みなさん!知ってますCAR?

2012年8 月 1日 (水曜日)

新感覚のインパクトドライバー

メガドラインパクタ  インパクトドライバーという工具は、固く締められたネジを上からハンマーで叩いて緩める役目の工具。値段が高く、重いこともあり、あまり使用頻度が高くない。というか、金属製の箱入りが多いせいか、持っていても億劫で使わないケースが少なくない。
  ドライバーの老舗メーカー・ベッセルの「メガドラ・インパクタ」という名称のドライバーは、樹脂グリップの、いっけんなんでもない貫通ドライバーだ。ところが、ハンマーでグリップエンドを叩くと、刃先が瞬間的に約12度逆回転(左へ)して、丸くなったネジを比較的簡単に緩めることができる。これはグリップ内部に叩いたチカラを円方向に変換、つまり緩めるチカラを発生させるコイルスプリングと軸(刃先)が回る構造にしているためだ。樹脂グリップはコア部分と表面を異なる素材で形成し、軽量化に寄与するだけでなく、手で握ったフィールを高めている。写真は軸長が100ミリで2番の+ドライバー。ホームセンターでの購入価格は1380円とリーズナブルだった。重量も140グラムと軽い。+3番タイプもある。ちなみに、このドライバーは、緩める方向だが、本格的なインパクトドライバーは逆ネジなどに使える右回しもできる。つまりインパクトとしては、逆方向には使えないが、実践ではこれで充分だ。

2012年7 月15日 (日曜日)

アルミ製ジャッキスタンド

アルミ製ジャッキ  ブレーキパッドの交換やマフラーの交換など、ガレージジャッキとコンビで欠かせないのはリジッドジャッキだ。通称「ウマ」とも言われる道具である。
通常ジャッキスタンドは、パイプで構成されたスチール製であり、重量が5kg前後。体調が悪いときなど片手で持つとややつらいものがある。重量がその半分の2.5kgほどしかないジャッキスタンドを見つけてきたのでぜひ紹介したい。例のアメリカンスタイルの巨大スーパーマーケット「コストコ」で販売しているものだ。つかってみると、やはり軽さは美徳である。使い方はふつうのジャッキスタンドと変わるところなし。ミニマム高さが27センチ、最大高さ39センチ。受け部分の大きさは、5.6×5センチ。
  ただ、地面と接する部分は通常だと3本足タイプなのだが、これは直径18センチの円形。原則的には路面は平らな部分でウマをかけるのだが、ときには不整地というケースもある。その場合には、下に厚板もしくは古毛布などを敷くことになる。それと、ベーススタンドとサポートコラム(アウターチューブ)をジョイントするネジ径8ミリを留めるロックナットの2面巾が13ミリということをお伝えしておこう。日本製はM8といえば12ミリの2面巾で、12ミリの工具を使うのが一般的だが、アメリカ製の13ミリが少なくない。ちなみに、このジャッキスタンドの許容荷重は3トンだ。価格は、2個セットで4198円と格安だった。

2012年7 月 1日 (日曜日)

意外に使える! L型スルーレンチ「SK11」

L型スルーレンチ  ハンドツールのなかにはシンプルな形状なのに、さほどポピュラーではないが、意外と便利というものがある。L型をしたレンチもそのひとつといえる。
  L字型をしたボックスレンチなのだが、短いほうには、“天井”がないので、たとえばバッテリーを車体に止めている、通しボルトのナットを緩めるときなど実に重宝する。ふつうスパナもしくはメガネレンチを使うと、そのつど差し替え作業で戸惑う。これをつかうと差し替え作業がかなり楽になり、ストレスなく、すばやく作業を終えることができる。ある程度回せば、長いほうのボックスに差し替え手でクルクル回すことができる。しっかり締める時には、トルクをかけやすい短いほうを使えばいい。
  使用頻度の高い10ミリあたりを1本持っていると、何かと便利だ。サイズは、10ミリのほかに8ミリ、12ミリ、13ミリ、17ミリがある。価格は、近くのホームセンターで購入したのだが、10ミリで378円だった。台紙には中国製とある。ネットで価格を調べたところ、オープン価格で、300円を切る販売価格もあるようだ。ちなみに10ミリの単体重量は105グラム、全長135ミリだ。発売は、兵庫県三木市の藤原産業㈱ 電話0794-86-8200。

2012年6 月15日 (金曜日)

