みなさん!知ってますCAR?

2007年8 月16日 (木曜日)

バスの構造は乗用車と違う?

216_16481  身近によく見かけるものの、そのメカニズムとなるとカイモク分かりません!そんなことは世の中腐るほどある。
 バスの仕組みもそのひとつといえる。
 ミニバスのなかには、ローザ(三菱ふそう)のようにトラックのキャンターのフレームとほぼ同じものを使い、FRレイアウトタイプのものもあるが、大半はリアエンジン・リアドライブ。RRというタイプである。RRということからいけばスポーツカーのポルシェと同じなんだな。
 路線バスも観光バスも原則的にはみなRRだ。
 エンジンとアクスルをがっちり取り付けるためのサブフレームこそ持っているが、トラックのようなフレームを持っていないのが特徴。だから、バスをつくる工場に行くと、両サイド、前後、それに天井にフロア・・・計6つのでかいパーツ。これを6面体と呼ぶのだが、その6つをシャコマンで仮止めして溶接で付けていく。出っ張ったところをディスクサンダーで削り取るため、工場内はあちこちで花火のように火花が弾け飛ぶ。まさに鉄工所というか鍛冶屋さんの世界。
 リアエンジンは、熱がこもらないようにすることは無論のこと、前輪で立てたホコリを受けることになり、エアクリーナーの位置を上部にセットしたり、補機ベルトにゴミが絡まない工夫をしている。

2007年8 月 1日 (水曜日)

エアコンのフィルターは付いているか?

H12052141  昔のクルマにはなかったが、いまどきのクルマには付いているという物に、エアコンのフィルターがある。
 実はこのフィルターは、1990年前後に、寒冷地仕様車のみの装着だった。春先のホコリっぽい空気を吸い込み、ブロアモーターが壊れるというトラブルがあったからだという。つまり、当初は車内の人間の健康を考えてのものではなかった。人の健康を考えて取り付けられ始めたのは1997年ごろで、そこから徐々に軽自動車にも広がりつつある。ところが、フィルターを付けられる構造にはなっているが、なかには付いていないというクルマもある。ユーザーがそこまで気にしていないケースが多いことをいいことに、自動車メーカー側のコストダウン意識からだと推し量れる。
 だから、ぜひ、エアコンのフィルターが付いているかどうかを確認して欲しい。
 クルマにより多少の違いはあるが、たいていはグローブボックスの蓋を外すとフィルターが顔を出す。交換に要する時間はわずか3~5分だ。
 純正のフィルターはあまり効果がないこともあり、少し値が張るが高規格のフィルターも登場。花粉を除去できるタイプ、活性炭で嫌な臭いを消すフィルターなどだ。でも、いずれにしろ、寿命は1年間といわれているので、グローブボックスのあたりに次の交換時期をメモしておくこと。

2007年7 月15日 (日曜日)

トヨタ車のエンジンが新しくなる!

219_19341  BMWのエンジンなどでは一足先に「スロットルバルブなしエンジン」なるものが登場して、話題を呼んでいるが、このほどトヨタのテクノロジー情報として、スロットルバルブを廃止したエンジンが近々登場し、今後の主流となることがわかった。
 これは「バルブマチック」とよれるもの。吸気バルブのリフト量の変化でエンジンの燃焼室に入る空気の量を調整するもので、吸気バルブのリフト量と開閉時期を無段階に連続的にコントロールする仕掛け。吸気と排気のVVT-ⅰ(バリアブル・バルブ・タイミング・インテリジェント)、バルブリフト機構、それにアクチュエーターから構成されている。詳細はいまのところ不明だが、こうしたメカニズムにより吸気バルブのリフト量とバルブの開閉タイミングを運転状態に応じてきめ細かく制御することで、いままで以上に低燃費で高性能なエンジンを具現化できるという。
 具体的には新開発の2リッターエンジンの場合、運転条件により異なるものの5~10%の燃費向上とCO2削減、10%以上の出力アップを図り、アクセル操作に対する応答性も向上するという。トヨタ情報によると、ごく近い将来登場する新型車の2リッターエンジンを皮切りに順次採用するという。

2007年7 月 1日 (日曜日)

