みなさん!知ってますCAR?

2012年7 月15日 (日曜日)

TOP NEWS

超小型EVのコムスの可能性は?

コムス1  ≪自動車の電気化≫がモビリティの世界を一変し、社会構造に大変革をもたらす。とすれば、案外それは、足元からやってくるのかもしれない・・・・。
  先日、トヨタ車体製の超小型EV「コムス」の2代目がお披露目されたとき、なんだかそんな感触を得た。トヨタ車体とは、トヨタブランドのランクルやノアなどの生産を担当している老舗のグループ企業。12年前に初代コムスを世に問い、着実に超小型EV市場を形成してきた。
  2代目のコムスは、鉛蓄電池でモーターを動かし、後輪を駆動するといういわばローテクながら、最高時速60キロ、充電時間がAC100Vで6時間、1充電で約50キロを走れ、電気代はキロ当たり約2.4円。車検、車庫証明はいうに及ばず、重量税や取得税などがいっさい不要。ナンバーを取得するためには軽自動車税2500円、自賠責保険が5年で1万5600円。任意保険はいわゆるファミリーバイク特約で1万5930円・・・とそれだけ。一人乗りだけど、まさにのけぞるほどの、お財布にやさしい維持費だ。免許は普通免許だが、ヘルメットはかぶる必要なし。
  ローテクの機能ユニット構成とはいえ、外観は、どこかライトプレーンをホーフツさせてかっこいい。最少回転半径3.2メートルは、軽自動車の常識4.4メートルより1.2メートルも小さい。高速道路こそ走れないが、ショッピング、通勤・通学などの個人ユースのほかに、宅配サービス、営業サービス、配達業務、買い物代行サービスなどビジネスのシーンでの活躍が広がりそうだ。コンビニ大手のセブンイレブンなどは、自社のロゴを貼った新型コムスを今年中に200台導入し、さらに数年後にはトータル3000台を全国に投入する予定だという。
  試乗したところ、出足がスピーディ。低重心なので、安定性も高く、ドアがないのでオープンエアモータリング気分。ただし、ブレーキはマスターバックが付かないので、1970年代の軽自動車のようにブレーキペダルを踏んでもきちっと停まらずややズズズっといく。このあたりは慣れるしかない!? 価格は、66万8000円からだが、補助金を使えば実質負担額59万8000円からだ。

カーライフ大助かり知恵袋1

大正100年 日本人のクルマはじめて物語 第10回

ベルリエ  いわば牧歌的な時代に、いち早く自動車を中心とした楽しい生活を送っていた人たちがいた。たとえば、銀座2丁目に自動車の輸入と販売を手がけていた商店主・山口勝蔵(やまぐち・かつぞう)氏もその一人。英国製デイムラーをはじめ米国製リーガル、イタリア製フィアットなどを取り寄せ、販売していた人物。のちに現代に続く工作機械やクレーンの販売を手がける銀座7丁目に本社をもつ「山勝(やまかつ)商店」の創業者だが、明治44年(1911年)に自動車宣伝のために「全国周遊自働車旅行」と称して山陽、山陰方面に28日間にわたるドライブ旅行をしている。「自動車の名物男」というニックネームで名を頂戴している。
  トヨタ博物館で展示されているフランス製ベルリエは、山口勝蔵商店が購入し、山口勝蔵のお気に入りの車両として長いあいだ、大磯の自宅に保管してあった車両。大正時代はフランス車が輸入されることは、ごくまれ。当時の貴族や名士に貸し出されたとされる。ベルリエという車両は、モーリス・ベルリエというフランス人が1894年から自動車造りをはじめ、小規模ながら個性的な乗用車を作り続けた。第2次世界大戦中は、トラックなどの重量車の生産に転じ、1967年からはシトロエンの傘下に入り、その名は消えている。山口が所有していたベルリエは、全長4950ミリ、全幅2000ミリ、全高1730ミリ、ホイールベース3389ミリ。エンジンは水冷4気筒、排気量4400ccで、最高出力は22HPだという。

