みなさん!知ってますCAR?

2010年7 月 1日 (木曜日)

電子回路が組み込まれたワイパー

反転式ワイパー  取材をしていると、時として≪やはり自動車はもともと欧米で始まった乗り物≫という印象を強くするときがある。ボッシュのワイパーを取材したときもそうだ。
 1926年(日本でいえば昭和元年)にワイパーモーターの製造を開始したボッシュは、現在年間2000万個のワイパーを生産しているという。しかも、10年前から新世代のワイパーをVWなどのスモールカーに装着し始めている。電子回路を組み込んだ「反転式ワイパー」というものだ。従来のワイパーASSYは、上下に幅があり、ボディデザイン上の障害のひとつになっていた。この新型ワイパーは、上下のスペース効率が高いばかりでなく、反転量をコントロールすることで、リンクを持たないためワイパーとしての機能も一段と高められるという。しかも、衝突時に下部に脱落することで歩行者保護性能も高まるという。
 この新型ワイパー、数年以内に日本車にも装着されるということだ。

2010年6 月15日 (火曜日)

ターボ車のメンテはやはりエンジンオイルの管理

ターボチャージャー  先日、ターボチャージャーのリビルト工場に取材に出かけた。ちょうど10年振りである。
10年前はさほど立派な工場とはいえなかったが、10年たつと人も変わり工場も大変化する。今では月に2000個というボリュームでリビルトを展開していた。軽ターボ車は、補助金がつかない(ついても額が小さい)ため、これからは大型トラック用のターボチャージャーが主流となると将来を読んで、この工場では大型ターボチャージャーの専用ラインを構築中だった。
 でもやはり、いまのところ生産台数の8割が軽自動車のターボチャージャーである。
 よく知られているようにターボチャージャーのトラブルの大半は、ターボにあるわけでなく、エンジン側、オイル管理の不足にある。毎分20万回転も回るターボはこれはつらい。軽自動車のユーザーのかなりの部分は、どうも「クルマはガソリンさえ入れれば走ってくれるものだ」と勘違いしているのかもしれない。メンテナンスしないユーザーが多いようだ。とくにターボ車は走行5000キロごとにオイル交換しないとやばい。NA(自然過給)エンジン車なら走行1万~1万5000キロごとなのに、5000キロごとはユーザーにはつらいのかもしれない。

2010年6 月 1日 (火曜日)

平面スピーカーの可能性に注目

平面スピーカー  カーオーディオの世界ほど、変化と進化が激しい世界はないのではなかろうか?
 音楽ソースだけをとっても、8トラックのテープから始まり、カセットテープ、CD,ミニCD,ハードディスクなど最前線を正確にトレースすることすらできない!?
 クルマのスピーカーは、長いあいだコーンスピーカーだった。ところが、このスピーカーも、いまや≪平面タイプ≫のスピーカーが登場しているのだ。コーンスピーカーは物理上、ドアに付けるなどある程度奥行きが必要だったが、この平面スピーカーは、写真にあるようにルーフに付けることもできるし、あるいはインパネ、シートバックなどにも取り付けられる。小型・軽量・薄型という3拍子だけでなく、指向性の強さ、明瞭な中低音領域が音を差別化することなく、スピーカーの近くでも楽しめるのが大きな特徴。
 コンパクトなのでクルマの生産ラインでの取り付け時間が短縮されるというメリットもあるという。車外仕様の平面スピーカーというのもあり、こちらはいま話題になっているEV車やハイブリッド車の≪車両接近通報装置≫用のスピーカーとして、バンパーの裏側などに取り付けられるという。詳細はFPSという企業(www.fps-inc.co.jp)のホームページを見て欲しい。

2010年5 月15日 (土曜日)

業務用のケルヒャーで愛車を洗浄

ケルヒャー  最近ホームセンターなどでもたまに見かける「ケルヒャー」(http://www.karcher.co.jp)の高圧洗浄機。
 ケルヒャーとは、1935年創立のドイツ生まれの清掃機器メーカーである。高圧洗浄機だけでなく、床洗浄機、スイーパー、乾湿両用クリーナーなど約2000種類の清掃機器を持ち、世界190カ国でビジネスしている世界的企業。
 ホームセンターなどで手に入る高圧洗浄機は、価格が2万円前後とリーズナブルだが、どうせなら業務用が面白い。たとえば写真のHD605という機器は、電源がAC100Vで、重量が17.5kg。ポンプの重要部分に真ちゅう製を採用し、ひずみや摩耗や腐食に強い。ノズルやホース類も高い耐久性を誇るという。家庭用とは圧倒的に耐久性が異なるという。吐出水量は時間あたり400リッター。
 高圧ホースはねじれ防止システムを組み込んでいるので、作業中のわずらわしいねじれが起きない。ノズルは、ペンシルジェット、広角ジェット、低圧ジェットの3種類が選択できる。価格は8万円前後だという。

