みなさん!知ってますCAR?

2010年8 月15日 (日曜日)

TOP NEWS

この秋登場のフーガ・ハイブリッドは1モーター2クラッチ!

フーガハイブリッド  EVの開発に力を入れていた日産も、ようやく本格的ハイブリッドカーの発売にこぎつける。ハイブリッドに関しては、トヨタとは2周半以上の遅れ、あるいはホンダとは1周半遅れと陰口を叩かれているだけに、期待値もあまりないようだ・・・。
 2010年の秋にデビューする予定の日産ハイブリッドカーは、フーガをベースにしたもの。V6で3.5リッターガソリンエンジンとモーターとの組み合わせだが、2つのクラッチを組み合わせ、ここでの電子制御と、ハイパワーなリチウムイオンバッテリーの採用で、ガソリン車を超えるレスポンスのよいリニアな加速、一体感のある走りができるという。エンジンの後ろには、クラッチがあり、その後ろにはモーター、さらには7速のオートマチック・トランスミッション、さらにその後ろに第2のクラッチというレイアウト。FRレイアウトのハイブリッドカーである。
 追浜のテストコースで、ほんのわずかだが、試乗した印象は、その悪くない実力を垣間見せた。ストレスなく加速する重量級の車体。静粛性も悪くない。低中速では前方のクラッチでエンジンを切り離し、モーター走行。中低速ではモーターによるパワーアシスト。減速では回生エネルギーをおこなう。フル加速時はモーターアシスト。頻繁にアイドルストップする設定なので、燃費は、コンパクトカー並みになるというから期待が持てる。これで、魅力ある価格を打ち出せるかが大きな課題だ。

カーライフ大助かり知恵袋1

三菱自動自動車の光と影 知られざるスリーダイヤモンド物語 第2回

三菱  そうした社会背景の中で、どういういきさつで三菱造船の傘下にあった神戸造船所が、乗用車をつくったのか? その当時、神戸造船所では内燃機関の研究と開発をおこなっていたという。三菱造船は、長崎にも造船所を持っていて、大正4年(1915年)、東京瓦斯が発電機用にドイツから250馬力のディーゼル・エンジンを購入した。その点検・検査業務を長崎造船所が担当したという。このとき、部品の一つ一つをスケッチしたのが、≪三菱がディーゼル・エンジンを手がけた≫記念すべき最初だ、とされている。
 その2年後の、大正6年、神戸造船所に内燃機工場を新設。先のエンジン各部品のスケッチをもとに、研究を加え、350馬力の発電機用のディーゼル・エンジンを製作したという。
 これは分厚い三菱の社史を基にしているのだが、なにしろ社史というのはある意味無味乾燥なもので、当時の担当者の苦心の程など描いていない。さらりと描いている。ただ、これだけ聞いてもすごい話だが、もともとこの造船所というのは、潜水艦と航空機用のエンジンの開発をメインとしていた工場で、大正6年海軍からフランスのルノー製の70馬力空冷V型8気筒ガソリン・エンジンの試作依頼を受け、翌年夏には試作エンジンを完成し、大正11年前の5年間で15台のV8ガソリン・エンジンを納入している。これと並行して、スペインが生んだ天才エンジニアのマルク・ビルキヒトゆかりのイスパノ・スイザ社との技術交渉を進め、大正8年春から200馬力の水冷V8気筒ガソリン・エンジンの生産に着手、大正11年までのほぼ4年間で154機のエンジンを製造している。神戸造船所には、航空機用のガソリン・エンジン、潜水艦用のディーゼル・エンジンなどの開発を通して、エンジン全般、開発の基本理念など当時としてはかなり進んだモノづくり技術が開花していたと思われる。

カーライフ大助かり知恵袋2

5年後には自動車ガラスがどんどん樹脂化される!?

