みなさん!知ってますCAR?

2013年6 月 1日 (土曜日)

エンジンオイルの見張り番システム

オイルマネージメント  エンジンに不具合が起きる最大の原因は、エンジンオイルのメンテナンスの手抜きによる。
  つまり人的な原因。そこで、自動車メーカーでは、ユーザーにオイル管理の重要度をときあるごとに訴えるが、どうもうまくいっていない。
  オイルが何らかの理由で消費されオイルレベルが下ったり、オイルが基準以上に汚れた時点で、運転席のドライバーにインジケーターランプなどでお知らせすることが一番。ところが、これには、オイルパンに高価なセンサーを取り付けなければいけないことから、コストアップにつながる。ただでさえ、ライバル車としのぎをけずる量産車メーカーは、ユーザーのためになるのは分かってはいるが、有効なセンサーを取り付けることに二の足を踏んでいるのである。
  先日横浜の“みなとみらい”でおこなわれた「自動車技術展」の会場で発見したのは、ヘラー(HELLA)の「エンジンオイルマネージメント」。ヘラーといえば1980年代までヘッドライトで名が知られる電装品メーカーだが、いつの間にかこうした部品も開発していた。聞けば、エンジンオイルマネージメントはすでに開発から17年もたつという。超音波で、オイルレベルとオイルのコンディションを検知し、オイル圧、油温なども調べてくれる。考えてみれば、このオイルの見張り番、オイルの寿命も検知できるので、無駄な費用を削減し、省エネにも貢献する。低コスト化が進みどんなクルマにも付くといいのだが。

2013年5 月15日 (水曜日)

シボレーのコンパクトカー・スパークとは!?

スパークEV  輸入車のカテゴリーでコンパクトカーといえば、全車衝突軽減装置付きで好調のVWの「UP!(アップ)」を思い出すが、実は日本では販売していないが、版図(はんと)を伸ばそうとがんばっているクルマもある。GMの“シボレー・スパーク”もこの仲間。
  先のソウルモーターショーの会場では、そのかわいらしいスタイルにギャラリーは大いに注目していた。
  全長3595ミリ、全幅1595ミリ、全高1520ミリ。ということは、日本の軽自動車よりひとまわり大きい5ドアハッチバック・スタイル。日本のコンパクトカーより少し小さめのサイズ。エンジン排気量995cc、70PS,9.4㎏-mの出力とトルクを発生。車両重量895~910kgで、4人乗り。走行モードは不明だが、燃費はマニュアル車が16.8km/l、AT車が14.8km/lだという。
  実は、このスパークの電気自動車仕様がある(写真)。北米で今年の夏発売といわれるもので、なんと出力は130PS。ゼロから時速100kmまでの到達時間が8.5秒だという。しかも充電時間は約20分、一充電走行可能距離が132kmとされる。蓄電池は21kWhのリチウム・イオン。充電方式は、日本車EVが「チャデモ方式」と呼ばれるのに対し、こちらは「コンボ方式」で互換性はない。この充電方式での主導権争いも今後激しくなる見込み。ちなみにスパークEVの価格などは未定だ。

2013年5 月 1日 (水曜日)