たかがタイヤ、されどタイヤ

タイヤ  タイヤの寿命は、山が残っていても装着後3~4年をメドに交換。タイヤ溝1.6ミリ以下だと車検には通らない。空気圧が下がると、タイヤの偏摩耗や乗り心地が悪化するだけでなく、燃費も悪くなる・・・タイヤにまつわる知識はだいたいこんなところだ。
  乗用車タイヤで意外な盲点は、年数がたっているわりにタイヤ溝が微妙に残っているケース。タイヤはゴム製品。
だから≪経時変化で固くなり、乗り心地や操縦安定性が新品時にくらべ悪化する≫
  このことは頭では解っているのだが、なかなか実感できないのが悩ましい。古くからの読者の報告のなかに、10年近く使ったタイヤが原因で、ブレーキ回りを疑うような変な振動が出たという事例を聞いている。長く駐車していてタイヤが変形を起こしたのが原因だと思われる。
  実は、筆者もこれほどひどくはないが、先日同じようなタイヤにまつわる経験をした。4年4万キロ使ったタイヤを新品タイヤ〔ミシュランのENERGY 175/65R14〕に替えたら、見違えるほど乗り心地と操縦安定性が戻った。とくに横浜には坂が多い。上り坂からハンドルをフルロックして曲がるというシチュエーションがある。そのとき操舵輪と駆動輪が同一というFF特有のグキグキという癖が出たものだが、タイヤを新品にしたらウソのように症状が消えた。
  残り溝があっても、少なくても4年以上たったタイヤは交換することをお勧めする。経費は4万円近くとけっして安くはなかったが、その効果は確実にある。

2012年6 月 1日 (金曜日)

ⅰPhoneを車内で充電しながら、録音しておいた音楽を聴く

TUNECAST  横浜の金沢区にあるアメリカンスタイルの巨大スーパーマーケット「COSTCO」で、面白いカー用品を発見した。手持ちのⅰPhoneやⅰPod touchをクルマにつなげることで、充電しながらFMラジオで音楽を楽しめる用品。製品名は「TuneCast Auto Live」。購入価格は、3480円。
  使い方は簡単だ。まず、カーオーディオの音量を下げて、本体をシガープラグに差し込み、さらにⅰPhoneに接続。本体の「クリアスキャン」ボタンを押すと自動的に空いているFM局を探してくれる。表示部に音質のよいFM周波数が表示される。そこで、ステレオの周波数をその周波数に合わせるだけ。本体上部にはFM周波数を2つプリセットできるボタンが付いている。ディスプレー部には高コントラストのバックライトで、昼間でも表示部が明瞭。やや玩具っぽい用品だが、車内で音楽だけでなく語学の勉強ができるのがいいところ。期待外れだったのは、音質がⅰPhoneのイヤホンから聞くよりも数段落ちることだった。

2012年5 月15日 (火曜日)

1/4と3/8の両方に対応! ソケットホルダー

ソケットホルダー  ハンドツールのなかで一番使用頻度が高いとされるソケットツール。ところが、そのソケットツールには盲点ともいうべきところを持つ。相手のボルトやナットに合わせて、いろいろなサイズのソケットをスタンバイしなくてはいけないからだ。ソケットは小指の先ほどの小さいものから、親指のひとまわり、ふたまわり大のものまで、ざっくり10個以上揃えておかないと安心できない。差し込み角が1/4インチ、3/8インチ、1/2インチ・・・とある。これを上手く整理し、必要に応じてすぐ取り出せるようにしておきたい。こうしたことは誰しもが1度や2度は頭を悩ます問題。
  従来型のソケットレールは、差し込み角が3/8インチなら、それ以外のタイプには使えなかった。ところが、ここで紹介するのは、両サイドにソケットコマをホールドできる小部品を取り付けるので、片側1/4インチ、他方3/8インチと整理できる。レール本体はアルミ製で、ソケットホールド部(クリップ)はPP(ポリプロピレン)の樹脂製。実際使ってみると、とても具合がいい。スチール製にありがちな硬かったり、緩かったりせず、スピーディに付けたり外したりができる。ホルダー自体も、簡単に入れ替えることができるので、好みでレイアウトできるのもいい。1/4,3/8インチそれぞれ8個ずつホールドできる。全長は250ミリで、重量は80グラムと軽い。購入価格は、384円とウソみたいに安いのも美点だ。ソケットホールド部(クリップ)はスペア部品として1個100円だそうだが、部品代のほうが割高なのが不思議。

2012年5 月 1日 (火曜日)

手軽にトルクを確認できる! ハンディデジトルク

ハンディデジトルク  クルマをいじっていると、「このボルトの締め付け具合はこんな具合でいいのだろうか?」とふと疑問が頭をよぎるときがある。ボルトやナットは、なんでもかんでもガンガン締め付ければいいわけではなく、どんな個所のボルトやナットにも“締め付けトルク”というのが存在する。たとえば手持ちのクルマのホイールナットは、整備書を調べると103Nm(ニュートンメーター)という具合に明記してある。だいたいこの10%前後で締め付ければとくにトラブルが起きない。緩ければ脱落事故の心配があるし、逆に締め過ぎはねじ山の破損などにつながる。
  TONEの「ハンディデジトルク」は、ふだん使っている工具に取り付けるだけで手軽に締め付けトルクをデジタル表示してくれる。写真のようにソケットとラチェットハンドルのあいだ、あるいはスピナーハンドル、Tレンチなどとドッキングできる。デジタルなので、途中のトルクも表示するし、ピークトルク表示もできる。目標トルクに近づくと断続的なブザー音と赤色のLEDでオーバートルク防止を教えてくれる。50~95%の範囲でブザー開始位置を設定もできる。差し込み角3/8インチと1/2インチの2タイプがあり、価格はそれぞれ1万3800円、1万4800円。http://www.tonetool.co.jp

