3月にお台場でおこなわれた「国際オートアフターマーケット」に足を踏み入れたら、実に奇妙なマシンに出くわした。先端部にかけて鋭いくさび形状をしているので、一見するとF1マシンに見間違えそうになる!
フランスからやってきたレスキューロボのEAS TRACTなのである。
じつは、これ、イタリアでつくられているが、あらゆるシーンで、事故ったクルマを移動する万能選手的レスキューマシンなのだ。コンパクト(3520×1800×1280ミリ)なので、手狭でこれまで回収作業に難儀した地下駐車場でも,らくらく事故った車両を運び出せるというのだ。油圧ポンプを3個搭載し、リモコン操作でスピーディに回収作業ができる。自走用にエンジンは、面白いことにホンダGX690という発電機用の空冷V型2気筒OHVガソリンエンジンなのである。
最大2500㎏の車両を搭載したまま、回送車両の荷台に自動して乗り降りできる。マシン自体の重量は1850㎏で、価格は600万円代後半だという。問い合わせは、広島県にある「ヤマモトロックマシン㈱」http://www.yrm.co.jp
ダイヤモンドフリー号の販売好調に気をよくして、翌1954年には、本格的なオートバイ、つまり2輪の完成車を発売している。エンジンは、4サイクル単気筒90㏄で2PSを発生。このエンジンは、OHVではある。エンジンについては、戦前に購入し、研究した英国製オースチン・セブンの反映だとされる。
7リッター入りのティアドロップ型の燃料タンクをはじめ、車体回りは当時としてはとても洗練されたデザインだった。自動進角装置の付いたフライホイール・マグネット点火方式を採用し、国産量販車としては初のスピードメーターを備えていた。車名の「コレダ号」(写真)は、「オートバイはこれだ!」といういささか人を食ったネーミングだった。(スズキはそののち短絡的というか、わかりやすいというか青山のホンダから見ると奇妙なネーミングの製品を世に送る傾向がある)
とはいえ、コレダ号はそののちスズキの代表的バイクのブランドとなり、1961年には、「コレダ250TB」(価格は17万5000円)というスポーツタイプのダブルシート、バーハンドル、メッキフェンダー、後端を絞ったテーパーカットマフラーなどを採用し、人気を博している。エンジンは2サイクル2気筒で246㏄20PSだった。
変な質問だが、盗難ワースト3をご存じだろうか?
ズバリ言えば、プリウス、ハイエース、ランドクルーザーだ。なぜかみなトヨタ車。なかでも、ハイエースは、4輪のスーパーカブともいわれていて、世界でほぼくまなく大活躍している。このおかげで、エンジンから細かいパーツまで世界が欲しがっている!(例えば中南米からロアアーム2000個の注文を受けていた解体屋さんに遭遇して驚いたことがある!) ということもあり、長らく盗難ワースト上位をマークしているのである。
エレキによるイモライザーでセキュリティをカバーするというほかに、こんな手法もある。「ブレーキペダル」を強制的にロックしてしまうのだ。レバーを引くだけで簡単にロックが効き、解除するにはカギを差し込みまわすだけ。ハンドルロックのように、取り外した器具をどこに置くか、という心配がいらないので、ユーザーに「使うのが厄介で、いつの間にかロックしなくなった!」ということもなさそうだ。価格も4万円台とリーズナブル。扱いは「ブレーキロックジャパン」http://brakelock.jp
マークトーウェンのトムソーヤやハックルベリーフィンの物語に共感する男子は、こうした「道具」を手に持つと、かならずや心が騒ぐに違いない。
ホームセンターで見つけてきた「11徳の小型ペンチ」である。
クルマやバイクの整備には使えないが、アウトドアやフィッシング、ホビーには重宝しそうだ。左右のハンドル部には、小さなプラスドライバー、栓抜き、缶切り、ナイフ、マイナスドライバーの小、中、大、爪やすり、爪そうじ、波型のロープ切り まで備わる。ペンチとしての機能も小型ながら、使えそうだ。コッヘル(アルミの容器)を捕まえるのに重宝しそうだ。
この道具が面白いのは、くるくるっとハンドル部がフォールディングして、たとえばナイフをつまみ出せば、立派な(とは言えないか?)ナイフに早変わりするのである。材質はステンレス製なので、錆には強いと思われる。購入価格は594円とお買い得。メイド・イン・チャイナだ。扱いは、(株)高儀 電話0258-66-1233 である。
「車種を選り好みしなければLPG車が一番経済的だ!」