スナップオンの全自動タイヤチェンジャーは

スナップオンのタイヤチェンジャー  スナップオンといえば、アメリカを代表するハンドツールの王様。19年間で1500万台を販売したT型フォードのサービスを背景にして、現在のソケットツールに繋がる「インタチェンジャブルソケット」を発明し、いっきに世界のハンドツールメーカーのブランドにのし上がったことでも有名。あれから100年近くたち、スナップオンの活動は、ハンドツールにとどまらなくなりつつあるようだ。というのは、先日新製品お披露目会を取材したところ、なんと小型のコンピューター診断機や最新タイプのタイヤチェンジャーなどいわゆる整備工場向けの設備や機器類が登場。
  なかでも面白いのは、タイヤチェンジャー。タイヤチェンジャーとはいうまでもなく、ホイールとタイヤを別々にして、新しいタイヤに組み付けることもできるという存在理由の大きな機器。いわゆるタイヤ脱着マシンである。タイヤショップで見た読者は分かるとおり、空気を抜き、タイヤをホイールから落とし、片側をホールのうえに持ち上げ・・・というなかなかにプロフェッショナルなスキルを要する世界。しかも、イマドキのタイヤは扁平率がどんどん小さくなり、サイドウオールが堅い。ランフラットタイヤと呼ばれるパンクしても走れるタイヤの場合、さらに堅くて、ほぼ普通のタイヤチェンジャーでは不可能に近い。
  スナップオンのブランドの最新タイヤチェンジャーは、4つのモーターを備え、CCDカメラとレーザーポインターで、ホイールとタイヤの隙間の位置、ホイールの側面形状などを把握し、オートマチックで作業をしてくれる。ビギナーの作業員が扱っても、簡単な入力でタイヤを損傷することなく、作業ができるという。このタイヤチェンジャー「クアンドリア」とイタリア語で「4頭の馬」という。そのココロは4つのモーター。価格を聞いてたまげた! なんと457万8000円だという。下手な高級車より高いのだ。http://www.snapon.co.jp

2013年4 月15日 (月曜日)

ソウル・モーターショーで見た1.2リッター3気筒ディーゼルエンジン

U2エンジン  ご存知のように欧州の乗用車市場は、すでに半数がターボチャージャー付きディーゼルエンジン車。ガソリンエンジン車を凌駕する走りと燃費の良さで受けているのである。一方ディーゼル車は“トロイ・汚い・うるさい”というイメージが強いとされていた日本市場でも、マツダのアテンザ、CX-5に排気量2.2リッターのクリーンディーゼルエンジン仕様車が用意され、かなりの人気だ。ガソリン車の2倍以上の売れゆきと聞く。ディーゼルのトラウマが消えつつある。
  そんなディーゼル見直しムードのなか、先月末のソウル・モーターショーには、注目のエンジンが展示されていた。
  韓国のKIAモーターのブースに排気量1.1リッター3気筒のディーゼルターボ・エンジンがお目見えした。型式名「U2」。KIA(およびその親会社のヒュンダイ)は、欧州市場に4気筒の1.4リッターと1.6リッターのディーゼルターボ・エンジンを載せたヴェンガ(ヒュンダイではⅸ20)というトールワゴン車を投入しているが、1.1リッターディーゼルターボ・エンジンは、より燃費向上を狙ったものだ。
  1気筒あたり4バルブで、ボア×ストロークが75×84.5ミリのロングストローク。油圧タペットを採用することで、メンテナンスフリー化を図る。エンジン内部にバランサーシャフトを組み込み、3気筒エンジンのデメリットとなりがちな振動・騒音を抑制している。最高出力は75PS,最大トルクは180Nmとなかなかの実力。1800バールのコモンレールで、DPFで排ガスを処理する。オルタネーターの制御、アイドルストップなどでも燃費向上を図っている。年配の読者はダイハツのシャレード・ディーゼル(1977~1983年 3気筒1リッター)を思い出すかもしれない。ゆえに、たぶんダイハツあたりも同じようなエンジンを研究中だと思われる。

2013年4 月 1日 (月曜日)

一部へしゃげた高価なアルミホイールが修正できる!?

アルミホイールの修正  大事故で大きく破損したホイールは論外だが、たとえば縁石にタイヤをぶつけてしまいホイールがへしゃげてしまったとする。そのままでは走行できず、車検も通らない。あるいは、変形こそしていないが、縁石にゴリゴリ押し付けて表面に傷を付けてしまった場合も、ユーザーとしてはトホホ・・・の事態。
  安いホイールならあきらめもつくが、1本5万円とか10万円もすると捨てるには忍びない。
  そんな時、あきらめる前にデジカメで写真を撮り「タイヤショップショウワ」にご一報して欲しいという。専用のアルミホイール修正機を使うなどして、プロの手で修復できるケースがあるからだ。割れのある場合でも修復がきく場合もあるという。
  気になる価格は、17インチまでが1本1万3650円からで、17~20インチまでが1本1万8900円からだという。けっして安くはないが、もし高価なアルミホイールが不幸にしてキズ、曲がり、割れがあるなら、一度聞いてみるのも悪くない。修理期間中には、そのクルマに適合するタイヤ&ホイールを貸してもらえるサービスもあるのも、タイヤショップショウワの魅力だといえそう。また、ホイールのカラーチェンジのしてくれるという。
  「タイヤショップショウワ」は、吉川店(電話048-981-6946)と越谷店(電話048-970-0505)の2店が展開中だが、どちらでも受け付けてくれる。

2013年3 月15日 (金曜日)

ホンダのプラグイン・ハイブリッドはただいま実証実験中!

