みなさん!知ってますCAR?

2011年5 月 1日 (日曜日)

こんなところで造られていた樹脂製のオイルチェンジャー

オイルチェンジャー   樹脂製のオイルチェンジャーというのをご存知だろうか?
  かれこれ10年ほど前から、この工具を使いオイル交換をしている。オイルレベルゲージに樹脂製のパイプを差し込み、白色の樹脂製タンクにつなげて、自転車の空気入れ(エアポンプ)よろしくハンドルを数回上下することで、タンク内を負圧にし、その吸引力で古いエンジンオイルを吸い出す・・・という工具だ。クルマをジャッキアップして、オイルパンにあるドレンボルトを緩める従来式のオイル抜き方式にくらべて作業効率が高く、使う工具も少ない。
  この工具、どうやら・・台湾製だろう・・・とは理解していたのだが、今回台湾に取材に出かけそのルーツが判明した。台中にあるJSAPというごく小さな工場で作られていた。造られていたとはいうが、実はこの工場では、ほかの工場で作られた10個近い樹脂部品を組み立てていたといったほうが正確だ。つまりカッコよく言えば、アッセンブリー工場というわけ。最新型のオイルチェンジャーは、私が愛用しているのとはかなり異なり、吸い込み力を高め、従来ありがちな不具合部位を解消し、しかもエアツールにつなげても使える2ウエイ方式。ここ10年で確実に進化している。この工場では、ある一定のトルクで締め付け力をストップさせるトルクプロテクト・ソケットやプラグソケットレンチなどアイディア商品を作り出していた。これらすべて創業者である52歳の社長ジョニー・チャングが工夫を凝らしたものだという。

2011年4 月15日 (金曜日)

コンパクトカー用のDCTがヒュンダイに

DCT   韓国最大の自動車メーカーであるヒュンダイ自動車は、安価だが粗悪というイメージが拭えず、日本では振るわないが、実は、そうした風評を克服し、いつの間にか世界で5番目の巨大メーカーの道を歩んでいる。ヒュンダイブランドのクルマは、年間約360万台が生産され、186カ国の国で活躍しているのである。世界のヒュンダイのディーラーの数は5300店を超えるとされる。
  そのヒュンダイのテクノロジーもなかなかに侮れないことがソウル・モーターショーを取材して判明した。
  なかでも一番目を引いたのは、小型コンパクトカー向けのDCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)だ。DCTは、VWやアウディなどドイツのメーカーが先行して採用しつつある一方、ランエボⅩやGT-Rといった超ど級のスポーツカーでしか見られないハイテクというイメージ。ところが考えてみれば、このDCTは、もともとマニュアル・トランスミッションを電子制御化し、2つのクラッチで巧妙に制御することでスポーティさと燃費効率、それに高効率にしたいわば既存のメカニズムの進化バージョン。本来は、日本のモノづくりの世界でいち早く取り入れてもおかしくないメカだったが、お隣の韓国のメーカーで、普通のクルマに採用する予定だという。

2011年4 月 1日 (金曜日)

プリウスはなぜブレーキパッドが減らない!?

