天井からぶら下がるシーリングライトをはじめ、家庭内ではLED発光ダイオードを使った照明器具がかなり浸透している。
消費電流が小さく、そのぶん電気代が少なくて済み、寿命が40倍ほども長く、しかも熱くなりづらいというメリットで増殖中だ。
自動車の世界でも、いつの間にか、LEDランプが増えている。
ヘッドライトはまだまだ少数派が、テールランプには多くLEDが活躍している。先日、トヨタ・ノアの一世代前のテールランプを取り外してみた(写真)ところ、ウインカーとバックランプの2つは昔ながらの白熱球だが、テールランプ(ウインカー)とストップランプはLEDバルブだった。
このLED電球は裏側を見るとわかるが、基盤が収まり、非分解式である。白熱球のときのように、「バルブが一個切れたから、切れたバルブだけを新品に交換する」という修理法が選択できないのだ。つまり一個でもLEDが付かなくなったら、ぜ~んぶ新品に換えるしかないのだ。もちろん、外側のレンズ自体に亀裂が入れば、同じく全部交換することになる(付属のLED電球の敗者復活はない!)
むろんLEDは白熱球ほどには壊れない(寿命が長いので)が、万が一球切れになると、片側だけで3万円台とかなり高い。価格は車種によるが、国産車はだいたいこんなものだ。ちなみに、トヨタのノアやシエンタのLEDの中古部品はいまのところほとんど市場に出ていない。運よく見つけても2万円台だという。
白熱球からLEDへの変遷は、ユーザーに福音なのか、それとも逆にユーザーの財布を痛めつけることになるのか? もう少し時間がたたないと見極められない。