ホンダのPHV  プラグイン・ハイブリッドカー(PHV)は、電気製品同様に家庭のプラグから電気を充電し、近距離ならEV(電気自動車)として使え、長距離の場合はガソリンエンジンで遠くへいけ、途中都合がつけば充電もできる。電気だけでの走行を伸ばせば環境にもやさしくお財布にもやさしいが、重いバッテリーを積むことになるので、バッテリーの高性能化、高密度化が急がれるところ。
  現在、プリウスPHVと三菱のアウトランダーPHEVがお金を出せば手に入るが、いずれも300万円以上と庶民には手が届きづらい。それにPHVは、ハイブリッドカーとEVのリリーフピッチャー役なのか、主役になりえるのか、というのもあり、手が出しづらい面もないわけではない。
  そんななか先日東京ビッグサイトで開かれた「スマートエネルギー展2013」にホンダのプラグイン・ハイブリッド車が登場した。
  専用開発したという低燃費な2.0リッターⅰ-VTECエンジンに、あわせて124KWという高出力モーター2個をつけ、EV走行・ハイブリッド走行・エンジン走行の3つのモードをシチュエーションで使い分けるという。バッテリーは、GSユアサ系ブルーエナジー製の大容量のリチウムイオンタイプで、6.7KWh。最大航続距離がなんと1000km以上で、EV走行は最大30km可能だという。充電時間は200Vで1.5時間、100Vで約5時間だという。発売は、たぶん来年になると思われる。

2013年3 月 1日 (金曜日)

スチールとアルミのハイブリッド構造ドアパネル

ドアパネル  自動車の部品は、軽量化とコスト、強度など複数の要因を満足させる必要がある。
  その意味では、高い合理性を持つ必要がある。21世紀の新しい材料のひとつは、ズバリいえばハイブリッド化だ。たとえばアルミと鉄のハイブリッド化とか樹脂とアルミのハイブリッド化など考えられる。(100%アルミ製ドアパネルは剛性上無理がある)
  このほど、デトロイト・モーターショーで公開されたアキュラRLX(日本ではレジェンドの次期モデル)のドアパネルに量産車初のアルミとスチールのドアパネルが採用された。異種金属なので、錆が出やすい問題や、膨張率の違いによる不具合などいくつもの高いハードルがあったようだ。
  ホンダは、ヘリを2段階に曲げる新技術3Dロックシームを編み出し結合力を高め、接着剤の充填方法に工夫を凝らし、膨張率のハードルを克服したという。これにより、スポット溶接の点数削減と従来製造ラインをそのまま使えるモノづくりにすることで、コストを抑制した量産性と車体の軽量化を同時に解決。ちなみに、この工法によるドアパネルにより、従来の100%スチール製のドアパネルにくらべ、約17%の軽量化が実現したという。

2013年2 月15日 (金曜日)