プリウス   意外と知られていないが、プリウスのブレーキパッドは通常よりも恐ろしく減りが遅く、20~30万キロまで大丈夫とされている。なぜか? 答えは“回生ブレーキ”を採用しているから。
  プリウスの制動系は、電子制御とハイドロリックの2本立てのハイブリッド(雑種)。エネルギー効率を高めるために、回生ブレーキシステムを取り入れている。つまりブレーキをかけると、通常のクルマはブレーキパッドとローターが摩擦することで発する熱エネルギーに変換することで制動をかける。だが、プリウスの場合は、発電エネルギーに変換することで制動をかけている。つまり発電して電気にし、その電気をバッテリーに戻しているのである。通常のクルマのような、ハイドロリックで制動するシチュエーションは、時速20キロ以下のときとABSが作動するときぐらいしかない。だから、プリウスのブレーキパッドはとんでもなく長持ちするのだ。
  だが、逆に不都合もある。車検時のブレーキのエア抜きが通常の手法ではできない。通常のFF車がそうであるように、プリウスもFF車なので、リアの油圧領域の制動分担はごくごく少なく、静止状態では、フロント98対リア2とも言われる(ふつうのFFはおよそフロント7対リア3)。だからプリウスのフロントは通常にエア抜きができるが、リアはうんとブレ-キペダルを踏み込んでも油圧がごく少ないので、通常の方法ではエア抜きができないということだ。そこで、アクチュエーターに強制的に圧をかけ、エア抜きしなくてはならない。そのとき必要となるのが整備工場にあるスキャンツール(故障コード呼び出し機)の“アクティブテスト機能”というわけだ。今回はいささか難しいテーマだったが、最新知識なので、ぜひ覚えておいてほしい。

2011年3 月15日 (火曜日)

昭和メタルで展開のリファインバッテリーとは?

リファインバッテリー   クルマのバッテリーは、数回のバッテリー上がりを体験し、充電してもすぐ駄目になるなら「バッテリーの寿命」という判断だった。目に見えない電気の世界だけに、そのあたりはある意味ファジーである。
  こうした駄目になったバッテリーを、見事に蘇らせる手法があるという。
  「リファインバッテリー」というスタイルだ。内部の極板が破損していたり、セパレーターと呼ばれる構造物が破損していないかぎり、だいたい再生できるという。
  その手法はどうか?
  まず、再生可能かどうかをテスターで試験する。これをパスしたバッテリーだけを独自の「バッテリー再生機」にかけ、放電と充電を繰り返しおこなう。≪パルス充電≫することで、極板に付着した硫酸鉛の結晶化物質であるサルフェーションを溶かしてしまうのだ。このときの放電量が新品バッテリーの80%以上であれば、再充電して商品化される。充電終了後、再度検査をして状態を確認。結果をプリントアウトして商品に添付するという。検査に合格した商品には、シリアルナンバーの入ったラベルが貼られる。そのプロセスは意外と複雑で、素人にはわかりづらいが、1年間の保証付きだという。気になる価格は、軽自動車用で2500円から、普通車用で3000円からRV用などだと4000円からだという。とくにバッテリーの値段のはる輸入車オーナーには福音かもしれない。関心のある人は、≪昭和メタル≫に問い合わせてみてほしい。

2011年3 月 1日 (火曜日)

カーボンルーフの凄みを知る!

カーボンルーフ   よく知られるようにカーボンファイバー(炭素繊維樹脂)というのはレーシングカーのボディ素材の代名詞である。軽くて丈夫! だが価格がとんでもなく高い・・・という世界。
  そのカーボンファイバー(東レ製)をルーフ全体に採用したふつうのクルマが登場した。実は、ふつうのクルマではなく、スバルの「インプレッサWRX STItS」(車両価格472万5000円)というスポーツカー。面白いのは、このカーボンルーフにすることで、重量は通常の鉄板にくらべ半分の4kg。大きな声ではいえないがコストは大体3~4倍だという。クルマの上部が軽くなったので、重心高が約2ミリ下がり、スポーツカーの生命である、より気持ちのいいコーナリング性能を獲得したという。
  開発したエンジニアに聞くと、苦心したのは、ルーフは面が大きいのでいかに平滑にするということと、車体との接合に基本構造を変更せずにできたかだという。なぜ基本構造にこだわるかというと、専用設計だとコストがぐんと高くなるからだ。接合は数本のボルトと接着剤でおこなっている。このあたりのノウハウはスバルの航空機作り(ボーイング787など)を大いに参考にしたという。ちなみに787の中央翼は、同じ東レの素材を使ったカーボンファイバー製だという。軽量化はいまや地球規模での目標。こうした軽い素材が今後、コストダウンを目指し、ふつうのクルマにどんどん使われていくと見られる。

2011年2 月15日 (火曜日)

タイヤのローテーションの大切さを知る!

