みなさん!知ってますCAR?

2006年9 月15日 (金曜日)

愛車メンテのプラスアルファ情報

オイルフィルターレンチ

179_79221  数十年前のこと、生まれてはじめてSST(特殊工具:スペシャルサービス・ツール)を手にしたのは確かオイルフィルターレンチだった。当時はクルマのエンジンルームは排ガス関係のデバイスもなければエアコンのコンプレッサーもないためスカスカの状態。そのためオイルフィルターの”家庭環境”もすっきり、つまり作業性がよくいわゆるいろいろなサイズのフィルターに適合するユニバーサルなレンチでも十分対応できた。
 ところが時代がめぐり≪マンマキシマム・メカミニマム≫というクルマ作りコンセプトのためもあり、エンジンルームには手が入りづらい状況。オイルフィルターの周辺も立て込んでいるため、オワン型のフィルターレンチでないと用を足さないケースがほとんど。  写真のようなコンパクトなユニバーサルタイプのレンチもあるが、やはりオワン型が一番使いやすい。中央に3/8インチの差し込み角部を持つので、ここにエクステンションバーを差し込み、ラチェットレンチをドッキングして使う。もちろん、フィルターの周辺事情で、レンチに直接ラチェットハンドルをつなぐしかないケースもあるが、いずれにしろダイレクト感が高いので使い勝手は上等だ。
 新しいオイルフィルターを取り付けるときは、手の力で締め込み、締め込んだのちにオイルを注入しオイル漏れがないかを目視で確かめる。Oリングの働きでオイルをシールするのである。これが大切だ。
 余談だが、海外旅行に出かけた折カー用品店で見つけたさまざまなカタチの10数個のオイルフィルターが書斎にはあり、ときどきそれを眺めてはSSTを開発製造した人たちに思いをはせる。

カーライフ大助かり知恵袋2

バンパーにキズが付いた!(後編)

Sm00321  バンパーの交換は、特別な工具も必要なくその気になれば意外と簡単に進む。 バンパーは、2つのパーツで構成されている。バンパーカウルと呼ばれる樹脂カバー、それにバンパーリインフォースメントと呼ばれる骨組みである。車種によって、この2つを兼ねているものもあるし、軽自動車の大半のようにバンパーカウルのみのクルマもある。
 車種により、その手順は若干異なるが、取り外しの手順は・・・①バンパーカウル付きの場合は、カウルから取り外す。これは10個~12個の小さなビスや樹脂クリップで取り付けられており、これらを漏れなく取り外す。②リインフォースメントを持たないクルマ、およびリインフォースメントそのものはネジ径9~10ミリ(ボルトの6角部の2面幅が19ミリ程度)の大きなボルトで車体に取り付けられているので、車体の下にもぐりこのボルトを取り外す。リフトアップしたほうが作業性はいいが、フロアジャッキとリジッドラック(馬)を併用してもなんとか作業はできる。取り付けはこの逆だが、カウルを取り付けるときはビスの数が多いので、はじめ仮止めをし、しかるのちに本締めをするとスムーズに作業が進む。

カーライフ大助かり知恵袋1

なんとなくエンジンがばらつく!

179_79241  いまどきのクルマは丈夫で長持ちなのでガソリンさえ入れれば大丈夫!
 そんなイメージを勝手に抱いているドライバーが少なくない。スパークプラグはかつてはクルマに乗るユーザー誰しもが交換できた部品のひとつだったが、いまやそれも遠い昔。プラグの顔さえ見たことのないドライバーも少なくない。
 高性能なイリジウムプラグが付いているクルマなら10万キロまでノーメンテナンスだが、フツーのプラグの場合、3万キロ~4万キロで不具合が生じてくる。どんな不具合かというとラフアイドルだったり、坂道で力不足を感じたり・・・・ラフアイドルというのはアイドリングでときどき息つきをしたりしてタコメーターが上下に不安定になること。プラグの電極が摩耗して時々ミスファイアーしていることが原因の症状だ。
 もしこんな不愉快な症状があったら、自分でプラグ交換にチャレンジして欲しい。ディーラーに電話で愛車のプラグの番手(たとえばBKR5Eとか)を知り、カー用品店で手に入れる。プラグを脱着する工具のプラグレンチを用意し、チャレンジ。プラグ上部の点火コイルを細心の注意で取り外し、レンチでプラグを取り外す。電極に目を近づけると新品にくらべ丸みを帯びているのはわかるはず。後は新品プラグを取り付けるだけ。締め付けは手で締め込んでからレンチでさらに1/2回転ほど締めればいい。ラフアイドルや力不足はすっきり解消するはずだ。

TOP NEWS

竹から作られたクルマの内装材が近々登場!

