みなさん!知ってますCAR?

2015年12 月 1日 (火曜日)

ベッセルのラチェットドライバーの本気度は?

ベッセル
  「ラチェットドライバーTD-6818MG」は、今年9月に登場したばかりである。
  誉めすぎになるが、これまでの製品と異なり、ベッセルの挑戦を感じる。従来型では、ギア数20のおよそ保有する喜びを感じさせないラチェットドライバーで、お茶をにごしてきたベッセルだったが、ギア数72ということからも容易に想像できる。かなり本格的なラチェットドライバーに近づいた。細かいギア数のおかげで、少ない手首の返しで、締め込み&緩め作業ができる。チチチッというラチェット音も悪くない。
  スナップオンを代表とする先行するコンペティターとは、一線を画す斬新なデザインは重厚感こそないが、好感が持てる。透明の植物由来系のセルロース・アセテート樹脂製グリップには、付属のビットが透けて見える。圧倒的なのはビット数である。プラスが3つ、マイナスが6ミリ、それにヘックスが2,2.5,3ミリ、トルクスのイジリ止め(普通のトルクスでももちろん使える)がT10HからT40Hまで7本、ビット数計16本。確かなものと感じさせるのは、ガタが抑制されていること。筆者手持ちのPBのラチェットドライバーとほぼ同じぐらいだから、合格といえる。ビットとの勘合がマグネット式なのが効を奏しているようだ。ただ、ビット収納はハンドルエンド部にカセット式での収納だが、着脱にややコツを要する点。それと切り換えを示すマークが分かりづらいので、手暗がりでも左右の切り換えが分かる工夫をするべきだ。重量は157グラム。価格は2600円前後で、お買い得である。

2015年11 月15日 (日曜日)

サンフラッグのテクニカルドライバーの実用度は?

サンフラッグ  テレスコピック機能を持つドライバーが、ドライバー専門メーカーのサンフラッグ(SUNFLAG)にはある。テクニカルドライバー5800である。サンフラッグとは、大阪にある新亀製作所のブランド名だ。http://www.sunflag.co.jp/
  グリップの根元にあるガイド部を手前にずらせるとビットが引き出せ、任意のポジションが決められる。任意といっても安定するのは溝が設けている3カ所。全長でいうと220ミリのロングドライバーにもなり、比較的短い150ミリ、その中間の190センチ長さの3ポジションを選べる仕掛けだ。いわゆるビットの両端を活かした“両頭ビット”で、使用頻度の高いプラス2番とプラス1番の差し替えタイプなのだ。
  丸断面のソフトな感じのグリップはオレンジ色をしている。縦の3本のスジが5つ設けていて、グリップ感も高い。握ったときの親指があたる部分を6角部にしている点も、老舗のドライバーメーカーだけある心にくいデザイン。手持ちの2面巾1/4インチ(6.35ミリ)のビットが流用できる点もいい(ただし全長135ミリ以上でないとハンドル内部に入り込む恐れがある)。
  全体としては、悪くないできばえだ。ただ、差し替えドライバーの最大のポイントである軸とグリップとのがたについては及第点を与えられない。短小の150ミリならまださほど気にならない程度だが、長くするとガタが大きくなり、テクニカルという名にふさわしくないフィールを与える。グリップ内部の軸の受け構造にひと工夫が必要だ。

2015年11 月 1日 (日曜日)

ココロ洗われるラチェットハンドルかも!?

KO-KENのラチェットハンドル  一流の文筆業の一人ではないから、痛いほど分かることがある。自分のことは棚にあげ、ある程度の目利きの能力はあるのかもしれない。
  ともかく“一流品”ということをときどき強く意識する。工業製品でもいいし、食べ物でも、あるいは映画、音楽や絵画、文章にも言えるのだが、これが一流でここからが二流というボーダーを設定しづらいが、それでも「こいつは一流だぜっ!」と確信するときがある。
  工具も工業製品であるので、良し悪しがあり、ときどき一流品と思えるものに出会い、ニンマリすることがある。KO-KENの次世代型ツールシリーズZ-EAL(ジール)の2726Z-3/8。いっけん何の変哲もない首振りタイプのラチェットハンドルのようにも見えなくはない。差し込み角1/4インチのボディに差し込み角3/8インチ角を移植したハンドルだ。
  これを手にとり撫でまわし、ラチェットを作動させ、音を聞き、次に切り換えレバーを逆にして、ふたたびラチェットの音に耳を傾けると、たいていの人は破顔するはず。ギア数こそ36で、80ギアとか90ギアを誇るコンペティターにくらべると見劣りしないではない。だが、何しろ空転トルクが軽く、軽くできているので、まったくスペック上のアゲインスト状態は軽く吹き飛んでしまう。全長11ミリと手のひらサイズで、重量も107グラムと軽く、価格も9800円とリーズナブル。

