みなさん!知ってますCAR?

2014年9 月 1日 (月曜日)

手作り電気自動車のコンテストの醍醐味とは?

手作りEV  坂道発進に車庫入れ・・・ふだん自動車免許を取得するべく、悪戦苦闘する光景が展開する東京都多摩市にある自動車学校で、風変わりなレースがおこなわれた。中・高校生による「手作り電気自動車のコンテスト」である。正式名称は「都立大エコ1チャレンジカップ2014」だ。
  全長3メートル以内、全幅1.2メートル以内、全高1.6メートル以内の車体に、DCモーターひとつと12Vのバッテリーが2個、定員一人乗りでゆるゆると走る。最高速はせいぜい時速20キロぐらいか? あるいは歩くほどの速度のマシンもいるので、時速5~6キロかも。1周500メートルを10周、つまり5キロをどれだけ速く走れるかで競われた。出場台数は18台。
  マシンをつぶさに観察すると,ホイールは自転車のホイールとタイヤを流用,ブレーキも自転車用を組み込んでいるチームが多い。フレームは木製あるいは鉄のパイプ、あるいはアルミ製で,ボディはプラスチック製のダンボールあるいは発泡スチロール。後方視界を確認するサイドミラーと他車に注意をうながすホーンこそ付いているが、ヘッドライトやウインカー、ストップランプなしだ。ただし、車体デザインは電車、シンデレラの馬車など多彩。制作費は、そんなわけで平均10万円、なかには3万円というマシンも登場していた。製作日数は6ヶ月前後。
  当日は、レース直前まで降っていた雨のため、コーナリングがうまくゆかず速度が乗らないマシンやクラッシュして応急修理で汗を流すチームもあった。なかには、モーターの回転を制御する基盤の接触不良などのトラブルで途中棄権も珍しくない。
  ひとことでいえば、モノづくりの喜び、レースで他者と競いあう喜び、環境を少し考えることがそれに加わり、当事者だけでなく観る側、取材する側も充分楽しめた。

2014年8 月15日 (金曜日)

世界をリードするユーロNCAPのスタッフに聞いた!

側面衝突  NCAP(ニュー・カー・アセスメント・プログラム)というのをご存知だろうか?自動車安全評価テストのことだ。
  1997年からヨーロッパからスタートし(これをユーロNCAPと呼ぶ)、乗員保護、歩行者保護、チャイルドプロテクション、安全運転支援機能・・・この4つの観点からテストをおこない、星の数でどんなユーザーにもわかりやすく表示している。評価基準は年々厳しくなっていて、自動車メーカーとしては売り上げが左右される評価だけに、神経を尖らせる側面は否定できない。
  日本にも、もちろんジャパンNCAPがあるが、スタッフ数がユーロNCAP400名に対し、その10%にも満たなくて、欧州のユーロNCAPの後追いというのが実情である。世界のモータリゼーションの一角を担っている日本としては、かなりお寒いと言わざるを得ない。
  とはいえ、知りたいのは今後のクルマの安全性だ。
  2日にわたるセミナーのキモは、ズバリ言えば3つほどにまとめられる。
  衝突安全装置が今後一般的になるが、たとえば時速30キロ以下でしか効かない自動ブレーキから時速80キロ100キロからも効果がある自動ブレーキの時代が来ること。カメラとレーダーなど2つ以上の装置を付けることになるが、それは全自動運転車につながるということ。2つめが、側面衝突の規制が厳しくなることで、今後パーテーション(敷居)のあるクルマも登場する可能性がある。側面衝突時(写真)、横の人間がとなりの人間の凶器になるのを避けるためで、衝撃で床からせり出すタイプになるかもしれない。3つめは、交通弱者である自転車やバイクのライダーへの安全対策が大きな課題となる。クルマとの衝突時フードが持ち上がるだけでなく、エアバックをフードの根元に付けるとか、ライダーみずからがエアバックを装着する時代がくる可能性も考えられる。車内のシートベルトも、老人には逆に凶器となりあばら骨を破損することもあるようで、この対策シートベルトも登場する可能性も高い。

2014年8 月 1日 (金曜日)

これが次世代型カーラジオ!

