みなさん!知ってますCAR?

2013年7 月15日 (月曜日)

TOP NEWS

7年後、2020年の乗用車はこんな感じ!?

3  「7年後の乗用車は、こんな感じになる!」
  そんなキャッチフレーズの一台のクルマが、マスコミに公開された。ビステオンという部品メーカーの「e-Bee」という名のコンセプトカー。ベースのクルマは電気自動車の日産リーフ。エクステリアはノーマルのリーフとまったく同じだが、車内に入ると、あっと驚く。通常のスピードメーターの替わりに「ヘッドアップディスプレー」。その両翼、つまりステアリングの左右にはミニⅰPad風の小型ディスプレイが2個装着。左はクルマの情報を表示し、右のパネルはソーシャルネットワークにつながるモニターだ。ルームミラーはない。リアビューカメラがとらえた180度パノラマ映像がモニター画面に映し出されるからだ。
  面白いのは、エアの噴出し口が見えない。インパネが2重構造になっていて、楽屋から顔を出すように、冷風もしくは温風が周辺から出てくる仕掛けなのだ。空調は、エネルギー効率の高いヒートポンプを組み込んだ空調ユニットで空調機自体がインパネ下部ではなくキャビンの外に設置することで、居住空間を劇的に増やしているという。もっと面白いのは、インテリアのカラーが即座に変更できるところ。カラーだけでなく、収納スペースと内装の質感まで変えられる。欧州向け、アメリカ仕様、中国仕様・・・という地域ごとの味付けの変更だけでなく、所有者ごとの変更、ドライバーごとの変更も可能だという。内装をそんなにコロコロ変えられるという背景には、2020年には、≪クルマの所有のあり方≫に大変革がおよび、個人所有が減り、カーシェアリング、短期レンタルなどが多くなるということのようだ。
  2020年には、ボッシュによると自動運転システムも組み込まれるクルマが登場、動力の電動化率も高くなる・・・どうやら、われわれはクルマという個人の自由な移動手段の大きな変革期をリアルタイムで見ることができる幸運のなかにあるようだ。

カーライフ大助かり知恵袋1

現存する最古の国産乗用車アロー号のナゾ 最終回

矢野のV8エンジン  熊本県庁からの依頼でシボレー1トントラックをダンプ・ボディに改装してから、同じような注文が舞い込み、そのうち営業面でも明るくなり、1年半ほどで独立している。大正9年には日本初のダンプカーを仕立てている。1922年(大正11年)、矢野オート工場(現・矢野特殊自動車)を設立、時代の要請にこたえさまざまな特殊自動車の開発・製作を幅広く展開。矢野は、
  こうした仕事のかたわら、村上義太郎(村上は1922年に死去)から託された夢の実現を忘れてはいなかった。「大衆自動車の普及」を目指し、空冷と水冷の2つのV型8気筒エンジンを試作していたのである。空冷と水冷の2種類で、なんと冷却性の高いアルミ製のブロックである。矢野は、手持ちの工作機械を操り、たいていのものはつくれたようだ。このエンジンも複雑な中子(なかご)を必要とする鋳造による製法を避けて、分体してボーリング加工を容易にしている。V型8気筒といっても全長が300ミリ程度で、アロー号の設計思想の軽量コンパクトをエンジンにまで応用しているようだ。個人経営の工場で、村上義太郎の意思を継ぐべく粛々とエンジンの開発、小型大衆車作りの夢を持ち続けていたのだ。大学の工学部などで、いわば系統だった技術の勉強をしたわけではなく、個人の好奇心と自力で運命を切り開き、1台のクルマやエンジンを作り上げ、終生にわたり好奇心の火をたぎらせた。そんな男が、日本にいたことに言い知れぬ誇りを抱く。
  現在、アロー号は、博多にある福岡市博物館で見ることができるが、2つのV型8気筒エンジンは、数年ほど前にトヨタ博物館で展示されたが、現在は矢野の子孫の手で大切に保存されている。
  ●参考文献●「国産自動車のパイオニア・走れアロー号」(博多に強くなろう№91)「20世紀の国産車」(国立博物館)、「クラシックカー」(主婦と生活社)、トヨタ博物館、福岡市博物館、「国産車100年の軌跡」(三栄書房)

