みなさん!知ってますCAR?

2016年12 月15日 (木曜日)

TOP NEWS

30年ぶり月間販売首位に立った日産ノートの秘密!

ノート1

ノート2

  若い読者には信じられないかもしれないが、かつてトヨタと日産は互角の争いを繰り返していた。バトルを物語るものとして、1964年(昭和39年)に、社会現象とまでいわれたブルーバード・コロナ(BC)戦争まで起きた。
  ところが、いまやトヨタは世界に冠たる自動車メーカーとなり、かたや日産は、経営不振からフランス・ルノー傘下の外資系自動車メーカーに凋落。国内販売ではいつの間にかダイハツにも抜かれ5位定着。国内では売れるクルマは、セレナくらいの弱小メーカーと成り果てた。
  ところが、11月の月間車種別販売数ランキングに異変が! 何度も目をこすって確認。コンパクトカーのノートがアクアやプリウスを抜いてトップに踊り出たのだ。2位のプリウスに2451台多い1万6000台近くも売れたという。ハイブリッドカーがスタンバイしているのが秘密らしい。
  押っ取り刀で、この秘密を探るべく、近くの日産ディーラーに出かけた。
  元メカニックだったというセールスマンを取材。カタログを交互にながめた結論は、電気自動車リーフの部品を上手く使ったところにあった。リーフのモーターとインバーターをエンジンルームに載せ、駆動用のリチウムイオンバッテリーを前席下に押し込んだレイアウト。あくまでもモーター駆動で、1200ccエンジンは、発電専用に徹している。
  発電用エンジンは、ロードノイズに紛れさせるため、あえて中速領域で発電させる。だから、人の耳には静かな印象を抱かせ、燃費も37.4km/lとアクア並み。車重も1200kg台に押さえている。リーフの部品を流用していることもあり、価格も、195万円台(売れ筋のe-POWER X)に抑え、戦略的プライスも販売にプラスしているようだ。セールスマンに言わせるとタンク容量は41リッターなので、満タンで900キロは走るというからプリウスPHV並み。燃費のよさも売れた要件のようだ。日産は、このいい流れを持続できるかが課題だ。

カーライフ大助かり知恵袋1

自動車部品センター街だった“なにわの自動車部品物語”第5回

01生産台数  フォードとGMの生産は、年により増減はあったが、ピーク時の1934年には合わせて3万台もの数の輸入車が日本列島の東と西で生産されている。当時の日本では「自動車」といえばフォードとシボレーに代表されるとまで言われた。両車ともハイヤーやタクシーなどのサービス業の主役として活躍したのである。政府が目論んだ軍需輸送機関とは別に、実際の日本のプレ・モータリゼーションを担ったのはタクシーとハイヤーだった。タクシーとハイヤーという限られた市場とはいえ、フォードとシボレーを中心に自動車が普及した大きな要因は2つある。
  ひとつは月賦販売制度をフォードとGMが日本に導入したこと。二つ目は「全国に張りめぐらされた販売網と水も漏らさぬサービス網」を構築したことだといわれる。
  しかし前者の月賦販売制度には光と影があった。月賦販売制度により、運転免許証さえ手に入れればすぐにでもクルマの持ち主になることができ、みずからハンドルを握りタクシー業を営むことができた。車を購入する業者はほとんど弱小であり、なかには月賦金の回収不能、月賦未納車の転売がおき、なかには苦し紛れに高利の金融に手を出し倒産する業者も珍しくなかった。こうしたヒヅミや綻びがあったとはいえ、タクシーとハイヤーの業界は日本で定着していった。(図は1925~1935年の日本でのフォードとGMの生産台数の推移)

カーライフ大助かり知恵袋2

ハイブリッドカーの盲点はここだった!

シエンタ  ハイブリッドカーのオーナーになり、すでに2ヶ月2000キロを駆け抜けた。
  これぐらい付き合うと、意外なハイブリッドカーのエクボならぬアバタが見えてくる。結論を先に言うと、前回のエンジンオイルへの過度なストレスもそうだが、今回も実は「エンジンがときどきしか可動しない」ことによるウイークポイントだ。
  専門用語でNV(ノイズとバイブレーション、騒音&振動)の課題である。
  低速でエンジンが稼動しているとき、やけにエンジン音がうるさいのだ。うるさいのならまだしも、悲しいほど品のないガサツな音が伝わってきて、ドライバーをうんざりさせる。もちろんこれは、EV走行ではウルトラ静粛であることからきているジレンマ。静粛性がこれ以上にない状態のEV走行に慣れると、そのギャップがドライバーを不機嫌にさせるということのようだ。
  「ご推察どおりです。普通のドライバーはそこまで気になさらないですが・・・」と答えたのは、この冬発売するプリウスPHVの開発エンジニア。さらに搭載エンジンが、15年ほど前にデビューした1NZ系のいささか旧いエンジンを使っているのでは? と鎌をかけたところ、「実は、ハイブリッドをはじめ電気仕掛けの技術開発で、エンジン本体への開発費が相対的に小さくなっているのです」
  17年ほど前に初デビューした頃の1NZをファインチューニングしてはいる。圧縮比を10.5から13.4に高めたり、ピストン回りのフリクションロスを低減したりして、エンジン単体性能を向上させている。でもしょせん、ユーザーから見れば在庫一掃セールのエンジン。エンジン自体の進化はここ10年以上停止している、と見るべきか!? 自動車メーカーに入社するエンジニアはエンジン開発にあこがれる人が多い。余計なお世話かもしれないが、クルマの電子化は、ある意味エンジニアのエンジンへの関心に冷や水を浴びせているのかもしれない。
  (写真はシエンタHVのエンジンルーム)

愛車メンテのプラスアルファ情報

ASAHIの新型3/8インチ・ラチェットハンドルの新機軸とは?

ASAHI  新潟にあるASAHI(旭金属工業:http://www.asahi-tool.co.jp/)が、REVO WAVE(レボウエイブ)という画期的デザイン・コンセプトをハンドツールにはじめて導入したのは、スパナやコンビネーションレンチだけだった。その後、1/2インチのラチェットハンドルにも広げたが使用頻度の高い3/8の登場が待たれた。このほど、ようやく待望の3/8インチラチェットハンドルが世に出たので、さっそく紹介したい。
  逸る気持ちをおさえ、手に持つ。1/2のときに特徴だったヘッドとハンドル部のエグレが一段と強調され、じつにグラマラスなプロフィール。これにまず度肝を抜く。「1/2インチのときには開発陣がイメージしたのとはシャープさが欠けたので、こちらは鍛造後にもう一度切削加工をほどこしてシャープさを出しました」(担当者)という。ハンドルエンド部には、黒色の樹脂を配し、ワンポイントとしている。鏡面加工もいっさい手を抜いておらずジャパニーズツールここにあり、の印象だ。新しいASAHIの顔になりそうだ。
  全長180ミリ、重量269グラム、ヘッドの幅31.4ミリ、ヘッドの高さ25.5ミリなどのスペックは私の手持ちの3/8インチラチェットハンドルとくらべるとごく標準的。ただ、ギア数が72は小判型としては見上げた部類にはいる。気になったのはエクステンションバーを付けたときのジョイント部のガタ。プッシュボタン式の弱点ではあるが、寸法精度を高めることで詰められないものか? 品番はVRL3180だ。


▲ページの先頭に戻る

Copyright © 2006-2010 showa-metal .co.,Ltd All Rights Reserved.