みなさん!知ってますCAR?

2017年5 月15日 (月曜日)

TOP NEWS

ハイブリッドカーに乗り換えて9か月余りだが・・・

シエンタハイブリッド  個人的カーライフに踏み込んだ話で恐縮ですが・・・・
  ファンカーゴ1300からシエンタ・ハイブリッド(1500㏄)に乗り換えて、ほぼ9か月。だいたいこのクルマの魅力とダメなところがほぼ見え始めたのでリポートしたい。
  まず、ダメなところは大抵の人が指摘するように、ハンドリングが面白くもなんともない。前回のスバル車などに比べると、ダイレクト感がなく操る楽しみ・喜びを味わえない。「う~ん、日本の平均的なユーザーは多分、こんなハンドリングが好みなのかもしれない…」と忖度してしまう。このクルマは6人乗りで、セカンドシートが2人掛けなのだが、センター寄りのポケット大小2つ計4個が要領を得ない。スマホを置いておくのか? はたまた? 使い方が見えない。カタログにはバナナが置いてあり、どこかユーモラスというか不気味で意味不明。
  NV(騒音振動)に関しては、数か月前に話した通り、EV状態からエンジンがかかると急にガサツな音が侵入してくる。切り替わるポイントの静粛性は、まだまだ改良の余地ありだ。おおむね静かだということは意外な音に気付かされるもの。助手席に人が乗っていないときにシートベルトが時折動きパタッと音がするのである。開発者泣かせの思わぬ騒音だ。
  いいところは、先ほどと矛盾するが、それでもコンパクトカーにしては、おしなべて静粛性が高い(だから些細な音が気になる!?)。
  それと燃費がファンカーゴのリッター10~11㎞/lから16~18㎞/lになった点。満タンでの走行キロ数が350㎞から550㎞に大きく伸びたので、ガソリンスタンドに行く回数が月3回だったのが2回ほどになった。これは、ユーザーには予想外の福音で、お金だけでなく時間の節約。でも、これってガソリンスタンドの経営を圧迫していることにつながっていると思うと複雑だ。
  “HVは経済的だ”という評判に水を差す事実も見えてきた。ハイブリッドバッテリーは10~15年、走行でいうと15万キロ当たりで寿命だといわれることである。HVバッテリーの交換費用約16万円(部品代約13万円+工賃約3万円)なので、リッター130円のガソリンなら、約1230リッター。10㎞/lとして約1万2300キロ分である。という計算をするとハイブリッドカーというのは、言い方に悪意があるが≪あとで利益を吐き出すクルマ≫あるいは≪行きはよいよい帰りは恐いクルマ≫なのかもしれない。でも、CO2の減少は間違いない!?

カーライフ大助かり知恵袋1

自動車部品センター街だった“なにわの自動車部品物語”第15回

福島の部品商  統制会社が保有していた自動車部品などの商品の在庫は、そこで働いていた人たちの退職金代わりとして分配された。営業担当はいうに及ばず事務員の女性にも等しく分けられ、リヤカーで部品を運んだという。
  福島地区には焼け残った家屋が存在していたので、自然発生的に、リヤカーの行き先はその福島だった。軒下を間借りして、リヤカーから降ろした自動車部品を並べ販売するというものだった。
  昭和21年(1946年)に戦地から復員した松田さんは、23歳になっていた。上海で終戦を迎え、約1年間上海の山中で留め置かれたのち、船で博多港に到着。1年間、生まれ故郷の宇和島で百姓をしながら養生をして翌昭和22年に大阪に戻った。その足で福島界隈をぶらぶら歩いてみると、電車通りにずらりと部品商が軒を並べ、さらに国道2号線沿いの民家の軒先を借り、やはり自動車部品を販売している光景を見た。
  今も存続している出入橋たもとにある“きんつば”屋には、小豆に変わる代用品のサツマイモで作った“きんつば”を求める人の列でごった返していた。この光景に圧倒された松田さんは、割り込む隙もなく「大阪にいたら飯は食えないっ!」と直感したという。再び愛媛宇和島の田舎に戻ったという。

