みなさん!知ってますCAR?

2017年5 月 1日 (月曜日)

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XVに見るスバルの生き残り作戦とは?

スバルXV  このところのスバル車は、面白い。ある意味“割り切り精神”がある。
  ここ数年日本の自動車は、いわば「環境重視&燃費重視ファースト主義」を目指し競い合ってきた。スバルは、どうもこの主戦場から少し距離を置いたようだ。燃費よりも、走りの良さとアイサイトに代表される安全装置を前面に出したクルマづくりを前面に押し出している。これは、むろんハイブリッドシステムという燃費向上装置のカードが手持ちにないための苦肉の作戦というと元も子もないが…。
  「燃費だけで勝負されてもトヨタさんには勝てませんから…走行性と安全性でうちはユーザーの心をつかもうとしています」とスバルのセールスマンは語る。「それに、ハイブリッドシステムはイニシャルコストが高いです。これを取り返すには相当走らないと回収できないです」とユーザーのお財布事情を忖度。エンジンは1.6リッターと2リッタ-の2本で、2リッターは直噴タイプだが、いずれも16㎞/l前後とHVカーの約半分と数値は冷酷である。
  エコなハイブリッドよりトータルにお財布にやさしいクルマを求めるユーザーもいるという見立てだ。クルマは何も、燃費だけではないですよ! ということのようだ。
  カタログには、こんな免罪符的な言い訳フレーズを発見して笑える。
  「気持ちのいい走りと高度にバランスした燃費性能!」
  ちなみに、新型XVは、先のインプレッサとプラットフォームを共有化しているだけでなく、フードやリアランプなどが共通。バンパー、フロントグリル、フェンダーなどの外板部品で趣を変えている。なんだかトヨタの重役の声が反映したコストダウンに見える。車両重量は、インプレッサより約100㎏重いのはXモードという4WDをより高性能にした仕掛けがつくためだという。
  このクルマの褒めるところはどこだろう? 世の中にはラフロードなど走れそうにないかっこだけのSUV(スポーツユーティリティ・ビークル)が溢れるなかで、このXVは、Xモードがつくだけでなく、最低地上高が200ミリと荒れた路面での走行性を高めたディメンションを持つ。ここが多分スバリストたちがしたり顔をするポイントなのかもしれない!? 価格は、220万円台からだ。

カーライフ大助かり知恵袋1

自動車部品センター街だった“なにわの自動車部品物語”第14回

コンタクトポイント  コンタクトポイントが使用過程で焼損し、ときどき取り外してサンドペーパーを使って磨かないとエンジンが不調となる。本来予備のコンタクトポイントを常に保有するべきなのだが、情けないことに予備パーツはほとんどなかったという。
  ラジエーターだって、今のように防錆効果のあるLLCではなくただの水だった。内部が錆びて穴があき、ほうっておくと水がなくなりオーバーヒートで走行不能となる。戦場では溶接マシンがあるわけでなく、石鹸を穴に練りこむなどの応急処理で、とにかくなだめながら走らせたという。兵隊も疲労困憊していたが、トラックも相当の重症状態で使われていたのが実情だったようだ。これでは戦闘する前に敗れていたようなもの?
  1945年8月15日、日本はポツダム宣言を受け入れ、1931年に起きた満州事変、日中戦争と昭和のかくも長き15年戦争が終わった。
  しかし一般の市民にとっては終戦だからといってすぐに平穏な暮らしが戻ったわけではなかった。日本の主要都市は昭和19年から終戦にかけてボーイング29などの空襲を受け、壊滅的な被害をこうむっていたからだ。大阪も例外ではなかった。とくに終戦の年の3月13日から始まった、波状攻撃で大阪市内の約27%を焼失。福島界隈も大きな痛手を負った。ただ、現在の福島1丁目、2丁目、4丁目あたりは幸いにも戦禍をまぬがれている。
  終戦と同時に、いびつな形態だった「大阪自動車用品配給統制会社」が解散となった。晴れて自由経済のもとで商売ができる日が再びやってきたのである。敗戦は開放を意味していた。
  (写真は、昭和30年代の国産車のディストリビューター。この中に消耗部品のコンタクトポイントが収まる。)

カーライフ大助かり知恵袋2

HVカーはどんどんブレーキを踏んでもブレーキパッドは減らないって本当?

