みなさん!知ってますCAR?

2011年10 月 1日 (土曜日)

革命的な“クイックラチェットめがねレンチ”の正体

クイックラチェットめがねレンチ   年配のメカニックに聞くと・・・スパナほどあてにならない工具はなかったという。熱処理不足で少し大きな力をかけると口が開いたり、なかには寸法精度が悪く、ヤスリで少し削ってやらないと使えないスパナも珍しくなかったという。
  TONEの≪クイックラチェットめがねレンチ≫を手に取ると、そんなエピソードがまるでウソのように思えてくる。それほど完成度が高いのだ。片目片口、いわゆるコンビネーションレンチなのだが、スパナ部とめがね部の両方にラチェット機構を組み込んである。めがね部は72ギアで、振り角度5度ときめ細かい。しかも、肉厚がさほど厚くないので、タイトな場所でも使えそうだ。注目すべきは、スパナ部。ボルトの当たる部位が巧妙な曲線を描いており、ボルトのカド部に工具がヒットしない。もしボルトのカドにトルクがかかるとボルトがなめやすくなるだけでなく、トルク伝達が小さくなる。こうした工夫で、スパナにもかかわらず大きなトルクをかけられる。しかも、スパナ部内部にツメを設けことで、抜き差しすることなく、連続締め付け、あるいは連続緩め作業ができてしまう。なんのコツも不要。言葉で表現するのがもどかしいほど、使うと「な~るほど!」とちょっとした感動を覚える。サイズが8ミリから19ミリまであり、価格は12ミリで2490円。7本組みセット価格が2万680円。前田金属工業(株) http://www.tonetool.co.jp

2011年9 月15日 (木曜日)

プロ仕様を標榜するANEXラチェットドライバー

クイックボール60   前回から引き続いての“ラチェットドライバー”の登場だ。
  今回紹介するのは純国産製で、2010年の「経済産業大臣賞」を受賞している名誉ある一品。というとなんだか“後光”がさしているようだが、使ってみると≪フツーに使いやすく、よくできたラチェットドライバー≫というのが結論。特に奇をてらってはいない。
  ギア数が60と多いので、滑らかに回転し、回転ロスが少なくその点で作業性が高いのがまず二重丸。グリップが丸形状というのが作業台で転がりやすいという意味で、個人的には好みではないが、グリップエンド部の左右切り換え動作が軽くできる点がそれを埋めている。軸は2面幅が汎用性の高い6.35ミリ(1/4インチ)の6角軸タイプ。電動ドライバーのビットとしても使えるし、ほかの製品のビットを差し込み使える。つまり横展開できるツール。軸は使用頻度の高いプラスの2番とマイナス。マイナスは6番に相当し、フラット形状で配線の取り外しに使えるという。グリップの軸との際(きわ)に丸いゴムリングを装着したところがあり、早回しの際使う設計だが、ややその直径が小さいため、操作力が重く、非力な女性には不満が出そう・・・と、若干の不満があるが、さすがにドライバー専門メーカーのANEX(http://www.anextool.co.jp/)、手堅く造りこんだ意欲作であることには間違いない。

2011年9 月 1日 (木曜日)

12種類のビット内蔵のラチェットドライバー

ドライバー   手工具の代表選手であるドライバーの世界で、1本で10種類以上の、いわばすべてをまかなうとドライバーはこれまで見たことがなかった。
  ところが、世の中広いもので、そんな夢のようなドライバーがある。
  WONDERS DRIVERがそれ。“ワンダードライバー”は、台湾製。オドロキの意味のワンダーと、1ダース、つまり12種類のビットにかけた商品名だという。この工具のミソは、クルマのランプなどに使われている強化プラスチックのポリカーボネート製の透明のグリップだ。そのなかに6本のビットが納められている。グリップエンドに小さな穴があり、そこから神社のおみくじの竹棒を引き出す要領で任意のビットを取り出す。ビットは全長98ミリで、2面幅が1/4インチ(6.35ミリ)。これをドライバーの根元にあるチャックに収める。あとはチャックとハンドルの間にある黒いリングを動かすことで、右回し/左回しのラチェットの動きを選択できる。ラチェットのギア数はやや大まかな20ギアだが、フィーリングは悪くない。ビットはショート(22ミリ)とロング(73ミリ)の2段伸縮式だ。
  ところがいつもハンドル内のビット5本と一緒に回すことになるので、どうしても通常のドライバーに比べ重く、そのぶん疲れる。それとビットの交換にやや手間取る点が気になる。ちなみに重量は270グラムで通常の約1.5倍。肝心のビットは、プラス1番から3番まで3種類とマイナス1本、それにトルクス4種類、ボールポイントのヘックスが4種類。購入価格は1500円ほど。http://www.firstec.co.jp