カーライフ大助かり知恵袋2

Vリブドベルトの交換目安をおさらいすると

ベルトのメンテ  ハイブリッドカーは、オルタネーターやパワステポンプが付かない、つまり電動パワステになるなどで従来当たり前についていたVリブドベルトが消えている。
  でもでも、まだまだ新車全体では従来型エンジンは半数以上である。
  これをふまえると、Vリブドベルトは無視できない自動車消耗部品の一つであることには変わりがない。
  そのVリブドベルトは、いつの間にか進化していることを先日お台場で開かれた「アフターオートマーケットショー」で再認識させられた。
  従来のCR(クロロプレン)ゴムからEPDM(エチレン・プロピレン・ジエンゴム)にシフトしたというのだ。そこで何が違うのか? というと「従来型ベルトはリブ面、つまり山側のひび割れ具合で交換時期を判断していたのが、EPDMの場合ひび割れが起きづらいので、山の側面の摩耗で見るんですよ」(三ツ星ベルトの担当者)という。交換の目安は5万~10万キロと考えられたが「いや、うちでは使い方にもよりますが3万5000キロとしているんです。摩耗で谷が深くなり、最悪リブがバラバラに脱落します」と脅かされてしまった。
  ベルトメーカーにとっては早め早めに交換してほしいところだが、実際のところ、車検(2年)ごとに摩耗具合を手で触り確認すればらくに5万キロ以上、うまくいけば10万キロは大丈夫である。
  写真は、最新のテンショナーが付かない「ストレッチベルト」で、これを取り付けるには専用の冶具(写真左側下部)が必要というお話だ。やってみると意外と簡単に装着できた。

愛車メンテのプラスアルファ情報

248円で手に入れたプラスのドライバー

ベッセル  前回もそうだが、ドライバーは、なんだか不当に安い印象である。
  先日、横浜みなとみらいのホームセンターで手に入れたプラスドライバーはベッセル製だ。
  ベッセルといえば、大阪にある創業1916年(大正5年)のドライバー一筋の老舗ドライバーメーカーだ。何度も取材に伺った経験があるが、一度も工場自体に足を踏み入れたことがない。そのせいか、正直に告白すれば、その都度リアリティのない、なんだか手応えがないモヤモヤが残る気分で記事を作ってきた。(むろん、工場を見たからといって新たな発見ができ、記事がレベルアップするという保証はないが)
  このドライバーは、通称「デュアルトーンドライバー」と呼ばれ、品番が「400D P.2×100」。つまりプラスの2番で軸長が100ミリのごくオーソドックスなドライバーである。ところがこのドライバーをよく眺め、調べてみると面白いことが見えてきた。
  なにが面白いかというと、3つある。一つは、手に持ってすぐ感じるのだが、やけに軽い。重量81グラム。非貫通ドライバーのプラス100ミリはだいたい90~100グラムのなかに納まるのだが、例外的に1割ほど軽いのである。その秘密は、この工具のデザインポイントである赤と黒がせめぎあう独特の味わいの6角断面のグリップ。プロプロピレンという樹脂グリップにあるようだ。通常の樹脂グリップはもう少し重い印象だ。
  2つ目は、このグリップは、実はエコドライバーを標榜する金属軸と樹脂のグリップが分離分別できるリサイクル性の高いドライバーと同じ形状。どうやら金型自体を共有化しているようだ。コストダウンを図ったとみた。
  3つ目は、エコドライバーのときは洗剤を付着させても確実にトルクがかけられたのが、このドライバーは(つまりポリプロピレン)スルスルで、まるでトルクをかけられず滑るばかりだった。
  エコドライバーは、エラストマーと硬質樹脂のハイブリッド構造で、しかも表面に細かな凹凸を設けていたが、こちらはその工夫がないからだ。
  それにしても、購入価格が248円はすごい。ネットを調べると150円を切るサイトも見つかった。コンビニのコーヒー一杯(サイズはトール)とほぼ同じなんだから。急いで、大阪のベッセル本社に問い合わせたところ「あれは別ラインの製品で、タイの工場で造っています。十分もうけを計算して生産しています」とのこと。どうも心配することはないようだ。

2017年5 月 1日 (月曜日)

TOP NEWS

XVに見るスバルの生き残り作戦とは?

