みなさん!知ってますCAR?

2020年10 月15日 (木曜日)

TOP NEWS

日産クロスオーバーEVとキムタクのCF!

日産アリア  このところ気になるクルマのTVコマーシャルは、キムタクこと木村拓哉起用の日産の新着CFだ。
  ボンネットの上をリズミカルに指でなぞるシーンから始まり、“どこにあるんだろう! こんな素敵なガレージと居間がひとつづきの高級レジデンス”・・・・スーツを着たキムタクがクルマの横をムーンウォークしながらクルマをガレージから動かす…‥。そして最後のシーンで運転席のキムタクは、半自動運転のプロパイロットを心象するように両手を離し、「やっちゃえ日産!」と例のフレーズを元気よく口ずさむ。わずか30秒足らずの作品。
  バックに流れるCMソングは、2001年生まれでアメリカのシンガーソング・ライター兼モデルのビリー・アイリッシュの「BAD GUY」の一部を使った浮揚感のあるメロディが新鮮さを醸し出す。個人的にはCFとしては高得点。
  でも、待てよ‥‥キムタクといえばトヨタのカローラフィールダーのCMを担当していたのだが、いつの間にか日産の「ブランド・アンバサダー(企業のブランド大使?)」に収まっての今回のクロスオーバーEVの宣伝だ。
  このクルマ、車名はアリア(ARIYA:写真)。よく知られるように、来年中ごろ発売予定のSUVの100%電気自動車。ボディサイズは全長4595×全幅1850×全高1655㎜。1充電でなんと610㎞を走行でき、最高速が200㎞/h。30分の急速充電で375㎞を走れるというから、EVの弱点をほぼほぼ解消している。インテリアは、12.3インチの横長ディスプレイが2個付いていて、しかも和風の雅な仕上がりで、勝負しているところが面白い。2WDと4WDの2タイプがあり、価格は500万円台からだという。
  きめ台詞の「やっちゃえ日産!」は、かつて矢沢の永ちゃんも叫んでいたけど、あれからカルロス・ゴーンの逃亡劇もあり、「やられちまったぜ、日産!」の裏言葉に聞こえてならない。そして、このところのトランプ大統領の強気発言とダブっても聞こえてくる!?

カーライフ大助かり知恵袋1

日産をつくった男・鮎川義介の光と闇!(第13回)

日産70型乗用車  この直列6気筒サイドバルブ3670㏄エンジンを載せた70型乗用車は、トラックのシャシーを使ってボディを架装したもの。
  全長4750㎜、全幅1720㎜、全高1750㎜、ホイールベース2794㎜、車両重量1410㎏の定員5名または7名だった。7名というのは後部に補助席が付いたのだ。木骨鋼板張りのボディで、標準型が4000円だった。銀座の地価が1坪1万円の時代である。公務員の初任給が75円の時代である。
  この時代の国産トラックの品質は、どうだったか?  一言でいえば、お粗末で、フォードやシボレーのトラックには遠く及ばなかったという。筆者は、10年ほど前、大阪の自動車部品商で若いころ大陸で兵卒としてトラックの整備をしていた人物にインタビューしたことがある。
  この人によれば、「国産トラックに割り当てられた兵士は、がっかりした表情を見せていた」という。アメリカ製のトラックにくらべると故障が多く、扱うのに苦心させられたからだ。エンジンは、オーバーヒートはするし、ベアリングの焼き付きや、サスペンションのスプリングの折損など致命的なトラブルが少なくなかったという。熱処理のノウハウ、部品の品質管理などがお粗末だったからだ。中国大陸の道路事情が悪かったこともあるが、軍があまりに急を要する開発をせかしたことが遠因である。対策をあれこれ講じたものの、トラブルは最後までなくならなかった。日本軍の戦闘力低下の原因となっていたわけだ。

