みなさん!知ってますCAR?

2015年12 月 1日 (火曜日)

曲率可変鏡ドアミラーの実用度?

曲率可変ドアミラー  前回に引き続き、先の東京モーターショーを取材して見えてきた、近未来の部品をもうひとつ紹介しよう。
  ワイパーモーターでおなじみの群馬県桐生市に本社を持つミツバは、「曲率可変式のドアミラー」を開発中だという。そのサンプルを展示していた。
  現行のドアミラーは平面ガラス。そこで鏡を通して見える景色は、もっとも自然に見えるのだが、見える範囲に限りがあり、斜め後方に死角が生じやすい。これを抑制するには曲面ガラスなのは昔からわかっていたのだが、曲面ガラスが不自然に見えるデメリットがどうしてもつきまとう。
  そこで、「必要に応じて曲面になり、通常の視野角度25度から視野角度45度にして広い範囲で障害物を確認できる」という可変タイプの曲面ドアミラーを目指しているという。ガラス自体は旭硝子製で、従来の普通ガラスではなく、ドアガラス同様の強化ガラスの特別仕様だという。ミリ波レーダーによるブラインドスポット・インジケーターで音と光によりドライバーに注意を促す。それと同時に曲面のドアミラーが連動して45度の角度でリアルに後方を確認できる・・・・というのが近未来のクルマだそうだ。いかに距離感を掴めるかばかりでなく、法規制のクリアが課題だというが、早晩登場しそうである。

2015年11 月15日 (日曜日)

次世代型のクルマのシート

シート  今回の東京モーターショーは、未来のクルマにもわくわくさせられたが、近未来の部品にも大いに関心を持った。
  たとえば、TACHI-S(旧立川スプリング)という企業が提案した「コンセプトX-2」という名の近未来ドライビングシート。CFRP(カーボンファイバー強化樹脂)で構成されたシート構造は、従来のフレーム構造とはまるで異なり、人間が座ったカタチから発想したものだという。そもそもシートバックの根元が座面に食い込んでおり、これにより骨盤を囲い込んだ形状ができたのだという。シート操作するレバーはPP(ポリプロピレン)にグラスファイバーを混ぜた樹脂である。
  このシートの面白みはもうひとつある。表皮自体をユーザー自らの手軽な作業で、交換できるのだ。表皮自体も合皮、皮、ポリエチレンの織物と複数選択でき、進化したデジタルプリント技術で、カラフルなデザインもシックなデザインも製造の自由度が高くなっているという。クルマのシートはホーム用の椅子より数倍の耐久性が要求される。
  ちなみに、ポリウレタンを4層ほど重ねて創る合皮の表皮は、耐久性が10年以上大丈夫だともいう。

2015年11 月 1日 (日曜日)

東日のスポークスマンはトルクレンチをラチェットハンドル替わりに

プリセット型トルクレンチ  東日製作所をご存知だろうか?大森にある世界的なブランドをと大きなシャエアを持つトルクレンチメーカーである。
  ここの窓口のIさんにインタビューしたところ、ご自分でも愛車のCX-3をメンテナンスしているということもあり、個人持ちのツールボックスを拝見することになった。そのツールボックスを拝見して驚いた。ハンドツールの中心となるソケット自体はサイズごとにレールにきちんとそろっているのだが、肝心のラチェットハンドルの姿が見えない。そのかわりの2本のプリセット型のトルクレンチが納まっていた。5~40Nmと30~140Nmの守備範囲を持つトルクレンチが2本。もちろん東日製である。
  Iさんがおこなった最近おこなった愛車のチューニングもユニークだ。荒れた路面でフロアが振動するのを気にして、できるかぎりフロア全面に遮音材などを施したことだというのだ。シートを外し、フロアカーペットを取り外し、ネットで手に入れた遮音シートを貼り付けた。さらにタイヤハウスのインナーフェンダーまで外し、遮音ケミカルを塗りたくったという。総額6万円ほどだったという。トルクレンチをラチェットハンドル替わりに使うのは、頭の中では考えたことがあるが、実際おこなっているヒトに遭遇したのは初めて。長すぎて邪魔になることもある?本人に曰く、まったく不都合はない、という。

2015年10 月15日 (木曜日)

マイナーチェンジしたクラウンの魅力は何か?!