スバルXV  このところのスバル車は、面白い。ある意味“割り切り精神”がある。
  ここ数年日本の自動車は、いわば「環境重視&燃費重視ファースト主義」を目指し競い合ってきた。スバルは、どうもこの主戦場から少し距離を置いたようだ。燃費よりも、走りの良さとアイサイトに代表される安全装置を前面に出したクルマづくりを前面に押し出している。これは、むろんハイブリッドシステムという燃費向上装置のカードが手持ちにないための苦肉の作戦というと元も子もないが…。
  「燃費だけで勝負されてもトヨタさんには勝てませんから…走行性と安全性でうちはユーザーの心をつかもうとしています」とスバルのセールスマンは語る。「それに、ハイブリッドシステムはイニシャルコストが高いです。これを取り返すには相当走らないと回収できないです」とユーザーのお財布事情を忖度。エンジンは1.6リッターと2リッタ-の2本で、2リッターは直噴タイプだが、いずれも16㎞/l前後とHVカーの約半分と数値は冷酷である。
  エコなハイブリッドよりトータルにお財布にやさしいクルマを求めるユーザーもいるという見立てだ。クルマは何も、燃費だけではないですよ! ということのようだ。
  カタログには、こんな免罪符的な言い訳フレーズを発見して笑える。
  「気持ちのいい走りと高度にバランスした燃費性能!」
  ちなみに、新型XVは、先のインプレッサとプラットフォームを共有化しているだけでなく、フードやリアランプなどが共通。バンパー、フロントグリル、フェンダーなどの外板部品で趣を変えている。なんだかトヨタの重役の声が反映したコストダウンに見える。車両重量は、インプレッサより約100㎏重いのはXモードという4WDをより高性能にした仕掛けがつくためだという。
  このクルマの褒めるところはどこだろう? 世の中にはラフロードなど走れそうにないかっこだけのSUV(スポーツユーティリティ・ビークル)が溢れるなかで、このXVは、Xモードがつくだけでなく、最低地上高が200ミリと荒れた路面での走行性を高めたディメンションを持つ。ここが多分スバリストたちがしたり顔をするポイントなのかもしれない!? 価格は、220万円台からだ。

カーライフ大助かり知恵袋1

自動車部品センター街だった“なにわの自動車部品物語”第14回

コンタクトポイント  コンタクトポイントが使用過程で焼損し、ときどき取り外してサンドペーパーを使って磨かないとエンジンが不調となる。本来予備のコンタクトポイントを常に保有するべきなのだが、情けないことに予備パーツはほとんどなかったという。
  ラジエーターだって、今のように防錆効果のあるLLCではなくただの水だった。内部が錆びて穴があき、ほうっておくと水がなくなりオーバーヒートで走行不能となる。戦場では溶接マシンがあるわけでなく、石鹸を穴に練りこむなどの応急処理で、とにかくなだめながら走らせたという。兵隊も疲労困憊していたが、トラックも相当の重症状態で使われていたのが実情だったようだ。これでは戦闘する前に敗れていたようなもの?
  1945年8月15日、日本はポツダム宣言を受け入れ、1931年に起きた満州事変、日中戦争と昭和のかくも長き15年戦争が終わった。
  しかし一般の市民にとっては終戦だからといってすぐに平穏な暮らしが戻ったわけではなかった。日本の主要都市は昭和19年から終戦にかけてボーイング29などの空襲を受け、壊滅的な被害をこうむっていたからだ。大阪も例外ではなかった。とくに終戦の年の3月13日から始まった、波状攻撃で大阪市内の約27%を焼失。福島界隈も大きな痛手を負った。ただ、現在の福島1丁目、2丁目、4丁目あたりは幸いにも戦禍をまぬがれている。
  終戦と同時に、いびつな形態だった「大阪自動車用品配給統制会社」が解散となった。晴れて自由経済のもとで商売ができる日が再びやってきたのである。敗戦は開放を意味していた。
  (写真は、昭和30年代の国産車のディストリビューター。この中に消耗部品のコンタクトポイントが収まる。)

カーライフ大助かり知恵袋2

HVカーはどんどんブレーキを踏んでもブレーキパッドは減らないって本当?