次世代フラットラジオ

  7~8年前からデジタルの音源、具体的にはⅰPodが登場し、CDの売り上げが激減している。いまや、お気に入りの音楽を買うというのは、ダウンロードでおこなうのがごく一般的になったからだ。音楽ファンはクリックしてわずか数秒で好みの音楽を手に入れられる時代。
  カーオーディオの世界も、このスタイルが今後一気に加速するはず。ということは、機械駆動式の記憶媒体を持たないカーラジオが登場するのだ。先日メガサプライヤーのコンチネンタルを取材してわかった。ブルートゥースやUSBなどのデジタル・インターフェイスのみを用いた音楽データを再生できるという。この新世代のラジオは、幅が約18センチ、高さ約10センチの葉書大。奥行きはなんと4センチほど。重量もわずか1.3kgと従来のカーラジより確実に軽く、車両の軽量化に貢献し、燃費向上にも繋がる。インパネ回りのデザインの自由度が向上する効果もある。
  このフラットラジオは、USBメモリー,SDメモリーカード,MP3プレーヤーなどのポータブル記憶装置とつなげて,デジタル音楽を簡単に楽しめるだけでなく、ブルートゥースを使えばハンズフリータイプの電話ができるし、電話と同型式のキーパッドを使い、プリセットされたラジオ局のプログラミングやラジオ局へのアクセスが直感的にできるという。フラットラジオはすでに開発が終了しており、アジアと欧州での量産開始がもうすぐだという。

2014年7 月15日 (火曜日)

スマホの機能とクルマの安全装置のつながり

MEMS  人間関係で、長年付き合っていた人物が実は、学生時代の友人の親戚だった、なんてことがたまにあるが、技術にもそれに似たことがある。
  自動車のABSが横滑り防止装置(ECS)、あるいはエンジンなどの制御系で縁の下の力持ち的に活躍する加速度センサーや角速度センサー、圧力センサー、流速センサーは、MEMS(マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム)センサーと呼ばれる米粒ほどの半導体でできた部品。
  ところが、このMEMSがスマートフォンやカーナビなどでも大活躍しているのだ。先日メガサプライヤー(自動車部品メーカー)のボッシュを取材したらわかったのだが・・・スマホの画面の縦位置横位置自動補正装置は加速度センサーであり、地図表示で今どちらに向かっているのかは電子コンパスだし、健康アプリで階段をいくつ上がりどのくらいのカロリーを消費したかは大気圧センサーを使っているし、マイクロフォンのノイズキャンセル機能もこのMEMSがあってのことだというのだ。楽屋裏で大活躍する小部品だ。
  ボッシュはこの世界で累計1000件以上の特許を持ち、すべてを内製している。累計40万個以上をスマホやカーナビの企業に販売しているという。ネジやICが“産業の米”とはよく言われるが、MEMSは、“第3の産業の米”なのかもしれない。

2014年7 月 1日 (火曜日)

次世代シートは、軽量樹脂シートバックフレーム

樹脂のシートバック  樹脂は、製造コストが安く成形性が高いため、いつの間にかクルマのいろいろなところに樹脂が鉄に置き換わってきた。よく知られるところではフロントグリルはいまや樹脂製100%だ。エンジンの部品であるヘッドカバー、インテーク・マニホールド、フロントカバーなどの樹脂部品もすぐ思い浮かぶ。室内でもトリムとか、インパネ、ハンドルなどにも使われる。だが、1台のクルマに前席だけでも2脚あるシートについては樹脂化が遅れていた。やはり安全を確保する部品だけに、剛性が大きな課題だったようだ。
  ところが、このほどシートのシートバックに樹脂を採用したタイプが登場した。
  欧州車の一部には、すでに樹脂製シートバックが使われているが、写真はスプリングなどを作る「ニッパツ」の提案部品。素材はナイロン系にグラスファイバーを混ぜ強化したタイプのようだ。構造部材のフレームと外観面の共用で部品点数を減らすことができ、トータルで33%も軽量化が実現するという。剛性は金属タイプと同じ。エコカー、電気自動車、マイクロカーなど軽量化をとくに要求されるクルマをターゲットに自動車メーカーに売り込むという。肝心のコストについては聞き忘れたが、おそらく樹脂は量産効果があるので多く作れば安く出来るはずだ。

2014年6 月15日 (日曜日)

