉海軍工廠に出向き、大砲の演習用の砲弾づくりを請け負った。ところが、砲弾づくりの経験がゼロだった。そこで、小石川の砲兵工廠の優秀とされた技師、エンジニアですね、これをスカウトした。あにはからんや、これがうまくゆかず、困りはてた義介は、東京上野の図書館に出向き、英語の文献をあさってみた。これも得るところなしで、ふと近くにあるフランス語の文献が目に触れた。偶然にもここに砲弾づくりのノウハウが書かれた文献を見つけたという。さっそく、これを翻訳してもらい、軍向けの合格品を作り上げることができたという。なんだか、窮すれば通ず、あるいは七転び八起き、の世界だ。

カーライフ大助かり知恵袋2

バルブステム・オイルシールが思わぬところで役立つ!?

表札1

表札2

表札3

表札4

  先日引っ越しをしたことから、旧宅で使っていた表札を流用することになった。
  ねじ径M4のスタッドボルト(ステンレス製)を壁に打ち込み、縦・横15センチ×20センチほどで、厚みが10mmもあるガラス製の表札。この表札本体をやはり10mmのステンレス製カラーで、壁から浮かせ、頭を袋ナットで留める、というものだ。いまどきのよく見かける、なんら変哲のない表札だ。
  壁はサンディング材と呼ばれるもので、ドリルで簡単に穴が開いた。
  下穴は、M8が入るほどにデカくして、そこへ15分で固まりカチカチになるというホームセンターで300円で手に入れた、ロックタイトの2液性パテ(正確には液体ではなく粘土状)を穴に押し込み、固める。このパテ、付属のペラペラの樹脂グローブでこねるのだが、ゆるゆるでうまくゆかない。急遽手持ちの樹脂グラブに切り換え、事なきを得た。ところが、そのパテが、壁から2~3㎜に付着し、おかげで正規のカラーが収まらない。正確に言うと、じつは収まるのだが、表札をかぶせ、最後の袋ナットがねじ込めないのだ。
  う~ん、困った! カラーに替わるものはないものか? 
  その時ひらめいた。引っ越し作業の際に目に留めた「バルブステム・オイルシール」である。10年以上前、あるサプライヤーを取材して、サンプルでいただいてきたものだ。外径12㎜強、ステム径5㎜で手に持つととても軽い(約2g)。このゴムシール部をカッターで取り除き、収めてみると、ア~ラ不思議! なんだか、まるであつらえたようにピタリと収まったのだ。
  (ここで咳ばらいを一つ)ところで、このバルブステム・オイルシールの役目は何か? 
  トヨタの整備士向け技術修理書によると「バルブステムとバルブガイドブッシュはエンジンオイルにより潤滑されるが、燃焼室に過度に侵入することを防ぐため、バルブガイドブッシュの上部にゴム製のバルブステム・オイルシールを取り付け適度に潤滑されるようになっている」
  なじみのエンジンリビルダーに聞くと、1970年代の日本のエンジンのなかにはこのオイルシールが早期劣化してオイル下がりしてリビルダーを苦しめたという。当時のオイルシールのゴムはニトリル系だったのが、フッ素系に進化し、こうしたオイル下がりトラブルは聞かなくなったとのことだ。
  ・・・それにしても、バルブステム・オイルシールを表札の一部に使い、エンジンの神様のお叱りはないのだろうか?

愛車メンテのプラスアルファ情報

スタビタイプのヘックスビットソケット

スタビヘックス1

スタビヘックス2

  兵庫県三木市にある工具メーカーSEKは、いまや「世の中にありそうでないものを作り上げるツールメーカー」というイメージが定着しつつある。これは「一部の製品は自社工場でつくってはいるが、大半の製品は台湾でつくることでコストとリスクを下げる」手法をとっているモノと想像される。いわゆる工場を持たないファブレス「fabless」企業に近い存在なのである。
  となると比較的身軽に新製品の企画を立てられ、商品化の速度も速くなる。
  今回取り上げる「スタビヘックスビット・ソケット」はまさにこうした背景で誕生した工具といえそうだ。
  いまやヘックスボルトはクルマやバイク、自転車の世界で幅広く使われている。となれば、L型、ドライバー型、ソケットタイプと横展開も豊かになり、さらにロングタイプも登場して久しい。これまでショートタイプがほとんどなかったことが、いまとなれば不思議。
  そこで、この工具を使い眺めてみると、意外とよくできているのである。
  これまでソケットタイプのヘックスを使っていて、「もっと短いといいのに!」という思いは正直なかったが、使うとなるほど手狭なところでは便利だということは理解できる。しかも鏡面仕上げで、作りが美しい。全長が25㎜なので、機動力は高い。価格も5㎜で850円はとてもリーズナブルだ。サイズは、4,5,6,7,8,10,12㎜の7サイズ。差し込み角は3/8インチである。7個全部そろったハンガーセットで6300円だという。


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