2011年8 月15日 (月曜日)

コーケンZ―EALのスピンナーハンドル

スピナハンドル   ソケットツールの専門メーカーであるKO-KENは、昨年Z-EAL(ジール)という新ブランドのハンドツールを発売し始めた。KO-KEN創立50周年記念のリキの入ったよりコンパクト性を目指したものだ。当初はセット販売だけだったのが、つい最近、単品販売をし始め、いいツールを使いたい向きには注目されているようだ。
  今回取り上げる差込角3/8インチのスピンナーハンドルもそのひとつ。
  品番が3768Z-250というものだが、軸がKO-KEN独自の楕円形をしたタイプ(コピーされたくないという意図からだという)で、しかもグリップ部が、高級感のある樹脂製。価格も3910円と、値ごろ感ありだ。全長250ミリで、スタンダード的。重量も309グラムで従来品より10~50グラム重い。量産品にしては、全体のたたずまいが凛として、所有する喜びを抱くユーザーもいるだろう。Z-EALのラインナップのなかでは、ラチェットハンドルやソケットなどはそれなりの粉骨砕身したエンジニアの努力が伺えるが、このスピンナーハンドルでは取り立てて大きな主張がないのが残念といえば残念。新デザインの上書きでなく、ユーザーサイドからの見直しがほしかった。

2011年8 月 1日 (月曜日)

台湾工具のナゾ!?

ミニラチェットドライバー   「台湾ツールは、ここ数年クオリティが向上し、信頼が置ける製品になった!」
  そんな思いが強かったが、先日手に入れた「ミニ・ラチェットドライバー」はそうした信頼感を見事に打ち砕いてくれた。手のひらに収まるほどの便利なラチェットドライバーなのだが、グリップエンドを外してみて、たまげてしまった。ビッドが、蜂の巣状に7個収まっているのだが、なぜかプラスの2番が4個、3番が1個、マイナスが大小2個だったのだ。うちひとつのビッドに錆が浮いていた。
  錆びは仕方ないかもしれないが、同じタイプのビッドが間違って複数入っているのはいかがなものか? たぶん、ヘキサゴンのビッドが欠落していたようだ。販売店にその旨伝えれば交換してくれるかもしれないが、品質管理に大いに問題ありだといわざるをえない。
  ところで、肝心の使い勝手は、ギア数が20とやや少ないのが気になるが、価格が450円にしては悪くない。グリップも適度に太いのでトルク伝達も悪くはない出来だ。

2011年7 月15日 (金曜日)

750円のフィンガーチップラチェット

フィンガーチップラチェット   一昔前のハンドツールのユーザーから見ると、「よくこれが750円で販売できますね」というに違いない。
  ≪フィンガーチップラチェット≫と聞いただけでは、どんな製品かピンとこないが、手にすれば“破顔一笑”ではないが、即座にわかり、プライスを見て笑みがこぼれる。ハウジング自体をアルミで作っているようで、秤(はかり)で測定すると60gときわめて軽量だ。差し込み角3/8インチ。エクステンションバーとソケットをつなげることで、文字通りフィンガー(指)のなかでクルクル回転させ、ボルトやナットをすばやく脱着することができる。
  歯車が、72ギアなのでいちノッチ5度。タイトな場所でも、きわめてスムーズな作業ができる。左右の切り換えは上部のRとLの文字があり、本体を保持したままで、つまみを回せば切り替えることができる。耐久試験をすると破損するかもしれない。でも、750円なので、心置きなく使えるし、コンパクトなので、工具箱の隅に入れておけるのもいい。

2011年7 月 1日 (金曜日)

いけてるKO-KENのソケットレール!?

ソケットレール   ハンドツールの世界にも“脇役”というのが存在する。
  数多いソケットのコマを整理し整頓して、必要なときにすぐ取り出せる役割をするソケットレールも、まさに脇役のひとつである。ソケットレールというと、一昔前までは、へたをすると指が切れる感じの板金製のタイプが主流だったが、最近は樹脂製も増えつつある。
  KO-KENの新シリーズのZ-EAL(ジール)に、このほど新感覚のソケットツールが登場した。品番がRSAL200-3/8×8とRSAL200-3/8×12の2タイプ。前者はクリップ数が8個、後者がクリップ数12個の違い。価格はそれぞれ2150円、2650円。もう少し安いとうれしいが、まあリーズナブル。
  さっそく使ってみる。ソケットの着脱フィールが一番のポイントだ。大きいサイズだと引き抜きやすいのが道理だが、サイズの小さなソケットになると指が滑りやすいものだ。あれこれ使うと、従来品よりもはるかに着脱性能が高い。ほぼストレスなく着脱できる。ハウジングはアルミで、アルマイト処理をして、色はブラックだ。レールの両端にマグネットを内蔵していて、ツールキャビネットの裏側などスチールにぺたりと張り付くことができる。マグネットが強いと具合悪く、弱いのも問題だが、マグネット自体も弱くもなく強くもないので、この点でも二重丸を与えていい。愛着度の高いソケットレールといえる。

2011年6 月15日 (水曜日)

1本290円のスクリュードライバーは使えるか?

