みなさん!知ってますCAR?

2009年3 月31日 (火曜日)

愛車メンテのプラスアルファ情報

送り角度30度のスパナ部を持つコンビレンチ

23  前回紹介したTOPTULのハンドツールのほかにもうひとつ興味あるハンドツールを紹介したい。「ダイナミック・コンビネーションレンチ」という名のコンビレンチ。

 どこがダイナミックなのかというと、スパナ部だ。通常のスパナ部は、構造上振り角度が60度。ところが、この工具はスパナ部に巧妙にギザギザを付け、振り角度を半分の30度にしている点。タイトな場所にあるボルトやナットも回しやすい。
この工具の利点はもうひとつある。

 通常のスパナ部は、相手のボルトの頭との接点が2点なので、ともすれば滑りやすく、なめやすい宿命がある。スパナが当てにできない工具だという理由はここにある。ところが、この工具はギザギザ形状のおかげで、5点保持で、応力が分散。そのぶんトルク伝達を確実なものとし、本締めができちゃうという理屈なのだ。仕上げは鏡面仕上げで、価格もたとえば12ミリで880円と安い部類。

“台湾ツール、恐るべし”という感、ありだ。問合せ先は、TOPTULブランド(TOPTUL JAPAN 電話06-6452-3226E-mail [email protected])。

カーライフ大助かり知恵袋2

ランフラットタイヤにも対応したタイヤチェンジャー

13 「ビードの硬いランフラットタイヤのタイヤ交換はどんな風におこなうのだろう?」

 パンクの心配のない理想のタイヤであるランフラットが、ふつうのクルマに装着される日が来る・・・そう考えると、ふとそんな疑問を抱く。

 その疑問を解消するタイヤチェンジャーがこのほど登場した。ボッシュの最高級レバーレス・タイヤチェンジャーTCE4530がそれだ。レバーレスというのは、通常のタイヤチェンジャーはタイヤレバーをタイヤ本体とホイールの隙間に入れ操作するのだが、これは、付属のデバイスでらくらく作業ができるということだ。非力な女性に任せたところ、無理なくできたという。とくに腕力に物言わせたり、特別なスキル不要ということ。ホイールの外径30インチまで対応しており、大型RVの大径偏平タイヤの交換もスムーズにできるという。

 このタイヤチェンジャー、ボッシュ製ということはドイツ製と思いきや、なんとイタリア製だという。ちなみに、価格は248万円もするという。

カーライフ大助かり知恵袋1

旧きをたずねて新しきを知る! 重次郎とマツダヒストリー 第11回

273_7350 “三丁目の夕日”である昭和30年代は、社会が大きく変化した時代。トラック業界は、小型3輪トラックと小型4輪トラックの競合時代がきて、やがて小型3輪トラック業界の斜陽時代がやってくる。

   この時代、3輪トラック市場をリードしてきた東洋工業の製品は、ろうそくの灯が消える寸前の一瞬の輝きに似た光彩を放った。東洋工業にとって、より理想に近い3輪トラックを目指し、技術の向上がある意味で頂点に達したのである。昭和29年、全モデルが改良され、デザインの統一により、ゆるやかにカーブしたサイドガラスが採用され、視界が良くなった。いまで言うパッケージングが強化された。セルモーターが全車に採用され、油圧タペットも装備。しかもサイドドアが全車に装着され、運転席は幌型からスチール製のキャビンへと改善。安全性と耐天候性が劇的に向上したのである。昭和31年になると、業界初の自動強制冷却装置付きのエンジンが装備、バイメタルによるサーモスタットファンによる熱維持性の向上、双胴式のキャブレターによる混合気配分の均一化、ブースト(負圧)進角方式によるエンジンの出力向上とドライバビリティ改善など、その後の排ガス技術につながる技術の片鱗がこの頃から登場している。

 翌年にはバーハンドルから丸ハンドルタイプの3輪トラックも登場。積載量が1.5~2トンに増加するに伴い、前輪荷重が大きくなる。必然的に操舵力が大きくなり、腕力では間に合わなくなったのがその背景だ。しかも、スタイルもより洗練され、運転席は荷台から完全に独立し、シートも3人掛け(HBR車)、通風の良い3角窓が取り付けられ機能性も向上している。
昭和34年5月には、空冷356cc,300㎏積みのK360軽3輪トラックも発売。これはダイハツのミゼットで大ブームがおきた軽3輪トラック需要のキャッチアップ。昭和35年には7万台を超え、軽4輪トラックの需要となって引き継がれるのである。翌6月には同じスタイルでT600、さらに10月にはHBR車の空冷エンジンが水冷エンジンに載せかえられ、T1100,T1500がデビューする。3輪トラックが斜陽化するなかで、東洋工業は昭和36年において3輪トラックの生産4万5685台と最高の数値をマークし、シェアを80%に伸ばしたのである。

TOP NEWS

マツダのアイドルストップⅰ-STOPの完成度は?

