論語では「40にして惑(まど)わず」とあるが、筆者は古希になっても迷いの日々である!?
そんな古希ジジイが、免許の更新手続きに出かけてみた。
驚いたことに、70の手習いとばかり、自動車教習所のコースを5周ほどさせられた。箱庭のような教習所でハンドルを握ったのは、半世紀ぶり。恐ろしくくたびれたクラウンのAT車である。坂道発進こそしなかったが、助手席に乗る検査員の指示でクランク、車庫入れ、右折左折をさせられた。
お叱りを受けたのは、「一時停止違反」であった。停止線を越えて止まったのだ。かつて2回ほど、そういえば同じ違反で罰金を払わされた苦い思いがよみがえった! 陰険なお巡りさんが、物陰に隠れ、違反者を取り締まっていて、その網に見事に引っかかった経験だ。
運転の癖を指摘されたわけで、喜ぶべきところだ。(手数料4650円を払ってはいるが)
この後、動体視力を含む視力検査と視野の検査、それに座学を受けた。座学は受験する側6名vs.1人の教官。息子、あるいは孫ほどの教官である。双方向の講座なので、受験しているシニアに質問を浴びせる。瞬発力の衰えか、はたまた答えがわからないのか? あるいは孫ほどの若者から質問され、答えられないと沽券にかかわると感じたのか? 古希ジジイたちの額にしわが一気に増加! ムムムっとばかり、妙な沈黙が支配する異次元空間の不思議な授業でした。
(写真は、教習所のトイレに張り付けられた標語だ)