みなさん!知ってますCAR?

2017年4 月15日 (土曜日)

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街中で気になるトヨタC-HRとは?

C-HR  車名の変遷を改めて調べてみると、世相が大いに反映されて面白い。日本のクルマ歴史約60年の間を高みから覗くと、カタカナからアルファベットへの流れ、さらにはごく最近ではアルファベットの略字が登場している。
  だから、すぐにその意味が分からない。次期戦闘機名なのか、有人宇宙ロケットの名称なのか? あるいは化粧品名なのか?
  たとえば、いま街中でエクスリアがやけに気になるトヨタのC-HRなるクルマ。調べてみると、「コンパクト・ハイ・ライダー」の頭文字をとったという。あるいは「クロス・ハッチ・ランアバウト」という意味を込めているそうだ。ライダーは仮面ライダーのライダーだし、ランアバウトは“走り回る”の意味。「ふ~ん」・・・そうなんだ。
  このクルマ、新型プリウスのプラットフォームを活用した世界戦略的クロスオーバーSUVだという。トヨタ流のビジネスで、手持ちのユニットや技術を最大限に展開して、他社を圧倒するクルマを作り上げる手法は見事。経済評論家は多分そう評価する? 2つ目の「ふーん」だ。
  一言でいうと『小さなハリアー』。このクルマの最大の魅力のひとつは、間違いなくエクステリアデザインである。
  そこで、デザインコンセプトを調べると、なんだか面白い。
  キーワードはDISTINCTIVEという英語の形容詞。慌てて辞書を引いてみると、「明確に区別できる」という意味だ。ディスティンクティブ・テイスト(独特の味)とかディスティンクティブ・アクセント(独特の訛り)というふうに使うという。昭和生まれには“ユニーク”と言ってもらったほうが……。「ユニークなスタイル」では現代人の心に響かないので、「ディスティンクティブなデザイン」と言い換えているのかしら。思わずここでも「ふ~ん」である。
  このクルマを眺めていたら、ふと中学のときに画用紙を前に眺めていたアグリッパの彫像を思い出した。古代ローマの軍人で、いまでいうイケメンだ。「こんなハンサム近所のおじさんにはいないぜ」と木造教室で、一人ぶつぶつ言いながら鉛筆でデッサンらしきものをしたことがよみがえる。
  C-HRの確かに彫りの深いデザインは、これまでの日本車にはなかったから新鮮。
  1.2リッターのダウンサイジング直噴ターボと1.8リッターのエンジンとモーターを組み合わせた2タイプがあり、購入時価格は諸費用を入れると軽く300万円を超える。
  ユーザーはこのクルマと毎日付き合っていて、つい自分の顔のことを思わないのだろうか? そこに違和感を抱くことはない。飛鳥時代からずっと1500年ほど外国文化を受け入れ、自分流に消化してきた日本人の子孫だから。
  こんなに取り留めなき妄想を膨らませてくれるクルマはそうざらにない。

カーライフ大助かり知恵袋1

自動車部品センター街だった“なにわの自動車部品物語”第13回

上田さん2  夜間走行といっても敵にその存在を知られるのを怖れヘッドライトを消し、しかもフェンダーの先に歩兵を歩かせる。いわば水先案内人役をさせ、時速10キロ前後でゆるゆると進んだという。
  闇夜など足元が不明になり、なかには谷に落ちたクルマもあった。助手席には必ず別の兵隊が座り、運転手が万が一のときには運転を替われる体制だった。ところが、上田さんがハンドルを握っていつものように夜道を走行中、いきなり機銃攻撃を受けたことが……。上田さんは運よく弾にはあたらなかったものの、不幸にも助手席に座っていた戦友が直撃弾を受け絶命したという。
  自動車連隊は、ひとつの中隊約200名のなかに、30台ほどの車両を持っていて、1台の車両には運転手、助手、それに予備隊員として2~3名が付いていた。事故が起きたとき即交代できるようにしていたのである。それに、泥濘地に入り込んだとき、タイヤの下に莚(むしろ)を敷いたり、車両を押したりする役目が必要となる。「莚を敷くにはコツがあり、わしはけっこう上手やった」と上田さんは遠くを見る目でつぶやいた。
  上田さんたち自動車連隊は、車両そのものの保守点検の係りでもあった。保守点検というと若いひとには意味不明かもしれないが、メンテナンスのことである。とくに当時の車両は現代のクルマのように無接点式の点火装置ではなく、コンタクトポイントをディストリビューター(配電盤)内に組み込んだもの。1980年ごろまでのクルマには見受けられたが、今では博物館でしか見られない。

カーライフ大助かり知恵袋2

不思議な、不思議なねじとねじ回し(ドライバー)の世界!