次世代の多機能樹脂製ルーフ

多機能樹脂ルーフ  クルマ初めて物語をひもとくと、初期のクルマはオープンカーだった。
  その後、全天候(雨が降ろうが乗れる!)タイプの乗り物として「ハードルーフ」つまり屋根付きが持て囃されたが、人間はどこかないものねだりで、ときどきは空肩に感じ運転したいもの!? その欲望を満たしてくれるのがガラスルーフなのだが、ガラスは実は鉄板ルーフより重くなり、時代にそぐわない。そこで登場したのが樹脂ルーフ。先日の「自動車技術展」で登場したのは、次世代型樹脂ルーフ。樹脂自体はポリカーボネートと呼ばれるヘッドライトなどに使われる高級樹脂だ。ソーラーチャージャー、IT技術を組み込めるシャークフィン型のアンテナ、リアビューカメラを組み込み、しかもシェードとルーフを一体化し、部品点数を減らしコスト削減したという。従来のガラスルーフの厚さより10%薄くでき、樹脂コーティング剤の開発で耐久性が格段向上したという。
  この多機能樹脂製ルーフは、すぐにでも商品化できるという。豊田自動織機からの提案なので、トヨタの新型ハイブリッドあたりに採用される可能性があるようだ。現行のプリウスの採用例よりもより魅力的なので、オプション価格しだいでは大いに流行するかもしれない!?

2014年6 月 1日 (日曜日)

次世代のワイパーブレードとは?

ボッシュのワイパー  初夏に毎年1回、横浜で開かれた「自動車技術展」は全体に小難しいけど、未来を開く自動車部品などを一堂に集まるので、モーターショーよりも関心を集める面がある。
  今回関心を呼んだのは、いますぐにでも採用できそうな「ジェットワイパーシステム」。世界ナンバー1ともいえる自動車部品サプライヤーのボッシュ(本社はドイツ)のブースで見つけたものだ。
  ワイパーアームの先端にヒーターを内蔵したワイパー。水をジェット水流のごとく拡散するので、拭き取り性が向上して従来のフード根元からの噴射にくらべ、格段に使用水量が減るという。1回の水量が46ccから32ccと30%の削減。
  つまり、ウッシャータンク容量を減らせ、全体の重量を9.3kgから8.2kgに12%軽量化でき、ひいては、わずかながらもCO2の削減につながるという理屈。むろん、これによりフード根元のノズルが廃止されスタイルの上からもプラス。ヒーター機能の働きで、冬季のフロントガラス拭き取り性能も劇的に高まるということだ。ただ、問題はコストアップだが、まずは付加価値の高い高級車からの採用という流れのようだ。

2014年5 月15日 (木曜日)

ボルボディーラーのパーソナル・サービス・テクニシャンとは?

ボルボ  自動車の修理・点検業務、部品販売などのことを「アフターサービス部門」と呼ぶことが多いのだが、そのサービス部門の様子が大変化を起こす模様だ。
  整備部門である「サービス部門」は華やかな新車販売の陰に隠れ、日の当たらない存在と思われてきた。ところが、よりユーザーの心を捉えた≪サービス業務≫が、そのブランドの信頼性と価値を生み出し、結局は新車販売に結びつくことに気付き始めたのである。
  たとえば、ボルボの全世界のユーザーリサーチによると「どこの国のユーザーでも、その9割がテクニシャン、つまり自分のクルマを担当してくれた整備士と直接会話をしたい」と思っているというのだ。こんなこと、実はなにもアンケートしなくても分かりそうなものだけど、世の中理解していなかった経営者が多かったらしく、衝撃を持って迎えられている。
  そこで、ボルボではパーソナル・サービス・テクニシャン(略してPST)というシステムを導入するという。ディーラーのサービス業務は、案内係、予約係、フロントマン、パーツ担当者、マネージャーなど複数の担当者がチームで展開するというのが現在の手法。これを一人の整備士がすべておこなうことで、ユーザーと整備士のコミュニケーション時間を劇的に増やし、ユーザー心理を高めてもらおうというのがその意図。そのクルマの履歴なども理解できて、次の点検のときのつながりも太くなるためディーラー側も有利となる。
  これを実現するためには、整備士がそれぞれの業務の処理能力向上だけでなく、接客能力もある程度高めないといけない。「ひととあまり口を聞きたくないから、整備士の道を進みました」というクルマ好きの整備士クンには受難の時代だと映るかもしれないが、このスタイルが広まれば新しいディーラーのあり方が見えてくる。

2014年5 月 1日 (木曜日)

ロードサイン・インフォメーションは走りを変える!?