カーライフ大助かり知恵袋2

電動パワステだから出来る自動駐車支援システム

駐車支援システム  欧米のメガサプライヤーの日本進出は相変わらず活発だ。
  先日も、ウインカースイッチやエアコンのスイッチなど自動車の電気部品を造り続けて半世紀以上の、老舗ナイルスをグループ化したフランスのVALEO(ヴァレオ)の、つくばにある研究所を取材するチャンスがあった。自動車の電動化が進むことでさまざまな新たな電動化部品が生まれているが、「駐車支援システム」(商品名:Park 4U)というのもそのひとつ。
  車体に10個前後のソナー(超音波)を埋め込み、障害物にある一定以上の距離で、自動的にクルマをコントロールし、縦列駐車をおこなうというものだ。クリアランスが40センチ以上あれば縦列駐車が可能で、実際おこなってみると、案外便利なことが理解できた。とくに駐車が苦手な女性ドライバーには大いにうける仕掛けと見た。日本では、同じような仕掛けがカーナビを使ってすでに商品化されているが、ソナー方式はヨーロッパでは多数派だ。開発者に聞くと、商品化にはとくにさほど苦労はなかったという。ただし、クルマによりステア特性が異なるし、タイヤサイズでも微妙にチューニングをすることになるので、セットアップに時間がかかるという。価格は正確なところは不明だが、おそらく4~5万円のレベルか。
  さらに近い将来、レギュレーションが許されるなら、クルマから降りて完全自動駐車システムも技術的にはすでに完成しているという。その時はスマートフォンで操作することになるようだ。

愛車メンテのプラスアルファ情報

アルミ製ジャッキスタンド

アルミ製ジャッキ  ブレーキパッドの交換やマフラーの交換など、ガレージジャッキとコンビで欠かせないのはリジッドジャッキだ。通称「ウマ」とも言われる道具である。
通常ジャッキスタンドは、パイプで構成されたスチール製であり、重量が5kg前後。体調が悪いときなど片手で持つとややつらいものがある。重量がその半分の2.5kgほどしかないジャッキスタンドを見つけてきたのでぜひ紹介したい。例のアメリカンスタイルの巨大スーパーマーケット「コストコ」で販売しているものだ。つかってみると、やはり軽さは美徳である。使い方はふつうのジャッキスタンドと変わるところなし。ミニマム高さが27センチ、最大高さ39センチ。受け部分の大きさは、5.6×5センチ。
  ただ、地面と接する部分は通常だと3本足タイプなのだが、これは直径18センチの円形。原則的には路面は平らな部分でウマをかけるのだが、ときには不整地というケースもある。その場合には、下に厚板もしくは古毛布などを敷くことになる。それと、ベーススタンドとサポートコラム(アウターチューブ)をジョイントするネジ径8ミリを留めるロックナットの2面巾が13ミリということをお伝えしておこう。日本製はM8といえば12ミリの2面巾で、12ミリの工具を使うのが一般的だが、アメリカ製の13ミリが少なくない。ちなみに、このジャッキスタンドの許容荷重は3トンだ。価格は、2個セットで4198円と格安だった。

2012年7 月 1日 (日曜日)

TOP NEWS

スバルBRZの魅力と減点ポイントは?

BRZ  スバルとトヨタ自動車との共同開発により誕生したコンパクトなスポーツカー。スバルのBRZ,トヨタでは86(ハチロク)の名前で登場しているのは、いまさら紹介するまでもない。トヨタが企画とデザインを担当し、スバルが開発と生産を担い、両社が販売するという新しいカタチの協業。
  そこでBRZのステアリングを握り、新東名高速をふくむ約1時間の試乗にでかけてみた。1300ミリを切る低く構えた全高に、ロングノーズの伸びやかなエクステリア。乗降性はスポーツカーにありがちなやや窮屈さを強いるかと思いきや、意外とすんなり身体をドライビングシートに落ち着かせることができた。ロングノーズではあるが、フロントフェンダーの左右先端が上部に膨れているので、意外と取り回しはしやすい。リアビューもフェアレディZほど悪くない印象だ。
  肝心の走りは予想どおり、胸のすくものだった。排気音もややかん高く“スポーツカーでござい”という自己主張に思えた。ETCカードの差し込みが浅く高速道路の料金所で精算する羽目になったとき、担当者がいいクルマだね、と一声かかる。街中での注目度も高いことを感じる。
  ハイウエイに出る。アクセルペダルを踏み足すと、ぐんぐん速度は増していく・・・。460ミリという超低重心が効果を挙げ、文字通り地面に貼り付くように走らせることができる。高速コーナーもぐいぐいアクセルを踏み込みたくなり、なんだか運転が数段うまくなった錯覚を覚える。
  ところが、30分ほどたつと、やはりキャビンの閉塞感が気になりだす。横方向には広いが、上下方向はタイトだからだ。エキゾーストノートだった排気音が、やがては・・・けたたましく感じられるようになる。プレミアムガソリン仕様だということが気になるが、JC08モードで13.4km/l。スポーツカーなら悪くはないデータ。価格は、売れ筋のSグレードが280万円前後だが、ベース車は205万円とリーズナブル。定員4名だがリアシートはもちろんエマージェンシー用だ。メーカーでは、「日常にも使える」とはいうが、年配ドライバーにはこれ1台ですべてまかなうには、つらすぎると見た。

