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2018年12 月15日 (土曜日)

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さよなら! カルロス・ゴーン!

カルロスゴーン逮捕

ゴーンさんの作品

  カリスマ経営者の名をほしいままにしていたカルロス・ゴーン(64歳)。
  その彼が、日産所有のコーポレート・ジェット機(機体にはNISSANをもじったNI55ANの文字があった!)で羽田に降り立った。待ち構えていた東京地検特捜部の捜査員が機内に乗り込み、空港内で逮捕された。11月19日夕刻のことだ。有価証券報告書に虚偽記載がその罪状。ありていに言えば、年収20億円だったのを10億円と記載していたという。
  自動車業界の誰しもが、激震ニュースとしてとらえたが、「こういうこともあるかもな?」とどことなく予測していた向きもある。
  “愚直を本分とする日本のモノづくり”これを信奉する人から見ると、あまりにも“強欲”だったからだ。
  潰れかけた日産を短期間でV字回復した手腕には、高い評価を与えるのは吝(やぶさ)かではない。歴代の日産の経営者が、柵(しがらみ)に縛られ、実行できずにいた改革を次々に実行し、悪弊を取り除いた功績は認めないわけにはいかない。でも、その裏に全社員14%にあたる2万人余りを切り捨てた。そのなかには取材で知りえた優秀な社員もいたことを思えば、諸手を挙げてゴーンさんを賛美する気にはなれなかった。
  ゴーンさんが社長になった頃、張富士夫(81歳)がトヨタの社長だった。新車発表会場で見かけた張さんのズボンは、膝がポコッと抜けていた。いかにも「いま名古屋の工場から新幹線に飛び乗り東京に着いたばかり・・・・」。そんな現場の社長という空気感を漂わせ、街の零細企業のおやじのようで、親しみを覚えていた。いっぽう当時のカルロス・ゴーンの新車発表会では、アルマーニとおぼしきスーツを身にまとい、一分の隙もない印象を筆者には感じさせた。言うところのグローバル・ビジネスマンかもしれないが、廃油が指の先にこびりついているような現場の人ではない。ちなみに、この当時の張さんの役員報酬を調べてみると、1億3000万円。ゴーンの1/8にも満たない。
  もう一枚の写真をクリックして見てほしい。このミミズが這いずったような写真は、いまから4年前の2014年9月横須賀にある追浜工場を取材したとき撮影した。海外生産拠点で活躍する人材を養成するマザー工場としての役割を担い、そのひとつの「シール剤の塗布の仕方」の良し悪しのサンプル。平面に30センチほどの直線でシール剤を塗布するというもので、右がプロの仕事。左が実はカルロス・ゴーンの作品である。素人は初めと最後にドバっと押し出してしまうものだ。カルロスは、奇しくも、この悪い見本をすでにこのとき日産の社員に披露していたのである。

カーライフ大助かり知恵袋1

あまり語られなかった“浜松スズキ物語”(第24回)

ニューデリーの近く  社員のだれに聞いても、カレーが好きな社員は少なくないが、インドなど行ったこともなければ、修自身もインドを訪れた経験がない。インドは、お釈迦様の誕生の地ぐらいの知識しかなく、まったくの未知の世界だった。
  2週間後、インドから「基本合意書を結ぶから、訪印されたし」との連絡が入った。社長になって4年目、52歳の修は、インドに飛んだ。そのなかで、ガンジー首相にもあいさつに行き、インド政府が自動車製造に並々ならぬ意欲があることを感じた。
  ニューデリーの近くのガルガオン(地図参照)というところに作りかけの工場があり、そこを修復して新工場とした。インド人の社長から「日本的な経営で構わない。全面的に任せます」というお墨付きをもらった。地元のインド人を雇い、経営にあたろうとすると数々の難問が怒涛のように襲いかかった。
  無断で工場内に幹部用の個室を作ったり、カースト制度のため社員食堂でカーストの異なるほかのスタッフたちと食事をとることを嫌がったり…「掃除はやらない。それはカーストの低い人たちの仕事だから…」と主張するものが出てきたり……同じ理由で「作業服も着ない!」とする社員もなかにはいた。当時のスズキの担当者から言わせると、「カオスの世界」に投げ込まれた気分だったようだ。

カーライフ大助かり知恵袋2

もてぎのドライビング・スクールに潜入!

