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2017年12 月 1日 (金曜日)

TOP NEWS

近未来のブレーキシステムは、摩耗粉やノイズを出さない!

MR流体ブレーキ  東京モーターショーでは、ときどきとんでもない仕掛けがお目見えして、戸惑うことがある。
  今回は、ブレーキの老舗「曙ブレーキ」の展示物だ。
  「MR液体ブレーキ」である。MRは「マグネトー・リューオロジカル」で、無理やり訳すと「電気式物質変形ブレーキ」? 液体の中に分散している数ミクロンの鉄粉が、磁場を加えることで、整列し、鎖状の粒クラスターを形成し半固体化する、という理論を応用したものだ。
  車両に固定された円盤に、ハブ・ベアリングとともに回転する円盤が交互にレイアウトされているあいだにMR流体が充填されている構造だという。
  ブレーキ内部に配置された電磁石コイルに電流を流し、円盤と垂直の方向に磁場を発生させることで、固定円盤と回転円盤のあいだに鎖状粒子クラスターができる。回転円盤は回転し続けているため、鎖状粒子クラスターがせん断変形を受け、崩壊され、隣のクラスターとつながり、また崩壊される。これが繰り返され、回転円盤に抵抗力が発生。これがブレーキ力となる。……生半可に考えると頭が痛くなる難しい理屈。
  東北大学の流体科学研究所との共同で、研究中だという。2020年には実用化を目指すという。このブレーキシステム、物理的な摩擦をうまないので、ノイズの発生はないし、ホイールを汚す摩耗粉の発生もないという、夢の制動システムなのである。

カーライフ大助かり知恵袋1

自動車部品センター街だった“なにわの自動車部品物語”第28回

大阪・福島  モータリゼーションが始まった当初売れる部品は、クラクション、ランプ類、ブレーキライニング、それにクラッチディスク、クラッチカバーである。当時は、まだ道路もさほど混雑していなかった。生まれてはじめておもちゃを手にした子供のように、好奇心たくましく、クルマをあちこち乗り回し走行キロ数が伸びるから、こうしたパーツの要望が劇的に増加したのかもしれない。
  戦前のプレ・モータリゼーションは都会など人間が多く集まり局地的な車社会であったが、昭和40年からはじまった真性モータリゼーションは地方都市のみならず地方の町や村でもクルマが活躍するようになり、大げさに言えば日本列島全体が車社会に変貌したのである。
  そこで大阪の福島界隈の余力のある自動車部品卸業者の多くは、中国地方、九州地方、あるいは山陰や北陸に営業に出かけた。なかには広島や九州に営業所を出す会社もあった。
  平成4年(1992年)にSPKと社名変更した大同自動車興業は、その後国内に15以上の営業所を展開し、海外にもビジネス・ネットワークを構築している。
  福島に戦前忽然と誕生した自動車部品のビジネス街は、戦時下、統制会社に集約されて壊滅的となったが、終戦後、灰燼となった大阪の町から再生し、モータリゼーション誕生をキッカケに急成長を遂げるも、時代に吹き飛ばされたのか、いままた何事もなかったように元の静寂さを取り戻そうとしている。

カーライフ大助かり知恵袋2

トラックのエンジン組み立て工場を見に行く!

エンジン組み立て工場  大学は文学部だけど、高校は工業高校だというキャリアのせいか、モノづくり工場を取材するとコーフンして血の巡りがよくなる。旋盤やフライス盤などの工作機械に短期間だが触れたことがあるということもあるが、工場内の機械オイルの匂いがなんともなく、血を湧き立たせるようだ。
  先日うかがった三菱ふそうバストラックの川崎製作所。ここはトラック組み立て工場でもあるが、実はエンジン組み立て工場も併設している。三菱ふそうのトラックのエンジンは大型スーパーグレートのエンジンはドイツのダイムラーから、小型トラックのキャンターは、フィアット製の4P10型を採用しているが、実は、中型トラックのファイターの排気量7.5リッター6M60型エンジンは川崎で組み立てられているのだ。これを約2時間30分つぶさに取材することができた。
  詳細は、来年1月発売予定の単行本に譲る。何を発見できたかというと「板金部品、鋳造部品、鍛造部品などの部品で構成されたエンジンを組み立てるシステムは、一朝一夕にはできない合わせ技が散りばめられ、先達たちの長い汗と涙が見え隠れした」ということだ。失礼だが、中国でこうした工場をつくるには20年はかかるのではないだろうか? 
  シリンダーヘッド、シリンダーブロックなどは福島にある鋳造工場で、半製品化され、この工場で、細部を機械加工され、カムシャフトやバルブが組み込まれ、徐々にシリンダーヘッドASSYが完成。いっぽうシリンダーブロックも機械加工されたり、クランクシャフトが取り付けられたり、コンロッドやピストンなどがドッキングされ、さらにシリンダーヘッドASSYとここで合体。…‥と言葉で追いかけると簡単だが、実に作業員が動きやすく確実に間違いのない作業がおこなえる工夫をしたラインである。
  いまや、チャップリンの映画「モダンタイムズ」のような非人間的な工場とはまるで異なる。声を掛け合いながらの組み付けシーンもあり、何やらリズミカルである。ちなみに、この組立工程の作業員は約2週間の研修で、ラインに立てるが、バルブクリアランスの部署だけは、感覚を必要とするため、一人前になるには1か月はかかるということだ。

愛車メンテのプラスアルファ情報

埼玉のコミュニティFM放送で、毎週月曜16時から発信中!

インタビュー  大きな声では言えないけど(小さな声では聞こえない!?)、不肖広田、5月から、地方のコミュニティFM放送で、毎週月曜日の午後16時から15分間、番組を持たせていただいています。『タミーの自動車のここが知りたい!』という番組です。
  テーマは、自動車のメンテナンスをやさしく説明して、リスナーに「格安カーライフ」のお手伝いをしたいというのが狙い。ごくごく身近なオイル交換の時期とか、リサイクル部品を使ったDIYによる修理などなど。知っているようで意外と知らないことを、これまで数限りない失敗談をときどき織り交ぜ分かりやすく、面白く伝えます。15分のなかで、一つでも「へ~っと!」とか「そうなんだ?」と感じてもらいたい! これを聴いていると、いつしかお得な知識がたまり、カーライフが一味違ったものに変わる、そんな番組です。
  この番組が、このほどスタジオを飛び出し、タイヤショップの店長に直撃インタビューします。中古タイヤの選び方から季節がらスタッドレスタイヤ、オールシーズンタイヤのことなど、タイヤのプロに、ユーザーを代表して、ズバリ知りたいことを聞いています。11月20日が前半、27日が後半。これを聴き逃した方は、12月4日が前半の再放送、12月11日が後半の再放送です。同じように1月1日、前半の再々放送、1月5日、後半の再々放送、そして2月5日と12日にもそれぞれの再々再放送があります。
  手前味噌ですがクルマの番組のなかではユニーク度120%だ。インターネットでの配信もしています。「ハロー・ハッピーこしがやエフエム」(FM86.8MHz)http://www.koshigaya.fm/ ホームページからでもネット配信が聞くことができます。


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