カーライフ大助かり知恵袋2

なぜ輸入車は、修理代が高く付くのか!? その秘密の尻尾を捕まえた

P7100257  一度は輸入車のオーナーになりたいという気持ちがないわけではない。先日も近くの幹線道路脇にある中古外車屋さんに、とんでもなく安いスポーツカーP車を発見。100万円とある。原寸大のプラモデル車として、一台所有したいという誘惑に駆られた。
  でも、輸入車は部品台が高く修理代も高い。少し取材をしただけで、たとえばある欧州車のヘッドライトは、新品で50万円もする、と聞くと尻込みせざるを得ない。ライトぐらいなら中古で探すという手もあるが、エンジンが壊れたら・・・。
  そんなおり某輸入車総代理店のY社の修理部門を取材することができた。ベンツのメカニックだけで40名もいるといえばすぐわかるが、ベンツの隣のアウディのヤード。エンジンが抜け落ちているクルマがあった(写真)。エンジンだけでなく、フロントバンパーとエンジンサポートなども外されている。直列4気筒のアウディA4だ。オイル消費の過大。1000キロ走ると1.1リッターの大食いで、オーバーホール中。ピストンリングの摩耗によるオイル上がりだ。エンジンを降ろし、エンジンをスタンドに載せ、ピストンを取り替え、再びエンジンをクルマに載せる・・・これをひとりのメカニックが1日半でおこなうという。やはりプロの凄ワザ・凄スピードだ。そのことにも驚いたが、エンジンを降ろすのにわざわざフロントバンパーまで外す! 聞けば、アウディのクルマはおおむね、エンジンルームの広さの割りに、でかいエンジンを積むので、これが当たり前だという。こんな整備性はジャパニーズカーではまずお目にかかれない。
  同じフロアの50メートル離れたところでは、シボレー・コルベットのリアにあるトランスミッションを降ろしていた。聞けば、燃料フィルターを交換するのだという。燃料フィルターが納まるタンクを外すには、プロペラシャフトとリアのトランスミッションを降ろす必要があるというのだ。コルベットは、なんとFRスポーツカーの王道レイアウト・トランスアクスル方式だったのだ。
  輸入車は、国産にはないユニークな味があるというのはウソではないが、そのユニークさは時として、整備性の悪さを持ち込んでいる。そこに修理代が高騰する理由があるようだ。いやはや。

愛車メンテのプラスアルファ情報

脅威の軽さを誇るコンビネーションレンチは使えるか?

P7110289  ハンドツールなんてアイテムは規格や長年の歴史があるので、目に見えた変革をするのは極めて困難。そんな思いが強いが、この商品を眺め、手に持ち使って見ると、それは独りよがりの思い込みに過ぎないことに気付き、ハッとさせられた。
  「超軽量! JIS規格の強度を実現」というキャッチコピーをもつ「ライツール(LIGHTOOL)」。ライツールとは、もちろん“軽い”という意味のLIGHTと“工具”のTOOLを足した造語。Tはダブルので、1個にしただけ。
  サイズ12ミリを例によって体力測定すると、全長は141ミリで、通常のタイプより30ミリほど短いが、いたるところで肉抜きされている。軸の2/3は空白だし、スパナ部の両翼も肉がそぎ落とされている。重量は、通常の70gに対し約半分の38gだ。平均30%の軽量化。「こんなに肉を抜いて大丈夫かな」と思わず指で、曲げようとするがもちろん曲がらない! 開発者いわく、「JIS規格の強度をクリアする」というからすごい。バイクのツーリングにぴったり。サイズは5.5ミリから24ミリまである。スパナとメガネレンチにも“ライツール”がスタンバイしている。いずれにしろ少し使って何か発見したら、報告する予定だ。
  発売元は、新潟の旭金属工業製(http://www.asahi-tool.co.jp/)。価格はたとえば12ミリのコンビレンチで1100円。KTCのネプロスの1/3ととてもリーズナブルだ。