1_3  「竹(バンブー)からクルマの内装材をつくる」 そんなウソみたいな本当の話がすでに進行中である。近々登場する次世代電気自動車に採用されるのである。三菱ⅰのボディを流用したホイールイン・モーター車である。ホイールの内部にコンパクトなモーターを組み込んだ新世代のEV。
 そこで、直接開発者にインタビューすべき愛知県の岡崎に飛んだ。お会いしたのは技術開発本部材料技術部の4人のエンジニア。
 「地球温暖化を少しでも遅らせるためにカーボン・ニュートラル」な植物由来の繊維をベースにしたクルマの部品の開発に乗り出したのは3年前からだという。カーボン・ニュートラルなる聞きなれない言葉だが、要するに植物は光合成で大気中のCO2を吸収して成長し、そこからつくった製品は使用後にたとえ燃やしてももとの生態系に存在したものなので、CO2の増加にはならず環境にやさしいということだ。
 竹は意外なことに従来の樹脂に強化材として使われているグラスファイバーに限りなく近く強靭な性質を持ち、しかも難燃性だという。表面はたしかに燃えて炭にはなるが、その炭がバリアになりそれ以上燃え広がらない。日本の保安基準はもちろん、アメリカの安全基準であるFMVSSにもらくらくパスしている。
 「当面は素材の竹は中国からの輸入に頼るのですが、これをキッカケに日本にも竹文化が見直され、竹林が復活するのを願います」とエンジニア。たしかに20年前、30年前に日本はいたるところに竹林があり、竹とんぼや竹馬、番傘など竹を使った製品やおもちゃが身近にあった。
 CO2の削減と竹文化の復活。21世紀のクルマ産業はクロスオーバー的な雰囲気を醸し出しつつある!?

2006年9 月 1日 (金曜日)

愛車メンテのプラスアルファ情報

たかがケミカル、されどケミカル

178_78501  かつてサンデーメカニック向けの某整備雑誌でながねん用品のテストを試してきた筆者は、ケミカル用品に対しては、クールなものの見方しか出来ない。カンドーと呼ぶべき製品もあったが、大半は、見掛け倒しの「ざんね~ん!」というケースが多い。
 でも、今回は、こうした先入観が見事外れ、“ばんざ~い”を叫びたいほど・・・といっても大げさではない。 使ったのは、今年で18年を迎えるいささかくたびれたNA6CEロードスター(走行7万5000キロ)である。2年ほど前ストリート用のスポーツダンパーに交換しているが、正直言ってごつごつ感が大きく、自宅からわずか60キロはなれた箱根ですらこのクルマで出かけることがなくなった。西湘バイパスの路面の継ぎ目を越えるときゴツンゴツンという不快感を想像すると、少し気後れし、無難な乗り心地のコンパクトカーで出かけるのである。
 「ドライルーブforダンパー」を4本のダンパーのロッドに吹き付けてみた。
 フロアジャッキで少し車体を持ち上げるだけで、フロント2本のダンパー・ロッドが顔を出し、難なく吹き付けられた。リアの2本は、ジャッキアップしてタイヤを外し、吹き付けた。作業時間は約15分だった。
 乗り味の変化は、1ブロック走るか走らないだけで、明白だった。それまであったゴツゴツ感が嘘のように消え、路面の突起にもマイルドに反応するためワングレードアップした乗り味となった。ストリートとは名ばかりの突き上げの多いダンパー特性が、待ち乗りに適したダンパーに激変した。これなら、箱根はおろか、名古屋往復もらくらくこなせる。それほどの激変である。おそらくこれが初期の入力がスムーズに、フリクションが小さくなったためと思われる。
 ダンパーはスプリングの動きをコントロ-ルするが、伸び→縮み時、静→作動時に動作が一瞬間とまる。この状態で路面から衝撃を受けると減衰力の発生がないため、衝撃がダイレクトにボディに伝わり、乗員は不快感として受け止める。ダンパーにはオイルのリークを防ぐためにゴム製(正確にはEPDMなどの合成ゴム)が使われていて、実はあまり知られていないが、このシールは摩擦係数が大きいためロッドとのフリクションを発生、減衰力を発生するにタイムラグが生じ、乗り心地悪化となって表れる。
 こうしたフリクションを劇的に低減したのが、この「ドライルーブforダンパー」ということらしい。主成分はフッ素樹脂(PTFE)で、固体潤滑剤(二硫化モリブデンなどが有名)のなかでは一番摩擦係数が小さい。これがゴムの表面に長い時間コーティングされることでフリクションが下がり、乗り心地の見事な向上と結びついた、と推理できる。”謎解き”はともかく、ぜひ試して欲しい。御代は1000円台である。
★ 問い合わせ先 東洋ドライルーブ 電話03-3412-5711
 