Mチェンジしたクラウン  かつて『旦那グルマ』という、どちらかというと運転して楽しむクルマのカテゴリー外だったクラウンも、2003年デビューのゼロクラウン(12代目)以降、ファン・ツー・ドライブ路線を走る。
  そのクラウンがこのほどマイナーチェンジ(14代目のマイナーとなる)された。ポイントは、2つだ。ひとつは、排気量2リッターの直噴ターボエンジンを載せた走りと燃費を両立したグレードが登場したことだ。ダウンサイジング・ターボのクラウンである。シリンダーヘッドとエキゾースト・マニホールド一体型の新エンジンと8段変速の電子制御式ATの組み合わせ、可変式の吸排気バルブ、それにアイドリングストップ機構を組み付けるなどで、ハイブリッド車とは遠くおよばないながら、JC08モードで13.4km/lというなかなかの好燃費を誇る。ボディも構造用の接着剤に加え、スポット溶接の個所を90ヶ所も増やし、ボディ剛性と乗り心地の向上に寄与したという。
  二つ目は、世界初採用の安全通信システムITSコネクトを3万円ほどで付けられること。これは、道路に設置されたインフラ設備とクルマ、あるいはクルマ同士の直接通信で、右左折時の注意喚起、クルーズコントロール、ブラインドスポットのモニタリング、パーキング・アシスト機能など多岐にわたる安全装備である。373万円から700万円台近くの価格ゾーン。2リッターのダウンサイジング・ターボ仕様車は、388万円からだ。

2015年10 月 1日 (木曜日)

KO-KENは、大きなバンに商品を載せ、いい工具を知ってもらおう!

KO-KENのバン

KO-KENのバンの内部

  ≪百聞は一見に如(し)かず≫ではないが、いくら良い工具を創り上げても、ユーザーに触れてもらわないと、その良さはわからない。
  半世紀以上ものあいだソケットツールをひたむきに創り続け、欧州ではすでに名前の通った山下工業研究所。KO-KEN(コーケン)という愛称で、日本でも徐々にブランドが浸透しつつある静岡掛川にある企業。軽量でガタのない、ワンステージ上をいく自動車整備に特化した21世紀型ソケットツール群「Z-EAL(ジール)」をつくりはじめ5年。Z-EALも3/8インチ、1/4インチ、1/2インチと徐々に増殖させているのを記念して、知らないユーザーに直接手にとってフィーリングを感じ取ってもらおうと、このほどバンを仕立てた。ベースは日産NV350キャラバンのハイルーフ仕様のロングボディ。
  外観は、ブラックカラーにKO-KENのソケットを示す大きなロゴ。遠くから見てもすぐ分かるユニーク度満点。車内に入ると、Z-EALのラインナップをはじめ、KO-KEN商品を一堂に集合しているため、手に取り、触りその場で確かめられる。ふだん見慣れないインダストリー(工業)用のリン酸マンガン皮膜処理のソケットやハンドル。それに樹脂カバーをまとったソケットツールも最近開発商品化した生産工場向けのツールで、耐熱、耐摩耗性の高い樹脂カバー自体がカラーのように回るため対象物へのキズ防止、安全性向上などに寄与するという。このバンの名称は現在思考中。あと数ヵ月後にまずは販売店などに本格稼動するという。

2015年9 月15日 (火曜日)

ドイツの自動車部品メーカー・ボッシュが渋谷にこだわりのカフェを!