カーライフ大助かり知恵袋1

大正100年 日本人のクルマはじめて物語 第9回

標識  モータリゼーションが成立するには、自動車が安全に走行できる社会インフラが必要。
  大正の中ごろ、次第に自動車の台数が増加するにつれて、初期の交通インフラ整備が進められた。大正8年(1919年)9月に東京の銀座と上野広小路に「交通標板」がはじめて設置された。これは写真に見るように、上部に交差する標板を持つもので、「止レ」と「進メ」をポール根元にあるハンドルで動かし、指示するという今の人からはのどか、というか間の抜けたものだ。夜間はむろん、強い雨が降る日などはほとんど頼りにできない代物だった。同様の交通信号は、大阪では大正11年に渡辺橋交差点に設置され、翌大正12年には名古屋の柳橋の交差点に設置されたという記録が残っている。
  自動車の普及度を見てみよう。大正4年のデータでは、人力車が12万台以上、自転車が61万台にくらべ、自動車の台数は全国でわずか1244台と少数派だった。ところが、大正9年になると自動車の数は4600台と約4倍に。大正12年には、東京だけで5000台を超え、関東大震災後には1万台を超えている。
  一方交通法規の面では、大正7年(1917年)に「道路法」が成立している。これにより自動車交通の発展を見越して、必要な道路の建設や整備を図ることが定められた。このとき、道路が国道、府県道、市道、町村道の4つに分けられた。また、大正8年1月に「自動車取締令」が全国的に統一され、それまでバラバラだった交通法規が全国的に統一され、大正10年1月1日より施行された。自動車を運転するには試験を受けて許可をとり、免許証を持参する必要があるのはこのときからだ。当時の免許にはどの車種でも運転ができる「甲種」。牽引車両やオート三輪車を運転できる「乙種」があり、試験は自動車を持ち込んで公道でおこなわれた。

カーライフ大助かり知恵袋2

電動化自動車(eモビリティ)が主流になるのはいつ?

プジョーハイブリッド  先日メガサプライヤー・ボッシュの興味ある技術セミナーを取材した。
  メガサプライヤーというのは、巨大部品メーカーのことで、ボッシュをはじめデンソー、コンチネンタル、アイシン、デルファイ、日立自動車部品などが凌ぎをけずる業界。莫大な研究開発費をかけ、下手な自動車メーカーよりも順調にビジネス街道を歩んでいるところが少なくなく、メガサプライヤーなしには自動車は造れないほど。
  自動車業界の最大の関心事は、どの時点で現在の化石燃料車が少数派に転落するか? つまりハイブリッドカーやプラグ・ハイブリッドカー、電気自動車が多数派になるかである。
  現在、約350万台が電動化自動車〔eモビリティ〕だという。3年後には520万台、そして2020年には1210万台に延び、2025年には逆転するという見通しだ。もちろん、この予測はガソリン価格、法規制、それにその時代の消費者である若者の好みで大いに前後する。2025年に30歳になる人は、現在17歳。高校生だ。その人たちがEVなどを受け入れてくれるのか? ボッシュによるとEVになると、モジュール化、つまりパワーソースが標準化されるので、サプライヤーの役割はより大きくなると踏んでいる。いずれにしろ、これからの10年で、自動車の姿はがらりと変わることは間違いない。
  写真は、ボッシュのアクスルスプリット・ディーゼルハイブリッドシステムを搭載したプジョー3008ハイブリット4。
  

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意外に使える! L型スルーレンチ「SK11」

L型スルーレンチ  ハンドツールのなかにはシンプルな形状なのに、さほどポピュラーではないが、意外と便利というものがある。L型をしたレンチもそのひとつといえる。
  L字型をしたボックスレンチなのだが、短いほうには、“天井”がないので、たとえばバッテリーを車体に止めている、通しボルトのナットを緩めるときなど実に重宝する。ふつうスパナもしくはメガネレンチを使うと、そのつど差し替え作業で戸惑う。これをつかうと差し替え作業がかなり楽になり、ストレスなく、すばやく作業を終えることができる。ある程度回せば、長いほうのボックスに差し替え手でクルクル回すことができる。しっかり締める時には、トルクをかけやすい短いほうを使えばいい。
  使用頻度の高い10ミリあたりを1本持っていると、何かと便利だ。サイズは、10ミリのほかに8ミリ、12ミリ、13ミリ、17ミリがある。価格は、近くのホームセンターで購入したのだが、10ミリで378円だった。台紙には中国製とある。ネットで価格を調べたところ、オープン価格で、300円を切る販売価格もあるようだ。ちなみに10ミリの単体重量は105グラム、全長135ミリだ。発売は、兵庫県三木市の藤原産業㈱ 電話0794-86-8200。


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