カーライフ大助かり知恵袋2

バンパーにキズが付いた!(前編)

00461  ヨーロッパの街中では、駐車するため前後のクルマをバンパーで押し広げ、縦列駐車している風景が珍しくない。バンパーの≪役割≫を明確に見せてくれる光景である。
 でも、日本人はどうもバンパーに傷が付いても気になる性質(たち)である。一番ぶつけやすい、傷つけやすい外装部品のバンパーが要交換、と判断された場合。いつも言うことだが、新品バンパーは値段が高い。コンパクトカーのバンパーでも4万円近い。しかも塗装代を入れるとかるく6万円オーバーになることも・・・。リサイクルパーツのバンパーなら、新品に限りなく近くて新品の半値以下。しかも同じ色ならそのままボルトオンで取り付けられ工賃も浮かせられる。
 セービングマネーの真髄。次回にバンパーの取り付け手ほどきをじっくり伝授しよう。

カーライフ大助かり知恵袋1

エアコンが効かなくなったら?

178_78751  筆者が若者だった35年前の日本ではエアコン(クーラー)なしのクルマは珍しくなかったが、いまやエアコンは1年を通してクルマの必需品。北海道で活躍するクルマにもエアコン付きがごく当たり前なのだ。
 エアコンのトラブルの大半はコンプレッサーの故障。コンプレッサーは、新品で購入すると値段が高く、少し旧い輸入車のオーナーは、こうしたトラブルに見舞われると大半はそのクルマ自体をあきらめるケースも少なくない。そんなときは、ぜひ中古のコンプレッサー、もしくはリビルトのコンプレッサーの在庫の有無を確かめてもらいたい。昭和メタルパーツセンターに電話すれば、在庫の有無や技術情報をいろいろ教えてくれる。
フリーダイヤル 0120-815-301だ。
 そういえば、18歳のロードスターは、今年夏に入る前にエアコンの効きが悪くなったので、冷媒を再充填したおかげでビンビンに車内は冷えるようになった。ただし、古い冷媒のためかつての価格の約10倍の1缶3000円に高騰しており、自動車リサイクル法の思わぬ矛盾を発見しました。(使用済み車両内のフロンガスは再使用できないのです)

TOP NEWS

キャンターハイブリッド

177_77401  「世界一クリーンで燃費のいいハイブリッドシステムを搭載した小型トラックに試乗にきませんか?」
 三菱ふそうトラック・バス㈱からのお誘いで、都内から約140キロ北にある栃木県さくら市にある「喜連川研究所」に出かけた。喜連川(きつれがわ)は、栃木県の中東部にある那珂川の支流の丘陵地で古くから奥州街道の宿場町として栄えた由緒あるところ。三菱ふそうは、この地に117万平米の敷地にテストコース1万4400メートルを持ち、車両耐久をはじめ最高速実験など数々の車両試験をおこなっている。いわば三菱ふそうトラックのマザーランドである。
 私有地ゆえ、大型免許を持たなくても自由にドライブが出来た。路線バスのハンドリングを確かめたり、大型観光バスの高速周回も生まれてはじめて体験できた。
 お目当ての「キャンターエコハイブリッド」は、市街地走行を模したコースで試乗。小型トラックは、六本木にあった運送会社のバイト以来40年近くご無沙汰である。背筋がぴんと伸びたポジションで、視界も良好。機械式自動トランスミッション(イノマットⅡ)、アイドルストップ装置付き。2ブロックほど走るとすっかり運転に慣れた。このハイブリッドは、パラレル方式で、モーターとエンジンの双方で駆動できるため状況に応じて最適なモードを使い分け、CO2削減と燃費向上に効果を発揮する。クラッチとミッションの間にモーターをレイアウトしていることで、モーターのみでの発進が可能。さらに熱効率の高い定常走行時はエンジンのみの走行。加速時や登坂時ではモーターとエンジンの両方を使って走行。制動時にはモーターを発電機として使用し、制動エネルギーを回生して電気エネルギーとして電池に貯める。燃費アップ率は通常走行で10~20%だという。
 電池は、日立製作所などが中心となり開発した新型リチウムイオン電池。プリウスのニッケル水素電池に比べ瞬発力・スタミナともにすぐれているというのが自慢。電池の耐久性は、通常の都市内走行で約10年、走行キロ数にして約30万キロだという。ちなみに、このキャンターハイブリッド、小型トラックでは国内初の新長期排ガス規制をクリアし、従来エンジン搭載車にくらべ窒素酸化物を41%、PM(粒子状物質)を46%削減している。


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