Cafe1886 at Bosch外観_01  このほど渋谷駅から徒歩で5分のところにボッシュのカフェがお披露目した。
  ボッシュといえば、ディーゼルエンジンの噴射ポンプや点火装置、はたまたABS(アンチロック・ブレーキシステム)など自動車の歴史のマイルストーンを構成する部品を生み出したメガサプライヤー(巨大自動車部品メーカー!)。実は、自動車部品だけでなく家電や産業機器テクノロジー部門での活躍もあり、世界での従業員数は36万人を数える巨大企業。
  簡単に言えば日立製作所やデンソーが喫茶店を始めたようなもの!?
  なぜモノづくりメーカーがカフェをはじめたのか?
  ボッシュの日本進出は、すでに1世紀近いのだが、日本で家電を展開していないということもあり、いまひとつ知名度が高くない。「実はドイツ生まれのボッシュは、自動車の性能や安全性だけでなく、人々の暮らしをより豊かにするうえで頑張ってきている企業」ということを遅まきながらアピールしたい! ということらしい。
  お店の名前は「カフェ1886 at Bosch」。1886というのは、創業者のロバートボッシュさん(1861年~1942年)が、25歳のときにシュトゥットガルトに創業したことを示している。木を多用したなごみのインテリア、銀座のトリバコーヒーがブレンドした独自のコーヒー、こだわりのサンドイッチなど、ここでしか味わえないメニューが並ぶ。初期型のディーゼルエンジン用列型噴射ポンプ、点火装置のマグネトーなどを愛でながら上級のファーストフードを味わうのも悪くないと思った。

2015年9 月 1日 (火曜日)

コンパクトハイトワゴン・ソリオの魅力とは!

新型ソリオ  スズキの小型自動車ソリオが5年ぶりにフルモデルチェンジされた。
  1242ccのエンジンがほぼ全面的に見直しをされ、ハイテンションスチールをボディの51%に使うなど車両重量も見直し、全体で100kgの軽量化。リチウムイオン電池とモーター機能付きの発電機ISGを採用した「マイルドハイブリッド」を取り込み、燃費がクラストップの27.8km/l(JC08モード)を叩き出している。新開発のプラットフォーム(車体の土台)でボディ剛性、衝突安全性、静粛性も高まったという触れ込み。ドリンクホルダー、ティッシュボックスが納まるなど使い勝手もよくしたという。
  ところが、外観デザインがあまりにフツーしていて、お金を出して購入しようという気にならないのはどうしたことか? ベストセラーカーのハスラーのようなチャレンジングなところがエクステリアにでていない。なんとなく“昭和の外観”をしていては、いくら2トーンカラー仕様を用意してもユーザーは財布のひもを緩めない。それに室内を見ると、クラストップの広さというわりには、リアゲートの開口部高さが960ミリと全高1745ミリのわりには低い。室内高は、1360ミリとずいぶん高い印象だが、リアシートが下にダイブしないので、後方部はかなり割り引いた高さとなる。荷室高は1055ミリ。つまり、荷室面積は意外と見掛け倒しで、全高で70ミリも低いトヨタのシエンタに負けている感じだ。ただし、価格は、スズキ車らしく145万円台からと、ユーザー目線の戦略的なプライスだ。

2015年8 月15日 (土曜日)

ユーロNCAPのエンジニアが語る次世代安全性!