デュアリスのダンパーはドイツ製

214_14971  エンジンはジャパニーズ製だが、車体組み立てはイギリスの日産SUVデュアリス。
 このクルマ、早い話ダウンサイジングした≪ムラーノ≫である。いまどきのクルマの例にたがわず、ハンドリングが確かで使い勝手も悪くない。
 このデュアリスに採用している前後4本のダンパー(ショックアブソーバー)はドイツのザッスク製。ザックス製のダンパーはそんじゃそこらのダンパーとはどこが異なるのかというと、写真にもあるように、油圧ダンパーというのは同じだが、内部に補助コイルスプリングを設け、低速時と高速時の減衰力を巧妙にコントロールしてハンドリング領域(ダンパーの動きが遅いとき)ではしっかり感を出し、乗り心地領域(ダンパーの動きが早いとき)では快適な特性にするというもの。ただ、日本人の開発担当者に話を聞くと「日本市場では気になり、あってはならない低速でのコトコト音を欧州のエンジニアは気にしないので、それを説明するに骨が折れ、試作品作りに時間をかけすぎハラハラしました。おかげで日本での開発の5割り増しの時間がかかりました」。フルチェンジまでの期間が約8年という欧州でのモノづくり(日本の2倍!)。カルチャーの違いとはいえ担当者は苦労するらしい。

2007年6 月15日 (金曜日)

いまどきの整備士は欧米か!?

214_14951  年に数回整備士コンテストなるものを取材する。
 全国から選りすぐりの整備士(なかにはテクニカルアドバイザーという名称のディーラーもあるが)が集まり、筆記試験、商品知識試験、実技(実車)試験のだいたい3本柱で競い合う。なかでも一番の見所は≪実技試験≫と呼ばれるふだん扱っているクルマを使っての競技。「エンジンがかかりません。60分以内に修復してください」あるいは「ハードトップが途中で開けられなくなりました。これを60分で修復してください」というのだったり・・・。
 人の不幸は蜜の味、ではないが他人が難問を前に悩み苦しんでいるところを見るのは、正直悪い気はしない。もちろん頑張っている姿を拝見して羨ましいな、と思うこともあるが・・・。
 先日取材したのはプジョージャポンの整備士コンテストで、選りすぐりの16名が競い合い、9月にマレーシアで開催されるアジア・パシフィック大会に出場メンバー4名を選出するというもの。そこで勝ち進み11月に開催予定のワールドカップにチャレンジする。整備士の世界もワールドカップの時代なのだ。 でも、欧州の大半はいまやディーゼル車。かたや日本ではガソリン車のみで、日本の整備士はディーゼルなど触ったこともないはず。どんな問題がでるのだろうか?
 

2007年6 月 1日 (金曜日)

デントリペアの職人とは

209_10001  鳥の糞、真夏の強烈な紫外線・・・クルマを取り巻く世界にはさまざまな塗膜を傷める犯人が存在する。5月から7月の北関東に多い、雹害もそのひとつ。北からの冷気と南からの暖気がぶつかり上空で、氷の粒が生じ、ときにはゴルフボール大の氷が落下し、クルマのボディを傷める。
 デントリペアはクルマのボディのヘコミを鉄の棒1本で直してしまう職人技である。
 実際雹害に遭遇した車両を見た職人の一人によると「でこぼこはボンネットだけでも150個ぐらい、ルーフを含めると400近くあった・・・」これを数人の職人が手分けして、数時間で直したという。
 このデントリペアの技術は、短期間ではとても習得できないタフなものだ。
 10年以上デントリペアのスクールを経営しているデント・ジャパン(電話0120-57-5200)の責任者によると、最低でも20日間、平均すると50~60日間の集中技術特訓が必要だという。ヘコミの裏側から工具を使い持ち上げていくわけだから、どのポイントにどのくらいの力をかけるか・・・素人から見るとほとんど神業に近い技術である。もし、デントリペアで愛車のヘコミをなおしたいひとは、デント・ジャパンのホームページを検索してほしい。近くのデントリペアショップを知ることができる。
 

2007年5 月15日 (火曜日)

ユーザーみずから車検にチャレンジ!(その10:最終回)

197_97041  車検を受けたのだが、何らかの不具合で、不合格になった。
 たいていはテールレンズなどの“バルブ(球)切れ”や“ヘッドライトの光軸の狂い”が多い。前者は近くの部品屋さんで手当てできるし、後者は車検場近くの予備車検場に駆け込めば解決する。困るのは安直に解決できないトラブルだ。
 たとえば、筆者には過去にこんな例がある。ステアリングラックのダストブーツが破れていた。ダストブーツの破れなぞ、1年2年そのままでも大事故にはつながらない(水が入り、シールがダメになり、最悪パワステのオイルが流れ落ち重ステになる!)のだが、仕事に忠実な検査官の目はごまかせない。
 そこで、ど~したか? こんなときは、火事場のバカ力ではないが、持てる能力がフルに活躍されるものだ。・・・・まず部品を手に入れ、自分で修理するシミュレーションを頭に描く。部品は修理工場に近くの自動車部品商を紹介してもらい即電話で部品在庫を確認。答えは「在庫アリ!」そこで、近くの顔見知りのタイヤショップのリフトを借り、作業を開始。特殊工具のタイロッドエンドリムーバーがあり、古いブーツを取り外すのは意外とスムーズにいった。狭い場所なので新しいブーツを入れるのに多少苦労。それでも1時間ほどで修理を済ませた。
 まったくのズブのシロウトの読者にはあまり薦められないが、でもこうした難問を一度解決すると、見違えるほどクルマへの愛が高まるのは事実。
 

