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2017年8 月 1日 (火曜日)

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“rimOnO”(リモノ)という不思議な乗り物が、突き付けるものとは?

リモノ

リモノ2

  「リモノ(rimOnO)」という名前の不思議な乗り物が現れた。
  名古屋で開かれた「人と車のテクノロジー展」でのこと。アルファベットの大文字と小文字の混合は、今流で誤植ではない。
  布製のボディを身にまとった二人乗りの電気自動車である。骨格自体は鉄製らしいのだが、指で触るとなんだか人形に触れている感じ。力を加えるとボディがへこむのだ。これなら多少こすろうがヘイッチャラだ。感覚としてはキャンバス地風の自動車。手作り感120%、温もり感200%のクルマというより、幼児言葉の“BOOBOO”である。
  数人の女性が、声を合わせて「かわいい!」と黄色い声を出していた。かわいいという言葉は、女性の大得意ボキャブラリーである。とくに自分を投影するペット、おなかを痛めて生んだ我が子に対して日に数百回この言葉を投げかける。…不思議にも、このクルマを眺めるうちにおじさんである筆者もココロのなかで、迂闊にも「かわいい…」とつぶやいた・・・ような気がする。
  正気に戻ってリポートすると、このクルマは高齢化が進む社会の中で、何とかクルマと人間が共存できる一つのクルマを作り出せれば・・・という思いで、≪超小型でスピードが出ない乗り物≫というコンセプトで具現化したという。人間は世紀を超えて車にスピードを求めて汗を流し命を懸けてきた。それが「スピードが出ない車」とは、なんたる皮肉! なんたる反逆者! といっては元も子もない。乗り物という言葉の頭の“ノ”を取り去った「リモノ」の真髄は、ここにあるのかもしれない。
  全長2.2メートル、全幅1.0メートル、全高1.3メートル、車両重量320㎏、最高速45㎞/hはだいたい現行の軽自動車の半分近い小ささと走行能力と思えばいい。ハンドルはバーハンドルだ。
  目標価格は100万円。量産化を目指して、全国7店舗のパルコで巡回展示するなどでクラウドファンディングをおこなうも、目標額に届かずひとまず停滞しそうなこの企画。発信元は元経産官僚、トヨタの元デザイナーなどココロザシある若いプロジェクトチーム。より完成度を高めた第2弾、第3弾を期待したい。

カーライフ大助かり知恵袋1

自動車部品センター街だった“なにわの自動車部品物語”第20回

シャックル  自動車補修部品が右から左に羽根が生えたように売れた時代。
  「よし、じゃ、注文が多くて入手が困難な部品を、自分たちでつくって、売ろうではないか」
  少しココロザシのある商売人(ビジネスマン)なら当然思い描く青写真である。上田さんの所属する大同自動車興業では、シボレーとフォードのキングピン・セットとリーフスプリングの取り付けをになう「シャックル」(写真)と呼ばれる小部品をつくることになった。荷重がかかり破損しがちな部品だった。新生製作所の竹内会長(取材当時80歳)も時を同じくして、ほぼ同じようなビジネスを展開している。
  現代の乗用車のフロントは独立懸架式だが、昔のクルマはフロントが固定式の懸架装置(リジッドサスペンション)だったため、キングピンと呼ばれる部品が組み込まれていた。
  現在のクルマにはサスペンションの動きを理解するためのバーチャルな“仮想キングピン角度”はあるが、昔のクルマのような部品をもたない。当時のフォード、シボレーは、悪路を走ることが多かったこともあるが、とにかくキングピンの摩耗が激しかった。摩耗が激しくなると、フロントホイールにガタが生じ、ハンドルの遊びが大きくなり操舵力が重くなって直進安定性が悪くなり、しかもゴトゴトという異音が発生する。インターネットで調べてみると、いまでもVWビートルのキングピン・セットが売買されていることからわかるように、1960年代中ごろの車両の大部分はこのキングピンが付いていたと言われる。

カーライフ大助かり知恵袋2

たかがエアエレメントに「美濾(みろ)」というロゴを付けるとは?!

エアエレメント  少子化時代を反映して、きらきらネームはいまや不思議でも何でもない。
  これまで何の変哲もないと思われてきた車の部品。しかもエアクリーナーエレメントは消耗部品である。台所で活躍する2月毎に換えている“浄水器の濾紙”みたいなもの。これに、わざわざきらきらネームに近いブランド名を付けるとはね? 平成も30年近くなると、昭和の自動車部品ではなかった現象が現れる。これもその一つなのかしら。
  トヨタ紡織で造ったという「美濾(みろ)」というエアエレメントは、高級車レクサス専用だという。不織布を使った濾紙ということには従来と何ら変わりがない。が、担当者に言わせると「山折りの数を20%減らしたり、とにかく細かなところを見直し、1ミクロン以下の微粒子をキャッチできました。しかも10%ほど軽量化も実現しました」と胸を張る。
  でも寿命は同じで、交換は5万キロだそうだ。ぎゃくに価格は1.2倍と高くなったという。
  ひところ流行した湿式のフィルターはどうか? と質問すると「湿式は微粒子をキャッチしづらいことは10年ほど前から判明して下火になった」という。
  この「美濾」というエレメント、開発に3年もかかったという。開発に携わった担当者としては、世間からは無味乾燥とおもわれる濾紙に愛情を込め、ついペットのようにかわいい名前を付けたくなったのだろうか? “美しい濾紙”とは見れば見るほど、考えれば考えるほどに変だ。

愛車メンテのプラスアルファ情報

超ロングタイプのストレートメガネレンチの世界

SK11レンチr  通常のメンテ作業では、あまり使わないが、あると便利な工具というのがある。
  たとえば、オルタネーターやプ-リーを取り付けているボルトを緩めたり締めたりするとき、フラットタイプのメガネレンチが必ずと言っていいほど必要となる。奥まったところにあるボルトに対してはロングタイプが具合いい。
  私の記憶では、20年ほど前からか、ロングタイプのメガネレンチがメガネレンチのバリエーションの一つとして市場に出てきたようだ。たぶん、事の始まりはスナップオンではなかったか? そのころスナップオンのレンチは「確かにいいけど価格がね」というとらえ方をする整備士が多かった。「でも永久保証だから長い目で見れば安いかも」と評価する人もいた。
  いま、この超ロングのフラットメガネを探してみると、KTCネプロスにもあるし、SK11(藤原産業)にもある。長さ、メガネブの寸法などは、似たり寄ったりだ。
  スナップオンはフランクドライブを謳い、ネプロスはプロフィットを主張する。早い話、面接触でトルクをより多くかけられるという理屈。サイズ10-12ミリで価格はそれぞれ、5620円、4710円だ。
  かたやSK11の方は、台湾製ということもあり、なんと価格が1180円。鏡面加工で、見た目もかなり近い。メガネブ片側には突出形状にして、へこみにあるボルトに対応できる形状で抜かりはない。1/5のプライスで手に入るのだから、試しに使ってみたい誘惑が起きてこようというものだ。サイズは、写真の10×12のほかに、8×10、12×14,14×17ミリもある。(ちなみにネプロスには13×15,16×18,22×24ミリなどがある)


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