前回の格安工具セットの2回目のリポートである。
まず、悪口からお伝えすると、一抱えもあるデカい樹脂製の工具ケースは立派。いっけん機能的にできているように見える。暗がりでは見えづらいが、明るいところであれば、ケースに表示しているサイズ表示もまずまず読める。
問題は、肝心のケースから必要な工具を取り出すときだ。指でほじくり出そうとしても、うんともすんとも言わない。動かない! 細身のマイナスドライバーを隙間に入れて“てこの原理”で起き上がらせるしかない。まさに、その都度ほじくり出すわけなので、気持ちがなえる人もいるかも。
ラチェットハンドルはどうか?
結論から言えば、これがなかなかイイのである。ラチェットフィール、切り換えレバーの操作性など悪い部類ではない。ギア数は72ギアなので、振り角度5度である。ヘッド部分が文字もなく模様もなく、実にのっぺらぼうであるのが、やや不気味だが、「ブラック・クローム・ポリッシュ」と呼ぶ仕上げは他にはない味を出している。差し込み角1/2インチと3/8インチのラチェットハンドルは無垢ということもあり、重い。例えば3/8インチで305g。これまで扱ってきた10数種の中で最重量である。でも、1/4インチは、124gあるが、実感としては、さほど重さを感じさせない。
ソケットの脱着性は、やや問題だ。油が付いた手で取り外そうとすると、やっかい。ここでも細身のマイナスドライバーの厄介になることになる。でも、価格の1万円アルファのことを思えば、あまり文句は言えないかも。
ソケットそのものには、レーザープリントでサイズ表示がしていて、この面では満点。
次回はレンチ類の使い勝手などをリポートしたい。