2007年5 月 1日 (火曜日)

ユーザーみずから車検にチャレンジ!(その9)

197_97371  車検を受けたのだが、何らかの不具合で、不合格になった。
 実は、これは少しも不名誉なことでもなんでもない。慌てふためく理由もない。「検査を先におこない不具合を、あとで修復する」といういわゆる≪前検査・あと整備≫は、認められているからだ。昔のように不具合になっていない部品まで交換して車検にのぞむよりも、はるかに環境にやさしいともいえる。
 総合判定のところで係官に、どこが不具合なのかをしっかり聞き取ること。記録紙にも明記されるが、念のため「どこに問題があったのか」を明確にすること。よくあるのはヘッドライトの光軸が狂っているケース。このときは、車検場近くにある民間の予備車検場で実費(約3000円前後)を払い修復する。ライセンスプレートの照明バルブが切れているなどのケースなら、近所の整備工場や予備試験場で部品を手に入れ交換する。ということはつまり、あらかじめプラスドライバーなどハンドツールを持参しておくことを忘れないで欲しい。
 再び車検を受けることを「再検」と呼ぶのだが、当日であれば何度でも受験できるし、15日以内であれば受験料1400円(3ナンバーは1500円)を払えば何度でも受けられる。検査ラインの入り口の「選択ボタン」を押すか、電話で試験官に「再検です」と伝えてふたたび車検検査ラインに入ればいい。車検場周辺ではとても間に合いそうもないトラブルの話は次号でお伝えしたい。

2007年4 月15日 (日曜日)

ユーザーみずから車検にチャレンジ!(その8)

197_9733_2_2  第4ブロックは、「下回りの検査」である。「下回りの検査」は、車両を電光掲示板の指示にそってピットのある位置に動かす。
 さらに「ブレーキを解除する」とか「ハンドルから手を離す」などの指示が表示されるので、それにそって操作する。下のピットでは検査官がチェックをするのである。かじ取り装置(ステアリング系)に異常はないか? サスペンションなどに異常はないか? ブレーキの作動不良、液漏れはないか? エンジンやミッション回りからのオイル漏れが起きていないか? マフラーの取り付け具合は大丈夫か、マフラーに穴があいていないか? 燃料が漏れていないか? シャシーに異常はないか・・・などなどを検査官が点検していく。この間わずか3分前後。
 下回り検査が終了したら、車両を前に動かし、記録紙を機械に差し込み記録し、隣の総合判定室に書類一式を持参し、そこの検査官に書類を確認してもらい問題がなければ元の受付に戻り新しい車検証とステッカーの交付を受けおしまい。もし再検となった場合は次回に説明しよう。

2007年4 月 1日 (日曜日)

ユーザーみずから車検にチャレンジ!(その7)

197_97241_2  第3ブロックは、「ヘッドライトの検査」と「排ガスの検査」の2つだ。
 「ヘッドライトの検査」は、頭上の表示板に従いクルマを前進させ、所定の停止線に停め、ハイビームにした状態で待っている。するとヘッドライトテスターが自動的に横から登場し、左右のライトをひとつずつ検査してくれる。検査が終了すると、即座にその結果が頭上の表示板に表れる。×が付いた場合はもう一度やり直し、それでも×ならそのまま前に進む。
 車検は初年度3年後、その後2年だが、そのあいだにヘッドライト内のフィラメントが劣化で垂れるなどして光軸が微妙に変化するものらしい。私の経験では事前にテスターで調整しない限り3回に2回の割りで光軸が許容外になっているものだ。(だから事前にプロに頼み調整しておくか、ダメなら再検で調整しなおす、というやり方でもOKだ)
 「排ガスの検査」は、アイドリング状態にしておきプローブと呼ばれる検査センサーをテールパイプに突っ込む。検査結果の○(よほどの改造をしていない限りパスするはず!)が表示されるので、最後の第4ブロックへと進む。この第3ブロックではとくに技術を要するところはない。

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