前回に引き続き、先の東京モーターショーを取材して見えてきた、近未来の部品をもうひとつ紹介しよう。
ワイパーモーターでおなじみの群馬県桐生市に本社を持つミツバは、「曲率可変式のドアミラー」を開発中だという。そのサンプルを展示していた。
現行のドアミラーは平面ガラス。そこで鏡を通して見える景色は、もっとも自然に見えるのだが、見える範囲に限りがあり、斜め後方に死角が生じやすい。これを抑制するには曲面ガラスなのは昔からわかっていたのだが、曲面ガラスが不自然に見えるデメリットがどうしてもつきまとう。
そこで、「必要に応じて曲面になり、通常の視野角度25度から視野角度45度にして広い範囲で障害物を確認できる」という可変タイプの曲面ドアミラーを目指しているという。ガラス自体は旭硝子製で、従来の普通ガラスではなく、ドアガラス同様の強化ガラスの特別仕様だという。ミリ波レーダーによるブラインドスポット・インジケーターで音と光によりドライバーに注意を促す。それと同時に曲面のドアミラーが連動して45度の角度でリアルに後方を確認できる・・・・というのが近未来のクルマだそうだ。いかに距離感を掴めるかばかりでなく、法規制のクリアが課題だというが、早晩登場しそうである。