みなさん!知ってますCAR?

2011年8 月15日 (月曜日)

TOP NEWS

ホイールアライメントに強くなりたい!

トップニュース   ふだんクルマの管理で、つい見落とされがちになるのは、ホイールアライメントではないだろうか? クルマには、安定して走行するための直進性、コーナーを曲がるときの旋回性、そこから直進状態に戻るための復元力、それにタイヤは衝撃を受けたときのサスペンションに伝わる衝撃を緩和するなどの性能が求められている。そのためにタイヤには、それぞれの目的に応じた角度が付けられている。トーイン、キャンバー、キャスターなどだ。これらを総称してホイールアライメントと呼んでいる。日本語でいうと“整列”。
  ホイールアライメントの基準値は、ノーマルのタイヤ&ホイール、車高で、そのクルマにあった状態で自動車メーカーが決めている。車高、タイヤサイズなどが変われば、ホイールアライメントが基準値から外れ、不具合につながる。どんな不具合かというと、大きな事故につながるというわけではないが、タイヤの偏摩耗、ステアリングがどちらかにとられるなどの不安定さなどのトラブルとなる。タイヤは偏摩耗すればエコではないし、いつもハンドルを修正している運転は燃費にもよくない。逆にいえば、ホイールアライメントを常に基準値に収めていれば、気持ちいい運転ができ、しかもエコだといえる。
  ところが、日本のクルマ文化にはホイールアライメント測定という項目が欠如していたので、プロの整備士のなかにもその必要性を認めない人もいるほど。一般ユーザーも、初めて聞いた人がほとんど。アライメントのデータをゲットしても、肝心のクルマの大半は、調整できないので、ユーザーの頭の中はモヤモヤができるだけということも、こうした傾向を加速していた。でも、アメリカから比較的安価でアライメント調整ができるパーツが上陸。フロントストラットには特殊ボルト(写真)を使い、リアのトーションビームアクスルには樹脂製のシムを使うというものだ。DIYではできないのが癪だが、2年に一度は、アライメントを調べ、調整するのが理想だ。http://www.ads-wired.com/

カーライフ大助かり知恵袋1

時代を画した7台の名車で語る自動車125年の歴史 第6回

フォード   関東大震災で東京市が壊滅的被害を受け庶民の足だった市電が全滅。そこで800台のモデルTTのシャシーを購入し、これを架装して11人乗りの小型バスをつくった。当時の落語家の名前にちなみ「円太郎バス」と呼ばれ、日本人に自動車の有効性を広く知らせることになった。これを機に、フォード社は、1925年に横浜の子安にノックダウン工場を作り、戦前の日本に自動車という乗り物を広める役目を果たしたのである。
  モデルTはヘンリー・フォードが45歳のときの作品。大成功を収めた秘密は何なのか? アメリカンドリームを実現した一大事業家である前に、実は技術者であり、レーシングドライバーでもあった。アイルランド系移民のヘンリーは、16歳で学業を終えると、船舶用のエンジンをつくる工場で仕事をし、そののち発明王エジソンの電灯会社の技師になるなど技術を習得。ところが給料の大半は、自動車作りの研究に費やす。37歳のときに独立を果たし、デトロイト自動車会社を設立し、自らつくったレーシングカーのハンドルを握り名前を全米に知らしめていく。こうして資金を得て、つくったのがフォード社で、社長になったのは、1906年、ヘンリーが44歳のとき。
  モデルTを売り出したときヘンリーは、新聞広告に次のような宣言をしている。
  「私は、大衆のための自動車を作ろうと思います。それは家族にとって十分な大きさと、しかも運転する人には走らせやすく、扱いやすい小型自動車です。最良の素材を使い、最高の働き手を雇い、最新の技術を生かして可能な限りシンプルな設計を採用します。その上、誰にでも買うことができる値段で販売します。どうか、このクルマで神に与えられた広い戸外で、あなたの家族とともに楽しい時間をお過ごしください」具体的なクルマのスペックではなく、≪自動車のあるすばらしい暮らし≫をわかりやすくイメージしているところが、ヘンリーの深い思いが感じられ面白い。

カーライフ大助かり知恵袋2

旧いクルマはオイル消費にご用心!

