みなさん!知ってますCAR?

2017年8 月15日 (火曜日)

TOP NEWS

かならずしもバラ色ではない自動運転の世界?

NCAP  「ポン! と音を立てていきなり自動運転技術がクルマに搭載されるわけじゃないんです。いまは過渡期なのです。いろいろな課題があるわりには、メディアは明るい部分だけにスポットを当てすぎるのは問題です」
  8月初頭、都内で2日間にわたって開かれた自動運転フォーラム(正式には「2017NCAPフォーラム」)でのドイツ人担当技官の衝撃の発言だ。
  よく知られるように、世界の自動車メーカーはいまステージ1から徐々に技術向上してステージ5の完全自動運転を目指している。「ステージ4とか5の完全自動運転車が登場するのは2020年だ」とか「いやいや2025年を待たないとダメだ」といういろいろな情報が飛び交う。
  国際会議を取材して見えてきたのは、「自動運転車両とはいえ、無事故で走れる完璧車両」ではないということ。
  昨年のステラモーターの死亡事故が示唆するように、情報の至らなさでユーザーの誤解を招き、それが事故につながる。どんな技術も過渡期は、誤解と思い込みが横行する。言葉自体も「同一車線自動運転」とか「部分自動運転」といった自動車メーカーの売らんかな! の勝手な説明で、ユーザーは混乱し、誤解を生んでいる。
  冷静に考えれば、自動運転の目的は、3つだ。
  安全性の向上(運転アシスト)、労働力不足の解消(トラックのコンボイなど)それに高齢化対策である。その究極にいわば鉄腕アトムの世界をイメージする「完全自立走行」があるのだが、究極でも、ぶつけられる危険を抱える以上、“死亡事故ゼロ”というビジョンは、夢のまた夢なのである。ただ、人工知能が人間の頭脳を上回るシンギュラリティ(技術的特異点)が起きるとされる2045年時点では、完全自立運転車がガンガン走る世界が実現しているに違いない。

カーライフ大助かり知恵袋1

自動車部品センター街だった“なにわの自動車部品物語”第21回

シャックル 本命  リーフスプリングの車体側取り付けのどちらか一方に付いていて、スイングすることで路面からの荷重をやわらげる役目をするシャックル(図)。このシャックルもキングピン同様、当時の常識としては車検2年目ごとに≪交換すべき部品≫だった。時代を反映して過載積、ひどい道路を走行するなどのいまで言う“超”が付くほどの「シビアコンディション」でクルマを使ったため、シャックルも想像以上に早くクラックが入ったり、折れたりしたという。
  当時の国産部品の開発は、外車部品の現物を東大阪などに点在する町工場(協力工場)に持ち込み、作り出すというものだった。線材などの材料自体は、素材メーカーからあらかじめ購入し、それを工場に持ち込むというのが大半のスタイルだった。
  企業による形態の差異があるものの、たとえば当時の卸し商社の大同自動車興業や新生製作所などは、商品の在庫・出荷の調整機能だけでなく、商品の企画・開発段階、実際の販売までをおこなっている。そこで、「今でこそ話せるのですが、当時のこうした部品は素材もさることながら熱処理が十分でなかったり、寸法精度にやや問題があった製品がさほど珍しくなかった記憶があります。いまではすっかり死語となってはいるのですが、われわれ楽屋落ちの言葉として“折れて曲がる”という言葉がありました」(竹内会長)

カーライフ大助かり知恵袋2

トラックの世界はスピリチュアル!?

鳥居  このところ、トラックの本を作るべく、架装メーカーを取材している。
  トラックのボディは、いすゞとか三菱ふそう、日野自動車、UDトラックスといった自動車メーカー(シャシーメーカー)が作るのではなく、全国におそらく50近くはある「架装メーカー」の手でつくられる。パネルバン、ウイング、冷凍車、コンクリートミキサー車、塵芥車、クレーン車、ダンプカー、タンクローリー車など多彩だ。
  その時代によって、運ぶものが変化し、七変化も十四変化もするのである。
  でも、基本は、「平ボディトラック」である。
  後ろと左右に「アオリ(煽り)」と呼ばれる荷物が落ちるのを防ぐ敷居がある。昔はこのアオリは、木と板金でつくられていたが、いまの主流はアルミブロックと呼ぶアルミ製で女性でも扱える。
  キャブと呼ばれる運転席と荷台のあいだにある少し背の高い塀のことをなんと「鳥居」と呼んでいるのである。神社の鳥居をイメージするので、そう呼ばれるのだが、なんだかスピリチュアルな呼び名。目的は後ろの荷物が、キャブに侵入するのを防ぐためのもの。いまではロープやフックなどいろいろな道具を入れる箱も付いているようだ。地方によっては、この鳥居のことを「バックネット」とも呼ぶそうだ。たぶん野球小僧が命名したのかもしれない。
  働くクルマを覗いてみると、なんともドメスチックなモノづくり世界でもあり、職人の世界でもある。

愛車メンテのプラスアルファ情報

侮るべからず! 中国製の貫通ドライバー

GISUKE  「こういうのを作られると、有名ブランドのドライバーメーカーはひどく危機を抱くだろうな・・・」
  たまに足を踏み入れる横浜のみなとみらいにあるホームセンターで見つけたドライバーを手に取った時、思わず余計な心配をしてしまった。
  新潟県三条市にある(株)高儀のGISUKEブランドのプラス2番ドライバーだ。軸はクロームバナジウム鋼で、軸の根元には2面幅10ミリの6角部(ボルスター)を持ち、メガネやスパナをドッキングさせ、強いトルクをかけられる。
  グリップが、今流の実に手になじみやすい樹脂製だ。やや硬い赤い樹脂と手にぴたりと吸い付く感じの黒い色の樹脂のハイブリッド構造だ。4画断面なので、作業台から転げ落ちる心配はない。悪くないグリップデザインだ。
  しかも、日本人好みといわれる貫通タイプである。グリップエンドにハンマーで叩く丸い金属部が付いている。そのため、非貫通タイプに比べ重くはなるが、実測123グラム。長い間このドライバーを持って作業するなら別だが、通常の作業なら特段疲れるほどの重量ではない。価格は、348円とリーズナブルだった。日本のモノづくり技術を用いて、人件費の安い中国で作ったものだ。


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