Img_2867   アイドルストップを励行すると確実に10%燃費が向上する、ということは百も承知。だが、普通のクルマでは面倒すぎる。バッテリーやスターターへのストレスも心配。加えて再始動に時間がかかり安全性でも不安。ヴィッツやダイハツのミラにも「アイドルストップ仕様車」があるが、再始動時のがさつな振動騒音とタイムラグに閉口して、売れ行きはさっぱり。いくら環境にやさしいメカニズムでも、使い勝手や性能ダウンをもたらすものでは誰も見向きもしないってことだ。

   今年秋に発売予定のマツダのアクセラに、こうした不満を吹き飛ばす仕掛けが登場する。「ⅰ-STOP(アイ・ストップ)」がそれ。一足先のこの仕掛けを試すチャンスがあった。
このⅰ-STOPは、エンジンの燃焼エネルギーを活用するところがミソ。スターターは補助的に使う。再始動しやすい気筒を選択、そのピストンの位置をクランク角センサーでフィードバックし、オルタネーターを簡易モーター化して再始動しやすい位置の修正。同時に再始動しやすいようにスロットルを少し開け掃気させる。ATFの電動油圧ポンプを追加して油圧の立ち上がりを補助する・・・これらすべて緻密に電子制御することで、再始動時間を半分の0.35秒に短縮。

   再始動時の振動騒音もほとんど気にならないほど。バッテリーへの負担を考え、メインとサブ2つのバッテリーを採用し、メインはヘッドライトやカーオーディオ用。サブをスターター用。しかもこの電気のやり取りをシリンダーブロックに取り付けられたパワーリレーで展開し、バッテリー上がりを起こさせない工夫もある。システム重量は約17kgだという。価格は、未定だが、プラス5万円ぐらいに抑えて欲しいものだ。

   完成度はズバリ100点といいたいが、このシステムは、直噴エンジンでないと成立できないのが残念だ。

2009年3 月15日 (日曜日)

愛車メンテのプラスアルファ情報

侮れない台湾ツールの一品TOPTUL

Img_2829    一昔前まで、「あまり近づきたくないツール」の代名詞だった台湾製ツールも、このところ長足の進化を遂げている。むしろ、老舗ブランドにはない自由度が高い冒険心旺盛なツールが少なくない。

   TOPTULブランド(TOPTUL JAPAN 電話06-6452-3226E-mail [email protected])のハンドツールもそのひとつ。

   プロ向けハンドツールと謳っているだけに、中身はジャパニーズツールやジャーマンツールと互角に戦える魅力を備える。たとえばスタビ・スイベル・ラチェットハンドルなどはお勧めだと思う。スイベル(SWIVEL:回転する)というのは、ヘッドがくるくる回ることができるため、ハンドルに対しゼロ度から90度はむろん、180度にも自在に動き使える。

   スナップオンの通称「ベンツラチェット」、KO-KEN、スエカゲツールにも同じタイプがあるが、スタビ(小人の意味)タイプでグリップがエルゴノミックなのはこれしかない。グリップの握り具合がなんとも言えず上々で、末永く使える予感に満ちている。

   ギア数は72なので、最少送り角度が5度。つまり狭いところでの使い勝手が高いという証拠。差し込み角は3/8インチ(9.5ミリ)で、全長は160ミリ。価格は6800円だ。

カーライフ大助かり知恵袋2

世界初! ブレードを交換できるスノーブレード

Img_2832  「あらら、スキーシーズンが終わっちゃうよ!」
そんな残念無念な声が聞こえてきそうだが、スノーブレードの注目商品が来シーズン発売されるので、心に留めておいてもらいたい。

   降雪時、通常のワイパーだと隙間に氷が挟まりワイパーの役目を果たさず、いちいちクルマを停めて震える手で氷を取り外すということになる。スノーブレードというのは、ワイパーの骨組みをブレードごと覆いかぶせることで、そうしたトラブルなく安全に雪降るなかを走行できる、実に便利な部品。ところが、経年劣化でブレードがへたると新たに購入することになり、1本7000円前後もするため無視できない出費となる。普通のワイパーのように換えゴムタイプはないものか? そんな思いにとらわれた人もいたと思う。
ワイパーの老舗メーカー三田(電話03-5995-0028)から近々デビューするのが写真にある「変えゴム式スノーブレード」。奇妙な商品名なのは、まだ正式な名称が決まっていないためだ。来シーズンデビュー、つまりおよそ半年後に発売される。

   これまでありそうでなかった理由は、シール性が難しかったためだという。なにしろ万一、内部に水が入ると用をなさなくなるからだ。こうしたポピュラーな部品にもまだまだ未開拓ゾーンがある。

カーライフ大助かり知恵袋1

旧きをたずねて新しきを知る! 重次郎とマツダヒストリー 第10回

Img_2844_2   昭和25年以降の3輪トラック業界は、大型化の傾向を示している。
   これは25年9月に東洋工業からデビューした1トン積みのCT車で先鞭をつけたからだ。CT車は1157㏄空冷2気筒OHV32馬力。半球型燃焼室を持つOHV。タペットに油圧式の自動アジャスト機構(油圧タペット)を備え、エキゾーストバルブに回転バルブ(カム山とバルブをオフセットによる技術)を採用するなど、熱負荷の大きな排気弁の耐久性を向上させている。ちなみに、半球型という意味では日本初。セルモーターが付けられ、始動性を容易とした。

