新型アウディA4がフルモデルチャンジされて、日本上陸となった。
その発表会に出かけてみたら、流体力学についてのセッションを見ることができた。
アウディA4は,4ドアセダンというごくごくオーソドックスなカテゴリーで、どこといってエクステリアの尖ったところが見えづらい。ところが、クラス最高空気抵抗値Cd値0.23。GT-R、86など並み居るスポーツカーよりも小さい。0.01小さいだけで時速100キロでの燃費が700メートルほど伸びる、という世界。その意味ではアウディは、セダンなのだが、スポーツカーより優れるという、なんとも不思議なクルマである。
アウディ・ジャパンという企業は、「これがウリ!」とばかり、マスコミの前に流体力学の学者とアルペンスキーの皆川賢太郎選手をそろえ、A4の空力を力説したのである。A4の空力の秘密は、空力を高めるだけで1200時間にもおよぶ、もぐら叩き大作戦だったようだ。具体的には細かいリブを加えたドアミラー、スポイラーを機能したトランクリッド、きめの細かなアンダーボディの処理。クロスカントリー車で使われるクラムシェルと呼ばれるエンジンフードのデザインもきいているという。
一方、アルペンスキーの選手のボディシェルを拝見して、驚いたのは、どちらかというと丸ポチャなのである。外観が丸みを帯びているが、上碗や太ももを観察すると、スピードスケート選手に近い筋肉質! サッカー選手とは異なるスマートさとやや異なる、体型に凄みを感じた。この身体で、最高速75キロ近いスピードで斜面を降りるんだな、と思うと、“バンパーを内に秘めた体型”なのかと、シュールな想像をめぐらしてしまった。
ちなみにエンジンは、直4の2リッターで190PSタイプと252PSタイプがあり、駆動タイプもFFとフルタイム4WDの2タイプがあり、価格は510万円台から