樹脂ガラス  30年前のクルマのヘッドライトはほとんどすべてがガラス製で、カタチも丸と四角で、ある意味退屈な自動車部品だった。それが、今日の自動車のヘッドライトはどうだろう。
 いわゆる異型ヘッドライトで、自動車のフロントマスクを構成する大きな要素となっている。ポリカーボネート(PC)と呼ばれる耐衝撃性、高熱にも強い樹脂が使われることで、形状の自由度がぐんと高まりクルマのデザインまでが大きく革新されたのである。しかも意外と認識されていないが、樹脂はガラスの半分の比重。つまり樹脂にすることで、重量が約半減できるのである。
 だったら、フロントガラスは、安全性の上で駄目としては側面とリアガラスを樹脂製にすれば軽量化にもなると、形状の自由度が高まりよりクルマがカッコよくなる!? 先日、世界最大級のPCのメーカーが、自動車ガラスの樹脂か計画を打ち上げた。それによると、樹脂ガラスにすることで、クルマ1台分の重量が平均で約20kg軽くなるという。3次元の複雑な形状のものも、お手の物なので、文字通りクルマの形状の革命になるかもしれないという。
 樹脂ガラスは、インジェクション成型と呼ばれる手法で作られるのだが、これまで表面を強化し耐久性を高める処理技術が確立されていなかった。それもプラズマコーティングという真空技術を使ったやり方で、確立し、今後製品化される見通しだという。

愛車メンテのプラスアルファ情報

差し替えナットグリップ・ソケットドライバー

ソケットドライバー  数年前からKO-KENは、ドライバーの分野に進出しているが、今回はソケットドライバーの決定版ともいえる製品を発売した。
 「差し替えナットグリップ・ソケットドライバー」という少し長い名前が付いた製品。“差し替え”ということは、グリップと軸が差し替え方式になっていて、自由にサイズの異なる軸を差し替えることができる仕掛け。“ナットグリップ”というのは、ソケット部に小さな硬球(ボール)を設け、外側からリングスプリングで押さえることで、相手のナットやボルトの頭をグリップするという意味である。これにより、作業中、うっかりしてナットをエンジンルームに落として途方にくれるということがないのである。グリップの差し込み部は、1/4インチ(6.35ミリ)で高トルクの作業時にねじれることがない。ソケットサイズは、7,8,10,12ミリの計4サイズ。10ミリと12ミリには6角ボルスター部を設けてあるので、ドライバーハンドルだけではトルク不足の場合にレンチをかませ、組み合わせで使うことで高トルク作業ができる。価格は、たとえば10ミリサイズで2480円。http://www.koken-tool.co.jp/

2010年8 月 1日 (日曜日)

TOP NEWS

2年後に日本投入!? マーチのダウンサイジング・エンジン搭載車

マーチのダウンサイジング  新型マーチは、タイの工場で生産し、日本に逆輸入するニュースが一時マスコミに取り上げられた。ところが、もうひとつマーチをめぐる注目ニュースがある。
 新開発の3気筒エンジンをベースにしたダウンサイジング・エンジン車である。直噴エンジン+スーパーチャージャー(過給機)で、排気量1.2リッターながら1.5リッター並の動力特性とガソリン車世界最高レベルの好燃費をマークするという。分かりやすくいえば、VWなどがこのところ盛んに売り出している小さな排気量で1クラス上の出力を持ち、好燃費をマークする環境車狙いである。
 このエンジン、吸気バルブを閉じるタイミングを遅らせることで、実圧縮工程より膨張行程を大きくするミラーサイクルの採用により、通常の4サイクルエンジンより熱エネルギーを有効に運動エネルギーに変換し、かつインテーク・マニホールド内が負圧になることで抵抗となるポンピングロスも低減。さらに高圧縮化で高温となる混合気は、気筒内に直接噴射された燃料の気化潜熱により冷やされるほか、ピストンに施されたクーリング・チャンネルやナトリウム封入バルブの採用で、燃焼室温度を下げ、ノッキングを抑制。これらの技術で13という高圧縮比を実現。加えて、スーパーチャージャーにはON/OFFクラッチを備え、街中などの低速走行時には過給をカットし低燃費と高い動力性を両立したという。ピストンリングへのフリーDLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)コーティング、可変容量式のオイルポンプなどを採用し同等性能の4気筒エンジンに対しフリクションを30%も低減できたという。
 アイドリングストップとの組み合わせで、CO2排出量95g/km(欧州測定モード)だという。