タイヤのローテーション   自分が時々「ダメなやつだな~ッ」と思うときが誰にでもあるはずだが、とくに職業柄ガッテン承知の助! と信じてきた世界で、こうした気分になると多少なりとも落ち込む・・・。
  先日そんな気分になった。セルフのガソリンスタンドでのこと。給油終了後、タイヤの空気圧チェックしていると、いきなりスタンドの整備士さんに「お客さんフロントタイヤの外側が摩耗しているのでローテーションしたほうがいいですよ」と指摘されたのだ。あらためて見れば、たしかにフロントタイヤの外側が摩耗している。理屈はこうだ。操舵輪であるフロントタイヤには、車軸の先端に荷重をかけないようにキャンバー(ホイールの中心線と路面に対する垂直線が作る角度)をつけているから外側が摩耗しやすいのである。ローテーションはこれを防ぐ目的でおこなう作業。
  道理でこのところ乗り心地も初期にくらべ悪化、ハンドルの操舵力も軽快ではなかった。ローテーションの料金を聞くと2500円だという。人任せにしようという安易な気分が頭をよぎったが、沽券(こけん)に関わるとばかり!「いや自分でやりますから・・・」。自宅に戻り、タイヤ交換。2つのパンタグラフ式ジャッキを使い、いささか危なげながらも、約1時間を費やし無事タイヤ交換が終了。さっそく試運転したところ、確実に操縦安定性が高まり、乗り心地もよくなった。ところが、翌日クルマではなく身体に異変が。ふだんのエクササイズでは使わない身体の部位を使ったせいか、身体のあちこちが小さな悲鳴を上げたのだった。それにしても走行2万キロを目安にタイヤのローテーションはタイヤを長く持たせるだけでなく、クルマをご機嫌に維持するためにも必要だということを再認識した。

2011年2 月 1日 (火曜日)

貴金属プラグなら10万キロ寿命は大きな間違い!?

NGK   チューニングカーやチューニング部品が一堂に会する「東京オートサロン」は正月を飾る自動車関連ショーとしてはいまや世界が注目しているほど。その証拠にアジアはもちろん北米や欧州からも媒体が押し寄せている。誤解を招く言い方だが、いわばクルマ好きの若者たちへの露骨な展示会なので、東京モーターショーよりもユーザーに一番近い存在とも言えなくもない・・・。
そのなかで、世界一地味な展示を発見した。
  スパークプラグでおなじみのNGK(日本特殊陶業)が、ユーザーにプラグにまつわる重要インフォメーションをしていた。
  ≪イリジウムプラグなどの貴金属(イリジウムや白金)を使ったスパークプラグは、10万キロ無交換の超寿命とは限らない!≫ ということだ。プラグには接地電極(外側電極ともいう)と中心電極があり、そのあいだで火花を飛ばす。両方とも貴金属なら確かに走行10万キロまで無交換なのだが、接地電極が貴金属でない場合は、走行2万キロが交換の目安ということだ。軽自動車ならその半分の1万キロ! これを把握しないと、燃費が悪化したり、エンジンが不調になったりのトラブルを招く。これって確かに、盲点かもしれない。

2011年1 月15日 (土曜日)

台湾のチューニングメーカーに突撃!