かつて、そんな殺し文句を聞いたことがあるが、ハイブリッドカーをLPGにすれば、さらにさらにエコカーチャンピオンになれる!? LPGは、1リッター約75円、しかも燃費も悪くないので、燃料代は通常のハイブリッドカーより4割増し削減できるという触れ込みだ。
気になる改造費はいくらか? これが意外と安く60万円。3日間の作業で完成するという。低価格の背景は輸入部品を多く使っていることのようだ。
ちなみに、LPGのタンク容量は決まっていて、53.5リッター。このタンク容量に約85%の液体LPGが入る。15%少ないのは、気体としてタンク内に残るからだという。現在タクシーの台数は約26万台。その大半がLPG仕様だ。昔のようにノッキングすることなくきわめて不満なくドライブを楽しめるというから、年間3万キロ以上の走行キロ数の多いドライバーはLPG車を次期愛車として候補に置いてもおかしくない。
なお、法定点検で4年ごとに新品にしなくてはいけなかったボンベは、新法規で6年ごとになっている。ボンベは、約3万円ほどだという。詳しくはケイテック(株) http://k-techcorp.com
パワーフリー号は、競合車にくらべ安かったこともあり、翌年には月産4000台をかぞえ、織機ビジネスの不振を打ち払う以上の利益をもたらしたのである。
実は翌年の1953年「ダイヤモンドフリー号」を市場に投入している。
これは排気量をライバル車同様の60㏄として、要望に応えたのである。ダブル・スプロケット・ホイール式の駆動システムもウリだった。価格は3万8000円。当時、エンジン付きの自転車はトラックの代用品としてときには200kgもの荷物を載せて走ることがあり、それには排気量36㏄のままでは力不足だったのだ。
このダイヤモンドフリー号は、毎日新聞社主催の第1回富士登山レースに優勝し、札幌~鹿児島間の約3000キロ、18日間におよぶ「日本縦断テスト」の成功で話題を集め、当初の販売台数の1.5倍の月産6000台に達したという。
論語では「40にして惑(まど)わず」とあるが、筆者は古希になっても迷いの日々である!?
そんな古希ジジイが、免許の更新手続きに出かけてみた。
驚いたことに、70の手習いとばかり、自動車教習所のコースを5周ほどさせられた。箱庭のような教習所でハンドルを握ったのは、半世紀ぶり。恐ろしくくたびれたクラウンのAT車である。坂道発進こそしなかったが、助手席に乗る検査員の指示でクランク、車庫入れ、右折左折をさせられた。
お叱りを受けたのは、「一時停止違反」であった。停止線を越えて止まったのだ。かつて2回ほど、そういえば同じ違反で罰金を払わされた苦い思いがよみがえった! 陰険なお巡りさんが、物陰に隠れ、違反者を取り締まっていて、その網に見事に引っかかった経験だ。
運転の癖を指摘されたわけで、喜ぶべきところだ。(手数料4650円を払ってはいるが)
この後、動体視力を含む視力検査と視野の検査、それに座学を受けた。座学は受験する側6名vs.1人の教官。息子、あるいは孫ほどの教官である。双方向の講座なので、受験しているシニアに質問を浴びせる。瞬発力の衰えか、はたまた答えがわからないのか? あるいは孫ほどの若者から質問され、答えられないと沽券にかかわると感じたのか? 古希ジジイたちの額にしわが一気に増加! ムムムっとばかり、妙な沈黙が支配する異次元空間の不思議な授業でした。
(写真は、教習所のトイレに張り付けられた標語だ)
先日お台場にあるビッグサイトで開かれた「国際オートアフターマーケット」で見つけた面白製品を紹介しよう。「グリッパーズグローブ」という名の、左右兼用の薄手のニトリルゴム製の作業手袋である。
ニトリルゴムの作業手袋は、いつの間にか日本の整備サービスシーンでかなり浸透している。爪のあいだに廃油の入るのを防ぎ、手の傷つけ防止、清潔感向上などいろいろなメリットがあるからだ。とにかく汚れが付着しづらいからあとで手をゴシゴシ洗わなくてもいい。
ところが、このニトリルゴム、意外と長持ちしない。あまりに薄いこともあり、ちょっと引っ掛けただけで破れたり、あるいは薄すぎることもあり、取り外す時に裏返しになり、再使用が面倒。
この製品は、通常のニトリルゴムの手袋の1.5倍以上の強度を持ち、しかも表面に魚のウロコ状の凹凸を施しているので、グリップ力をぐんと高めているといえる。ロングライフなので、手袋の使用量を減らすことでごみの減量にもつながりそうだ。サイズは、M.L,XLの3種類。
価格は未定。扱いは原田産業㈱ 電話06-6244-0975である。