ロードサインインフォメーション  進行方向に障害物があると、ある一定条件下ではあるがぶつかる前に自動でクルマが停止して事なきをえる。たとえ、ぶつかってもダメージを軽減できる。オートブレーキ・システムは、ここ数年で急速に進化し、装着率が伸びてきた。進化とは、たとえばフロントオガラス上部に付いたカメラと、フロントグリルに埋め込まれたミリ波レーダーなどで、衝突事故が予測されると警告を発し、それでもブレーキ操作をしないと自動で停まる・・・その速度域(他のクルマとなら相対速度)が高まりつつある。やがて、この技術は、近い将来の≪自動運転化≫につながる。
先日試乗したボルボS60(Sはセダンの意味らしい)という直列6気筒3リッターカーにも低速用追突回避装置と歩行者や自転車検知のヒューマンセーフティというオートブレーキ装置が付いていた。
  これはこれで安心なのだが、その“付録的機能”にいたく感激したので報告しよう。「ロードサイン・インフォメーション(RSI)」という機能だ。走行中の道路の制限速度だけでなく、この道路は追い越し禁止領域だということをリアルタイムで、眼前の速度メーター画面に標識そのもののデザインで教えてくれる。つまりデジカメで捉えた前方の画面から速度標識と追い越し禁止標識をキャッチしてコンピューターですばやく演算し、速度計に表示してくれる。その処理能力たるや、日頃使っているパソコンと比べ物にならないほど素早い。もちろん工事中であっても速度標識は間違いなく正確に捉えてくれるので、ときどきこの速度メーター横の標識をチラッと確認すればまずスピード違反で捕まることはない。
  速度制限60キロのところを走っていると思い込んで、運悪くネズミ捕りで捕まったとき、おまわりさんから「事故が多いので、この道路は先月から時速50キロになりました」といわれて、真っ青になるなんてことはないのである。

2014年4 月15日 (火曜日)

15万キロをあとにしたファンカーゴが教えてくれたこと

交換部品  「古い! かっこ悪い! 乗り心地が悪い!」と家族中から、さんざんバカにされているファンカーゴが、こっそり6回目の車検を受けた。初年度登録平成13年、走行15万7000キロ! 中古で手に入れてから13万キロ近く走ったことになる。8万キロの時点でのディーラー車検を例外として、これまで、そのつど重要部品を自分で交換し、低価格のユーザー車検で凌いできたのだが、今回は車検の「コバック」に車検整備を依頼した。
  そこで気付いたことが3つある。
  ひとつは、リアブレーキのブレーキシューが、走行15万を超えても、最大で残り代1.5ミリあったことだ(写真)。整備書によると、新品時は4ミリで、使用限度は1ミリなので、まだ4万キロぐらいは使える計算だ。やはりFF車の場合、リア荷重が小さいこともありリアドラムのシューは一生モノと考えていい? でも今回はあえて掃除(ダストが凄かった!)を含めバラして中身を確認。部品交換して6000円ほどかかった。2つ目が3万キロ時で交換したイリジウムプラグが電極摩耗をしていて、交換したことだ。1年ほど前からときどき、脈動が乱れるようなごくわずかなラフアイドルをしていたのだが、ピタリと直った。ついでに補機ベルトも痛んでいたので交換。4500円也。
  3つ目は、ATFについてだ。8万キロ時に一度交換したのだが、コバックの整備士によると「下手に換えると内部のバルブボディのソレノイドバルブがつまりトラブル恐れがある」というのだ。寝ている子供を起こさない方がいいという大人の考え。これはたぶん、オーバーホールしない限りATFは100%新油と入れ替えられずにオイルパン底の汚れが悪さをしでかす恐れがあるらしい。
  ちなみに、自賠責や税金など、なんだかんだで、11万円ほどかかった。次回はユーザー車検でさらにクルマの痛み具合を見るべきか、はたまた新車に乗り換え快適なカーライフに復帰すべきか? 大いなるジレンマである。

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