2015年10 月15日 (木曜日)

デビューして23年になるマックの日本仕様ドライバー

MACドライバー  あまりポピュラーすぎる工具であるドライバーだが、手になじむと離れがたく抜きがたい愛着を抱く場合がある。MACの樹脂グリップドライバーもそのひとつである。
  グリップ断面5角形がギリシャ数字の「ペンタ」であるため、通称『ペンタグリップ・スクリュードライバー』とも呼ばれる。細かい縦溝が滑り止めと柄もいえぬデザインをかもし出す。
  ドライバーを握ったとき、正確に言うと腕をストレートにした場合、親指のあたる部分に横の凹凸を付け滑り止めというか、ピタッと密着する感じも悪くない。グリップの大きさも小さくもなく大きくもなく、日本人の手にあわせたようで、具合いい。ごく珍しい5角断面のグリップは、左右対称の金型ではできない裏事情もあり、コスト高の遠因となっているようだが、それ以上のユニーク度をかもし出す。
  ボルスター部も付いているので、こう着状態のボルトを緩めるときに10ミリのメガネレンチを差し込めばワケもなく緩むだろう。先端部の精度は10ミクロンオーダーの精度だという。マイナスドライバーの先端はネジ溝に合わせたパラレル形状だ。ちなみに、グリップカラーは黒以外にも赤色、緑色、黄色など、さまざまなカラーを選択できる。ただし、価格もハイエンドである。

2015年10 月 1日 (木曜日)

怪しげに見える!? ノガ・グリッパーは意外と実力者

ノガ・グリッパー  いわゆる工具の目利きに言わせると“箸(はし)にも棒にもかからない製品”が意外とヒットとなることがある。
  トリッキーな工具といえば、万能ソケットがすぐ思い浮かぶ。ソケットの内部にたくさんの金属製ピン(数えると54本!)が入っていて、限界こそあるがサイズを問わず、頭の形状を問わずたいていのボルトなら回してしまうというあれだ。いかにも怪しげで、昔なら薄暗い夜店で販売していた風情の製品。万能を謳ったものほど、ダメなものはない、ということを経験的に知っている目利きははじめから歯牙にもかけない。かくゆう筆者もしかりだった。
  ところが、一度使うと意外と使える。いやいやなかなかどうして・・・荷物が限られる林道ツーリングのお供にいいかもしれないと思い始めた。頭のなめたボルト、インチボルトは言うにおよばず、樹脂ボルトもカドを痛めないで回せる! 手にしたのは7~19ミリまでの二面幅のボルトに対応するGP1000という品番。差し込み角3/8インチ。価格は2900円。輸入元(ノガ・ジャパンhttp://www.noga.co.jp)も当初「商品性がDIY過ぎてどうも?」と疑問符を付けて半年ほど見捨てていた。ところが、この製品を紹介した色褪せたポスターを見たユーザーから熱烈に購入したというと注文が入り、直感で即座に代理店権(アメリカで生まれドイツで販売)を取得。日本で販売したところ、あれよあれよ、という間にわずか3ヶ月で5000セットを売り上げてしまったという。累計で3万個以上の売り上げだという。ちなみに重量はやや重く137グラム。差し込み角1/2インチの上のサイズは11~32ミリのボルトに対応し、価格は6400円とやや高い。なお、コピー商品を台湾かどこかで見かけたが、こちらは使えないそうだ。

2015年9 月15日 (火曜日)

つぶれたネジにも対応のドライバーの実用度は?