カーライフ大助かり知恵袋2

スバルと縁のある“中島知久平”を深く知る、ということ

中島知久平  よく知られているように、戦後日本の自動車産業は、戦前戦中で活躍していた飛行機野郎たち(というか、飛行機の技術者)の手で育っていったという歴史がある。日産に吸収されたプリンス自動車しかり、スバルの富士重工しかり、トヨタで活躍したカローラの主査をした長谷川瀧雄・・・・本田宗一郎などは子供の頃(大正6年)浜松にやってきたカーチス・スミスの曲芸飛行を見て、空を憧れたのだ。
  となると、日本の航空機王・中島知久平をターゲットにしたい。中島飛行機を創設した男である。
  名前は知っていても、彼がどんな男で、どんなことをおこなったのかとなると、あまり知られていない。かくゆう私も、スバル(スバルは中島飛行機が戦後GHQの命令で分社化したうちの一つ)を通して中島飛行機を知るものの、まじめに勉強してこなかった。
  調べてみると、中島知久平の関連本は、比較的多くある。
  お勧めは、小説家豊田穣氏が書いた『飛行機王・中島知久平』(講談社文庫;1992年刊)が面白く読める。
  筆者の豊田さんがもともと旧海軍の飛行士だったせいもあるが、世界や日本の航空史のことにも触れているので、実にパノラマチックな世界が展開する。何人もの女性と関係しながら一度も結婚しなかった中島知久平。その人間的魅力も堪能できる。10数年海軍で活躍し、そののち個人単独で飛行機作りに励む、そんなとてつもないバイタリティあふれる男なのだ。
  ちなみに筆者(広田)がすむ近くの横浜の磯子には、パラオまでの飛行艇便があったこと、そこから数キロの現在日産追浜(横須賀)の工場には、日本初の飛行場があった。そこが現在テストコースになっているらしいことなど、現在と過去をむすびながら楽しく読める。初期の飛行機のモノづくりの苦労を知りたいところだが、筆者の豊田さんはその分野が不得手か興味がなかったようで、ほとんど描かれていないのが残念。でも、飛行機と自動車、その2つの意外と近い関係性に覚醒させられ、発見も多い本だ。

愛車メンテのプラスアルファ情報

タイラップのツラ切断! 付加価値の高いニッパーとは?

キャッチングニッパー1

キャッチングニッパー2

  なにも工具に限った話ではないが、いつの時代も“ユーザーオリエンテイド”な製品が、着実に消費者に受け入れられる理屈である。しかもお安い価格で!
  樹脂製の結束帯、タイラップと呼ばれる便利品は、いつの間にかワイヤーハーネスをまとめる小さなパーツとして、すっかりポピュラーな存在である。指でググっと絞り込み、簡単に配線を束ねることができる。ところが、端の部分をカットするときに使うのは小型のニッパーである(ハサミやカッターナイフでもいいが)。従来の道具を使うと、どうしても結束部のツライチでカットできない。だから、先端部に尖ったところが生まれ、うっかりすると指を怪我をする。樹脂とはいえ鋭角なところで、簡単に指を切るのである。いわばヤバい状況を作り出すのだ。私も何度も痛い目に遭ってきた。
  そこで、結束部面ギリギリのところで、カットできるニッパーがあれば文句ない。しかも、切った端がピョ~ンと飛び散らなければもっといい。
  ……ということで、誕生したのが、これである。刃の裏側に樹脂を設け、カットした端をここで保持して飛び散らない工夫をしている。
  商品名は「キャッチングニッパーCNP-124」。よく見ると、なんとMADE IN THAILANDとある。
  発売元は、新潟県三条市にある「髙儀」(℡0256-70-5100)。製造元は「THAI TSUNODA」とある。燕市にあるニッパーのメーカー「ツノダ」である。ということはツノダがデザインして、労働力の安いタイで製造しているという構図のようだ。
  切断能力は樹脂でφ2.0㎜、より線で2m㎡、飛散防止機能はφ0.2~2.0㎜。せん断面に取り換え可能な飛散防止パッドのスペアが1セットついている。ガタもなく全体のクオリティも悪くない。近くのホームセンターにて1304円で購入した。リーズナブルな製品だと思う。

2020年10 月 1日 (木曜日)

TOP NEWS

テスラが時価総額でトヨタを越えた!