2013年7 月 1日 (月曜日)

TOP NEWS

ホンダの本気モードのハイブリッドカー第1弾はアコード

アコードハイブリッド  プリウスやアクアをはじめトヨタのハイブリッドカー攻勢でかなり水を開けられていたホンダのハイブリッドカー。先日デビューした新型アコードは、リッター30キロ(JC08モードで)という軽自動車並みの低燃費と胸をときめかす(?)加速感を得られる味付けで、いっきにトヨタハイブリッドの牙城に迫ろうとしている!?
  その中身とはなんなのか?
  発電用のモーターと走行用のモーターの計2つのモーターをエンジン近くにレイアウトした「2モーター・ハイブリッド」タイプということだ。発進や街中でのクルージングはバッテリーからの電力により走行用モーターで“EVドライブモード”をおこなう。力強い加速が必要な場合は、エンジンを始動して発電用モーターを駆動。その電力を走行用モーターに供給する“ハイブリッド・ドライブ・モード”で走行する。高速クルージング時はエンジンの動力でタイヤを直接駆動する「エンジン・ドライブ・モード」に移行し、エンジンの高効率領域を生かしての走行をおこなう。減速時にはもちろん走行用モーターが活躍し、エネルギーを溜め込む。これらの切り換えはすべて電子制御で、スムーズにおこなわれるところがミソだ。ウォーターポンプ、エアコンの2つが電動化することで、補機ベルトがなくなり、その面でのフリクションも低減している。
  ちなみに、ホンダでは動力をミックスさせるための複雑な機構や、トランスミッションなどの変速機構を使わない分トヨタのハイブリッドシステムよりアドバンテージが高いと暗に謳っている。
  軽量化作戦では、ハイテンションスチール使用率を55.8%まで高め、さらにサブフレーム、エンジンフードにアルミ合金を採用している。車両重量は1620kg。価格は356万円から。
  なお、今後ホンダでは1モータータイプの新型ハイブリッドシステムをフィットに、3モーターの四輪駆動タイプをオデッセイあたりに採用していくという。

カーライフ大助かり知恵袋1

現存する最古の国産乗用車アロー号のナゾ 第14回

アロー号のランプ  ヘッドライトは、カーバイドランプである。年配の読者は、夜店を思い出す人もいるかもしれない。カーバイド(CARBIDE)は炭化カルシウムのことでアセチレンともいう。化学式はC2H2である。円筒形の容器のなかに上部に水を下部にカルシウムカーバイドを入れ、上から水が滴り落とすことでアセチレンガスを発生させる。これを燃やすことで明かりとして活用している。光量の調節も比較的簡単で、蓄電池や送電線が普及するまでは、炭鉱の坑内灯やカンテラ(携帯の灯り)、蒸気機関車のヘッドライトなどにも使われてきたものだ。微量の不純物を含むため特有のニオイがある。方向指示器は、滑車と糸巻きを使った実にプリミティブというか長閑(のどか)さを覚えるものだった。
  ところが、このアロー号は、現存する最古の国産車であるが、厳密にいえば3番目につくられた日本の乗用車である。第1号は、明治40年に自動車輸入業の吉田真太郎(信太郎の文字を使うこともある)と技術者の内山駒之助がつくった「タクリー号」。2番目のクルマは、明治42年に築地自動車製作所でつくられた「国末(くにまつ)号」とされる。そして、大正5年に完成した「アロー号」が第3番目の国産車となる。ちなみに、タクリー号も国末号も現存しないだけでなく資料もほとんど残っておらず、ほぼ幻のクルマでしかない。アロー号の完成後、矢野は、自動車の本場のアメリカに留学の話もあったようだが、輸入車を扱う梁瀬商会福岡支店の自動車修理工場の主任として迎え入れられ、破格の月給30円の高級待遇だったという。

カーライフ大助かり知恵袋2

7年後の2020年には完全自動運転カーが登場!

