ワゴンR、アルト、ハスラー、ラパン、スペーシア、エブリワゴンにジムニーと多彩な軽自動車のほかに、スイフト、ソリオ、イグニスなど、このところ小型自動車の開発も盛んなスズキ。今回のスペーシアでもそうだが、いまや総力を傾けクルマづくりに励んでいる感じだ。
スズキのモノづくりの歴史は創業1909年。ということは、再来年でちょうど110年を迎える。
といってもいきなり自動車ではなく、織機メーカーとして誕生し、戦後は2輪車メーカーとなり、4輪車生産に乗り出す・・・ホップ・ステップ・ジャンプと3段飛びで、順調にモノづくりメーカーとして成長したかというと、むしろ真逆だ。
波乱万丈の連続であった。ときには廃業寸前までに追い込まれたこともあるという。
だが、その都度お客の立場にたった≪モノづくり≫に立ち返り、困難を乗り越えてきた。
遠州・浜松というバックグラウンドはもともとモノづくりが盛んな土地。その背景を含めスズキの製品の秘密がひと目で理解できる博物館(写真)が浜松の本社近くに10年ほど前、できている。
この博物館を軸に、今回からスズキのヒストリーをたどってみることにする。