2010年5 月 1日 (土曜日)

6年50万キロを走破するタクシーのメンテ

エンジンマウント  一昔前の乗用車のエンジンマウントは、走行10万キロあたりで駄目になったものだ。クラック(ひび)が入ったり、スチールプレートとゴムがはがれたりしたのだ。
 もちろん、そのままでの車検は通るものの、振動騒音が大きく、ドライバーや同乗者の疲労度が激しくなる。そこで、新しいエンジンマウントに交換するとウソのように静粛性を取り戻す。ところが、最近のクルマはエンジンマウントへの眼差しが高くなったせいか、信頼耐久性が向上し、ほぼ一生モノといえる。
 エンジンマウントを交換する作業はこの世の中から消えた。そんな思いでいたところ、先日タクシーの部品を取材したところ、「どっこいエンジンマウントは今でも立派な交換部品」だと分かった。タクシー、つまりクラウン・コンフォートやクラウンセダン、はたまたセドリックなどは、プラットフォームは2昔前のもの。そのためエンジンマウントの設計年次も旧く、走行10万キロあたりで不具合が出るのだという。日頃タクシーに乗る読者は気付いているかもしれないが、タクシーは年間10万キロ近く走るため、意外とエンジンマウントの破損で乗り心地の悪いケースがある。ある部品販売商社は、台湾でより安いクラウンなどのエンジンマウントをつくり、販売し始めた。この商社によるとクラウン・コンフォートだけでも年間600個の注文があるという。

2010年4 月15日 (木曜日)

大型トラックのホイールナット点検器

大型トラックのホイールナット点検器  乗用車なら、1本のホイールに4つか5つのホイールナットしかないので、その締め付け作業はさほど大変でもない。ところが、中型・大型トラックとなると1本のホイールに8個または10個のホイールナットがあり、しかもホイールの数も10本という場合も珍しくない。つまり計100個もの数のホイールナット。朝の始業点検時には、点検ハンマーでひとつずつチェックしていく。時間もかかり、しかもこの作業は音を聞き分けるというスキル(熟練)を要する。国土交通省のリサーチによると大型トラックのホイールナット全体の2%が、何らかの不具合があるという。
 この作業を誰にでもできる作業にしたい。そんな思いで開発したというのが「FFT分析器を用いたホイールナット点検器」。この機器、リオネットなどの補聴器でおなじみのリオンという企業が開発したもの。ハンマーの中に圧電素子を内蔵し、叩いたときの振動を解析して、科学的に適正な範囲内にナットが締め付けられているかを判定するもの。締め付けトルクというのは意外と難しいもので、たとえばネジ部が乾いているときとか、オイルで湿っているときでは同じトルクで締めたものでも、締め付け力(軸力)が異なる。極端なはなし、ネジ部にゴミがかんでいては、いくら正確なトルクで締めてもダメだということだ。これらを正確に捕らえる機器だ。今年中に発売する予定で、価格は50万円を目指すという。

2010年4 月 1日 (木曜日)

世界初のエンジンオイル診断機とは?

エンジンオイル診断機  「エンジンオイルを定期的に交換しさえすれば、エンジンの寿命は20万キロまで大丈夫」というのが、これまで取材していた結論である。
 ところが、エンジンオイルの劣化は、従来は実にアバウト。目視でその汚れを見たり、走行キロ数を 交換の目安にしたり・・・。昨日まで問題なく走っていた愛車は今日もしっかり走るはず。そんなノーテンキなユーザーに水戸の黄門さまではないが、「これが目に入らぬか!」とばかり、印籠を突きつける、ことができないものか?
 黄門さまの印籠ならぬ、エンジンオイルの劣化をわずか60秒で判定してくれるマシンが登場したのだ。「エンジンオイルマスター」〔発売元は大阪の(株)オベロンhttp://www.oberonjp.co.jp〕という機械がそれ。オイルレベルゲージにセンサーを差し込み、機械を作動するだけで、LED表示と音声ガイドで、そのエンジンオイルの良否判定をしてくれる。LEDが緑なら良好、赤なら要交換で、黄色なら汚れが進行しているという。温度センサー、色素センター、水分センサー、劣化センサー、粒子センサーなど5つのセンサーで、オイルの劣化を総合的に判断するというものだ。ただし、ディーゼルオイルは測定不能だという。先日、東京ビッグサイトでのオートアフターマーケットで見つけた機器だが、その詳細を機会があればリポートしたい。

