「あのときの作業で、この工具があれば・・・・もっとスピーディにいけたのに!」
工具店を歩いてみて回ると、ついそんな思いに駆られるときがある。「Sタイプ・リバーシブル・ラチェットレンチ」は、まさにそんな工具だ。・・・・かつてロードスターのオルタネーター(交流発電機)を取り外すとき、苦労した。手のひらサイズのショートスパナで何とかボルトを緩めることができた。だが、振り角度が小さく作業時間がずいぶんかかったことをいまでも覚えている。このとき、この工具さえあればスイスイといけたはずだ。
S字タイプなので、邪魔な部品を上手く避けられるのが大きなアドバンテージ。もうひとつは、ギア数が72山のラチェットなので、送り角度がわずか5度。スピーディに緩め作業も締め作業もおこなえるはずだ。サイズも使用頻度が高い10ミリと12ミリというのもうれしい。柄自体がやや角張ってはいるが、とくに問題はなさそうだ。左右の切り換えのスライド部の操作感も悪くはない。タグには≪本締めOK!≫とあるが、台湾製なので、もしギアが破損したら、多分それまでだろう。重量は87グラム。
それをエクスキューズする意味だろうか、裏には、ごく小さな文字で、10ミリで71Nm(ニュートンメーター)以下、12ミリで91Nm以下とあり、一応の目安とはなるだろう。発売元は、三木市の藤原産業(☎0794-86-8200)だ。ホームセンターでの購入価格は2181円だった。