≪百聞は一見に如(し)かず≫ではないが、いくら良い工具を創り上げても、ユーザーに触れてもらわないと、その良さはわからない。
半世紀以上ものあいだソケットツールをひたむきに創り続け、欧州ではすでに名前の通った山下工業研究所。KO-KEN(コーケン)という愛称で、日本でも徐々にブランドが浸透しつつある静岡掛川にある企業。軽量でガタのない、ワンステージ上をいく自動車整備に特化した21世紀型ソケットツール群「Z-EAL(ジール)」をつくりはじめ5年。Z-EALも3/8インチ、1/4インチ、1/2インチと徐々に増殖させているのを記念して、知らないユーザーに直接手にとってフィーリングを感じ取ってもらおうと、このほどバンを仕立てた。ベースは日産NV350キャラバンのハイルーフ仕様のロングボディ。
外観は、ブラックカラーにKO-KENのソケットを示す大きなロゴ。遠くから見てもすぐ分かるユニーク度満点。車内に入ると、Z-EALのラインナップをはじめ、KO-KEN商品を一堂に集合しているため、手に取り、触りその場で確かめられる。ふだん見慣れないインダストリー(工業)用のリン酸マンガン皮膜処理のソケットやハンドル。それに樹脂カバーをまとったソケットツールも最近開発商品化した生産工場向けのツールで、耐熱、耐摩耗性の高い樹脂カバー自体がカラーのように回るため対象物へのキズ防止、安全性向上などに寄与するという。このバンの名称は現在思考中。あと数ヵ月後にまずは販売店などに本格稼動するという。