もてぎ1

もてぎ2

  ひさびさに栃木の「ツインリンクもてぎ」に出かけた。
  一般ドライバー向けのドライビング・スクールが、このところキャンセル待ちも珍しくないほど人気だという評判に誘われたからだ。いったいどんな人が、どんな目的でわざわざ都内から2時間ほどかかるもてぎまで出かけているのか? これを探るためだ。
  中級から上級まで10クラスほどあり、ランチ付きで2万円前後と決して安くはない。取材したのは上級の中クラス。受講生14名。持ち込み車両は、RX-7,RX-8,BMW、アウディ、インプレッサ、トヨタ86、ロードスター、ロータス・エリーゼなどスポーツカーもしくはスポーティカーである。驚いたことに50歳前後の女性が2名、60歳代のシニアが4名ほど、20歳代はわずか1名で、平均すると40歳代だ。若者のクルマ離れがこんなところに如実に出ている! 
  一周約1.2㎞の舗装路ショートコースの一部を使い、ブレーキングの練習、コーナリングの練習など正味5時間ほど、みっちりスポーティ走行が楽しめる。レシーバーでインストラクターが、その都度アドバイスを与えてくれたり、褒めてくれたり……。いわばマンツーマンで教えてくれる。
  受講者にインタビューすると、「一度事故をしたことがあり、限界の走りの体験の大切さを知ったから」とか「いまはクルマを持っていないけど、スポーツ走行の面白さに目覚めまして」「バイクの事故で車椅子ですが、もともとクルマが好きなので」。女性の一人からは「フルブレーキングをしたかったのがきっかけですが、いまは毎日でも来たいです!」という声も聞こえた。最後に、インストラクターの厳しい評価表までもらえ、今後の課題を教えてくれる。
  一日受講者に寄り添い眺めていると、たとえば「首都高でコーナリング中に障害物に出くわし、とっさに速度を落としたり、ハンドルで逃げる」そんなアクシデントに対応できる技量が身に付く。普通の教習所ではご法度な急ブレーキなど、“急の付く運転”を体験するこのスクールの偉大さが見えてくる。

愛車メンテのプラスアルファ情報

コストコにて1万円余りでゲット! 181ピース入った工具セット

1万円ちょいのルールセット  「貧乏人の銭(ぜに)失い!」
  子供の頃さんざん聞かされた、そんな格言がふと頭に浮かんだが、面白そうなので買ってしまった。なにしろ181ピースの工具、それもすべてブラッククローム仕上げ! ときている。樹脂ケースにぎっしりと入った工具セットなのである。それがラチェットハンドル1本分の価格で手に入る。
  49×38×10cmのビジネスバッグの大きさで、重量が10.3㎏もある。コストコの特価で1万1780円(税込み:ちなみにアマゾンではジャスト2万円です)。コストコ特価で計算すると、1ピース当たりなんと65円! 
  内容は、ソケットレンチのシリーズが差し込み角1/4インチ、3/8インチ、1/2インチが、それぞれmm(メトリックといいます!)とインチのフルサイズ。たとえば、使用頻度の高い3/8だと、6ミリから18ミリのスタンダードソケット計13個のほかに10ミリから18ミリのディープソケット8個、1/4インチから13/16インチのスタンダードソケット10個にスパークプラグソケット2種類、ユニバーサルジョイント1個などなど。これだけ見てもサイズが多すぎて目が回る。このほか、コンビネーションレンチが10ミリから17ミリ、5/16インチから5/8インチまで各6丁ずつの計12丁。それにミリとインチのヘックスビットが40個以上。
  とにかく、この工具セット、ドライバー類は手薄だが、自動車やバイクの整備の世界でおよそ6~7割はカバーできる勢い。でも工具は、その中身というか、使いやすさ、性能、愛着度数などが大切。次回から数回アイテムごとにリポートしてみたい。


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