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2018年1 月15日 (月曜日)

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ハスラーの兄貴分! とは言わない“クロスビー”の魅力とは?

クロスビー  人はときどき「意固地」になりたい動物だと思うが、自動車メーカーも、意固地になることがあるようだ。
  先日、新型小型SUVの「クロスビー」の記者会見を取材したところ、「このクルマは軽自動車のハスラーの兄貴分ではありません。まったくゼロから造り上げた新ジャンルの小型車です」と担当者が力を込めて説明するのである。
  背景には、「単にハスラーをデカくしただけ」とは見られたくはないのだと思う。
  でも、誰が見ても、スズキのベストセラー軽自動車ハスラーを大きくしたとしか見えない。
  この事の成否は、実はどうでもいいことかもしれない。
  市場が受け入れて、市場が決めればいいことなのかもしれない!?
  そんなモヤモヤした思いで、眺めていると、いくらか魅力的なクルマに見えてきた。とても割り切りのいいスペックなのである。
  排気量1リッター3気筒の直噴にマイルドハイブリッドを採用したエンジンに、16インチのタイヤを履かせ、ワゴンだけどなかなかにスタイリッシュなのだ。停まっていても、なんだか動き出す雰囲気がある。
  運転席に座ると、とくに豪華なつくりではないが、シンプル・イズ・ベスト的な世界が広がる。ワクワク感を醸し出しているところは、一昔前の本田流のクルマづくりである。鈴木流の泥臭さがあまり見えない。車両重量が、1000㎏以下に抑えている点も好感が持てる。
  ただし、燃費はマイルドハイブリッド、つまりいわゆる「な~んちゃってハイブリッド」なので、あまりよくない。JC08モードで、22㎞/Lである。ストロング・ハイブリッドに比べモーターのアシスト領域がごくごく限られているからだ。
  スタイルからしてすべて4WD仕様と思いきや、2WD仕様もあり、価格は、176万円台から。4WD仕様は190万円台から。

カーライフ大助かり知恵袋1

あまり語られなかった“浜松スズキ物語”(第2回)

鈴木道夫  スズキの長い歴史は、1887年(明治20年)2月18日、浜名郡芳川村字鼠野にある貧しい農家(父親が治平、母親がマチ)に次男坊の男の子が生を受けたことから始まった。
  農家32戸の定型的な農村である。鈴木道雄(1887年~1982年)と名付けられた赤ん坊は、学問の神様とされ庶民からも親しまれた平安時代の「菅原道真(すがわら・みちざね:845~903年)」の名にあやかったとされる。
  この地域は昔から綿織物が盛んで、初秋のころには畑一面に綿の実が白一色になり、まるで雪が降り積もったようであったという。7~8歳になったころから両親の手伝いで綿摘みを手伝っていた道雄は、近くで機織りの音を聞きながら子供時代を送ったという。
  次男であった道雄は、14歳のとき当時の習わしとして家を出て働くことになる。父親の勧めで教師の道もなくはなかったようだが、元来創意工夫が得意だった道雄は、モノを創る道を選ぶことになる。大工の道を志し、将来はひとかどの請負師になる決意をした。請負師というのは建築を請け負う大工の棟梁のことである。

カーライフ大助かり知恵袋2

トラックにはあって乗用車にはない「排気ブレーキ」とは?

排気ブレーキ  海外に出かけると、日本のことが外から見えてより理解が及ぶのと同じように、トラックのことを勉強すると乗用車の輪郭がよりクリアになるようだ。ここ半年ばかりトラックの取材をしていての一つの想定外の成果の一つである。
  たとえば、ブレーキだ。
  乗用車では、フットブレーキと駐車ブレーキの2つしかない。
  ところが、トラックには、乗用車同様にフットブレーキをもちろん備えるが、このほかに排気ブレーキやリターダーと呼ばれる補助ブレーキが付いている。重い荷物を載せるトラックは、たとえば下り坂などで、フットブレーキだけでは、制動力がおぼつかないため、補助ブレーキを必要としているのである。
  排気ブレーキというのは、普通ステアリングホイールの左から生えたレバーを上か下に押すことで(上か下かはトラックメーカーで異なる!)作動する。原理は、排気管の途中にバルブを設け、閉めることにより排気をマフラーに行くのを防ぐことで、エンジンの動きを抑制する。
  乗用車で、かつて雑誌の取材の冗談ページで、マフラーの先端を大根でふさぎ、エンジンを止める! なんてことをしたことがあるが、まさにこれが「排気ブレーキ」そのものである。完全にフタをすると、エンジンが止まるので、トラックの排気ブレーキシステムのバルブは、隙間をもうけ排気ガスを少し逃がしている。
  もう一つの補助ブレーキの「リターダー」というのはプロペラシャフトの回転に、直接負荷をかけることで速度を落とすという原理。電磁石の力でおこなうか、流体の力でそれをおこなうかいくつもタイプがある。50~60万円と高価なので、あまり使われないという。写真は、三菱ふそうの小型トラック・キャンターの排気ブレーキのスイッチである。

愛車メンテのプラスアルファ情報

これって 21世紀型バイスグリップ?!

ザウルス1

ザウルス2

  そもそもバイスグリップというツールは、プロの板金さんが溶接などをおこなう前工程で、2つのモノをがっちりジョイントするときに使う道具。そんなふうにとらえていたのだが、実は数年前から小ねじをがっちりとらえる道具としても、使えるということに気付いていた。
  ところがである。これまで市場に出ているバイスグリップでは、その「困ったときのねじ回し」としても役割は十分ではなかった。
  咥えるあごの形状が、少しばかりアバウトだからだ。小さなネジを咥えるデザインではなかったのだ。もう一つの不満は、グリップの表面がざらざらした板金肌なので、どう考えても人間工学的な作り込みをしていないのである。
  「ネジザウルスシリーズ」でヒットを飛ばしてきた大阪のエンジニア(電話 06-6974-0028)という企業は、このへんをよく研究したらしく、とりあえず、満足いく製品を送り出してきた。横溝のほかに縦溝を持ついわゆるネジザウルス先端部(顎部の)を持つのである。本体自体は従来通りの梨地肌の板金製だが、樹脂グリップをかぶせているのである。緑色のベース樹脂は硬めで、指に触れる部分は柔らかめの樹脂を使うというハイブリッド構造である。このへんがこころにくいデザインである。適用ネジサイズはφ3ミリから9.5ミリだという。
  全長145ミリのわりに重量が205グラムとやや重く、手に持つとずんぐりしてはいるが、使ってみるとなかなか頼もしい工具である。ホームセンターでの購入価格は2180円だった。バイスグリップとしてはやや高めだが、価値はあると見た。


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