オイル量   1970年代までは、自動車エンジンの大きなトラブルのひとつに≪オイル消費≫というのがあった。一番苦労したのは、2ストロークエンジンに限りなく近いロータリーエンジン(RE)で、自動車メーカー(マツダ)で試乗車を借り受けると1リッター缶のエンジンオイルをもらったものだ。途中で、継ぎ足すためだ。4ストロークエンジンでも1960年代までは1万キロ走ると1リッターのエンジンオイルを消費するクルマが珍しくなかったという。
  オイル消費はなぜ起きるかというと、オイル上がりとオイル下がりの2つだ。前者は、シリンダーとピストンリングの隙間からオイルが燃焼室に入る現象。後者は、バルブガイドの隙間からオイルが燃焼室に入る現象だ。オイル上がりがオイル消費全体の50~70%を占め、オイル下がりは20~30%を占めるとされる。実は、わが愛車(ファンカーゴ)のオイル交換を先日しようとしたところ、うれしいことに!? レベルゲージにオイルが付着しない。アバウトだが、走行1万5000キロで約1.5リッターオイルを消費したようだ。現在オドメーターは12万5000キロ。異音などの不具合症状こそ出ていないが、徐々にではあるが、エンジンが怪しくなってきているのかもしれない。

愛車メンテのプラスアルファ情報

コーケンZ―EALのスピンナーハンドル

スピナハンドル   ソケットツールの専門メーカーであるKO-KENは、昨年Z-EAL(ジール)という新ブランドのハンドツールを発売し始めた。KO-KEN創立50周年記念のリキの入ったよりコンパクト性を目指したものだ。当初はセット販売だけだったのが、つい最近、単品販売をし始め、いいツールを使いたい向きには注目されているようだ。
  今回取り上げる差込角3/8インチのスピンナーハンドルもそのひとつ。
  品番が3768Z-250というものだが、軸がKO-KEN独自の楕円形をしたタイプ(コピーされたくないという意図からだという)で、しかもグリップ部が、高級感のある樹脂製。価格も3910円と、値ごろ感ありだ。全長250ミリで、スタンダード的。重量も309グラムで従来品より10~50グラム重い。量産品にしては、全体のたたずまいが凛として、所有する喜びを抱くユーザーもいるだろう。Z-EALのラインナップのなかでは、ラチェットハンドルやソケットなどはそれなりの粉骨砕身したエンジニアの努力が伺えるが、このスピンナーハンドルでは取り立てて大きな主張がないのが残念といえば残念。新デザインの上書きでなく、ユーザーサイドからの見直しがほしかった。

2011年8 月 1日 (月曜日)

TOP NEWS

クルマにお前の運転は下手だといわれたら!?

ⅰ-DM   新型デミオは、ハイブリッドカーでないにもかかわらずリッター30kmを実現。燃費の概念を覆すことで世間を大いに騒がしているが、もうひとつ見逃せない≪魅力品質≫を備えていることを箱根の試乗で発見した。
  ⅰ-DM(インテリジェント・ドライブ・マスター)というメーター内に組み込まれた装備である。当初、よくある≪エコラン≫を推し進めるギミック(奇をてらった装備)かな、と思っていたら、意外と新しい試みを含む装備だということに気付いた。前後のG(加速度のこと)と左右のGを感知して、車両が理にかなった動きをしているかどうかを総合的に判断し、そのドライバーの運転が上手か下手かを判定してくれる装置なのだ。やさしい運転の時はグリーンランプが点き、しなやかな運転のときはブルーのランプが点く。アクセルとブレーキの操作がだめな時は、前後Gの変化が大きいので、右側の白ランプ。ハンドル操作が下手なときは横G変化が大きいので、左側の白ランプが点灯・・・という具合。運転のティーチングとコーチングをすることで、燃費の良い、理屈にあった走りを促すというのが狙い。冷静にいえば画期的な装置。
  この装置は、開発陣がテストドライバーと一般のドライバーをモニターした結果、あまりの違いを発見し、それを埋めるものとして誕生したものだという。一般ドライバーは、アクセルを離すのが早すぎて、後で余計にアクセルを踏まなくてはいけないとか・・・あるいはステアリングを切りすぎたり戻しすぎたりと、多くの無駄が見られる。この無駄を小さくすれば、走りがスムーズとなり、楽しい走りにつながるだけでなく、燃費も向上する。
  おっしゃることはもっともだが、いくつかの異議を差し挟みたい。もともと自由な乗り物である自動車に、まるで電車のような動きを押し付けていいのか? 
  開発者に聞けば、やはり私と同じ意見が欧州で出たという。ヨーロッパの人からは≪何もクルマから教えてもらわなくてもいい!≫といわれたという。受け入れてくれないという。「クルマとのコミュニケーションを深める装置として開発したのに・・・」と担当のエンジニアは、いささか頭を抱えている。単なるひとつの装置だが、自動車をどう見るかの価値観まで踏み込ませる問題を浮き彫りにしたようだ。