カーライフ大助かり知恵袋1

三菱自動自動車の光と影 知られざるスリーダイヤモンド物語 第1回

三菱A型  自動車先進国にあって両手の指を合わせたほどの数の自動車メーカーを抱える日本。そのなかで、スリーダイヤモンドマークの三菱自動車は、その歴史があまり知られない。いわゆる三菱グループといわれる一員であること、1970年に三菱重工業から独立したこと、戦前からクルマをつくっていた老舗自動車メーカーであること。数年前のリコール隠し事件が発端となり、2003年からトラック・バスの大型車事業を分社化したことがあげられる。こうした紆余曲折が激しいこともあり、その実像となるといまひとつ明確でない。
 そんな疑問を少しでも晴らすべく、歴代の三菱車が大集合する博物館を訪ねた。愛知県岡崎市にある三菱自動車乗用車技術センターは、約百万平米の広大な敷地に、約6000名の従業員が働く工場。その一角に「三菱オートギャラリー」というミュージアムがある。時代を駆け抜けた名車、歴史に功績を残したクルマ、モータースポーツで活躍したコンペ車両、それに、三菱車のエンジンルームでフルパワーを発揮したエンジンの名機たちがずらり。年配者にはノスタルジック、若い人には新鮮な展示物ばかり。そこから三菱自動車の謎が明らかにされるハズ。
 三菱自動車の自動車製造始まりは、意外と旧い。大正6年(西暦1917年)に試作された「三菱A型」である。このクルマは大正10年までの約5年間にわたり計22台量産されている。歴史上で言えば、日本初の量産乗用車第1号。面白いことに、このクルマを生産されたところは、当時の三菱造船株式会社神戸造船所なのだ。つまり船を作っている造船所がいわば片手間にクルマをつくったことになる!? 1917年といえば、フォードのT型がアメリカで発売されて10年近くたっているとはいえ、極東に位置する日本では自動車そのものがずいぶん珍しい存在。大正9年のあるデータによると東京、横浜、名古屋、京都、大阪、神戸の各府県の警察調べで、合計約4600台の乗用車が存在していて、うち2000台が東京にあったというくらい。いまで言えば航空機の数以上に少なかったのである。
 ・・・ということで、今回から知られざる三菱自動車のナゾに迫る。

カーライフ大助かり知恵袋2

クルマの内装ではツヤが下がると質感が向上する!

内装  インドのTATA社の格安クルマNANO(ナノ)ではないが、現在自動車メーカーの最大の研究課題は高い品質を維持したままで、いかに安くクルマを作り上げるかである。
 よく知られるように軽自動車やコンパクトカーのインパネは、一枚モノの樹脂成形品。表面にシボ加工を入れて高級感をかもし出している。筆者も含め普通のユーザーはこれで十分なのだが、自動車メーカーの内装担当者はライバルに差をつけるべく、同じコストでよりハイクオリティにしたい思いで、日頃仕事に励んでいる。
 先日、日産の先端技術を取材したところ、まさにこの世界を垣間見た。担当者いわく、人がツヤを感じるメカニズムというのは・・・物体に光が当たり→光が物体から反射され→反射された光が目に入る→目に入った光の総量がツヤとして脳が知覚する。辞書を引くと、ツヤは艶であり、≪滑らかなものの表面に現れる、潤いのある美しい光≫のことで、どちらかというと誉め言葉。ところが、クルマの内装ではツヤはバツ。目に入る光の量を減らすとツヤが下がり、質感が向上する。従来の樹脂表面はよく見ると反射した光が目に入りツヤと感じる。
 そこで、マイクロゲイン技術と呼ばれる金型を特殊な加工を施し、光を乱反射させることでツヤを落とし、質感を高める。金型の特殊処理とは金型の表面処理腐食工程を通常2回のところ3回にすることだという。この手法で一クラス上の質感を出せる。次期ノートあたりに登場する可能性大だ。

愛車メンテのプラスアルファ情報

3役をこなすKO-KENの新型T型ハンドル

T型レンチ  高いトルクでボルトを締め込むにはやはりT型レンチが一番。
 このほどKO-KENから登場したT型スライディング・スピンハンドル(品番:3715SLK)は、軸の中央にローレット加工を施したフリーターングリップを設けているので、T型レンチとしての使い勝手がすこぶるいい。
 ハンドルバーはKO-KEN独自の楕円断面のハイレベルな形状で、スライディングさせることができ、L字タイプのレンチとしても使える。くわえて、このハンドルバーを取り外せば、収納時に場所をとらない設計だけでなく、軸の両端には差し込み角部を設けているので、エクステンションバー(全長250ミリ)として活躍させられる。
 使ってみるとやや重いかな・・・というのが玉に瑕。だが、全体としては合格点を上げられるツールのひとつだ。なお、差し込み角は、3/8インチ(9.5ミリ)。価格は、5390円。


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