今回取り上げる工具の名は・・・「クニペックスのスプリング・ホースクランププライヤー・ロック付き」である。
どんなに横文字の記憶が確かな読者でもこいつは、すぐには憶えられない。メーカーが、クニペックス(ドイツ)なので、コブラとかアリゲーターといった、いささか恐ろしげなニックネームを持つウォーターポンププライヤーと思いきや、アゴ部をみると金属チップが付いている。だんぜん異色である。ここで、滑りがちなホースクランプをガチッとばかり保持するのだ。こうした配慮はこれまであるようでなかった。
この工具のすごいのは、これだけではない。
握り部上部にロック機構が付いていて、噛み付いた状態を維持できるのだ。ということは、たとえばホースクリップを広げた状態にできるので、両手が空き膠着したホース自体はがす作業(両手でホースを揺さぶるとか、細いマイナスドライバーを隙間に差し込むとか・・・)ができるということ。私の記憶ではこうしたクランプできるプライヤーは初めてではなかろうか。
上あごと下あごは、クニペックスお約束の3枚合わせなので、やや重量が重くなるきらいがあるが、チカラのバランスが理想に近く、ずっこけない。先端のチップは回転でき、万が一摩滅したら新品と交換できる(2800円と高いが)。アゴの調整段は19と細かく、全長は250ミリ。ハンドル部はディップタイプで昭和の味!? 品番は8551-250AFで、価格は1万38000円とややお高い。www.knipex.jp