テスラの大躍進  アメリカの新興電気自動車メーカーであるテスラモータース(従業員は約4万5000人)が、ふたたび注目を集めている。
  19世紀から20世紀にかけて活躍したオーストリアの電気技師であるにニコラ・テスラ(1856~1943年)の名にちなんで命名したスタートアップ自動車メーカー。2008年に当時37歳だったイーロン・マスクによって設立。ロードスターEVを世に出し、その後モデルS,モデル3,モデルXなどをデビューさせ破竹の勢いだった。
  ところが、2018年に経営危機に陥る。CEOのイーロン・マスクが誤ったツイートで投資家を惑わせたとしてアメリカ証券取引委員会SECに提訴され、2000万ドル(約22億円)を支払い和解している。その後、業績が立ち直り、先日新技術を発表し、株価がうなぎ上りになったという。
  その技術とは、EVの基盤技術であるバッテリーの性能を劇的に高めたという内容だ。電気容量当たりのコストを半減させるだけでなく、航続距離を5割も伸ばせる技術を開発したというのだ。この新技術を使った新型EVは、従来のガソリンエンジン車と価格と性能のうえで十分対抗できる商品性をもつという。
  これまでテスラモータースのバッテリーはパナソニックが担ってきたが、これを自社開発することで、コストを下げ、航続距離を伸ばせたというのだ。現在廉価なテスラ車はモデル3で、価格が約3万8000ドル(約399万円)だが、3年後に出る予定の新型EVは2万5000ドル(約260万円)だという。これにより、EVが今以上に普及する可能性が出てきた。
  こうしたなかで、いわゆるテスラの時価総額は、今年7月トヨタを抜き去り自動車メーカーでは第1位になったのである。いまや時価総額だけをとって見るとトヨタの1.8倍だという。これは業績が評価されただけでなく、将来の成長に対する期待度が大きいことを意味している。……これだけのニュースを見ても、いかに現時点の自動車業界が大きな波の上でゆらゆらと揺れ動いているのかが理解できる。

カーライフ大助かり知恵袋1

日産をつくった男・鮎川義介の光と闇!(第12回)

日産80型トラック  『日産をつくった男・鮎川義介の光と闇!』(第12回)
  そこで、部下である浅原源七や久保田篤次郎などをアメリカに派遣させ、提携先を探り出させた。
  ところが、これがうまくはかどらなかった。打開策は意外なところから、見いだされた。
  アメリカのガラスメーカーの社長が来日し、日本板硝子と業務提携したのだが、偶然にもこの社長がアメリカの自動車メーカーグラハム・ページ社の株主だったことから、提携話がトントン拍子に進んだ。グラハム・ページ社は、ジョセフ・グラハムを筆頭とする3人の兄弟が1921年設立した会社で、直列6気筒エンジンを載せた乗用車やトラックをつくっていたが、1929年にはじまる大恐慌で業績が悪化し、身売り先を探していたところだった。
  鮎川は、社長のジョセフ・グラハムと信頼関係を結び、生産設備や工作機械類を格安で手に入れた。それだけではなく、開発中のトラックを日本で生産したいとの意向を取り付け、技術者たちも受け入れたのである。どのくらいの格安かというと、スクラップ価格の約10%乗せとか、2年以内に下ろした機械については多少の色を付けて購入したという。購入した機械設備は、船便で横浜港に到着し、一緒に来た技術者は、数か月にわたり技術指導のため日本に滞在している。
  こうして1937年3月から製造し始め、誕生したのが、80型トラック。このエンジンを搭載した70型乗用車、さらにはトラックフレームにバスボディを乗せた90型バスである。
  80型トラックは、全長が4699㎜とロングボディの5512㎜があり、前幅は単輪が1905㎜、複輪タイプが2032㎜、ホイールベース2641㎜、ロングボディのホイールベース3251㎜、車両総重量5250㎏、最低地上高220㎜。エンジンは直列6気筒水冷サイドバルブ 排気量3670㏄、ボア×ストローク82.5×114.3㎜、圧縮比6.5、最大出力85馬力/3400rpm。このエンジンは、グラハム・ページ社設計のもので、のちの日産のエンジン技術の核の一つとして、戦後も改良され、トラックやパトロール(トヨタ・ランクルの競合車)に採用されている。ちなみに、クランクシャフトに7個のベアリングを組み込み、過剰と思える耐久性を高めているのは、ディーゼルエンジンとしても使える設計だった。このトラックは月産100台近くあったが、大多数は軍が買い上げたため、民間にはほとんど行き渡らなかった。