D2   12月の台湾取材で面白かったのは、意外と独自性を持つ台湾のチューニングメーカー。「D2(ディツー)レーシングスポーツ」がそれ。
  どこがユニークかというと、まずトイレ。サークル形状の扉を開けると、なんと洗面所の前にパソコンのモニター画面があり、いつもエンターテイメントなウエブを楽しめる。昨年完成したという社屋はまるでイタリアのカロッセリアをホーフツとさせる。
  この企業は、スタッフ120名ほど。社長みずからが香港・マカオを転戦するレーシングチームを持っている。ここまでは、「フ~ン」という感じだったが、感心したのが、ただ単にとんがったレース上がりのチューニングパーツ企業ではなかった。たとえばショックアブソーバーを開発するときは、かならず6名の社外スタッフに評価を依頼するというのだ。6名とは、25歳の男性と女性、30歳の男性と女性、35歳の男性、それに40歳の女性である。幅広い年齢層にターゲットをあわせた商品作りをおこなっているらしい。日本専属の女性営業スタッフに悩みを聞いたところ≪日本市場の難しさ≫をこんな風に説明してくれた・・・「台湾製と中国製をゴチャゴチャに考えていることです。我々はMADE IN TAIWANに誇りを感じて仕事をしています」。チクリと痛いこたえが返ってきた。

2011年1 月 1日 (土曜日)

ひとまわり大きなバッテリーと交換する

ワンランク上のバッテリー   昨年の夏は≪酷暑≫だったためエアコンの使用率が高く、いきおいバッテリーへのストレスが激しかったようだ。筆者のふだんの足とするコンパクトカーもその例に漏れず、11月に入り、夏の疲れの症状が出始め、エンジン始動時にやや時間がかかるようになった。これは早晩バッテリーがやばい。そんな直感がしたので、バッテリー交換を実行すべし。
  カーショップで求めてもいいが、ここはひとつより安く確かな中古バッテリーを手に入れたい。近くの解体屋さんで、元気なバッテリーを求めに行った。バッテリー本体上部にある記号を読み取る。サイズは≪50B23R≫である。ここでおさらいだ。50は性能ランクを示し、数値が大きければ大きいほどより大きな電気の出し入れができる。Bはバッテリー短側面のサイズで単位はミリ。23というのはバッテリーの長さを示し単位はミリ。最後のRは、プラス極面から見た端子の極性位置を示し、Rは+端子が右側にあるタイプ。
  ところが、同じサイズが見つからず一瞬困った。ところが、端子位置が合致し、クルマに収まれば問題ないことを思い出した。60B24Rというのが在庫していたのだ。少し横長だが、目測で判断して収まる。果たせるかな、実際試してみたところ、ぎりぎりセーフ。これで、(経験上だが)少なくても2年はバッテリーに問題が持ち上がらないはず。価格は1000円だった。

2010年12 月15日 (水曜日)

侮るなかれ! 台湾のカー用品

台湾用品  一昔前なら≪台湾製品は安かろう、悪かろう≫の世界であったことは事実。
  ところが、ここ数年の台湾製品は、バカにできないクオリティを持っている。先日、台湾に出かけ、自動車部品工場8つを立て続けに取材したのだが、想像以上に確かなモノづくりを展開している企業が多かった。中国は現在「世界の工場」という存在だが、台湾はその雛形を30年前につくったともいえる。日本車の部品の多くも台湾製が少なくないし、工具や用品も日本の企業のブランドを持ったOEM製品が少なくない。世界的に名乗りを上げている台湾ブランドも徐々にではあるが、注目されている。
  そのひとつが、台中(たいちゅう)にある「KING ROOF(キングルーフ)」。この企業は、1977年創立。30年以上バイクキャリアやスキーキャリアを製造販売しており、従業員が80名。6名の製品開発スタッフが、つねにオリジナル豊かな製品づくりに励んでいた。風洞実験や耐久試験風景を見せてくれた。より軽く使いやすい、耐久性にすぐれた製品が結局は信頼を勝ち得ることを十分承知しているのである。
  この企業は数年前からBN‘B RACK(ビーエンド・ビー・ラック)という新ブランドを立ち上げ、ノバ(NOVA:写真)という商品を提案した。これは世界初のカーボンファイバーとアルミボディのハイブリッドタイプで、空力にすぐれ、飛び切り軽い(4kg)という。巧妙な設計でバイク(自転車)とフレームと干渉しないデザインだという。www.bnbrack.com

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