パーフェクトドライバー2番  星の数ほど市場にあふれるドライバー。
  ハンドツールのなかでは一番身近なわりには、なかなかベストなものが見つからないともいえる。
  今回取り上げるのは『パーフェクトドライバー』。世のドライバーに満足できなかったユーザーの心を見透かしたような、あるいは挑戦的な製品名である。発売元は三木市にある藤原産業(電話0794-86-8200)。MADE IN TAIWAN と台紙にあるように、製造は台湾である。手にしたのは、ホームセンターにて598円で手に入れたプラスの2番。
  軸が4角断面(幅6ミリ)で、先端はタガネのように両側面が薄くできている。頭がグチャグチャになったネジ部をハンマーで叩き、溝をつくりまわそうというデザインだ。この発想は、ANEXのビスブレーカー(3960)と同じだ。もちろん、通常のドライバーのように使えるところがうれしい。つまり「頭がこわれかけたビスでも回せる」という付加価値を追加したドライバーなのである。
  手に持つと、貫通タイプなので、やや重いが、測定してみると131グラムで、ライバルたちに比べ、重くもなく軽くもなし。全長215ミリもごく標準的だ。気に入ったのは、グリップである。軸の近くは硬めの樹脂であるが、手の平にあたる部分は密着性の高いやや柔らかめの樹脂の2重構造タイプ。しかも6角断面なので作業台で転がる心配はない。イジワルして、台所洗剤を手につけ実際ビスを回してみたが、グリップ力はほとんど落ちず、すんなり使えた。これまでのドライバーは、みなヌルヌルとして使えなかったという経緯があるが、このドライバーは安いわりにはなかなか完成度が高いと見た。

2015年9 月 1日 (火曜日)

COSTCOで手に入れたアルミ製コンパクトジャッキは使えるか?

アルミフロアジャッキ  ここ数年「使いやすいフロアジャッキ」を探し求めていた。
  何よりも軽くて、使いやすいフロアジャッキは、サンデーメカニックの場合、やはりアルミ製に限る。スチールだと重すぎて、腰を痛めたりケガをしそうだ。この点は、何度も危うい目にあったので、断言できる。
  巨大倉庫型ショッピングセンターCOSTCOで見つけてきたのが、小型のアルミ製フロアジャッキだ。「NOS NSJ0101JPB」という品番。全長56.5センチ、最低高さ8.6センチ、最高高さ37.4センチ。デュアルピストンなので、6回のストロークで最高位置に達する。本体重量11.3kg。ロードバイク(スポーツ自転車)ほどの重さと考えていい。定格荷重1360kgなので、クラウンあたりまでなら車両片側を持ち上げる分には充分の能力。黒いナイロンの袋に入れて、持ち運びできる点も好感度。
  さっそく、愛車の17万キロをあとにしたファンカーゴのフロント部を持ち上げるべく、フロアジャッキを下にもぐらせた。車体下部のジャッキポイントまで突っ込むと、ハンドルの上下のストロークがつらくなる。ジャッキの全長が60センチを切っているため、バンパーにハンドルバーの手前近くが干渉して、上下にストロークができない。しかも、ハンドルバーを上下すると、ジャッキ本体の前部が持ち上がるウイリー状態になり、空振りとなる! そこで、あらかじめジャッキポイントの間隙ほどにジャッキをリフトアップしておき、ずるずるとジャッキを押し込み、わずかなストロークでも作動できるコツを飲み込んだ。イージーには使えないところが50点だが、なんとか工夫と馴れで使いこなせて合格点の70点に届きそう。このフロアジャッキのファイナルアンサーは、宿題だ。ちなみに価格は、円安基調のおかげで1万7980円とけっして安くはない!