290円ドライバー   先日も、ふと友人との会話の中で「関西人は値段が先にたつから・・」と苦々しく評価された。関西人の特徴は、モノの価値を優先することなく、イの一番にその商品がいくらだったかを話題の先にするというのだ。関西人の末席に座る筆者としては、半ば納得するが、「たかが値段・されど値段」である、といいたい。価格が安く良品であれば、とりあえずハッピーな気分だからだ。
  ということで、見つけてきたのが1本290円なりのドライバー。STRAIGHTなので、台湾製だ。使ってみると、これが悪くないのだ。悪くないどころか、手持ちのブランド品に比べても遜色がほとんどない。笑われそうだが、書斎の一角には2番のプラスとマイナスの6×100が各80銘柄ほどある。ベッセル、ANEX,スナップオン、KTC,ネプロスなどとくらべて、グリップに滑り止めのイボイボがあるので一見安っぽくは感じる。だが、このイボイボが有効。というのは油のついた手でも滑らない。親指のあたる部位にも滑り止めのイボイボがあり、具合がいい。樹脂製グリップは2種類の樹脂を使い分けている。ドライバーという工具は押し付けながら回すという、意外と難しい動作をしないと、相手のねじの頭を壊す恐れがある。ただ、気になるのはやや軽すぎる点。実測してみると、93g。KTCが120g、ネプロス142g、木柄のANEXが113g(以上いずれも貫通タイプ)。貫通でないRICKの103gよりも10gも軽い。適度に重いのがいいのか、軽いのがいいのか、このあたりはさらに使い込まないと結論が出せそうもない。

2011年6 月 1日 (水曜日)

精緻に作られた精密ドライバーに昂(たか)ぶる

精密ドライバー   精密ドライバーというのをご存知だろうか? 自動車やバイクの整備やメンテナンスにはあまり使う機会がないが、時計、めがね、ラジオ、オーディオ、デジカメなどで使われている微小なねじを回すときに使うごく細身のドライバーである。別名「時計ドライバー」と呼ぶ人もいる。
  グリップのエンド部が空回りする仕掛けになっている。ここを手の腹部に押し付けることで、ドライバー本体をネジに対して垂直に保つことができる。これにより、指は「掴む」と「押す」という動作から開放され、「回す」という動作だけに集中でき、結果として微妙な回転力を加減できるのである。このほかに、人差し指でドライバーエンドを押さえ、親指と中指で回すというスタイルも取れる。
  こうした独自の使い方をする精密ドライバー。写真は、新潟・三条にあるドライバーの専門メーカーANEX(兼古製作所)のもの。プラスは0と00タイプの2種類、マイナスは刃の幅で1.8,2.5,3ミリの3タイプがある。軸は、ニッケル・クロム・モリブデン鋼だそうだ。

2011年5 月15日 (日曜日)

薄いナットがらくらく回せるモンキーレンチとは?

スマートモンキー   数あるハンドツールの中で、一番あてにならない工具と問われれば、即「モンキーレンチだ」と答えることにしている。アゴの幅が調節できるので、いっけん便利そうに見えながら、ガタが多く下手をすると相手のボルトの頭を痛めたりするだからだ。
  ところが、そんな見掛け倒しのモンキ-レンチにも、見上げたところのある仲間がいる。
  「スマートモンキー」という名の全長155ミリの比較的小型のモンキーレンチである。このモンキーは、先端部が肉厚2ミリと極薄設計。従来のモンキーではとても対処できなかった、薄型のナットの取り付け・取り外しができるのだ。薄型のナットはどんなところで使われているかというと、キャスター、同軸コネクターなど、比較的日常の世界に存在する。クルマやバイクの世界ではダブルナットを緩めたり締めたりするときにも、この工具があれば便利だ。
  このスマートモンキー、先端精度が2~1.7ミリと緻密にできていて、口開幅は24ミリ。M16ボルト・ナットに対応。重量は、130g。価格は3250円とやや高いが、必要な人には安いといえる。あつかいは㈱エンジニア(www.engineer.jp)である。

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