三宅さん

落ちないドライバー

  「工具評論家」という怪しい肩書を持っているせいか、ときどき不思議な方と遭遇する。
  先日のこと。「ぜひ30分でもお話ししたいので・・」と熱い電話で、拙宅に押し掛けてきたのが、ねじ屋さん。東大阪で60年の歴史を刻む三喜製作所の三宅さんという58歳の2代目社長。
  小型のNC(ニューメリカリー・コントロール:数値制御)旋盤数台を駆使して、つまり切削で(転造加工は外注だそうです)ボルトの頭の6画加工をおこなうプロ。ボルトの頭といっても大まかに外6角ボルトと内6角ボルト(ヘキサゴンボルトだ)があり、両方とも対象だという。
  わざわざ思い立って500キロ離れたところまでクルマを飛ばしてくるぐらいの情熱家だから、「規格外のこと」をやりたがる人物にちがいない。
  「ナットを落とさないドライバーを作ってます」という。「ねじ径がM2という指先に載る小さなボルトからM8というバイクやクルマによく使われる比較的小さなサイズのボルトを相手にしたドライバー」で、しかも相手をしっかり捕まえる!
  小さいサイズなので、内部にボール(鋼球)を忍ばせるとか、外部リングでホールドするという既存の手法はとれない。ズバリ答えは“テーパー加工”である。旧くて新しい加工!? 相手の6角部をしっかりホールドするためにドライバーのキャッチ穴を斜め加工を施しているのである。言葉でいうのは簡単だが、相手のねじの寸法交差(バラツキ)もあるので、普通は無理だ。現実味がない。うまくいくボルトナットもあるがそうでないボルトナットもある・・・・。
  「ですから、注文生産なんです。注文を受けると、ねじのサンプル3個をいただく。たいていはISO規格外の特殊ねじですから。それとお客様が使っている工具、電動ドライバーが多いのですが、その品番を教えて貰い手に入れます。それに合わせて作るのです。一日1万個のボルトを締める製造ラインの機械化できない枝葉ラインで活躍するいわばニッチライン向けなんです」とほほ笑んで説明。「30ミクロン、つまり3/100ミリずつ旋盤で削ります…」
  なるほど、ねじで困っている組み立て現場では、こんな格闘が展開されているんだな。思わずディープな世界を垣間見た思いでした。
  (写真は、三宅社長とボルトやナットを落とさないというご自慢の工具)

愛車メンテのプラスアルファ情報

イケてるフレックスコンビレンチ?!

SEK   兵庫県の三木市にある工具メーカーSEK(末蔭産業)は神戸からローカル線に揺られ約1時間ののどかな街にある。2,3度取材に伺ったことがあるが、ユニークなツールメーカーの印象だ。
   ふるくから輸出にも熱心だったようだが、このところ海外の工場(おもに台湾)で魅力的な製品を作り出し、日本のホームセンターの工具売り場を鮮やかなものとして一役買っている。
   先日も、みなとみらいのホームセンターにふらりと入ったら、面白いツールを発見した。
   「フレックスコンビレンチSFC100」だ。フレックスというのは、片側が首振りタイプのボックスになっていること。狭いところでの作業がやりやすい。
  思わず、目が行くのは、このボックス部がオレンジ色のメッキが施されている点。スパナ部を含め、軸部分はピカピカの鏡面加工だ。オレンジとシルバーのコントラストが、なんとも怪しく魅力的だ。ワクワクしながら作業が行えそうだ。(サイズを識別するようにサイズごとにシルバー、オレンジ、ゴールドなどにしているようだ)
   実はこの工具、見た目だけではない。ボックス部の内部をよく眺めると、例のスプライン加工形状なのだ。台湾ツールのホニーソケット!? 写真は、10ミリだが、3/8インチ(9.5ミリ)にも対応できるとトルクスのE12ボルトにも使える。
   通常のコンビレンチに比べ細身で、やや長めなので、トルクがかけやすいのも悪くない。表示部がレーザー加工で美しい。購入価格は980円だった。安いだけに使い込むとどうなるかが見ものだ。


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