スズキの小型自動車ソリオが5年ぶりにフルモデルチェンジされた。
1242ccのエンジンがほぼ全面的に見直しをされ、ハイテンションスチールをボディの51%に使うなど車両重量も見直し、全体で100kgの軽量化。リチウムイオン電池とモーター機能付きの発電機ISGを採用した「マイルドハイブリッド」を取り込み、燃費がクラストップの27.8km/l(JC08モード)を叩き出している。新開発のプラットフォーム(車体の土台)でボディ剛性、衝突安全性、静粛性も高まったという触れ込み。ドリンクホルダー、ティッシュボックスが納まるなど使い勝手もよくしたという。
ところが、外観デザインがあまりにフツーしていて、お金を出して購入しようという気にならないのはどうしたことか? ベストセラーカーのハスラーのようなチャレンジングなところがエクステリアにでていない。なんとなく“昭和の外観”をしていては、いくら2トーンカラー仕様を用意してもユーザーは財布のひもを緩めない。それに室内を見ると、クラストップの広さというわりには、リアゲートの開口部高さが960ミリと全高1745ミリのわりには低い。室内高は、1360ミリとずいぶん高い印象だが、リアシートが下にダイブしないので、後方部はかなり割り引いた高さとなる。荷室高は1055ミリ。つまり、荷室面積は意外と見掛け倒しで、全高で70ミリも低いトヨタのシエンタに負けている感じだ。ただし、価格は、スズキ車らしく145万円台からと、ユーザー目線の戦略的なプライスだ。