2015年8 月15日 (土曜日)

TONEの新型貫通ドライバー

Toneのドライバー  ドライバー(スクリュードライバー)ほど、ハンドツールのなかでしのぎを削っている商品はない。一番需要が多いということもあるが、1000円前後と安い割に、ライバルが多く、それだけに厳しい目で市場は見ている、といえる。相手のネジに対するポイント部、グリップ部、軸断面などがその評価の対象となる。
  TONEの新型強力パワーグリップドライバーPGPDは、一言でいえば、ライバルたちをよく研究していらしく、おしなべて、よく出来ている。いまやお約束の2重構造の樹脂グリップで、手にやさしくフィット感も悪くない。丸断面なので、作業台で転がりやすいというデメリットもあるが、とにかくグリップ感じはいい。軸とグリップのキワにはスパナやメガネレンチがかけ、強いトルクをかけることができるボルスター付き。軸は流行の6角断面タイプで、ねじれに強い。プラスが赤デザイン、マイナスがグレーの色を配して、ひと目でプラスかマイナスかが見分けが付くのも好感が持てる。マイナスの先端には、フラット形状にしてカムアウトを防ごうとしている。
  全長と重量を測定すると、従来型のPPDパワーグリップドライバー(プラス2番での比較)にくらべ、重量で24グラム重い143グラム、全長で3ミリ短い195ミリ。筆者のコレクションを踏まえると、競合製品が重量120グラム、全長210ミリということなので、TONEのこの製品は「ライバルよりやや重く、やや全長が短く小ぶり」と一言でジャッジできる。悪くはないが、「ひとつこれぞ! という顔が見えないドライバー」というと厳しく聞こえるか? http://www.tonetool.co.jp

2015年8 月 1日 (土曜日)

1/4インチ・ギアレス・フィンガーチップラチェット

P1010385  『1・4インチ・ギアレス・フィンガーチップラチェット』と商品名こそ長いが、商品そのものはみての通り、手のひらに載るほど小さい。
  ギアレスというのは、クリック感がまるでないため、好き嫌い(感性)が明白に分かれる。筆者は、実は好きではないのだが、その完成度に惹かれるので紹介したい。
  1/4インチのビットを装着できるのと、1/4インチのソケットが取り付けられる面が背中合わせになっているのだ。全長47ミリ、外径φ46ミロ、重量97グラムとやや重い、というか重量感を感じる。
  ビットとの組み合わせ、1/4インチソケットとの組み合わせ・・・大きなチラカを必要としないところで活躍する。逆にいえば大きなトルクをかけるには適さない。言えることは、指でトルクをかけるダイヤル部のデザインも悪くなく。使ってみるとなかなか完成度が高い。
  ただ、惜しむらくは、左右の切り換えがいちいち手で回して確かめないと確認できない点だ。価格が820円とリーズナブルであるのは好感が持てる。㈱ストレート(http://www.straight.co.jp)が輸入販売しているのでたぶん台湾製だ。

2015年7 月15日 (水曜日)

スライディングTバー&スピードハンドルのオドロキ度は?

スライディングTバー&スピードハンドル  手に入りやすい価格で、より使いやすく便利なハンドツールづくりに取り組んでいる兵庫県三木市にあるSEK(http://www.suekage.co.jp)は、日本の数ある工具メーカーなのかでも、かなりユニークな存在だ。
  SEKにはプロオートというプロ向けのブランドがあるが、そのなかにSTS-308という製品を発見した。一見して何の変哲もない、スライディングTバーである。エクステンション・バーとソケットをジョイントすれば、T型レンチとしてトルクをしっかりかけての作業で活躍できる。
  ところが、この真ん中の角部をスライドさせるとバーの中央が折れ曲がる構造になっている。再度角部にエクステンション・バーとソケットを付け加えれば、なんとスピードハンドルに早変わり!となるのである。関節部をルーぺで覗くと、鋼球が忍ばせてあり、バー自体がズルズルと動かずカクカクと節度を持った折れ曲がり方をしてくれる。ローレット加工を施されたグリップはカラー構造でクルクルと回すことができる。ふだんは横棒状態にすれば工具箱のなかでも納まりやすい。ただ、角部を関節部から移動させるときにややコツがいりそうだ。
  差し込み角3/8インチと1/2インチ(こちらの品番はSTS-102)があり、価格はそれぞれ3500円と3900円。3/8の308の全長は255ミリ、重量279グラムだ。

« | »

▲ページの先頭に戻る

Copyright © 2006-2010 showa-metal .co.,Ltd All Rights Reserved.