コンビネーションレンチのめがね部にラチェット機構を組み込んだ工具は、いまやポピュラーである。これはさらに一歩進めて、めがね部にラチェット機構だけでなく、マグネット機構をプラスしたものだ。ギア数は細かく72なので、送り角5度。
これで何がアドバンテージかというと、作業中に落下して、紛失しがちなナットをホールドし、確実に作業がやりやすい点だ。ナットだけでなく、ボルトを締め込む際にもマグネットでしっかりホールドしてくれるので、安定した作業ができる。しかも左右の切り換え部がめがね部の根元に付いていて、カチッカチッと小気味よく切り換えできる。めがね部にこうした複数の機能を持たせると、バランスが崩れ作業性を損ないがちだと思いきや、意外やコンパクト設計。なので、通常のタイプと使い勝手はほぼ同じ。めがね部の立ち上がり角度(柄とめがね部のなす角度)は15度。材質はクロームバナジウム(Cr-V)、とある。
製品名は「GEARTOOL」。台湾製で、販売元は「アークランド サカモト㈱」(電話 0256-33-6010)。サイズは写真の10ミリをいれて、8,12,13ミリの計4種類のようだ。ヨコハマのホームセンターでの購入価格は1180円(サイズ10ミリ)だった。ちなみに、アークランド サカモトというのは、新潟県を中心に巨大ホームセンターを展開する企業のようだ。