ボッシュの自動運転  「クルマの自動運転」など遠い未来のことだ、と思ってきたが、メガサプライヤーのボッシュによるとそう遠くない将来だという。「自動運転」のメリットは何か? 通常のクルマの運転は回りの交通をつねに監視し、適宜ハンドルを動かしたり、アクセルペダルを踏み込んだり、ブレーキをかけたり・・・長時間になればなるほど疲労が溜まり、危険に繋がる。交通混雑時において快適なドライブができるし、現在9割の交通事故が人的ミスといわれるので、交通事故数が劇的に減少。そればかりか、最適なルート選択で燃費がよくなり地球環境にプラスする。先進国はおおむね高齢化社会に移行しつつある。「自動運転」への期待値は想像以上に高まりつつある。
  開発にはボッシュ所属の約5000名のドライバーのドライビングテクニックがベース。テストはドイツのシュトゥットガルトとアメリカのカルフォルニアでおこなわれている。
  具体的なボッシュの「自動運転」のシステム商品は、2014年以降の「渋滞アシスタント」から始まり、2016年以降予定の「インテグレート・クルーズ・アシスト」。さらには2020年ごろ投入予定の「ハイウエイ・パイロット」と3段階で完成するという。
  「渋滞アシスタント」というのは、高速道路に混雑治における部分的な自動運転システムで時速50キロ未満の領域。主導権はドライバー側にあり、車線変更や障害物回避を自動でおこなうというものだ。「インテグレート・クルーズ・アシスト」は、高速道路と幹線道路で時速130キロ未満お領域。道路標識を認識し、自動で車速調整をし、これも主導権はドライバーにあり、工事ゾーン、交差点、狭いコーナーで自動運転をおこなう。「ハイウエイ・パイロット」はドライバーの介入不要の「完全自動運転システム」。ドライバーの指示にしたがいシステムを作動し、自動で車線変更ができ、ステアリングとブレーキングも自動操作し横方向の挙動をコントロール。工事ゾーンで制限された狭い道路や交差点も自動で対応する。「自動運転」の課題は、自動車保険をどうするかという問題だけにとどまらず、現在各社ばらばらの地図の統一化が最大の課題。地図をベースに「自動運転」をするため、地図のない林道などは適合できないそうだ。

愛車メンテのプラスアルファ情報

連結ホルダー付きのヘキサゴンレンチ

連結ホルダー  ハンドツールの世界で、このところ使用頻度が増すヘキサゴンレンチ。別名、6角棒レンチ、ヘックス棒などと呼ばれ、6角穴付きボルトなどを回すうえで欠かせない道具だ。
  そのヘキサゴンレンチにもドライバータイプ、ナイフタイプ、L字タイプ、T型タイプ、ソケットタイプと多種多様だが、主流はL字タイプ。これはそのT型タイプの付加価値を高めた製品。通常、一般的なヘックスレンチセットは、2面幅が1.5ミリから10ミリまで7本組みや9本組みとなっている。ところが、実際よく使うのは、4ミリ、6ミリ、8ミリあたり。それぞれネジ径でいえばM5、M8,M10である。「連結ホルダー」というのは、おもちゃのレゴを思わせる樹脂製の“親指大のブロック”。なかに白い樹脂のスリーブが納まり、レンチを差し込めるようになっている。面白いのは、ヘキサゴンレンチのサイズ別ごとにカラーが決められている点だ。
  1.5ミリプラス2ミリはピンク、4ミリはイエロー、6ミリは緑、8ミリは水色という具合。連結ホルダーには隣り合う辺に突起と溝が付けられているので、スライドすることでどんどん連結させることができる。使うときは、ホルダーから取り外して使うのだが、連結ホルダー全体がカラフルでユニークなので、愛着を抱く要素がプラスされた感じ。正式な商品名は「連結ホルダー付き6角棒レンチ」。サイズ3ミリ以上のボールポイントには漏れなくキャッチボール付きで相手のボルトをしっかりキャッチしてくれる。発売元は、新潟の旭金属工業製(http://www.asahi-tool.co.jp/)で、価格はたとえば4ミリで1000円とやや高め。


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