カーライフ大助かり知恵袋1

時代を画した7台の名車で語る自動車125年の歴史 第5回

モデルT   フォード・モーター・カンパニーは、ヘンリー・フォード(1863~1947年)とその優秀なブレーンたちの手で、1908年10月1日、満を持して1台の新型車を世に送り出した。このクルマこそ、人間の暮らしを一変させる工業製品だった。20世紀の自動車史上、最大の出来事だといわれるフォード・モデルTの誕生だ。自動車を軸にした生活であるモータリゼーションを、地球上にはじめて具現化させたクルマである。
  フォード生産方式ともいわれるベルトコンベアによる流れ作業をはじめ、革新的な大量生産方式による大幅なコストダウン、運転を簡素化する数々のメカニズムで自動車の大衆化を果たしたモデルTは、1908年から1927年の生産終了までの19年間で1500万7033台が生産され、空前のベストセラーカーとなった。
  ある時点では全米の3台に1台が黒色のモデルTだったとも言われる。だから今でもアメリカ人の多くは、“モデルT”を口にするとき、懐かしさを込め遠くを見るような目で語ることが多い。1台のクルマが、アメリカ人の原風景のひとつなのかもしれない。技術的には、一体鋳造シリンダーブロックと取り外しができるシリンダーヘッドからなる直列4気筒エンジンや軽量で頑丈なバナジウム鋼材が有名。それ以上にモデルTが革命的だったのは、購買層を今まで自動車とは縁がなかった労働者(大衆)に的を絞ったこと。そのコンセプトは、次の4つだったという。
①馬車よりもずっと頑丈であること。
②馬車と同じ感覚で運転できること。つまり誰にでもドライブできる。
③アメリカの右側通行ルールにあっていること。つまり左ハンドルの採用だ。
④馬車と同程度もしくはそれより安価である。
  価格は、当初800ドルを超えていたのが、4年後には600ドル、14年後には290ドルと64%もプライスダウン。逆にフォードの工場で働く労働者は、日給5ドルで、8時間労働という当時としては高待遇。モデルT造りに従事する工員の多くも、こぞってモデルTのオーナーになった。こうして、モデルTは世界中に普及し、19カ国で生産、25カ国以上で販売された。

カーライフ大助かり知恵袋2

スマートフォンとクルマのこれからの関係は?

ⅰ-Phone   自動車部品メーカーは星の数ほどあるが、なかでもメガ・サプライヤーと呼ばれる企業はさほど多くない。日本ならデンソー、アイシン、ジャトコなどであり、海外ならボッシュ、コンチネンタル、デルファイなど。これから、下手な自動車メーカーよりも莫大な利益を得ている企業である。
  なかでも、ボッシュは、有限会社でありながら昨年、前年比24%アップの47億ユーロ、日本円で約5兆円もの売り上げを記録している。こうした利益の大部分は右肩上がりの中国需要に負うところ大。一歩あるいは半歩先ゆく需要に、いかに応えるかがサプライヤーの生死をかけるようだ。巨大だからといってユメユメ油断できないというビジネスの世界。
  そんななかで、面白い話を聞いた。ここ1年でスマートフォンがグングン勢いを増し、もはやスマートフォンなしでは進まない現代人も珍しくない。クルマに積極的にスマートフォンを取り入れ、車内でインターネットを楽しむ、あるいはルート案内に役立てる、事故回避のツールとして使うなどどんどん拡張できるはず。ところが、クルマのエンジニアの大半は、こうした状況に対応できないという。頭がついていけない。需要を先取りすべき立場のエンジニアが徒手空拳状態! たぶん、これはクルマのエンジニアが高年齢化しているせいだ。自動車の企業そのものが高年齢化しているとも言えるかも。逆に言えば、まだまだ、自動車が進化し続ける余地があるともいえる!?

愛車メンテのプラスアルファ情報

台湾工具のナゾ!?

ミニラチェットドライバー   「台湾ツールは、ここ数年クオリティが向上し、信頼が置ける製品になった!」
  そんな思いが強かったが、先日手に入れた「ミニ・ラチェットドライバー」はそうした信頼感を見事に打ち砕いてくれた。手のひらに収まるほどの便利なラチェットドライバーなのだが、グリップエンドを外してみて、たまげてしまった。ビッドが、蜂の巣状に7個収まっているのだが、なぜかプラスの2番が4個、3番が1個、マイナスが大小2個だったのだ。うちひとつのビッドに錆が浮いていた。
  錆びは仕方ないかもしれないが、同じタイプのビッドが間違って複数入っているのはいかがなものか? たぶん、ヘキサゴンのビッドが欠落していたようだ。販売店にその旨伝えれば交換してくれるかもしれないが、品質管理に大いに問題ありだといわざるをえない。
  ところで、肝心の使い勝手は、ギア数が20とやや少ないのが気になるが、価格が450円にしては悪くない。グリップも適度に太いのでトルク伝達も悪くはない出来だ。


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