HVはブレーキを使え!  「ハイブリッドカーは、がんがんブレーキを踏んでも、ほとんどブレーキパッドの減りはないし、かえってバッテリーに電気を蓄えられるので燃費が良くなる理屈なんですよ」  
と説明するのは、筆者の知恵袋であるトヨタのディーラー一級整備士のKさん。初代プリウスからトヨタのいろいろなハイブリッドカーの不具合を見てきたベテランだ。
  そこで、筆者が怪訝そうな顔をすると…「HV車においてはブレーキペダルは、いわば単なる回生ブレーキ・スイッチなんです。ブレーキパッドがブレーキローターを挟み込み物理的に制動をえるのは、およそ時速15キロ以下。赤信号でクルマが止まるほんの手前でしかないんです。ただし、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)がはたらく状況だとこれは言えないですけどね」
  ということは、ハイブリッドカーは押しなべて、ブレーキパッドの減りはごくごく少なくなるってこと?「実はそうなんです。だから、HV車は、整備士が稼げないクルマなんですよ」と苦笑いを見せる。
  FFのハイブリッド車の場合は、従来ならフロントは走行4万キロも走れば交換時期を迎えたが、10~15万キロは長持ちするという。これが、FRのハイブリッド車の場合、リアでの回生なので、リアのブレーキパッドの減りこそ劇的に少ないが、フロントのブレーキパッドはFF車に比べ減りが早いというのがKさんの実感だ。
  「でも、HV車の苦情の一つは、ブレーキパッドからの異音なんです」。休日しか乗らないユーザーなどとにかく走行キロ数の少ないクルマは、何しろブレーキかけてもパッドがローターに当たらないので、ローター(鋳鉄製!)が錆びやすい。なるほどね。「ですから、ブレーキ回りの異音の苦情を調べると、こうした走行キロ数の少ないユーザーさんなんですね」
  ちなみに、長い坂道で回生がうんと働きバッテリーが電気を受け入れなくなると、エンジンが稼働し、あふれた電気を使うという。こうした状況はめったに起きないとのことだが、電気がもったいない? いずれにしろ、Kさんは、ユーザーにいかにわかりやすく説明するかが仕事。エコカーをサービスするメカニックの仕事も少しずつ変化しているということのようだ。

愛車メンテのプラスアルファ情報

ドイツ/ブランドのWERAの6本組絶縁ドライバー

WERA  「これってグローバル経済の福音かしら?」
  ふとそんなフレーズが頭に浮かぶほどの多幸感で胸が満たされた。
  例の倉庫タイプのスーパーマーケットのCOSTCOで見つけたのが、このドイツ・ブランドWERA(ベラ)の6本組絶縁ドライバーセットである。
  絶縁ドライバーといっても絶縁の必要のないときにも、普通に使えるドライバーだ。
  最大のアドバンテージは、先端部だ。WERA得意のカムアウト防止のレーザーチップが施されている。つまり、ドライバーの先端がねじの溝から外れて、ねじ溝が舐めてしまわないような工夫があるレベルの高いドライバーなのである。
  プラスはフィリップタイプの2番と1番で、マイナスが先端の刃の長さが、2.5,3.5、4.0,5.5ミリの4本。2.5ミリ以外はすべてレーザー加工が施されている。恐る恐る指で触ると、ギザギザが感じられ、いかにも相手のビスの頭の溝をとらえる。1,2回使えば消えちゃうというたぐいのものではない。このあたりはいかにもドイツ流の質実さが感じられ好ましい。(生産地はチェコだけど)
  グリップはゼブラデザインの丸みを帯びた感じだが、ユニークでかつ手になじみ、作業台から不用意に転げ落ちないように軸近くに6画断面を施している。
  ちなみに、使用頻度の高いプラス2番は、通常の貫通ドライバーと比べ87グラムと軽く、愛着が持てる。専用のホルダーに検電ドライバーまで付録して、トータル価格2780円(税込)はグローバルエコノミーの“なせる業!”だけでは説明がつかない!?


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