2010年3 月15日 (月曜日)

充電制御車に対応した高性能バッテリーとは

自転車用バッテリー  燃費と排ガスを低減させるために、イマドキのクルマには「充電制御システム」なる仕掛けを組み込んでいるケースがある。
 クルマの発電機であるオルタネーターに必要最低限の仕事をさせることで、エンジンの負担を少なくし、そのぶん燃費と排ガスを抑制しようという考え。これはもっぱら加速時とアイドリング時なのだが、発電電圧を下げオルタネーターの電圧が低くなったぶんをバッテリーから供給し、減速時やアクセル・オフ時にオルタネーターの発電電圧を下げ、そのぶんエンジンの負担を小さくし燃費を稼ぐ、というのがその理屈。
 ところがこのシステムの弱点は充放電の頻度が高まる点。従来のバッテリーでは、役不足。そこで、登場したのが、極板の最適設計や活物質比率の最適化などの合せワザで、充電受け入れ能力を15%高めたバッテリー。バッテリーの上面を2重構造にすることで、電解液の減りを劇的に少なくし、無補水保証をつけ、寿命が1.2倍に延びるなどトータルでの性能を高めている。クルマのなかの部品で一番シーラカンスとされてきた鉛バッテリーにも進化が起きているのである。

2010年3 月 1日 (月曜日)

クルマのなかで女性を磨く!?

ナノイー・ドライブシャワー  “クルマのなかでエステ気分を味わえる”という用品が登場した。
新型パッソ&ブーンを機に登場した「ナノイー・ドライブシャワー」がそれ。ナノイー(nanoe)というのは、ナノ・テクノロジー+エレクトリックの造語である。水に包まれている電気を帯びたイオンを発生させることで、肌の潤いをキープしたり、髪の毛のキューティクルを引き締め、まとまり感のある髪にしてくれる、まさに女性が気になるエステ気分が車内で味わえるという仕掛け。
 この用品、水に包まれたイオンを発生させる機能だけでなく、高演色のLED照明が組み込まれているので、車内でのメイク直しもばっちりできる。身長やシート位置に合わせて照射方向の調節ができ、運転席はもちろん助手席からでも使えるという。左右のサンバイザーの間、ノーマルのルームランプの替わりに取り付けられ、価格は2万6250円だ。

2010年2 月15日 (月曜日)

横滑り防止装置対応のスタッドレスタイヤ

IMG_7790  トップニュースで、日本のESCの装着率の低さについて嘆きのリポートを書いたが、欧州では、ESC対応のタイヤが発売されている(日本でも購入できるが)のである。
 アンダーステアになると後輪の内輪にブレーキをかけることで車両の方向を修正する。逆にオーバーステア(カーブの内側に押し出される現象)になると前輪の外側の車輪にブレーキをかけ、車両の方向を修正する。こうした特性を踏まえたスタッドレスタイヤだというのだ。
 もちろん、通常のスタッドレスタイヤは、タイヤ自体のブロック、サイプ、コンパウンドなどの工夫で氷雪路での走破性を発揮するように設計されている。
 このESC対応のコンチネンタルタイヤの「コンチ・バイキング・コンタクト5」というのは、タイヤとクルマのそれぞれが持つ性能を補完し合い、その相乗効果でより卓越した氷雪路の走破性を実現しているというのである。ちなみに、このタイヤのコンパウンドは、ニューノリディック・コンパウンドと呼ばれるもので、通常のコンパウンドが摩耗にしたがい性能低下するのだが特殊な性質を持った成分を配合することで、トレッド面の摩耗が進むにつれ、ゴム自体のフレキシビリティが増加する性能を獲得。その結果、摩耗の進行にかかわらず使用期間を通じて装着初期の優れた性能を維持することができるという。

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