HVはブレーキを使え!  「ハイブリッドカーは、がんがんブレーキを踏んでも、ほとんどブレーキパッドの減りはないし、かえってバッテリーに電気を蓄えられるので燃費が良くなる理屈なんですよ」  
と説明するのは、筆者の知恵袋であるトヨタのディーラー一級整備士のKさん。初代プリウスからトヨタのいろいろなハイブリッドカーの不具合を見てきたベテランだ。
  そこで、筆者が怪訝そうな顔をすると…「HV車においてはブレーキペダルは、いわば単なる回生ブレーキ・スイッチなんです。ブレーキパッドがブレーキローターを挟み込み物理的に制動をえるのは、およそ時速15キロ以下。赤信号でクルマが止まるほんの手前でしかないんです。ただし、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)がはたらく状況だとこれは言えないですけどね」
  ということは、ハイブリッドカーは押しなべて、ブレーキパッドの減りはごくごく少なくなるってこと?「実はそうなんです。だから、HV車は、整備士が稼げないクルマなんですよ」と苦笑いを見せる。
  FFのハイブリッド車の場合は、従来ならフロントは走行4万キロも走れば交換時期を迎えたが、10~15万キロは長持ちするという。これが、FRのハイブリッド車の場合、リアでの回生なので、リアのブレーキパッドの減りこそ劇的に少ないが、フロントのブレーキパッドはFF車に比べ減りが早いというのがKさんの実感だ。
  「でも、HV車の苦情の一つは、ブレーキパッドからの異音なんです」。休日しか乗らないユーザーなどとにかく走行キロ数の少ないクルマは、何しろブレーキかけてもパッドがローターに当たらないので、ローター(鋳鉄製!)が錆びやすい。なるほどね。「ですから、ブレーキ回りの異音の苦情を調べると、こうした走行キロ数の少ないユーザーさんなんですね」
  ちなみに、長い坂道で回生がうんと働きバッテリーが電気を受け入れなくなると、エンジンが稼働し、あふれた電気を使うという。こうした状況はめったに起きないとのことだが、電気がもったいない? いずれにしろ、Kさんは、ユーザーにいかにわかりやすく説明するかが仕事。エコカーをサービスするメカニックの仕事も少しずつ変化しているということのようだ。

愛車メンテのプラスアルファ情報

ドイツ/ブランドのWERAの6本組絶縁ドライバー

WERA  「これってグローバル経済の福音かしら?」
  ふとそんなフレーズが頭に浮かぶほどの多幸感で胸が満たされた。
  例の倉庫タイプのスーパーマーケットのCOSTCOで見つけたのが、このドイツ・ブランドWERA(ベラ)の6本組絶縁ドライバーセットである。
  絶縁ドライバーといっても絶縁の必要のないときにも、普通に使えるドライバーだ。
  最大のアドバンテージは、先端部だ。WERA得意のカムアウト防止のレーザーチップが施されている。つまり、ドライバーの先端がねじの溝から外れて、ねじ溝が舐めてしまわないような工夫があるレベルの高いドライバーなのである。
  プラスはフィリップタイプの2番と1番で、マイナスが先端の刃の長さが、2.5,3.5、4.0,5.5ミリの4本。2.5ミリ以外はすべてレーザー加工が施されている。恐る恐る指で触ると、ギザギザが感じられ、いかにも相手のビスの頭の溝をとらえる。1,2回使えば消えちゃうというたぐいのものではない。このあたりはいかにもドイツ流の質実さが感じられ好ましい。(生産地はチェコだけど)
  グリップはゼブラデザインの丸みを帯びた感じだが、ユニークでかつ手になじみ、作業台から不用意に転げ落ちないように軸近くに6画断面を施している。
  ちなみに、使用頻度の高いプラス2番は、通常の貫通ドライバーと比べ87グラムと軽く、愛着が持てる。専用のホルダーに検電ドライバーまで付録して、トータル価格2780円(税込)はグローバルエコノミーの“なせる業!”だけでは説明がつかない!?


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