   このCT型3輪トラックは、エンジンだけでなく車体にも革新技術が盛り込まれている。フロントウインドウに安全性の高い合わせガラスを用い、エンジンを取り付けるうえでゴムマウントを採用していた。この新型車に先立ち、25年8月、CT車2台による箱根登坂テストを試みている。コースは小田原―箱根間。1台は1トン積み、もう一台はその倍の2トン積みで、1トン積みのほうは3速ギアで20分間を全速力で走り、2トン積み車はセカンドギアで33分間急坂を登るというものだった。見事2台とも期待通りの走りを見せたという。

   2年後の昭和27年には、1500ccの2トン積み車が登場。大型化に伴い風防窓の取り付け、運転台の覆い、エンジンの冷却装置の強化がおこなわれ、3輪トラックのイメージアップにつながり、性能的にも価格のうえからも小型4輪トラックとの競合関係が生まれてきた時代でもあった。

   東洋工業は、昭和27年小型4輪乗用車の本格生産にシフトするのだが、2年前の昭和25年4月、今では過渡的乗り昭和25年以降の3輪トラック業界は、大型化の傾向を示している。

   これは25年9月に東洋工業からデビューした1トン積みのCT車で先鞭をつけたからだ。CT車は1157㏄空冷2気筒OHV32馬力。半球型燃焼室を持つOHV。タペットに油圧式の自動アジャスト機構(油圧タペット)を備え、エキゾーストバルブに回転バルブ(カム山とバルブをオフセットによる技術)を採用するなど、熱負荷の大きな排気弁の耐久性を向上させている。ちなみに、半球型という意味では日本初。セルモーターが付けられ、始動性を容易とした。
このCT型3輪トラックは、エンジンだけでなく車体にも革新技術が盛り込まれている。フロントウインドウに安全性の高い合わせガラスを用い、エンジンを取り付けるうえでゴムマウントを採用していた。この新型車に先立ち、25年8月、CT車2台による箱根登坂テストを試みている。コースは小田原―箱根間。1台は1トン積み、もう一台はその倍の2トン積みで、1トン積みのほうは3速ギアで20分間を全速力で走り、2トン積み車はセカンドギアで33分間急坂を登るというものだった。見事2台とも期待通りの走りを見せたという。

   2年後の昭和27年には、1500ccの2トン積み車が登場。大型化に伴い風防窓の取り付け、運転台の覆い、エンジンの冷却装置の強化がおこなわれ、3輪トラックのイメージアップにつながり、性能的にも価格のうえからも小型4輪トラックとの競合関係が生まれてきた時代でもあった。

   東洋工業は、昭和27年小型4輪乗用車の本格生産にシフトするのだが、2年前の昭和25年4月、今では過渡的乗り物ともいえる「3輪乗用車」を世に送り出している。PB車(写真)がそれで、排気量701㏄,4人乗りで終戦後の一時期東京や大阪などの都市で市民の足として親しまれた「輪タク(自転車タクシー)」に替わるものとして、それなりの普及を見せた。最盛期の昭和26年には年間1000台を超えたという。広島市内でも当時「90円均一タクシー」として親しまれた。ちなみに、この3輪乗用車は、昭和27年、690台をもって生産終了している。

TOP NEWS

ヤヤヤッ! ボディ重量60kgの電気自動車が登場!

Photo  100年の1度あるかないかの大不況。自動車の歴史は、ほぼ100年。
  ということは・・・紛れもなく自動車がはじめて直面する最大級の困難な時代。しかも環境負荷問題から自動車は大きな岐路に立っている!? 根底から自動車のありようが問われているともいえる。そんなある意味、貴重な時代のハザマにわれわれは立っている。

  時代の転換期というのは、あとで振り返ると実に「面白い時代」といえなくもない。そう考えると多少気が楽だが、京都大学のベンチャー・ビジネス・ラボラトリーが試作した乗り物はそんな面白い時代のひとつの反映のように目に映る。京都議定書の発祥の地である京都から、「京都風竹製電気自動車」が発信された。愛称は、バンブーならぬBAMGOO(バングー)という。

  シャシーはトヨタ車体製の「コムスロング」(市販の一人乗り電気自動車)。これに京都・嵯峨野で採取した真竹(まだけ)を使ってボディを構築している。直径7センチ、長さ4メートルの真竹が45本、それに幅1センチの薄い竹板900本に加工し、竹細工職人が1ト月がかりで編み上げた。軽くて弾力があり、しかも通気性がある。ボディ重量60kgと超軽量。金属ボディではできない新鮮なプロフィールである。かっこよく言えば伝統工芸と先端科学のコラボレーション!?

  クルマとしてのパフォーマンスは、最高速度50㎞/h。電池は密閉式鉛蓄電池12V-52Ah×6個(72V)。もちろん、このままでは道路運送車両法の保安基準にパスできてはいない(ド~すればパスできるかもカイモク不明)が、クルマの今後を考えるには悪くない作品だと思う。


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