カーライフ大助かり知恵袋2

「官能小説」の枠に収まらない、新分野のクルマが登場する小説

小説{ドライブ」  あまり自慢できることではないが、これまで数々の官能小説を読んできた。
  実用書をおもに書いてきた筆者だから、スラスラと読んでいる人の頭に入るリアルの表現のヒントを求めるためである。
  今回取り上げる藤代冥砂(ふじしろ・めいさ)氏の「ドライブ」(宝島社)は、ここで取り上げるのだからもちろん自動車が登場する小説には間違いがないのだが、一味も二味も従来の官能小説とは異なる世界観を持つ。
  目次を一目見ると面白いことに、「紀尾井町通り」とか「東名高速」「山手通り」「銀座通り」といった街道もしくは、関東の人にはなじみの道路や通りをタイトルにしている点だ。この道路、もしくは通りで繰り広げられる男と女の、それも必ずクルマが登場する短編集なのである。むろん登場人物も、それぞれ変化する。
  文庫250ページ足らずに合計50の街道もしくは通り(ダブりもあるが)が登場するのである。1篇が5ページほどなので、すぐ読めちゃう。そして余韻が残る不思議さもある。
  官能小説のわりには、思いのほかおしゃれで、清潔感がある。不思議な文体、不思議な小説世界だな…‥案の定、この筆者、もちろんペンネームなのだが、もともとは写真家でもある。これは私の持論だが、カメラマンは、自分の構図や自分の色調を知らず知らずのうちに育てているので、意外と文章家が少なくないのだ。
  この小説集の斬新さは、ひとえにカメラマンという普通の人から見ると異邦人だからなのかもしれない。

愛車メンテのプラスアルファ情報

家庭内でちょっと使うドライバーなら

ANEX1

ANEX2

  ドライバーは、言うまでもなく「ねじ回し」である。どこの家庭にも1本か2本はあるポピュラーなハンドツール。
  ところが、このドライバー、いざ使うとなると、相手のネジに合わずにトラブったり、使えなかったりすることも少なくない。
  「本格的な整備に使うドライバーとは別に、身近で楽に使えるドライバーがあればいいのに!」
  おそらく、そんな要望に応えようとしたのが、この「ネジピタ目盛ドライバー」ではないだろうか。新潟三条市にある老舗ドライバーメーカーANEX(兼古製作所)の製品だ。
  丸型の手のひらにぴたり吸い付く感じの樹脂グリップで、しかも軸を差し替えできるタイプ。
  プラスの先端は、プラス1番から2番、3番まで使える、いわばマルチプラス形状。逆側は、マイナスドライバーである(正確に言うとマイナスの6mmだ)。しかも、面白いのは、軸自体に5㎜単位のスケールが付いている。おおいに目安になるので便利である。
  さらにもう一つおまけに、グリップエンドにマイナスのへこみを設け、いわゆるヒーカンと呼ばれるフックや蝶ねじを回すことができるのである。品番は1795-D.価格は近くのホームセンターで712円だった。重量は88グラムと軽量な部類。全長は、190㎜である。


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