鉄・アルミ合金・チタン合金の3つの素材

ストラットタワーバー  自動車にはさまざまな鉄の素材が使われる。軽量化のためにはアルミ合金がなじみだが、最近では、チタン合金やマグネシウム合金もごくまれだが見ることがある。マグネシウム合金は、たとえば、とにかく燃費チャンピオンを獲得するため軽くすることをいちずに考慮して開発した初代インサイトのオイルパンやBMWなど高級車のステアリングホイールの芯金に使われている。
  こんななか、1月に幕張メッセで開かれた東京オートサロンで面白い展示を発見した。あるチューニングショップのブースだ。スバル・インプレッサGRB用のストラットタワーバーとして、スチール製、アルミ合金製、それにチタン製の3つの異なる素材の商品を展示していたのだ。ストラットタワーバーというのはフロント・サスペンションのストラットと呼ばれる構成部品の左右上部を連結させることで、コーナリング時のサスペンションのジオメトリー(整列)の乱れを抑制し、剛性感の向上に役立てるものだ。これを付けた場合と取り外した場合とではまるで異なる走行フィールをもたらす。
  とくにスポーティに走りたいインプレッサの場合、取り付ける部品は軽ければ軽いほどいい。スチール製では、3.0kgだったのは、アルミ合金では半分近い1.6kgとなり、チタン製ではさらに0.5kg軽い1.1kgなのだという。チタンは軽いのが身上だが、TIG溶接と呼ばれる特殊な溶接でないと加工できないため、素材だけでなく高価になるという。価格は、それぞれ、スチール製が2万4150円、アルミ合金製が2万9400円、チタン合金製が6万9000円と軽くなるほど高くなる。

2013年2 月 1日 (金曜日)

クラッチが見直される時代が来ている!?

ハイパーシングルVF  クルマの歴史の大きな流れは、誰にでも扱える! ということから変速装置は『オートマチック』がひとつの到達点だった。これにより、まさに子供でも運転できるゴーカート並みに、2つのペダルだけで運転ができることになる。ところが、燃費、つまり効率を高めるには『オートマ』では間に合わない。一度死に掛けたマニュアル・トランスミッションを支えていたクラッチが大きく息を吹き返した瞬間だ。VWやアウディなどで盛んに採用されている『ツインクラッチ』は文字通りクラッチの復活ののろし。
  こうしたなかで、もはやシーラカンス的存在と思われていたクラッチが再注目されている。大阪のクラッチメーカーの大手『エクセディ』は、長年ハイパーシリーズと呼ばれるレーシングクラッチを手がけてきているが、このほど『ハイパーシングルVF』という製品を世に送り出した。クラッチは言うまでもなく、まさつの科学で、摩擦材が生命線。新製品は、その摩擦材をハイブリッド化している。耐熱性にすぐれたメタルフェーシングと発進性能にすぐれたオルガニックフェーシングを独自のクッションプレートの技術で使い分ける。半クラッチ性を純正クラッチ同等に高めているのだ。クラッチペダルを踏みつける際の踏力低減も純正にくらべると重いものの、レーシングクラッチの世界では扱いやすいレベルにされたという。
  さらに進化の予感がする。クラッチというどちらかというと“媒体”に過ぎなかった装置が大きな役割を果たしていることは面白い。

2013年1 月15日 (火曜日)

ヨコハマの次世代タイヤとは

次世代タイヤ  タイヤほどごくごくポピュラーだが、重要な役割を反している部品はない・・・とは分かってはいるが、タイヤ専門家ではないので、正直ノーテンキ!? 先日幕張であった東京オートサロンで、タイヤの最新技術にいささか驚かされた。「黒色の部品もここまで考えられて、つくられている!」ということだ。
  素人には、外見と手で触ること、それに実際クルマに装着しフィーリングを知るしか手立てはないタイヤ。その外見をよく見ると、そのタイヤはサイドウォールには小さな丸いヘコミがたくさんある。内側のサイドウォールには等間隔にフィンが着いている。外側のディンプルは空気の流れるつくり空気抵抗と低減するという。ゴルフボールのディンプルとまったく同じ理屈。
  内側のフィンは、タイヤハウス内に空気の渦を誘発させ、タイヤハウス前面の圧力を高めて車両を前方に押し出すチカラを発生。これにより空気抵抗をダウンさせるという。トレッドパターンは、極太溝2つと細溝2つの構成で、転がり抵抗とウエット性能、それに操縦安定性を確保するという。タイヤ内部のコンパウンドはナノブレンドゴムで、やはり転がり抵抗低減とウエット性を確保、それに耐摩耗性も充分考慮している。この次世代型タイヤはむろんEV用ではあるが、黒い色の部品タイヤにもこんなに物語を秘めているのだ。

« | »

▲ページの先頭に戻る

Copyright © 2006-2010 showa-metal .co.,Ltd All Rights Reserved.