2012年4 月15日 (日曜日)

マイガレージのニューフェイスとなるか!?

TONE  このところの流行語のひとつに「見える化」というのがある。少し前のコトバのディスクローズをさらに積極性を持たせた感じ、といえなくもないこのコトバ。工具の世界にもこの「見える化」がキーワードになりそうだ。
  ハンドツールメーカーのひとつ前田金属のTONEブランド(http://www.tonetool.co.jp)で「シャッター付きサービスボード」が発売されたのだ。770×600×120ミリの大き目。いわば大き目の額縁ほどで、重さが16.5kg。写真は、1/2インチ工具を中心にしているが、3/8インチでも、とにかく自分の好みのツールをセットできる。必要な工具を即座に探せ、取り出せ、紛失の機会も劇的に少なくなるというのが、ウリだ。それよりも見るからに、「見える化」は、工具自体のインテリア性を引き出している点だ。聞けば、サイクルショップ(自転車屋さん)に受けるというのも理解できる。樹脂製のシャッターが付き、鍵もかけられ、しかも横置きでも縦置きでも自在。本体は板金製だ。気になる価格だが、5万7600円。

2012年4 月 1日 (日曜日)

マイクロビット・ラチェットレンチの技

マイクロビットラチェットレンチ  たとえばインパネの下部にアクセサリーを取り付けるとか、とにかく通常の工具ではとても使えそうにないタイトな場所での作業に実に重宝するのが、この「マイクロビット・ラチェットレンチ」だ。
  全長90ミリと手のひらに隠れるほどのコンパクトさ。重量は45g。あまり小さいので、紛失する恐れもある。そのためもあってか、グリップエンド部に鍵穴状の穴があり、そこに携帯ストラップでもぶら提げたくもなる!? 
  1/4インチ(6.35ミリ)の手持ちのビッドがそのまま使えるので、使用頻度が高くなるのもいい。付属するのは、全長18ミリと25ミリのプラス2番。表面は鏡面研磨もどきで愛着をもてる。ギア数は60なので小気味いい感触なのもいい。左右の切り換えレバーはスライド式で軍手ではいざ知らず、素手ならごく自然に切り換えられる。価格は、980円だった。  http://www.straight.co.jp/

2012年3 月15日 (木曜日)

『ねじとねじ回し」という翻訳本の評価

ねじとねじ回し  2003年に早川書房で出版されたヴィトルト・リプチンスキというスコットランドのエジンバラ生まれの大学の先生の書いたネジにまつわる歴史物語が、昨年文庫に収まったのを期に手にとって見た。
  ネジの話ですぐ思い出すのは、1543年に種子島に流れ着いたポルトガル人から手に入れた火縄銃。この火縄銃が戦国時代を変え、やがて織田信長の天下統一につながるのだが、尾栓(びせん)と呼ばれるオスネジの相手つまりメスネジの製作が長くマル秘事項だったという逸話。それと、終戦直後フォードの工場を見学した本田宗一郎氏が、工場内の床に落ちていたネジをポケットに入れて持ち帰ったという逸話。フィリップス・ネジだ。
  この本はそんなエピソードとはほとんどかすりもしない。西洋で発明されたネジのルーツはどうやら甲冑の蝶ネジ(ウイングナット)だったらしい。自動車製造を支えたフィリップネジのライバルにロバートソンネジがあり、そのネジのほうが実は性能が高かったという話・・・・著者自身が建築学や都市学の専門家で機械屋さんでないこと(21世紀を迎えるにあたりミレニアムの記念でニューヨークタイムズの編集者からの依頼がキッカケ)、翻訳者も女性のためもあり、特に機械やねじに強くはないこともあり、まるで油の香りはおろか機械の音も聞こえてこない。靴の上から痒いところを掻いている感じは避けられない。ボルトとナットに思い入れを抱く人には少々お高く留まった本に見えるかもしれない。
  でも救われるのは、元旋盤工にして小説家の小関智弘さんの解説。少し昔のねじきり職人の姿が活き活き理解でき、リアリティ溢れる。これだけ読むだけで幸せな気分になれる。早川ノンフィクション文庫。600円だ。

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