ユーロNCAP  言われてみれば当たり前なのだが、クルマの安全性も安全装置の性能しだい。第3者機関が公平に判断し、消費者に分かりやすく説明してもらいたい! そんな思いから,世界には、「新車のアセスメント(評価)プログラム」というのがある。日本でも「ジャパンNCAP」といわれるのがあり、新車を購入するさいは、これを参考にしているユーザーが少なくない。
  NCAPはアセアン、オーストラリア、インド、日本など世界の地域ごとにあり、ヨーロッパの「ユーロNCAP」がやはりリーダー的役割を担っている。そのユーロNCAPを決めているエンジニアの一角にドイツ連邦交通研究所(BAST)という組織があるのだが、そのBASTのスタッフが東京にやってきて、2日間のセミナーをおこなった。「ヨーロッパ圏内で発売されるクルマの評価を決めるエンジニアから直接話が聞けるとあって、自動車メーカーのエンジニアだけでなく、メガアプライヤー、たとえばデンソーの社員4人が聴きにきていたほど。
  話題は、どうしても2020年ごろに登場する「自動運転車両」のアセスメントに集中しがちだが、まだ市場にでていない車についての直接的な見解はなかった。その前に、夜間の歩行者認知機能や、歩行者の飛び出し事故、はたまた車内での同乗者による障害基準などが中心。人間同士の車内でのぶつかりあいが、想像以上にダメージを与えるというのだ。
  A.S.E.A.N.の担当最枠「われわれの道路は車線そのものがないので、車線逸脱警報装置といったものより、バイク事故を防ぐのが急務です」と地球上の交通事故事情はこれほどまでの幅広いということを知る機会となった。

2015年8 月 1日 (土曜日)

樹脂部品の修復にこんな手法が!

ヒートリペアキット  クルマやバイクには軽量で量産しやすいということで樹脂部品がごく当たり前に使われて長い。
  ところが、衝撃で破損しやすいというのが樹脂部品のデメリット(炭素繊維樹脂がたしかに強くて丈夫だが、付加価値の高い航空機やレーシングカーでしか使えない!)。とくにヘッドライトのブラケットが破損しただけでもう使えないのはなんとも、はなはだもったいない。1個数万円~数十万円の部品がわずかひとつのブラケット破損で使えないのは理不尽。
  『ヒートリペアキット』は、そんなときの大きな手助けをしてくれそう。
  本体にピンを取り付け、電源を入れ、処置部分にしばらく押し付ければいいだけ。はじめてやってみたがすぐにコツを飲み込めそう。初期型は450℃しか温度が上がらずなかなか上手くいかないケースもあったが、その後550℃、650℃と温度を高められたおかげで作業性がだんぜん向上したという。ヘッドライトのほかに、バンパーカウル、樹脂製フェンダー、バイクのカウルなど熱を加えることで軟らかくなる樹脂可塑性樹脂なら使えるという。ピンは、コの字型、直角、山高、ストレートの4タイプがあり、破損具合により使い分けをするという。
  業者向けキットで、高価なので一般ユーザーが購入することはないが、≪こんな修理法がある≫ということを知っておいて損はない。
  タイヤゲージの老舗である旭産業㈱(電話03-3751-6124)で累計3万セットを販売したという。

2015年7 月15日 (水曜日)

窒素ガスを手軽につくれ、タイヤに充填!

ニトロゲン・タイヤ充填システム  年に一度のオートサービスショー(東京ビックサイトで開催)はいろいろなクルマのメンテナンス機器や用品が展示され、刺激的だ。
  今回は「ニトロゲン・タイヤ充填システム」に目が釘付けになった。
  タイヤに窒素ガスを充填することで、エア漏れが少なくなり(2~3回の補充は必要だが)、水分を含まないガスのためタイヤへの悪影響も少なく、燃費にもプラス。しかも熱膨張が少ないため路面の段差を乗り越えたときの衝撃を和らいでくれる・・・などいいこと尽くめ。普通のガソリンスタンドにも気軽に窒素ガスが充填できるといい、と長いあいだ思ってきた。
  それが登場したのである。エアコンプレッサーにつなげるだけで,大気中の約78%の窒素ガスをフィルターで窒素98%までに高め,その窒素ガスをタイヤに充填するという一連の流れをスムーズにおこなえるマシンだ。窒素分子は酸素分子より図体がでかいということを活用した中空紙膜と呼ばれるフィルターだそうだ。
  このマシン、いろいろなタイプがあるようだが、価格は約76万円からだそうだ。2本のタイヤを一度の窒素ガス充填できるタイプもある。日本整備㈱(http://www.nippon-seibi.co.jp)でガソリンスタンドや整備工場に売り込んでいくそうだ。

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